外務委員会
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会
会議録情報#0
昭和四十年四月二十八日(水曜日)
午前十一時十四分開議
出席委員
委員長 安藤 覺君
理事 椎熊 三郎君 理事 高瀬 傳君
理事 野田 武夫君 理事 福田 篤泰君
理事 毛利 松平君 理事 帆足 計君
菊池 義郎君 佐伯 宗義君
竹内 黎一君 野見山清造君
藤本 孝雄君 三原 朝雄君
湊 徹郎君 粟山 秀君
山村新治郎君 石田 宥全君
石野 久男君 石橋 政嗣君
河野 密君 西村 関一君
川上 貫一君
出席国務大臣
外 務 大 臣 椎名悦三郎君
農 林 大 臣 赤城 宗徳君
出席政府委員
法務事務官
(入国管理局
長) 八木 正男君
外務政務次官 永田 亮一君
外務事務官
(アジア局長) 後宮 虎郎君
外務事務官
(アメリカ局
長) 安川 莊君
外務事務官
(条約局長) 藤崎 萬里君
外務事務官
(情報文化局
長) 曾野 明君
文部事務官
(調査局長) 天城 勲君
農林事務官
(農林経済局
長) 久宗 高君
農林事務官
(園芸局長) 林田悠紀夫君
委員外の出席者
外務事務官
(大臣官房外務
参事官) 西堀 正弘君
外務事務官
(経済局外務参
事官) 内田 宏君
外務事務官
(条約局国際協
定課長) 徳久 茂君
外務事務官
(国際連合局外
務参事官) 滝川 正久君
大蔵事務官
(関税局国際課
長) 大谷 邦夫君
農林事務官
(畜産局参事
官) 吉岡 茂君
—————————————
四月二十六日
委員鯨岡兵輔君、竹内黎一君、福井勇君、三原
朝雄君及び川上貫一君辞任につき、その補欠と
して保科善四郎君、加藤高藏君、前田正男君、
中村梅吉君及び加藤進君が議長の指名で委員に
選任された。
同月二十七日
委員加藤高藏君、中村梅吉君、保科善四郎君、
前田正男君及び加藤進君辞任につき、その補欠
として竹内黎一君、三原朝雄君、鯨岡兵輔君、
福井勇君及び川上貫一君が議長の指名で委員に
選任された。
同月二十八日
委員鯨岡兵輔君、濱野清吾君、福井勇君、増田
甲子七君及び松本七郎君辞任につき、その補欠
として粟山秀君、山村新治郎君、藤本孝雄君、
湊徹郎君及び石田宥全君が議長の指名で委員に
選任された。
同日
委員湊徹郎君、藤本孝雄君、粟山秀君、山村新
治郎君及び石田宥全君辞任につき、その補欠と
して増田甲子七君、福井勇君、鯨岡兵輔君、濱
野清吾君及び松本七郎君が議長の指名で委員に
選任された。
—————————————
本日の会議に付した案件
千九百六十三年十二月十七日に国際連合総会決
議第千九百九十一号(XVIII)によって採
択された国際連合憲章の改正の批准について承
認を求めるの件(条約第二号)
関税及び貿易に関する一般協定を貿易及び開発
に関する第四部の追加のために改正する議定書
の締結について承認を求めるの件(条約第一一
号)
国際情勢に関する件(ヴイエトナム問題等)
————◇—————
この発言だけを見る →午前十一時十四分開議
出席委員
委員長 安藤 覺君
理事 椎熊 三郎君 理事 高瀬 傳君
理事 野田 武夫君 理事 福田 篤泰君
理事 毛利 松平君 理事 帆足 計君
菊池 義郎君 佐伯 宗義君
竹内 黎一君 野見山清造君
藤本 孝雄君 三原 朝雄君
湊 徹郎君 粟山 秀君
山村新治郎君 石田 宥全君
石野 久男君 石橋 政嗣君
河野 密君 西村 関一君
川上 貫一君
出席国務大臣
外 務 大 臣 椎名悦三郎君
農 林 大 臣 赤城 宗徳君
出席政府委員
法務事務官
(入国管理局
長) 八木 正男君
外務政務次官 永田 亮一君
外務事務官
(アジア局長) 後宮 虎郎君
外務事務官
(アメリカ局
長) 安川 莊君
外務事務官
(条約局長) 藤崎 萬里君
外務事務官
(情報文化局
長) 曾野 明君
文部事務官
(調査局長) 天城 勲君
農林事務官
(農林経済局
長) 久宗 高君
農林事務官
(園芸局長) 林田悠紀夫君
委員外の出席者
外務事務官
(大臣官房外務
参事官) 西堀 正弘君
外務事務官
(経済局外務参
