外務委員会

1964-04-23 参議院 全169発言

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会議録情報#0
昭和三十九年四月二十三日(木曜日)
   午前十時二十八分開会
    —————————————
  出席者は左のとおり。
   委員長     黒川 武雄君
   理事
           井上 清一君
           草葉 隆圓君
           長谷川 仁君
           佐多 忠隆君
   委員
           青柳 秀夫君
           鹿島守之助君
           木内 四郎君
           杉原 荒太君
           山本 利壽君
           岡田 宗司君
           羽生 三七君
           森 元治郎君
           曾祢  益君
           佐藤 尚武君
  国務大臣
   内閣総理大臣  池田 勇人君
   外 務 大 臣 大平 正芳君
   大 蔵 大 臣 田中 角榮君
   文 部 大 臣 灘尾 弘吉君
   通商産業大臣  福田  一君
   国 務 大 臣 宮澤 喜一君
  政府委員
   内閣法制局長官 林  修三君
   外務省条約局長 藤崎 萬里君
   大蔵省為替局長 渡邊  誠君
   通商産業省通商
   局長      山本 重信君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       結城司郎次君
  説明員
   通商産業省企業
   局産業資金課長 新田 庚一君
    —————————————
  本日の会議に付した案件
○経済協力開発機構条約の締結につい
 て承認を求めるの件(内閣提出、衆
 議院送付)
    —————————————
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黒川武雄#1
○委員長(黒川武雄君) ただいまから外務委員会を開会いたします。
 先刻の理事会におきまして、OECD条約の審議予定について協議いたしましたので、議事に入る前に、その結果について御報告申し上げます。
 本日午前、総理大臣、外務大臣、大蔵大臣、経済企画庁長官に対する質疑。なお、総理の出席時間は一時間でございますので、質疑の順序及び時間は、社会党四十分、民社党十五分といたしました。
 なお、質疑の内容は、OECD条約に関する質疑に限定いたします。
 次に、本日午後は、経済企画庁長官、文部大臣、運輸大臣、通商産業大臣に対する質疑を行ないます。
 明二十四日は、農林大臣、労働大臣に対する質疑を行ないます。
    —————————————
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黒川武雄#2
○委員長(黒川武雄君) 経済協力開発機構条約の締結について承認を求めるの件を議題といたします。
 本件につきましては、すでに提案理由説明と補足説明を聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のおありの方は、順次御発言を願います。
 速記をとめて。
  〔速記中止〕
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黒川武雄#3
○委員長(黒川武雄君) 速記を始めて。
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岡田宗司#4
○岡田宗司君 それでは、OECD加盟の問題につきまして、総理に概括的な問題についてお伺いをいたします。
 総理は一昨年ヨーロッパに参りました後にOECDに加盟することを決意されまして、その準備を整えられ、いよいよ本年加盟するための手続を議会に対してとられたわけでございますが、私は過日の本会議におきまして質問いたしましたが、きわめて一般的な概括的なお答えしかいただけなかったので、本日の委員会で多少詳しくお答えをいただきたいと思うのであります。
 その第一点は、総理がOECDに加盟をするということを決意されましたが、そのOECD加盟が日本にとってどういう意義があるか、特にこの加盟によりまして日本がどういう利益を得るのであるかという点について総理の見解を承りたいのであります。
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池田勇人#5
○国務大臣(池田勇人君) 御承知のとおり、敗戦によりましてほとんど全部というほどの産業上の被害を受け、日本はどうやって立っていくかということを考えさせられ、そうして、国内のインフレ防止のためにも思い切ったいわゆる政策をとり、ようやく国内的には当時予想した以上の発展を遂げまして、国内は自由な経済になった。しかし、国際的にはやはり為替、貿易を管理いたしまして、統制であるとか、そうして、一億近い人口と高度の経済成長を遂げつつある日本としては、どうしても国内経済から国際経済に向かっていかなければならぬという、好むと好まざるとにかかわらず、日本の進むべき道がそういう状態に相なってきたわけであります。私はそれを考えまして、昭和三十二年通産大臣になりましたときに、これはどうしてもこれからの日本としては貿易、為替の自由化に進まなければならない、世界を相手の市場を開拓し、世界を相手に貿易を拡大しなければならぬという考えのもとに、まずみずからの制限を撤廃をするというので進んでまいりました。おかげさまで、外国から見ましても、またわれわれといたしましても、一人当たりの所得は少のうございますが、国全体としては非常な高度成長をし、そうして、生産も世界五位、六位という状況に相なってまいりました時分には、これは世界経済からいったら、これは一つの大国でございます。