大出俊の発言 (国際労働条約第八十七号等特別委員会)
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○大出委員 ちょうど十一時ごろまでに終わります。
次に、きのうの稻葉さんのお話では、結社の自由実情調査調停委員会が来るのだけれども、来たってよいじゃないか。簡単に言えばそういうお話なんであります。したがって、この点についても外務大臣に明らかにしていただきたいのでありますが、先般河野さんの質問に対しまして総理がお答えになっております。それは、結社の自由実情調査調停委員会が日本に来ることについて、応諾を与えた、そこでILOはこのことにたいへん好感を持たれたようである、これは不幸中の幸いであったと考える、こういう御答弁があります。私もある意味で総理の言われることはよくわかります。そこで結社の自由実情調査調停委員会なるものは、一九五〇年の一月に国際連合の社会経済理事会とILOの協議の結果設置されたものであるわけでありますが、この委員会の目的は、国際連合の社会経済理事会の付託する政府及び労使団体よりの苦情申し立てを公平な立場で審査し、その結果を理事会に報告することにある、こういう規定になっておるのであります。ところで、この委員会が設立されて以来十年をこえるわけでありますが、承諾を与えた加盟国はなく、付託を求める必要があるかないかを検討する予備審査が実際には実情調査調停委員会の実質的な役割りとなっておる。したがって承諾を与える云々というところがなくても済んでいっておるわけであります。この予備審査を行なわせるために理事会が設置した結社の自由委員会が、実情調査調停委員会の職務を実際に行なってきておるというのが今日のILOの実情であろうと私は考えます。したがって調べてみますと、その後ほとんどの国の問題につきましては、この結社の自由委員会がほとんど片づけてしまっておるというのが実情であります。そうなってまいりますと、好感を持たれたということは不幸中の幸いである、こういうことでありますが、十数回にわたる勧告が行なわれておるにもかかわらず、片づかずに実情調査調停委員会に付託をする、つまり結社の自由委員会の七十二次報告に明らかになっておりますごとく、第百五十八回の理事会の日本問題に関する事務総長特別報告なるものまでつくられまして、実情調査調停委員会を派遣する、これは私は国際慣例等からながめてみまして、たいへん異常なことだと存じます。この意味で、すでに労働問題ということでなくて、外国をお歩きの方がひとしく認めておられるように、単に労使のみならず、外国の政府の方々まで、一体いかなる理由で批准が行なわれないのか幾ら説明を聞いてもわからない、こういうことで評しておりますように、すでに労働問題の域は越えておる、こういうふうに考えてよいと思うわけでありますが、この問題に関します国際的な影響という点について、どういうふうに把握をされておられるか、この点を、まだ五分ばかりありますので御答弁を賜わりたいと存じます。