事官) 内田 宏君
外務事務官
(条約局国際協
定課長) 徳久 茂君
外務事務官
(国際連合局外
務参事官) 滝川 正久君
大蔵事務官
(関税局国際課
長) 大谷 邦夫君
農林事務官
(畜産局参事
官) 吉岡 茂君
—————————————
四月二十六日
委員鯨岡兵輔君、竹内黎一君、福井勇君、三原
朝雄君及び川上貫一君辞任につき、その補欠と
して保科善四郎君、加藤高藏君、前田正男君、
中村梅吉君及び加藤進君が議長の指名で委員に
選任された。
同月二十七日
委員加藤高藏君、中村梅吉君、保科善四郎君、
前田正男君及び加藤進君辞任につき、その補欠
として竹内黎一君、三原朝雄君、鯨岡兵輔君、
福井勇君及び川上貫一君が議長の指名で委員に
選任された。
同月二十八日
委員鯨岡兵輔君、濱野清吾君、福井勇君、増田
甲子七君及び松本七郎君辞任につき、その補欠
として粟山秀君、山村新治郎君、藤本孝雄君、
湊徹郎君及び石田宥全君が議長の指名で委員に
選任された。
同日
委員湊徹郎君、藤本孝雄君、粟山秀君、山村新
治郎君及び石田宥全君辞任につき、その補欠と
して増田甲子七君、福井勇君、鯨岡兵輔君、濱
野清吾君及び松本七郎君が議長の指名で委員に
選任された。
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本日の会議に付した案件
千九百六十三年十二月十七日に国際連合総会決
議第千九百九十一号(XVIII)によって採
択された国際連合憲章の改正の批准について承
認を求めるの件(条約第二号)
関税及び貿易に関する一般協定を貿易及び開発
に関する第四部の追加のために改正する議定書
の締結について承認を求めるの件(条約第一一
号)
国際情勢に関する件(ヴイエトナム問題等)
————◇—————
安
西
西村関一#2
○西村(関)委員 外務大臣にお尋ねをいたしますが、去る二十七日、昨日の参議院外務委員会におきまして、外務大臣は、アメリカの北ベトナム爆撃の理由は当然であるというお答えをなすっておられるのであります。これは、従来から日本政府は、アメリカの北爆は集団自衛の立場から当然である、集団自衛権という国連憲章第五十一条の解釈に従って、アメリカの北爆を妥当であるというふうに解釈をしておられるのでございますが、一体、このようなアメリカの行動に対して、国際法上侵略とはいかなる事態をさすのであるか、どういう事態のもとに行なわれるのであるかという点を明らかにしていただきたいと思うのでございます。侵略というのは国家間の関係においてのみ発生するところのものであると考えますが、ベトナムの場合におきましては十七度線は存在いたしておりますけれども、しかし、これはジュネーブ協定によって暫定的な軍事境界線とされておるにすぎないのでございまして、はたして二国及び多国間の軍事行動によって一方が脅かされておるというような解釈が成り立つであろうかどうかという点が、解釈上の問題としてきわめて明瞭を欠く点であると考えるのでございますが、この国連憲章五十一条の集団自衛権の発動といっておりまする点が、はたしてどういう解釈によって成り立つのであるか、日本政府の見解をお伺いいたしたいと思います。
この発言だけを見る →椎
椎名悦三郎#3
○椎名国務大臣 十七度線は軍事的な一つの境界線とされたのでありますけれども、国連においては独立した二つの事実上の政権を認め、これを一つの国境線とみなされておるのでございます。さような意味におきまして、北からのこの国境を越えての浸透が絶えず継続されておる、いわゆる侵略が継続されておるという認定がそこに成立するわけでありまして、これに対する反撃は当然集団的な自衛行為である、かように解釈しておる次第でございます。
この発言だけを見る →西
西村関一#4
○西村(関)委員 ジュネーブ協定によりますと、これはあくまで暫定的な軍事境界線であって、二年後には統一選挙を行なってベトナムは一つになるのだということがきめられておるのであります。いま大臣の言われました、国連において十七度線が国境であるというふうに、いつどこでそういうことをきめたのですか。