大きい力でございます。そうして、この力をもっと伸ばしていくためには、どうしても先ほど申しましたような為替、貿易の自由化——IMFの八条国になったということだけではまだ十分ではございません。何と申しましても、世界経済は国連のほうでいろいろ話をされますが、先進国のクラブと申しますか、グループであるOECDへ入るということが、これが一番日本のいわゆる世界貿易政策からいってもいいことである。話し合いによってやっていこう。そこで、私が昭和三十六年にアメリカに参りましてケネディ大統領との会談のときの主題はこれでございます。日本とアメリカとの関係は非常に密接だ、そうして、日本と東南アジアの関係は相当のいわゆる歴史的、地理的条件があるからこれを伸ばしていくべきだ、しかし、日本としてはそれだけじゃだめなんで、やはりイギリス、ドイツ、フランスを中心としたヨーロッパ市場と結びつく必要がある、自分はこれでいきたいと思うと言ったら、ケネディ大統領も、そうですと、それで私はずっとその方向へ経済を進めていったのであります。たまたま昭和三十七年に参りましたときに、私は日英通商航海条約の改定と、そうして、フランスあるいはベネルックス三国に対してのいわゆるガット三十五条の援用撤廃と、こういうことを主にして行ったのでございます。それで大体三十五条の撤廃をフランスがし、そうして日英通商航海条約に調印いたしました。そのときも、初めて会ったときには、イギリスのモードリング大蔵大臣は必ずしも日本のOECD加盟に初めの日はあんまり賛成のようじゃなかった、やっぱり豪州、ニュージーランドということをお考えになる一つのあれでございました。そのときに私は、モードリング大蔵大臣にIMFのもっと拡大、そうしてクロマー英蘭銀行の総裁がIMFで国際通貨基金の問題、あるいはイギリスの金融市場中心の問題を討議された。モードリング大蔵大臣も国際金融についての一家言を持っておられた。そういうことを中心に私は自分自身の抱負を述べたのであります。その翌々日ですか、今度会ったときには、日本のOECD加盟がなかなか有望のようなことを言う。これは私は予想外のことで、私はまだ時間がかかると思っておりましたが、そういうことになりまして、急速にOECDの加盟が実現するようになったのであります。これは私は、世界の貿易拡大のためにOECD加盟の先進国が一致してこれを望んでおるのでありまして、またわれわれとしても、日本が広く世界の人とともにわが国の経済政策をいかに持っていくべきかということは、そこはやっぱり先進国の経済政策と話し合いでいくべき筋合いのものと思います。また、それだけの状況に日本がなってきた、これは自他ともに認めている、こういうことに相なったのであります。もちろん、OECDの主たる目的は、お互いに高度の経済成長をしよう、そしてまた、そのためには貿易の事由化拡大をはかっていく、そして、われわればかりではだめなんで、やはり低開発国の援助もお互いに考えていかなければならぬ、これが世界の平和であり繁栄であるということでございます。もちろん、日本は三つの目的のうちのDACには入っておりましたけれども、そのもとをなす高度経済成長とか貿易の拡大とかいうことにつきましての話し合い、また日本の所信を主張する場がなかった。私は、いまの場合に、日本がこういうようになったということは、日本に対する世界の信用、そして、日本のこれから拡大していくわれわれの責務を感じながら、お互いにひとつOECDの目的を達するようにしようと、こういうのがいままでの経過と私の心境であるのであります。
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岡田宗司#6
○岡田宗司君 ただいまのお話を大体概括してみますというと、結局、日本が高度の経済成長を遂げた、そして日本はいわゆる開放経済体制をとらなければならない、そして、IMF八条国へ移行しただけでは足りないのでOECDに加盟をして、世界のいわゆる先進国の仲間入りをして、そこで話し合いをして、日本の開放経済の体制を完成していく、こういうことでございましょうか。
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池田勇人#7
○国務大臣(池田勇人君) そういうことです。
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岡田宗司#8
○岡田宗司君 そういたしますと、問題になりますのは、日本が開放経済体制をとって、今後日本が他の先進国と話し合いをして、OECDの目的とするところを実現するという面において、この加盟したことが日本にとって利益をもたらすものでなければならぬと思うのでございます。おそらく総理は加盟さされる際にもそのことは考慮されておると思いますが、日本が開放経済体制に入る、しかも、OECDに加盟をいたしまして、そこから日本が開放経済体制を完成していく上にどういう具体的な直接的な利益があるか。総理のその点についての御見解を承りたいと思います。
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池田勇人#9
