大出俊の発言 (国際労働条約第八十七号等特別委員会)
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○大出委員 当初は、この結社の自由という根本原則につきましては、当然義務として締約国は順守すべきもの、またざるべきもの、こういう解釈をとっておったようであります。ところが、その後の歴史をながめてみますと、相次いで結社の自由、団結権保護というILOの基本原則を侵害する事件が起こったということから、これを条約にしようという動きが強まったのは御承知のとおりであります。そこで、当時全体主義的な風潮の台頭ということもありましてなかなか実現をしなかったのでありますけれども、第二次大戦の終わりに、先ほどのフィラデルフィア宣言が行なわれて、一九四八年六月十七日に、サンフランシスコにおきます国際労働機関総会で、第八十七号条約として結社の自由及び団結権の保護に関する条約が決定されたわけであります。この基本条約という点をさらに明らかにいたしておきたいという意味で申し上げるわけでありますが、その中の一つの大きなポイントは、国際労働機関憲章が前文で、結社の自由の原則の承認は労働条件を改善し、かつ、平和を確立する手段であるという宣言をしていることをまず考慮をする。次に、フィラデルフィア宣言が「表現及び結社の自由は、不断の進歩のために欠くことができない。」このことを再度確認する。さらに、国際労働総会がその第三十回会期において、国際的規制の基礎となる原則を全会一致で採択したことを考慮し、さらに国際連合総会が、その第二回会期において、この原則を是認し、これだけを全部あげて、以上のことを明らかにしてこの八十七号条約を決定するということになったわけであります。この点から考えましても、国際連合を基調とする外交をたてまえとされる外務大臣の立場から見て、さらに大きな批准の義務があると私は考えるわけでありますが、この点も確認をいたしたいのであります。