この発言だけを見る →椎
藤
藤崎萬里#6
○藤崎政府委員 いまのベトナムの場合だけに限りませず、国境としての法律上の性格は特にない場合でも、その境界線はあたかも武力行使の禁止に関しては国境であるかのごとく取り扱う場合があるという意味で仰せられたのでございまして、たとえば、朝鮮動乱のとき、三十八度線というのは、単に米ソ間の占領区域の境界線にすぎなかったものが、それぞれに政府と称するものができますと、それはまあお互いに相侵すべからずというのが国際的な常識になりまして、したがいまして、北鮮が南鮮のほうに侵入してきたときには、これを国連は侵略と断定いたしたことは御承知のとおりでございます。したがいまして、その線の平時的な観点から言った法律的性質と、こういうような武力行使の禁止というような意味において侵すべからずという性質を持つということとは、また別個に考えるべきものかと思うのでございます。
この発言だけを見る →西
西村関一#7
○西村(関)委員 ベトナムは一つであるというのがジュネーブ協定に調印をした国々の見解であったのであります。現在もその考えは変わっていない。また、南におけるところのベトナム人自身も、やはりそのことを強く意識しているのであります。それをアメリカが、一体何の権利をもって、十七度線が国境であって北からの浸透があるから集団自衛の立場から自衛権の行使をなすということで北爆を毎日のように強行するということは、ジュネーブ協定の精神から申しましても、また国際法の立場から申しましても、どうしてもこれは納得のいかない点だと思うのであります。それは、アメリカが一方的にそういうことを言っているのに対して、日本政府はこれをそのまま受け入れてこれに追随するような方針をとっているということは、世界の世論、また日本国内の世論にも反する点だということは、先般の本委員会における三名の参考人の公述によっても明らかなのであります。いつまでも政府がこの見解を繰り返す以上は、このベトナム戦争の解決に対して日本政府が自主的な行動をするということはおそらくできまいと思うのです。やはり、どちらの側にも立たないで、アジアの大国としての自主的な立場に立って紛争の解決に当たるという気がまえがなければ、このむずかしい紛争の解決に日本が指導的な役割りを果たすということはできないと私は思うのであります。ただアメリカの言い分だけをそのままうのみにして日本政府が行動するということにつきましては、はなはだ遺憾に思うのであります。大体、南ベトナムにおけるところの民衆の考え方というものは、アメリカがこれ以上介入してくれるということは迷惑千万だ、東西両陣営のイデオロギーの掃きだめ場所のようになって、このような悲惨な戦争がこれ以上繰り返されるということは、ベトナム人にとってははなはだ迷惑千万だという考え方が各階層のうちに充満しておるのであります。私はユエ市においてたまたま学生のゼネストにぶつかりましたが、ユエ市を包んでおるところの学生運動の多くの横幕やら壁に書きつけてあるところのスローガン、その中には、ベトナムの問題はベトナム人の手に返せ、これ以上帝国主義支配はごめんだということばが至るところに書きつけてあったのであります。それが私は端的に南ベトナムにおけるところのベトナム人の気持ちをあらわしておると思うのであります。それを、アメリカがおせっかいをして、そうしていよいよ軍事力を強化していくということに対しましては、南のベトナム人自身も困惑の色を示しておるというのが現状だ。一部の軍人、一部の指導者を除いては、大多数のベトナム民衆はそのことを望んでいない。にもかかわらず、アメリカはますます南ベトナムにおけるところの軍事力を強化して、毎日のように北爆を続けておる。そして、その向かうところはとどまるところを知らない。その段階的な爆撃というものは、まさに一国の象徴であるところの首府ハノイにまで及ぼうとしておる。こういうことは非常に重大な問題を含んでおると思うのでございますが、いま条約局長の解釈で、それはアメリカの解釈なんだけれども、一体国際法上そういうことがはたして通るものであるかどうか。また、一九五四年のジュネーブ協定というものをどういうふうに日本政府は一体解釈しているのであるか。そういう点をもう一度あらためてお伺いをいたしたいと思います。
