西村関一の発言 (外務委員会)

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○西村(関)委員 ベトナムは一つであるというのがジュネーブ協定に調印をした国々の見解であったのであります。現在もその考えは変わっていない。また、南におけるところのベトナム人自身も、やはりそのことを強く意識しているのであります。それをアメリカが、一体何の権利をもって、十七度線が国境であって北からの浸透があるから集団自衛の立場から自衛権の行使をなすということで北爆を毎日のように強行するということは、ジュネーブ協定の精神から申しましても、また国際法の立場から申しましても、どうしてもこれは納得のいかない点だと思うのであります。それは、アメリカが一方的にそういうことを言っているのに対して、日本政府はこれをそのまま受け入れてこれに追随するような方針をとっているということは、世界の世論、また日本国内の世論にも反する点だということは、先般の本委員会における三名の参考人の公述によっても明らかなのであります。いつまでも政府がこの見解を繰り返す以上は、このベトナム戦争の解決に対して日本政府が自主的な行動をするということはおそらくできまいと思うのです。やはり、どちらの側にも立たないで、アジアの大国としての自主的な立場に立って紛争の解決に当たるという気がまえがなければ、このむずかしい紛争の解決に日本が指導的な役割りを果たすということはできないと私は思うのであります。ただアメリカの言い分だけをそのままうのみにして日本政府が行動するということにつきましては、はなはだ遺憾に思うのであります。大体、南ベトナムにおけるところの民衆の考え方というものは、アメリカがこれ以上介入してくれるということは迷惑千万だ、東西両陣営のイデオロギーの掃きだめ場所のようになって、このような悲惨な戦争がこれ以上繰り返されるということは、ベトナム人にとってははなはだ迷惑千万だという考え方が各階層のうちに充満しておるのであります。私はユエ市においてたまたま学生のゼネストにぶつかりましたが、ユエ市を包んでおるところの学生運動の多くの横幕やら壁に書きつけてあるところのスローガン、その中には、ベトナムの問題はベトナム人の手に返せ、これ以上帝国主義支配はごめんだということばが至るところに書きつけてあったのであります。それが私は端的に南ベトナムにおけるところのベトナム人の気持ちをあらわしておると思うのであります。それを、アメリカがおせっかいをして、そうしていよいよ軍事力を強化していくということに対しましては、南のベトナム人自身も困惑の色を示しておるというのが現状だ。一部の軍人、一部の指導者を除いては、大多数のベトナム民衆はそのことを望んでいない。にもかかわらず、アメリカはますます南ベトナムにおけるところの軍事力を強化して、毎日のように北爆を続けておる。そして、その向かうところはとどまるところを知らない。その段階的な爆撃というものは、まさに一国の象徴であるところの首府ハノイにまで及ぼうとしておる。こういうことは非常に重大な問題を含んでおると思うのでございますが、いま条約局長の解釈で、それはアメリカの解釈なんだけれども、一体国際法上そういうことがはたして通るものであるかどうか。また、一九五四年のジュネーブ協定というものをどういうふうに日本政府は一体解釈しているのであるか。そういう点をもう一度あらためてお伺いをいたしたいと思います。

発言情報

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発言者: 西村関一

speaker_id: 8562

日付: 1965-04-28

院: 衆議院

会議名: 外務委員会