○国務大臣(池田勇人君) 先ほど触れたように、やはり日本の財政経済政策、貿易政策は、やはり先進国との協調、そしてまた、先進国に対するわれわれの主張を申し述べる機会を得るということが一つの日本の利益でございます。ことにヨーロッパ諸国におきましては三十五条の援用は撤廃いたしましたものの、なおかつ相当の制限をしております。こういうことを徐々にできるだけ早くやめてもらう。そうして、お互いの自由な姿に立ち得るよう、いわゆる対等の場で話し合うということが、日本としてOECDに入る一つの理由であるのであります。そうしてまた、通貨政策、あるいは国際金融の問題につきましても、あるいはガットの一括引き下げの問題等々につきましても、IMFその他の問題につきまして話すよりも特に重要なものだけは先行して話し合いをするということは、いまの世界貿易開発会議の議をまとめる上におきましても、そういう問題で高いレベルでまずもって話し合うということは、全体の施策に非常にいいことじゃないか、こういうことであるのであります。ただ問題は、IMF八条国になり、またOECDに入って特別の義務を、いわゆる資本の移動その他につきまして、海運その他においていろいろな制約を受けますが、その制約によって受ける害と利益とでは、入ることによって得る利益の分を考えなければならない。したがって、入ります場合におきましては、資本の流動なんかにつきましても、日本の実情に沿ったような留保をしていく。そうして、その害が日本に及ぶことが全然なしとは申しませんけれども、十分に日本が耐え得るだけの制約ならば、これを受けて、そうして、それを克服していくところに日本の世界的な地位ができ上がる、こういうことを考えまして、これを決意したわけでございます。
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岡田宗司#10
○岡田宗司君 OECDは先進国の一種のクラブだ、こういうふうに言われておるわけでございますけれども、しかし、貿易外取引の自由化、並びに資本取引の自由化という二つのコードを受諾いたしまして加盟したのでございますが、これが私はやはり一つの義務であると思うのです。拘束力の点についていろいろ問題がありますけれども、入った以上はこの義務をやはり履行しなければならぬということになるわけであります。ところで、この義務を履行いたしますことについて、日本の経済に影響なしとしないのか。もし日本が、他のヨーロッパ諸国あるいはアメリカ、カナダのように、すでにOECDに入る前にそれらの問題について十分に準備ができておりましたならば、その影響というものは比較的少なかったでありましょう。あるいは、留保条項、多少の留保条項をつけることによりましてそれを阻止することができたでありましょう。しかしながら、日本が今日OECDに入ります場合に、そういうような規約を受諾して、その義務を遂行する、その規約によっていろいろ行なっていくということになるというと、これは日本の経済にも相当大きな支障が来るのではないかというふうに思う。いま総理は、その点について、留保条項を付して、それによって、その全体とは言えないまでも、大部分のそういう悪い影響は避けることができる、こういうふうに言われておるのです。しかしながら、一昨年総理がヨーロッパに行かれまして、OECD加盟を決意されたときと今日と、日本の経済状態はかなり違っておるのではないかと思う。なるほどいわゆる経済成長の率は大きい。そうして、それによって確かに生産の面等につきましては世界五、六番目になっておるということも事実でございましょう。しかしながら、はたして日本の経済は、いまOECDに入って、そうしてたとい留保がついておりましても、これらの規約を受諾するということによって大きな影響を受けないかどうか、こういうことになりますと、不安なきを得ないのであります。第一に、貿易外取引の自由化の問題につきましても、いずれ詳しいことは後に各大臣からお伺いしたいと思いますが、全体的に見ましても、これは赤字が増大していくと思います。日本が高度経済成長を遂げていけばいくほど、輸入も増大していく。なかなか輸出でもって輸入をカバーできない事態になっておるのであります。そのほかに、貿易外取引のほうはというと、これは赤字がだんだんにふえていっている。しかも、その原因は偶然的なものでない、どっちかというと構造的な赤字がふえていっておるのであります。そういうような事態、しかも、それが去年の後半から本年にかけましてかなり顕著にあらわれております時期にこれに入るということは、総理が一昨年の秋OECDに加盟をされようとしておったときと状況は違っておるのじゃないか。そうして、そのときにあなたが考えたよりも影響が大きいのではないかと私は思うのでありますが、その点に対する総理の見解をお伺いしたい。
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池田勇人#11
○国務大臣(池田勇人君) いろいろな経済政策をとります場合には議論が多いのでございます。だいぶ昔のことでございますが、先ほど申し上げました昭和三十四年の通産大臣になったときに、私が貿易、為替の自由化をやると言ったら、通産省には十三局ございますが、十二局長までが反対いたしました。そういうようなものなんでございます。そういうものなのをあえて私はやった。自由化をだんだん進めていくと、中小企業が困る、日本経済はたいへんだと言っておりますが、まあ何とかやっていけた。OECDに入るときもいろいろ皆さん御心配なさるでしょう。しかし、一番心配しているのは責任者の私でございます。しかし、あのときといまの状態が、日本の経済が基本的に非常に変わったとは考えておりません。いろいろな波は打ちます。国際収支の波、国内経済の波も打ちますが、日本の伸びていく経済の基調は全然変わっておりません。私は、どちらかというと、あのときよりも、いまのときのほうが、経済がそれだけ太くなっている、そうして耐え得る力もある、こう考えておるのであります。まず御心配になるのは国際収支の問題でしょうが、八条国になりました関係上、日本の円というものは国際通貨になった。これは非常に国際収支の上において非常な特典。とにかく日本の円というものはドルと同じでございます。IMFの支払い準備になります。アメリカでもどこの国でもいわゆる通貨準備になり得る非常な特典でございます。こういうことがあるからこそ、初めてOECDへ入ってもその力が十分発揮できる。私はIMF八条国と同町にOECDに入るのは理想の型だと考えておるのであります。で、今度資本取引が自由になりまして、直接投資につきましては自由というたてまえをとっておりますが、附則で、国内経済に影響のある場合はこれを制限し得るという規定を置いておりますので、そう心配は要りません。しかもまた、そういうことを話し合いできる場をこしらえていくということになっておるのでございますから、これはやはり発展途上の日本としてはいまが一番いい機会だというふうに考えておるのであります。