この発言だけを見る →藤
藤崎萬里#8
○藤崎政府委員 いまの南北ベトナムの関係を単純なる内乱であるというように考えるのは、南北朝鮮の場合の関係を単純なる内乱であると考えるのと同じことになるわけでございまして、これは、単にアメリカがそう言っているとか、日本でそう申しておるとかということではございませんで、やはりこれは一つの国家と国家との間の武力的な衝突に準じて考えるべきであるというのが国際的な常識であろうと私は思うのであります。平時の関係においてその境界線が国境と全く同じ法律的性質のものではないということは先ほど申し上げたとおりでありますが、武力行使の禁止という関係においてはそれに準じて考えるべきものであろう、これは国際的な私常識だろうと思います。
それから、一九五四年のジュネーブの協定には、アメリカも南ベトナムも結局賛意しなかったわけでございます。したがいまして、その選挙をして南北統一すべきであるということについては南ベトナムは拘束されない立場でございます。ただ、休戦協定は、これを尊重するということを南ベトナムもアメリカも言っておるわけでございまして、その休戦協定に関する限りは、南北双方が同様に尊重するという義務を負うわけでございます。
この発言だけを見る →それから、一九五四年のジュネーブの協定には、アメリカも南ベトナムも結局賛意しなかったわけでございます。したがいまして、その選挙をして南北統一すべきであるということについては南ベトナムは拘束されない立場でございます。ただ、休戦協定は、これを尊重するということを南ベトナムもアメリカも言っておるわけでございまして、その休戦協定に関する限りは、南北双方が同様に尊重するという義務を負うわけでございます。
西
西村関一#9
○西村(関)委員 大臣にお伺いいたしますが、一体アメリカと南ベトナムがなぜ二年後の統一選挙に賛成しなかったか。これはベトナム民衆の意思に反しておる。もし統一選挙を行なえば北のほうの側が、圧倒的に強いという仮定のもとにこれを拒否しておる。南ベトナム、ゴ・ジンジェム政権がこれを拒否したということは、アメリカのさしがねであるということも、これは明らかであります。ベトナムの問題はベトナム人の手に返す、たとえそれがどういう結果になろうとも、ベトナム人の意思によってきめられたことを他国の者がとやかく言う筋合いは私はないと思うのであります。このジュネーブ協定に対して、いま条約局長の言ったように、アメリカと南ベトナムとは調印しなかったけれども、アメリカは最終宣言を出しておる。その宣言の中においては、支配も介入もしないし、武力も行使しないということを明らかにうたりているのであります。にもかかわらず、現在の状態においては、アメリカが主役になって南ベトナム解放民族戦線軍と戦っておるし、また北に対する爆撃を強化しておる、こういう実情だと思うのでございますが、こういうことはアメリカのみずから世界に宣言したところの最終宣言の条項にも違反するし、また、国連憲章の立場から言っても、これは非常な行き過ぎであるというふうに私は言わざるを得ないのであります。この点につきまして、大臣は、それでもなおかつアメリカのやっていることは妥当であるというふうにお考えになりますか。
この発言だけを見る →椎
椎名悦三郎#10
○椎名国務大臣 休戦の協定に対してはこれを尊重する、こういうことで、その問題に対してはあたかも協定の当事者と同様の立場をとっておるのでありますが、この後に直ちに北のほうから協定違反の行動がとられた。これに対して南ベトナムはアメリカに要請して、この排除に協力することを南ベトナムが要請をいたしたのでございまして、この要請に基づいてアメリカがこれに介入をした、こういう事実でございます。
この発言だけを見る →安
西
西村関一#12
