芳賀貢の発言 (農林水産委員会)
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○芳賀委員 最後に、対策の一環としての金融措置、並びに特に畜産地帯における飼料対策等についてお尋ねしておきたいわけでありますが、冷害対策の金融措置としては、もちろん天災融資法はじめ、あるいは開拓者に関する金融の措置、あるいはまた激甚災における金融の特例措置等があるわけでございまして、これらの金融措置は、その被害農家の被害の実情に応じて、当然政府としては手当てをされることに間違いのないところでありますが、もう一つは、先ほどの細田団長の報告にもありましたとおり、特に北海道の農家の特徴としては、固定負債が非常に多いという点であります。平均的に一戸当たり五十万、あるいは開拓においては七十万というような実情でありますので、これらの年賦償還の延期等はもちろんでございますけれども、天災融資法等の少額な金融だけではこれは解決ができないわけでございますので、でき得ればこの際、農家の経営維持をはかり、農家経済をこの際最低限度にささえるために、やはり国の制度としては、現在あります自作農維持資金等の措置というものを、ワクが足らなければ、当然十一月の臨時国会において補正措置等を行なうことにして、強力に、この自作農維持資金あるいは農地取得のための自作農創設資金等についても、従来の消極的な態度を捨てて、積極的に、北海道における被害農家が農業を守り、農地を維持し、そうして来年度の再生産に意欲を燃やして進めるという、そういう金融的な措置というものが必要なことになるわけでございますので、この点に対するお考えを聞いておきたいわけであります。
もう一点は、今回の冷害の実情を調査した場合に、報告にもありますけれども、たとえば十勝地方、根釧地方、あるいは網走支庁管内、あるいは上川支庁管内北部、あるいは天北地帯といわれる宗谷支庁管内、留萌支庁管内の畑作を重点とする地帯の冷害の実情については、豆作を中心とする地帯において非常に致命的な打撃を受けておるわけでございますが、これらの問題についても、政務次官一行が視察をされればわかることでありますが、ある町村のごときは、耕作面積八千町歩のうち、六〇%も豆作に依存しておるというような経営の実態も実はあるわけでございます。これは豆が豊作で価格がよければ、大きな所得をあげることができるわけでございますが、一朝今年のような冷害に遭遇したような場合には、農家の経済が根本的に破壊されることは必然であります。ですから、当面の問題はもちろんでありますが、今後の冷害対策を恒久的な計画を立てる場合においては、やはり畑作地帯における営農の形態というものに対しても、この際再検討を加える余地のある分については、政府としても適切な指導を加える必要があると考えるわけであります。あわせて、これと異なって、三十一年当時の冷害以降、すでに自覚して営農の形を転換した農家の場合においては、大部分が畜産農業を主体とし、あるいは酪農の経営形態に入っておるわけです。ですから、そういう地帯は、以前は一朝冷害がきますとたちまちどうしようもないような状態になるわけでございますが、それらの地域に行ってみますと、すでに乳牛の一戸当たりの飼養頭数にしても七頭あるいは八頭というような、そういう平均的な飼養頭数が増加しておるわけであります。もちろん、これらの農家も被害を受けていないわけではありませんけれども、酪農を中心とし、畜産を主体とした経営に入った農家の場合には、今次の冷害に対する抵抗力が非常に高まっておる。そういうことが実は特徴的に明らかになっておるわけであります。七頭あるいは八頭の乳牛からは毎日牛乳が生産されるわけでありますから、毎日毎日の最低生活を維持するということはどうやらしのげるというような実情であります。ですから、この点に思いをいたした場合に、北海道における畑作地帯、特に将来畜産農業、酪農業に切りかえるべき条件を整えた地帯については、単に当面の対策ということではなくて、将来恒久的なゆるぎない農業の形態というものを確立させる積極的な政府の方針というものを、現地においても明らかにしてもらいたいと私どもは考えておるわけでございますので、この点に対する政府の見解を示してもらいたいわけであります。
同時に、これらの地域は長期間にわたる長雨あるいは湿潤によりまして、自給飼料、いわゆる牧草とか飼料作物の収穫が完全に行なわれていないわけであります。したがって、自給すべき飼料が確保できない農家が非常に多いわけでございますので、これらの畜産農家については、当然飼料対策、飼料の不足分に対する確保対策並びに濃厚飼料の確保等に必要な資金上の措置等についても、積極的に政府の援助措置が必要であるというふうに痛感されるわけでございます。この金融上の措置の問題とあわせて、畑地帯における今後の農業経営の転換の基本的な対策の問題あるいは酪農家の飼料対策の問題等について、主要な点だけでいいですから、政務次官から明快に答弁願いたいわけであります。