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岡田宗司#12
○岡田宗司君 国際収支の面についてまあ心配はない、こういうことでございますけれども、最近の数字あるいは本年度あたりの数字から見ますというと、とにかく貿易のほうの六十二億ドルの輸出あるいは輸入という点はあるいは達せられるかもしれない、輸入のほうはもっと多くなるかもしれない見込みであります。貿易外収入のほうは非常によくない。しかも、それがいわゆる構造的な赤字でございます。これは海運の収支にいたしましてもその他の収支にいたしましても、その点でかなり今後もずっと続くのじゃないかということが見通されるわけであります。この面について、このOECDへ入りましたために一つの義務を負うというか、自由化の義務を受諾していくといたしますならば、この貿易外収支の赤字の解消といいますか、これを少なくしていくということがなかなかむずかしくなっていくのじゃないか。その点についての根本的対策というものについて、総理の見解をお示し願いたいと思います。
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池田勇人#13
○国務大臣(池田勇人君) この国際収支の問題、外貨保有の問題につきましての御心配でございますが、これはOECDへ入ったから国際収支に非常な影響があるという筋合いのものじゃないと思います。それは海外旅行等につきましての制限については、いろいろの制限を受けることもございます。これは一部分でございまして、たいしたことはない。いまの状態から申しますと、私は日本の国際収支につきまして外国人はどう見ているかといったら、外国の人は非常に安心しております。先般の東京都債の二千二百五十万ドルも非常な応募超過でございます。で、私は何も手放しに楽観しておりません。常に毎日国際収支を見ております。今月のたとえば輸入、輸出の信用状はどうか、毎日見ております。いまのところ、おとといまでは輸入信用状が一億九千万ドル、輸出信用状が二億九千万ドル、本月はもうすでに一億ドルの輸出入の信用状の黒。毎日見ておりますが、しかし、それだけ手放しで安心してはおりませんが、注意深く見ております。一般にいわれるほど、私は日本の国際収支というものは不安じゃない、気をつけなければならぬけれども、不安じゃないという確信を持っております。それで去年の十一月、十二月の思惑輸入の影響がございますが、最近は輸入は一応頭打ち、輸出は予想以上に伸びております。六十二億ドルを相当突破すると思います。しかし、お話しのいわゆる貿易外収支というものの赤字、これの原因は、やはり主として日本の経済発展によってバルキーの輸入がふえておるということ、これはいなめません。これをどうやってやっていくかということは、いままでの日本の海運政策が十分でなかった、ことに群小の弱体の船会社ではいかぬというので整理いたしました。再出発することになりました。そうしていまの状況で六百万トンないし七百万トン、いまの船ではとても日本の貿易は海運におきましては赤字になる。そこで、本会議で四十三年ころまでに何とかしたい。これは五年もかかってちょっと笑われるようでありますが、まあ十年かかる。これは、何といいますか、第三国間の貿易並びに輸送をやれば相当あれしますが、船をふやせばふやすほどまた油代がかかりますから、そういう関係で、私は十年くらいの予定で海運のほうの収支をとんとんにする。そのためには、やはりこれから毎年百五十万トンくらいの船をつくらなければならない。こういう計画で進んでいきたいと思う。それからまた、特許料その他の支払いあるいは金利の支払い、株の配当の問題、いろいろありますが、これは日本が伸びていく場合におきまして、戦争中おくれた技術を取り返す。日本人のりっぱな頭と労働力によってこの技術を生かしていくために、これはどうしても日本としてやらなければいかぬ。これによって日本の輸出が伸びていく。国内生産の品質も向上する。こういうことでございますから、これはいたし方がない。それからまた、資本が非常に不足でございますから、日本の発展のために一時借り入れ金でまかなう。そうして、それによってもうけた分でだんだん削っていく。このやり方は、日本として置かれた、いわゆる後進国から先進国になる場合におきましての、これは踏み越えなければならぬ関所だと思います。だから、これはむちゃくちゃに入れるというわけではございません。必要なものにつきましては私はやむを得ない。だから、長い目で見て日本の経済をずっとやっていく。日本の置かれた経済というものは、明治、大正、昭和を通じていつもこういう悩みがある。戦前におきましては海運収入によって埋めておったといいますが、これは計算のしかたが違っておりまして、やはり日本は昔はこういう立場だった。だから、拡大していけばいくほど、ある程度借金はふえる。しかし借金はふえるけれども、それが物になる、設備になる、在庫になる。こういう関係で、私はこの問題はOECDに入ったからこれが大きくなるということではなくて、OECDに入って日本がほんとうに一人前になって、先進国としての日本の立場が世界的に確保せられたということが、今後の日本の発展に非常に役立つ。小さい問題につきましては、これはネグレクトできるとは申しませんが、ネグリジブルだ。こういう考えでおるのであります。