○西村(関)委員 いま大臣が、北からの協定違反があったから南の政権がアメリカに援助を求めた、そこでアメリカは援助に乗り出したのだということを言われたのでありますが、それはどちらが先であったか、アメリカの軍事援助が先であったか、あるいは北からの協定違反が先であったから頼まれてやむを得ず軍事援助に踏み切らざるを得なかったかということについては、私は議論があると思うのです。アメリカが南ベトナムに介入したのは、これはフランスがまだインドシナに君臨をしておった当時からであります。フランスの旗色が悪くなってきたときに、これをてこ入れしたのは、ほかならぬアメリカであります。このことは世界周知の事実なんです。そのことをほおかぶりしておいて、北がジュネーブ協定に違反したから南の政府に頼まれてアメリカは軍事援助を行なったのだということは、そういう理屈は通らない。そういうことは世界の世論が許さない。アリカは、フランスの時代から、フランスの旗色が悪くなってきたときにこれにばく大な援助をしてきておる。そうして、さらに、バオダイ帝の時代からゴ・ジンジェムを押し立てて、ゴ・ジンジエムを強化して、第二の李承晩に仕立てるという役割りをしたのも、これはほかならぬアメリカなんであります。そういうことに対して、ただ一方的に、北が協定を破ったからアメリカはやむを得ず頼まれて援助に乗り出したのだということは、これは一体どういう事実に基づいてそういうことが言えるのですか。政務次官、いかがですか。
この発言だけを見る →永
後
後宮虎郎#14
○後宮政府委員 そういう問題につきまして事実関係の認定というのはなかなかむずかしい問題でございますが、ただ、西村先生も御承知のとおり、一九六二年のあそこの休戦監視委員会の、満場一致の報告はできませんでしたが、多数の意見としまして、北のほうからの侵略行為があったということを書いておる。これなども一つのその例証にはなるのではないかと、そういうふうに考えます。
この発言だけを見る →西
西村関一#15
○西村(関)委員 これはやはりその後インドの態度も変わっておることも、アジア局長御存じのところなんです。カナダだけが前の説を固執しておりますが、監視委員会のインドの態度も変わってきておる。インドとポラーンドはやはり北側を支持しておるというふうに変わってきておるのであります。しかもそれが六二年です。それ以前のことは、何らのそういう理由になる証拠がないのです。それだけでもってアメリカの行為が妥当であると言うことは、きめて理由が薄弱だと思うのです。先ほど私が申し上げましたように、フランスの時代からアメリカは介入してきているのです。そのことがずっと続いてきているのです。ゴ・ジンジエム政権が立てられたのもアメリカがこれを押し立てたということも、これはもう明白な事実なんです。その点いかがですか。
この発言だけを見る →後
後宮虎郎#16
○後宮政府委員 私も実は記憶が確かではございませんが、確かに、バオダイ帝のフランスと協調し過ぎる態度というものが当時ベトナムの民衆の支持を受けることができませんで、そのあとできましたゴ・ジンジェム政権というものについては、むしろ米国がフランスの植民地主義的な把握をゆるめるためにフランスを説得して、その過程においてでき上がってきた事実がございまして、その意味では、アメリカの支持があったということももちろん否定はできませんが、同時に、あのときバオダイのあまりにも旧体制を維持しようとずる動きに対するむしろ反対の、あの当時はフランスの植民地主義的のカムバックに対するアメリカの反対の一つの政治的動きのあったことも事実だと存じます。
この発言だけを見る →西
西村関一#17
