村山道雄の発言 (議院運営委員会)

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○委員以外の議員(村山道雄君) 山形班を代表いたしまして、私から調査の概要について報告いたします。
 北畠教真君、瀬谷英行君及び私村山道雄の一行は、まず、県庁において被害の実情について説明を聞き、被災地を実地に調査いたすとともに、被災者に対しましてお見舞いと激励のことばを述べ、また、被災者からの切実なる要望をも聞いてまいりました。
 山形県における今回の地震は、明治二十七年の酒田沖地震以来の震度五ないし四という強震であり、その回数も二十回以上と記録されており、私どもも現地を視察中二、三度強度の余震を経験いたしました。この地震で、庄内地方等の道路は各所で亀裂を生じ、住家の被害は激甚をきわめ、家屋の埋没、陥没による倒壊、学校校舎の全半壊、また校庭の亀裂等により死傷者を出しておりますが、津波及び火災による被害がなかったのは、まことに不幸中の幸いであったと思われます。
 以下、時間の制約がありますので、簡単に被害状況を申し上げます。
 まず、人的被害としては、死者九名、負傷者六十四名であります。
 物的被害としては、建物、農林、土木、厚生、医療、水道、教育関係等、推定被害総額約百十億円と称されております。二、三の点について申し上げますと、
 まず、建物関係では、被害の額約七十二億円といわれます。記録によれば、住家の全壊は三百五十四、半壊八百十七となっておりますが、一部損壊一万八千四百七十一、非住家の全壊二百四十三、半壊六百二十三、一部損壊三千三百七十、半壊の家屋は、曲がって立っているというだけで、中の柱は大半が折れたり曲がったりし、壁はほとんど崩壊、地面の亀裂陥没、埋没等によって、修理は不可能、使用などとてもできるものではありませんでした。全く全壊にひとしいものであります。
 次に、厚生、医療施設関係についての被害額は約五千万くらいになるといわれます。保健所、病院、水道その他の衛生施設のうち、特に水道は酒田市がひどく、私どもが帰るときも、いまだに自衛隊の給水車にたよっているような実情でございました。
 さらに、教育施設関係の被害については、被害総額約三億八百万といわれ、公立の小中学校で要補修が百九十八校、うち全半壊が十一校で、甚大な被害を受けているのが鶴岡市、温海町、酒田市、三川村であります。
 その他、県立の学校、社会教育施設等においても同じように被害をこうむっております。以上は、いずれも六月十九日現在における被害状況でございますが、今後この被害額がさらに増大していくのではないかと思われます。
 次に、災害救助法は、鶴岡市、遊佐町、酒田市及び温海町に適用されております。
 次に、被災地住民からの要望についてでございますが、激甚災害の指定、住宅復旧資金のワクの拡大と貸し付け限度額の引き上げ、天災融資法の適用、文教施設、水道施設等の早期復旧について強い要望がありました。
 最後に、今回の災害について、私ども調査団の所見について若干申し上げたいと思います。
 第一に、今回の地震は、庄内地方、すなわち温海町、鶴岡市、三川村、酒田市及び遊佐町を中心に、県内全域にわたって、各種の被害を与え、その被害額も、推計百十億をこえるのではないかと推定されますので、激甚災害特別援助法による激甚災害としての指定が望まれます。
 第二に、住宅対策については、災害復興住宅建設補修資金並びに一般個人住宅災害特別資金のワクの拡大と貸し付け資金限度額の引き上げ、さらには、国有林野材を建築資材として格安に払い下げる措置を講ずる必要があると存じます。被災家屋のうちでも、特に農家の集団的倒壊がはなはだしく、ビニールハウスに居住している一家も少なくありません。多数の家族をかかえる母家のみならず、作業場、納屋の復旧も欠くことのできない事情にありますので、農家の復旧については、特に低利融資をはかられるよう、現在の一戸当たり貸し付け限度額四十二万円を百万円くらいまでに引き上げ、償還期限を二十五年以上にする融資の道を開く特別の措置を講ずる必要があると存じます。私が災害対策特別委員会で建設省当局に質問しましたところ、一戸当たり貸し付け限度は五十八万円まででありますが、なお実情調査の上、さらに引き上げられたいと思います。また、自作農維持資金の災害特別ワクなどの方途を講ずるなど、農家の住宅復旧について善処されたいのであります。
 第三に、文教施設の早期復旧についてであります。被災地における小、中学校等施設の被災は、まことにひどいもので、半壊として計上されている分の大半は、使用不能の状況で、現在休校または二部制か、他校の教室借用等によりまして授業を継続している学校が多く、被災市町村もその復旧に頭を痛めているのが実情でありますので、これらの復旧工事促進のための国庫補助及び地方債の許可等について、早急に特別の措置がなされねばならないと痛感いたします。
 なお、その際、被災学校が積雪地であり、しかも地盤の軟弱地域に立地されていることを考慮して、特に危険な地域に立地することを避けさせるとともに、補助の基準を引き上げること、設計上も、このたびの災害にかんがみて、単なる復元的処置でなく、地震に対する配慮を加えた改良処置をとられるよう特に希望いたします。
 その他、国税の減免措置、県及び被災市町村に対する財政措置等も緊急になされねばならない諸問題であると思います。
 終わりに、重ねて被災者の皆さまに心からお見舞いを申し上げるとともに、一刻も早く立ち直られんことを祈り、あわせて関係各位の復旧努力に対しまして、敬意と感謝をささげて、報告を終わります。

発言情報

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発言者: 村山道雄

speaker_id: 17986

日付: 1964-06-25

院: 参議院

会議名: 議院運営委員会