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岡田宗司#14
○岡田宗司君 ただいま、海運の問題が貿易外収支の問題について最大の問題のように言われましたが、昭和四十二年まで外航船をどのくらい持つようにふやそうとするか、年々百五十万トンふやしたいと言われておりますけれども、これは百五十万トンふやすということは、現在の海運会社、あるいはいままでの政府のいろいろな援助状況から見ますと、容易なことではないと思いますが、その四十三年ころの日本が保有すべき外航船の目標、それから、それに達するまでの政府の基本的な政策、こまかいことは運輸大臣に伺いますが、その点についての総理のお考えをまず伺いたい。
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池田勇人#15
○国務大臣(池田勇人君) 所得倍増計画で昭和四十五年には大体千三百五十万トンですか、その程度のことを予想しております。いま外航船が七百万トンくらいございましょう。そうすると、三十九年度では百五十万トンはちょっと無理でございます。資金上、また船台の関係もございます。しかし、御承知のとおり、船台は、四、五年前に比べますと、建造期間というものがほとんど半分くらいになるほど進んでおる。船台の能力は、二百万トン程度の輸出船をやりましても、百五十万トンくらいはつくれる。また、技術と、今度大型造船所をこしらえていくならば、私はできる、百五十万トン。四年間——三十九、四十、四十一、四十二やりましても、まだ千二百万トンぐらい。だから、百五十万トンというと非常に大きいようでございますが、力がある、技術もある。問題は金の問題でございます。そこで、外航船をやるよりもまず内地船をやらなければいけない。昔は外航船、輸出船をやればもう国際収支はいいと、こう言っておりましたが、これは一つの見方で、全体のいい見方ではなかった。だから、これは輸出船もやりますが、国内船もこれからどんどんやっていく。そして、そのための資金につきましては、私は大蔵大臣に計画を命じております。で、民間におきましても、やはりそれに協力、ことに船会社の整備ができまして、いままでのような考え方でなしに、最も積極的な方法をとっていかなければならぬと考えております。それでもなおかつ四十二年、四十三年では、いま申し上げますように、貿易外収支の海運収支というものは、まだ油代な入れますと赤になります。三億近くのまだ赤になる。それも四十七、八年ごろには何とか持っていかなければならぬという考え方であります。
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岡田宗司#16
○岡田宗司君 次に、日本への資本の導入の問題で、最近外国からの日本への資本の導入はいろいろの形で相当急速にふえてきております。私たちは何も全体としてこの資本の導入を排斥するつもりもないし、また、必要な物を入れることもいいと、こういうふうに考えておるわけでございますけれども、どうも日本の財界の人々の外資に対する考え方、この入れ方というものにもずいぶん問題があるのではないか。たとえば外資を入れる、あるいは外国の技術を入れるについての過当競争が行なわれる。そのために他の諸国に比して高い利息を払う、あるいは高いロイアルティーを払うということもあります。それからまた、特にアメリカ資本の場合ですけれども、かなり経営権の問題にからんできておるものが多い。あるいは外国から技術を、特にアメリカから技術を導入した場合に、日本でそれに基づいて生産された品物が今度東南アジアへ売られるのはよろしいけれども、共産圏に売られては困る、あるいはどこそこへ売られては困るというような制限をつけられている問題も多いと思います。私は、外資が入ってきたから、それですぐに外国資本によって日本が支配されるとは思いませんが、しかしながら、アメリカとカナダの例を見ておりますというと、カナダは、御承知のように、アメリカの資本が非常に入ってきております。そして、カナダの産業というものは、かなりアメリカの資本に支配をされている。そして、カナダはそのために多額の配当あるいは利子、ロイアルティーというものをアメリカに支払っておるのであります。そういうようなことで、われわれは、日本がいまのように外資をかなり手放しに輸入するということになってまいりますというと、これはやはり日本がカナダのような事態になるのじゃないかということも心配されるのでございます。私は日本が、アメリカの資本が中南米を支配しておるように支配されるものとも考えません。しかしながら、アメリカの資本がヨーロッパのフランスやあるいはイギリスやドイツや、そこでいろいろの問題も起こしておりますが、特にカナダ、いわゆる先進国においても問題を起こしておる点から見まして、そういう点で、こちら側の資本家の諸君も、この外資を入れる問題について少し考え方が甘過ぎたり、あるいはまあ何と申しますか、全体を考えないという点もあるのじゃないかと思うのでありますが、先ほど総理の言われましたような、日本の産業を危うくするようなものは入れないようにする留保条項をつけられてあるからといっても、なかなかそう簡単に手放しで外資を導入するのを思い切ってやるというわけには今後いかない状態になる。特に最近の配当、利子、あるいはロイアルティーの支払いの増加の状況を見ておりますというと、そういう点について、もう少し政府は厳重な態度をとるべきじゃないかと思うのですが、その点に対する首相の考え方を承りたい。
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池田勇人#17