○西村(関)委員 いま後宮さんの言われるようなことは、これは私も初めて聞いたようなことでありまして、そういうことはあまり一般では言われておりません。そういうことは全然なかったとは私も言えませんけれども、アメリカ外交は当時のダレス外交です。ダレス氏が考えたことは、第二の韓国をつくろう、第二の李承晩をつくろうということが、これがゴ・ジンジェムを押し立てた真意であったということは、これは世界のすべての人々が認めておると言っても言い過ぎではないと思うのであります。それを、ただバオダイが新フランス植民地主義的傾向が強いから、これを押えるために、むしろ民主的な政権を打ち立てるためにというような説は、これは私は後宮さんの新説だと思う。ダレス氏はそういうことを考えてやったのではない。ダレス氏の考えたことは、第二の韓国、第二の李承晩をつくろうというのがねらいであった。その証拠に、ゴ・ジンジェムはああいう非常に悲惨な最期を遂げてしまった。しかも、利用するだけは利用したけれども、最終的にはフランスはゴ・ジンジェムを見放してしまった。そうして彼はあのような悲惨な最期を遂げてしまった。その後二年ほどの間は、南ベトナムにおいてはクーデターに次ぐクーデター、政権はきわめて不安定で今日に及んでおる。テーラー大使でさえも、南ベトナムにおいてはディエンビエンフーのような軍事的な状態は現在はまだないかもしれないが、しかし政治的には非常な危機だということを言っておるくらいでありまして、そういう状態が今日まで続いてきておる。そういう事態をつくり上げてきたのはほかならぬアメリカであるということを私は申し上げておるのでありまして、そういうやり方に対して、日本政府がどこまでもこれを支持していこうということは、これは、私は、ベトナム戦争の事態をどう収拾しようかということを考えなければならない日本として、きわめて自主性を欠くやり方だと思う。私は、必ずしも北側の主張を、あるいは中国の主張を、そのまま日本政府が受け入れろというようなことは申しておるのではありません。私どもの立場は別といたしまして、日本政府にそういう立場をとりなさいということをいますぐに言ってもできることではないと思うのでありますが、しかしながら、あまりにもアメリカ一辺倒の態度では、アジアの大国としてこの紛争の解決に指導的な役割を果たそうとする日本が、そういういまのような状態では、はたしてそういう歴史的な役割りを果たし得るかどうか、もう少し自主的な立場に立って、ベトナム問題の経過と現状と、それから推移を見きわめていくところの深い洞察が必要だと私は考えるのであります。そうでなければこの役割りを果たすことはできないと私は思うのでございまして、その点、いままでの政府当局の答弁に対しては、私はきわめて不満足であります。
そこで、この問題は、いつまで論じておりましても、いまのところ平行線をたどるばかりでございますが、この点についてはどういうふうにお考えになりますか。アメリカの考え方は、いわゆるドミノセオリーといわれているところによってもうかがわれますように、南ベトナムを国際共産主義の脅威から守っていく、自由主義陣営のとりでとしてどこまでも守っていく、南ベトナムからアメリカが撤退をするならば、南ベトナムにまで国際共産主義の脅威が及んでくる、また、さらにそこからタイにもフィリピンにもマレーシアにも波及するであろう、そして東南アジア全体が共産主義の勢力下に入ってしまうだろうというのがアメリカの考え方の根本にあると思うのでございますが、こういう考え方に対して日本政府は一体どう考えておられますか。
この発言だけを見る →そこで、この問題は、いつまで論じておりましても、いまのところ平行線をたどるばかりでございますが、この点についてはどういうふうにお考えになりますか。アメリカの考え方は、いわゆるドミノセオリーといわれているところによってもうかがわれますように、南ベトナムを国際共産主義の脅威から守っていく、自由主義陣営のとりでとしてどこまでも守っていく、南ベトナムからアメリカが撤退をするならば、南ベトナムにまで国際共産主義の脅威が及んでくる、また、さらにそこからタイにもフィリピンにもマレーシアにも波及するであろう、そして東南アジア全体が共産主義の勢力下に入ってしまうだろうというのがアメリカの考え方の根本にあると思うのでございますが、こういう考え方に対して日本政府は一体どう考えておられますか。
永
永田亮一#18
