宮澤喜一の発言 (商工委員会)

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○宮澤国務大臣 国民経済全体にロスのあるようなことがあってはならないということは、私どもも板川委員と全く同様に考えておるわけでございます。したがって、昭和三十七年の八月ごろに申し上げましたような、たとえば東京、東北間の、だれが見ても明らかなロスだと思われるようなことは、何かの形で改められることが望ましい、こう考えておりました。そうしてそのことは、幸いにして広域運営の形において改められておりますので、現在国民経済的なロスがその間にあるとは思わない、その問題は解消をいたしたというふうに考えるわけでございます。
 さて、しかし、板川委員の仰せられますように、一般論として全国一社になることがどこが悪いか。一般論として御提起になりますと、それを反駁するということは、私はなかなか簡単な問題ではなかろうと思います。そのほうが能率的ではないかというお尋ねに対して、ことに超高圧送電というようなことが可能になったりしてまいりますと、いや、それは絶対にそうではございませんと申し上げることは、抽象的には私は困難であろうと思います。けれども、私どもの経験及びよその国でやっておりますようなことを見ておりますと、いわゆる全国を一社にする、一つの企業体にするといったようなことは、現実に企業体として動きました場合に、いろいろな弊害を呼ぶ場合が多い。これは運営のいかんでございますから、必ずそうだということは申しかねますけれども、そういう場合が多いというふうに私どもは考えます。しかし、他方で、たとえば最も独占を厳密な意味できらっております米国においても、私企業で明らかに独占をいたしておりますものにたとえば電話会社がございます。ベル・システムは私企業でありながら、常に独占形態をとっておるわけでございます。これなどは、おそらくやってみて、それのほうが国民経済に奉仕するからという考え方でございましょうから、一般論として何が悪いかと仰せられますと、これはなかなか簡単に、かくかくでございますからと申しかねることであって、やはり経験法則に照らしますとどうもうまくいかない公算が多いのではないかと思いますと、かように申し上げる以外に方法はないかと思います。

発言情報

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発言者: 宮澤喜一

speaker_id: 13804

日付: 1964-06-09

院: 衆議院

会議名: 商工委員会