○国務大臣(池田勇人君) それは制度の問題でなしに、心がまえの問題ではございますまいか。その点につきましては、外資法その他で従来からもやっております。いまOECDに入ったからといって、心がまえを変えるというあれではございません。十分その性質を検討していくことは当然のことです。ただ、配当やあるいはロイアルティー支払いが多くなるということは、やはり技術導入をやっておりますから、当分の間ふえていくことは私はやむを得ぬのではないかと思います。しかし、それが日本の将来の技術発展に役立つというものならば、過渡的な問題として容認すべき筋合いだと思います。ただ、心がまえとしてのお話の点は、従来もそうでございますが、今後は十分考えていかなければならぬ問題だと思います。
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岡田宗司#18
○岡田宗司君 その資本導入の問題について、いま心がまえと言われたのでありますが、しかし、こういうことは政府としての指導という問題とも関連してくるわけです。したがって、政府がその点についての指導あるいは促進法、方向の示唆というようなことで、相当そういう点に対するコントロールができるのではないかと思うのですけれども、まあ私に言わせれば、どうも総理の外資に対する考え方は甘いのではないか。ロイアルティーの支払いがふえようが、あるいは配当や利子がふえようが、それによっていま日本の経済が発展すればいいのだということは、将来に問題をかなり残すように思うのですが、その点について、もう一度政府のお考え方を承りたい。
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池田勇人#19
○国務大臣(池田勇人君) 考え方が二つあるのであります。いまの配当の問題につきましても、外資はほしいのだが、日本の株を持ったら五年間売れないとかなんとかいうようなことでは、外資が入ることにならない。私は五年間の分を二年間に制限し、またそれを取っ払おうとしたところが、なかなか撤廃できなかった。しかし、今度撤廃したときには、利子平衡税ができた。やはり世界の動向を見ながら、前向きでいろいろのことを考えて、いろいろな具体的な問題で、こうだああだということで進むべき道、大道を間違ってはいかぬと思います。私は、先ほど申し上げましたように、日本のために悪い外資は入れるべきでない。いい外資は私は入れていく。技術においてもそのとおり。この審査につきましては、従来と同じような気持ちで、そうしてまた、それは日本の経済の進歩によって、五年前はこの技術はよかったけれども、いまは要らない、こういうような判断を、常に細心の注意を持ってやっていくべき筋合いのものだと思います。
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岡田宗司#20
○岡田宗司君 最後に一点伺いたいのですが、それは、OECDに入りまして、他の先進国といろいろ協議をする。相談をする。また、アメリカにいたしましても、ヨーロッパ諸国にいたしましても、日本に対していろいろな輸入等の規制をやっている。その規制をはずしていくということについて、OECDの場というものがかなり役に立つように言われておるのでありますが、たとえば最近伝えられるところによると、EEC諸国は日本に対して共同の輸入規制のことを考えているようでございます。もし共同の輸入規制ということになりますというと、たとえばイタリアのような、EECのうちで一番日本に対してきついところが基礎になる可能性が出てくる。そういう点、はたしてOECDの場において、これらの対日輸入規制等が強められる問題に対処できるものであるか。あるいはまた、アメリカの日本品に対する規制その他についても、あるいはまたシップ・アメリカンの問題からこうむる日本の不利益等についても、このOECDの場で解決できるものかどうか、それらの点について首相の見解を承りたいと思います。
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羽生三七#21
○羽生三七君 ちょっと関連してついでにお答えいただきたいと思いますが、そのOECDの問題とそれからガットの関係ですが、まあOECDのほかにEECもできたり、それから最近二、三日の新聞報道だというと、関係各国で農産物だけの協定を結ぶ動きが盛んに起こっておると言われておるんですが、中に極端なことを言う人は、ガットの崩壊なんということを言う人もあるけれども、それはまあ極端にしても、ガットとの関係は将来どういう関係になるのか。まあ、実質上指導的な役割をOECDが果たしたり、それからEECその他EFTAもありますが、そういうブロック的な経済結合が中心になってきた場合、ガットとはどういう関係に立つのか。その間に調整上問題はないのか。その辺もあわせてお答え願いたい。
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池田勇人#22
○国務大臣(池田勇人君) EECが共同して日本との通商関係をやろうということは新聞で見ておりますし、また、そういうあれもございます。しかし、これは、EEC六カ国のうちで、セーフガードを持たない西ドイツとイタリアと、セーフガードを持っておる国とのいろんな関係がございます。私はいまここでその申し出について日本の政府がどういう態度をとるかということは申し上げないほうがいい。そういう機運のあることはお話しのとおりでございますが、しかし、その機運をEECと日本だけで話をするか、あるいはそういう問題をOECDの場に持っていって日本の主張をはっきり言って、そうして、相手の六カ国でなしに、二十一カ国で論議するという問題は、私は日本にとっては非常に有利なことだと思います。立場が非常に強くなる。シップ・アメリカンの問題にいたしましても、OECDの場でやれば、イギリス、ノルウェー等が日本と同じ立場にある。私は、OECDの中でこれをやることは、非常にこちらの主張も力強くなるんじゃないか、こういう気持ちを持っておる。そういう意味において、私は、OECDへ入るということは日本の主張を強くする意味において、そうして公正な判断を下す上において非常に役立つということを考えておるのでございます。お話しの点から申しましても、OECD加盟はけっこう。