○永田政府委員 アメリカの考え方は、西村先生がおっしゃったような、ベトナムを赤化し、さらに東南アジアに赤化勢力が及ぶことを危惧しているということを考えているかもしれません。それはアメリカの問題でありまして、われわれがこうだというお答えをするわけにはまいりませんが、しかし、日本といたしましては、そういうことのあるなしにかかわらず、やはりベトナムあるいは東南アジアの恒久平和ということを希求いたしておりますので、日本の立場としてあくまでもアジアの平和に向かって少しでも寄与すればいいということを考えまして、政府のほうもその道をいま慎重に考えておるところでございます。
この発言だけを見る →西
西村関一#19
○西村(関)委員 一体政府はいつまで考えているのでしょうか。いつまで模索しているのでしょうか、事態はいよいよ急迫しているときに、アジアの大国として自任している日本政府が何とか自主的な解決をはかろうということは、本委員会におきましてもしばしば外務大臣が言明せられたところでございます。しかし、いつまで模索しているのであるか。もうすみやかに何らかの手を打たなければならないときではないか。AA会議の式典に出席せられた川島代表はじめ、その他の方々の見解を承りましても、東南アジア諸国の日本に対する期待は非常に大きい。そういうときに、この問題の焦点になっているところのインドシナ戦争の終結のために各国がいろいろな方策をすでに打ち出している。しかし、日本は依然としてアメリカに追随する方針だけしか打ち出していない。こういうことで、はたして東南アジア諸国の人々の信頼をつなぐことができるかどうかということを、私は非常に危ぶむものでございます。御承知のとおり、フランスの元首相フォール氏が日本にやってまいりまして各所で演説をいたしました。フォールの演説は、いま私が申し上げるまでもなく、ベトコンは民族運動であるが、次第に共産主義運動の色彩が強くなってきている、これはフランスのレジスタンス運動でも経験をしたことであって、民族主義者が長い闘争の中で目的を達成するためには共産主義者になっていく傾向が非常に強いということを述べているが、いわゆるベトコン、南ベトナム民族解放戦線軍がどの程度共産主義者であるかということについては、いろいろな意見がございます。そのうちの一〇%が共産主義者であって、他は共産主義者でない。アメリカのベトナム白書では、ジュネーブ協定のときにすでにその核となるべきところの分子を南に残しておいたのだ、そしてまた北から思想的・軍事的訓練を受けたところのものを南に送り込んでおるのだ、それが中心なんだということを言っておりますが、しかし、それはアメリカの言い分であって、いわゆるベトコン、南ベトナム民族解放戦線軍が一体どういう分子で構成されているかということにつきましては、世界の多くの識者の考え方は、必ずしもアメリカの考えを支持していないのであります。フォール氏もその一人であります。これは日本政府としても独自の立場に立ってこの実態を把握するということが問題の解決の上において非常に重要なことであると思うのであります。先般帰国せられました松本特派大使の本委員会における参考人としての供述を聞きましても、その点に触れておられるのでありまして、松本氏も、いわゆるベトコンの正体は必ずしもアメリカが言っているような共産主義者ではないということを言っておられるのであります。政府が特派した松本特派大使の報告、この委員会における供述においてさえもそういう意見が出ているのでございまして、そういうところにも、日本政府がアメリカ政府の言いなりになって、アメリカ政府の言い分が妥当であるというようにうのみにしていくことは、事態の解決をおくらせることになり、また、日本が果たすべき役割りを果たし得ない結果になると思うのでございます。その点、フォールが日本において演説をいたしました点について、特に南ベトナム民族解放戦線の本質をもっとはっきり把握して、現在の南ベトナムの問題を終息させることが大事であると思うのでございますが、そういう点につきまして、政府は南ベトナム民族解放戦線軍の正体について何らか独自の考えをお持ちになっていらっしゃいますか。
この発言だけを見る →永
永田亮一#20
