池田勇人の発言 (外務委員会)
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○国務大臣(池田勇人君) EECが共同して日本との通商関係をやろうということは新聞で見ておりますし、また、そういうあれもございます。しかし、これは、EEC六カ国のうちで、セーフガードを持たない西ドイツとイタリアと、セーフガードを持っておる国とのいろんな関係がございます。私はいまここでその申し出について日本の政府がどういう態度をとるかということは申し上げないほうがいい。そういう機運のあることはお話しのとおりでございますが、しかし、その機運をEECと日本だけで話をするか、あるいはそういう問題をOECDの場に持っていって日本の主張をはっきり言って、そうして、相手の六カ国でなしに、二十一カ国で論議するという問題は、私は日本にとっては非常に有利なことだと思います。立場が非常に強くなる。シップ・アメリカンの問題にいたしましても、OECDの場でやれば、イギリス、ノルウェー等が日本と同じ立場にある。私は、OECDの中でこれをやることは、非常にこちらの主張も力強くなるんじゃないか、こういう気持ちを持っておる。そういう意味において、私は、OECDへ入るということは日本の主張を強くする意味において、そうして公正な判断を下す上において非常に役立つということを考えておるのでございます。お話しの点から申しましても、OECD加盟はけっこう。
それからいまのガットとの別の関係でございますが、ガットに入っている人の有力なものがOECDに入っている。そうして、いまのガットというのはむろん世界的なものであるし、今度の世界貿易開発会議の問題もやはりガットとの関係、そうして、その別の先進国のOECDの立場、こういう点で、すぐ全体会議でやるよりも、何と申しますか、別のいろいろな機関で討議し合って、そうして、公正な判断のできる機会を多くつくるということが、私は非常にいいことだと思います。OECDに入らずに、ガットだけで日本がやったって、なかなかむずかしいことだ。だから、ガットの関税一律引き下げ等におきましても、私はOECDの中で十分論議したほうが効果的だと思っております。
それから、農産物の問題につきましていろいろ議論がございますが、これはいま世界の貿易における一番の問題です。EECの間でも相当やっかいな問題——一番やっかいな問題。低開発国の問題につきましても、これは一番やっかいな問題。日本は先進国と申しましても、個々の産業の中小企業、農業につきましては、これは中進国かそれ以下。そういう点がございますので、やはり私はこういう農産物の問題なんかにつきましても、OECDの中で十分議論したほうがいいんじゃないか。いまの傾向としてはむずかしい問題だということは言えます。しかし、これによってガットの崩壊とかなんとかいうところまでは行っておりません。また、崩壊さすべき筋合いのものじゃございません。何とか妥結の道を見出さなきゃいかぬと思っております。