 それからいまのガットとの別の関係でございますが、ガットに入っている人の有力なものがOECDに入っている。そうして、いまのガットというのはむろん世界的なものであるし、今度の世界貿易開発会議の問題もやはりガットとの関係、そうして、その別の先進国のOECDの立場、こういう点で、すぐ全体会議でやるよりも、何と申しますか、別のいろいろな機関で討議し合って、そうして、公正な判断のできる機会を多くつくるということが、私は非常にいいことだと思います。OECDに入らずに、ガットだけで日本がやったって、なかなかむずかしいことだ。だから、ガットの関税一律引き下げ等におきましても、私はOECDの中で十分論議したほうが効果的だと思っております。
 それから、農産物の問題につきましていろいろ議論がございますが、これはいま世界の貿易における一番の問題です。EECの間でも相当やっかいな問題——一番やっかいな問題。低開発国の問題につきましても、これは一番やっかいな問題。日本は先進国と申しましても、個々の産業の中小企業、農業につきましては、これは中進国かそれ以下。そういう点がございますので、やはり私はこういう農産物の問題なんかにつきましても、OECDの中で十分議論したほうがいいんじゃないか。いまの傾向としてはむずかしい問題だということは言えます。しかし、これによってガットの崩壊とかなんとかいうところまでは行っておりません。また、崩壊さすべき筋合いのものじゃございません。何とか妥結の道を見出さなきゃいかぬと思っております。
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佐多忠隆#23
○佐多忠隆君 今度のOECDの加盟を契機にして、日本の経済政策が大きな政策転換をしなければならないのじゃないか、こういうふうに考えるのです。というのは、OECDの目的は、申し上げるまでもなく、財政金融上の安定を保持しつつ経済成長を達成する、こういうことにあるのです。安定ということが非常に重要な問題になっていると思います。そこで、過去の池田内閣の経済政策が高度成長政策、しかも超高度成長政策で、その点においては池田内閣は、高度成長政策で超高度成長政策になってしまって失敗をして、ここでそれを転換をして、安定を期しつつ成長しなければならないという、いわゆる安定成長に切りかえなければならないと思う。で、今度の予算その他では、ほぼそういう方向に切りかえられつつあると思いますが、そこのところは、ごまかさないで、はっきりと安定成長に政策を転換するのだと、そういう意味で今後の国内施策、特に経済措置には、強力ないろいろな措置がこれを契機にして行なわれなければならないということを、はっきりと明示されなければならないと思うのですが、その点について総理はどうお考えになりますか。
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池田勇人#24
○国務大臣(池田勇人君) 前から言われている議論でございますが、私はそういう見方をしていないのであります。超高度成長政策というのは結果でございます。池田内閣の政策は、十年間あるいはそれ以内の所得倍増でございます。それで当初の三年間九%、こう言っているわけであります。この九%というのは、あなた方もおっしゃった数字なんです、あとから。しかしそれが、自由経済のたてまえから、国民の盛り上がる非常なエネルギーによってこれは予想以上の——倍近くの成長を遂げた。これは池田内閣の政策じゃない。もちろん、低金利をやったからこうだとおっしゃるけれども、低金利というものは常に日本はやっていかなければならない。それがたまたま昭和三十四、三十五、三十六と、こう非常にいった。だから、三十七、三十八年度におきましてはこれを押えた。そうして、六%あるいは八%程度。これを政策転換だと言うならば、予算をずっとお沈みくださったらおわかりだと思います。予算のあれをずっとごらんになったら、政策転換ではない。これは長い目で見た行き過ぎの分をいま押えている。そうして七、八%の成長のというものは、日本では超高度じゃない。あるいは普通の状態だ。イギリスは六%の経済成長になりそうだというので、四%にいま押えようとしております。しかし、イギリスでは四%でも高度経済成長だ。六%は超高度経済成長でございましょう。過去の状態から申しますと、一、二%かあるいは二%半が一番上だ。だから、国によって違いますが、私ははっきり申し上げます。所得倍増計画十年以内という政策は、何ら変わっておりません。財政経済政策の見通しをごらんになっても、初めから実質一六、七%とか二〇%だとか言ってない。ただ、自由経済のたてまえからいってそういうことができましたから、これをいま押えて調整をしている。政策の転換ではない。私はこれをはっきり続けていこうと思っております。で、安定成長——私は長い目で見たならば、安定成長と言ってもいい。その年々の自由主役経済のもとにおける行き過ぎた分を安定するとかなんとかいう問題じゃない。だから、日本としては三%近い成長では不承気になり、いかないのです。三十二年、三十三年をごらんくださいまし。消費者物価が下がり、失業者がふえ、これじゃ日本の経済はもたない。二、三%程度じゃそういうことになってきますから、私は日本の経済は六、七%というのが、あるいは七、八%というのが安定な成長である。これを続けていこうとしているのであります。当初の目的と変わっておりません。ただ盛り上がる力で一時そういう現象が起こったということは、私は事実ですから否定しませんが、政府の政策としては、十年間所得倍増、そうして当初の三年は九%、あとは七%ぐらいでいって、七・二%平均——初めは九%で、スタートが早かったために十年以内で。私の政策に変わりないと思います。
