木村禧八郎の発言 (予算委員会)
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○木村禧八郎君 いや、事実を知っているとかいないとかという問題ではないのです。これによって国民の生活に非常に大きな影響があるから、その事実の認識のしかたが問題になる。大蔵大臣、戦前のことを言われましたが、もう一つ落としている。戦前の税負担率の軽かった一つの大きな原因は、公債に財源を求めておったということが一つあるわけです。したがって、今後御説明されるとき、そういう点もひとつお加えする必要があると思います。それだからといって、私はいまの税負担が、決して公債発行せよということじゃないのであります。戦前戦前と大蔵大臣仰せられますけれども、いまは戦前水準をはるかに鉱工業生産も抜いておるわけです。池田さんがしょっちゅう自慢するように、日本の成長率は世界にまれに見る大きな成長率を遂げ、資本の蓄積は非常に大きくなっているわけです。にもかかわらず、税負担が戦前よりも著しく重いわけです。それが問題です。十分にあなたは税制調査会の答申をお読みになっていると言いますけれども、昭和三十六年の答申をごらんになりますと、税制調査会の答申は、社会保障の点にも十分考慮を払い、諸外国の税制とも比較をいたし、各税目別に全部調べて、そうして総合的に判断した場合、大体二〇%程度の税負担率が妥当ではないかという結論を出しているわけです。もちろん機械的に二〇%にくぎづけすることは正しくないと言っております。実質的に所得がふえれば、税負担率もふえるのも妥当かと思われるけれども、しかし、現在の日本の税負担は、戦前に比べても、諸外国に比べても、著しく税負担が重い。だから当分の間は、大体二〇%程度の税負担率でいくべきであるということを言っておるのであります。しかも中山伊知郎氏は、三月六日の衆議院の大蔵委員会におきまして、自分は日本の国民所得に対する税負担が二〇%、この線を何も変えておらない、やはりその程度が適当であるということをはっきりと言われておるのです。ところが、三十九年度は、二二・二%、三十八年の二一・五%よりもかえって負担率が重くなっているのですよ。これは単に国民所得と税負担率とを機械的に比較をして言っているのじゃないのです。税制調査会では、各税目別全部洗っておる。社会保障との関係もちゃんと考えて、なおかつ、日本経済の現状では租税負担率は重過ぎるということを言っておるのです。ちっともこの答申を読んでおらぬじゃないですか。