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曾禰益#25
○曾祢益君 最初にOECDに入る目的と申しましょうか、あらためて伺いたいのは、つまり、われわれはまあ開放体制に向かう、こういうことば必然であるし、いつまでも孤立的な経済ではいけない。こういう意味でOECDも含めてこういう国際的な経済協力的な体制に加わることに原則として賛成ですが、ただ問題は、IMFあるいはガット、あるいは世銀、それからエカフェ等、そういうようないろいろの既存の完全な国連的といいますか、全世界的な機構がある。また、国連の中でも現在やっておりますような世界貿易開発会議のように、まあそのつどの会議とはいえ、そういうものがある。ところが、OECDは何といってもそのおい立ちからいっても、主としてヨーロッパ的、あるいは西欧陣営的です。まだその性格が抜けていない。特にこのOECDに入るという目的ですね。この正当づけといいますか、その点を特にどういうふうに見ておられるのか。まあ、単に先進国クラブに入って、それでまあ自己満足という、そんな軽いむろん意味ではないだろうが、また、そういう意味で特にOECDに入るということの意義をどう見ておられるか。われわれの同僚委員からの御質問にも触れたところですけれども、もう一ぺんひとつ総理からお答えを願いたいと思います。
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池田勇人#26
○国務大臣(池田勇人君) 欧州の、何と申しますか、OEECの時代は、やはり国際金融あるいは国際通貨の問題と、そうして貿易拡大と、こういうところからできたのは御承知のとおりでございます。それから、まあそれだけでは——やっぱり世界経済がだんだんグローバルになってきて、アメリカとカナダが入りまして、そうしていま一番の問題である低開発国の問題、DACのほうにも入れていこうというので、いわゆるお互いの高度経済成長をはかろう、貿易拡大をしよう。そうして第三には、それに関連した、そして大問題である低開発国の開発をはかっていこう。こういう目的でヨーロッパとそしてアメリカがOECDに入った。しかし、そのときにおきましても、低開発国の問題につきましては、日本が相当の役割りをしているからという意味で、第三のDAC委員会の会議ではあったわけです。これは、何といいますか、かたわ的の会議であったわけです。これでは、やはりいまの世界の貿易その他から申しまして、ことに重要なDACの委員会におきましても、これはやはりお互いの高度経済成長とまた貿易の拡大ということを頭に置いてやったほうが……。相当の役割りをしている日本は、私は当然入るべきだ、こういうことでございまして、お互いの経済の高度成長をお互いにはかりながら、そうして、その間に出てくる貿易の障害——国際金融につきましての円滑を相談し、そうしてあわせて低開発国をやる。これでございますから、日本としてこれから進む上において、これに入っていることが、先ほど来申し上げておるように、日本の立場からいっても、そうして、世界における日本の発言のウエートから申しましても、ぜひ必要であるということを自他ともに認めた結果だと私は思います。
 私は、曾祢さんのように国際的に非常に進んだ考えをお持ちの方は御賛成いただけるものだと考えております。
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曾禰益#27
○曾祢益君 別のことばで言いますと、このOECDの目的が三つあると言われておるわけで、第一は、まあいわば先進国同士で高度経済成長を持続的にやっていこう。第二は、結局おくれた国を援助しよう。第三が、まあ世界の貿易を自由化しながら拡大しよう。だから、特に日本としてこのOECDに入るおもなる目的ですね、その三つの目的に賛成だから入るのだといえばそれまでだけれども、その他の国際的な、もっとグローバルな機関に入っていて、なおOECDに入るのか。いまの三つの目的の主として何に重点を置いているのか。つまり、自由陣営の経済高度成長国の仲間に入って、まず団結というか、それが主なのか、また、つまり南北問題における日本の役割りをフルに働かすというのが主なのか、あるいは日本がいままでいろいろな向こうから受けているハンディキャップ、セーフガードの問題、その他EEC諸国、あるいはアメリカその他に対しても貿易上の制限を撤廃させる、つまり、そういう場としてOECDに特に重点を置いているのか。一がいにこれは分けることはできないと思いますが、特に何に重点を置いているのか、お考えを伺いたい。
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池田勇人#28
○国務大臣(池田勇人君) 順番から申し上げますと、三つの目的で、高度経済成長をお互いにはかろう、世界の貿易をこれ以上拡大してお互いに繁栄しよう。その二が、DAC委員会の低開発国援助——高度経済成長なら日本は専売特許でございますから、たいしたことはない。笑い
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曾禰益#29
○曾祢益君 いささか自画自賛だ。笑い
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