○永田政府委員 日本政府がベトナム問題解決のためにいつまでも考えておってなかなか行動を起こさないという御批判でございますが、もちろん、アジアにおける平和、特に東南アジアにおける平和ということは、これは、ほかの国がどう言った、ああ言ったということでなしにやはり日本独自に、最も深い関係がございますので、真剣にわれわれは検討いたしておるわけであります。先日来、御指摘のフォール氏とか、あるいはロッジ氏、ロストウ氏、グリーン氏というような方々が次々とお見えになり、また、政府のほうでも総理をはじめわれわれが各人の意見を十分に聞いております。また、松本俊一先生に行っていただきまして、この松木さんの御意見というものは大きなウエートをもってわれわれも傾聴いたし、打つ手を考えておるのでございますが、ただ、ものごとの解決というものは潮どきというものがあると思います。タイミングがうまくなければ、乗り出してもなかなかうまくいかない。もちろん日本の立場は決してアメリカ一辺倒ではございません。日本は日本のために、日本国民の平和と安全のために、それを根本の理念に考えて検討いたしておるのでございまして、その点を特に御了承いただきたいと思います。
この発言だけを見る →西
西村関一#21
○西村(関)委員 バンドンに参りました周恩来首相が第二国連問題について発言をしているのであります。これは、ベトナム問題に関連いたしましてアメリカが、核攻撃も辞さない、核攻撃もあり得るということを発言いたしましたことに対して、もはや平和維持の問題に対して何らの力を持つことのできない国連に見切りをつけて、第二国連を提唱するに至った。そのことが東南アジア、アフリカ、ラテンアメリカの諸国に及ぼす影響というものはかなり大きなものがあると思うのでございます。これはわれわれも賛成をしたのでございますが、過般の部分核停の問題に対して、現在核兵器を保有しているところの国がこれを独占するということでは核戦争の脅威は去らないということから中国が反対した。今度のベトナム問題に対してアメリカが核攻撃も辞さないというようなこと、また、さらに、中国がベトナム戦争に介入してくるならば中国の本土といえども聖域ではないという立場から、中国に対する核攻撃もあり得るといったようなことをほのめかしておるということに対する、核兵器の威嚇に対する答えとして周恩来の発言が出てきたと私は思うのでございます。そういうことになってまいりますと、第三次世界大戦、人類みな殺し戦争にまで発展しないとはだれも保証することができないと思うのでございます。そういう問題と関連いたしまして、国連軍縮委員会は去る二十六日から実質的な討議に入っているのでございます。アメリカはフォスター氏を代表として送り、ソビエトはツァラプキン氏を、イギリスはチャルフォント軍縮大臣をそれぞれこの会議に送りまして、非常な熱意をこめてこの国連軍縮委員会に臨んでおるのであります。先般の本委員会におきまして、椎名外務大臣は、この会議を日本政府としても非常に重視しているということを言われたのでございますが、一体日本政府はどういう考え方で、前段に申し述べましたような事態がいま目の前に繰り広げられておるときに、この会議に対してどういう役割りを果たしていこうとしているか。どういう陣容で、またどういう内容でこの会議に臨もうとしているか。国民は全くつんぼさじきに置かれておるのであります。私どもは国連憲章の一部改正に対して本国会に批准を求められておるのでございますが、その改正それ自体に対しては反対するところはございません。むしろ国連を国連憲章の精神に従って発展強化させる一つの道だと思いますから、それは反対はしてないのでありますけれども、しかし、国連それ自体のあり方に対して、ベトナム問題に関連し、また平和維持の問題に関連して、この国連軍縮委員会に臨むところの日本政府の態度はどうであるか。さらに、もう一つは、ベトナム交渉のカンボジア会議というものをシアヌーク元首が主唱し、アメリカもこれに参加するということを表明いたしておりますが、これに対する日本政府の考え方はいかがでございますか。この二点あるいは三点についてお伺いをいたしたいと思います。
この発言だけを見る →滝
滝川正久#22
○滝川説明員 ただいまお尋ねございましたお話の、うちの軍縮委員会の分について簡単にお答えいたします。
軍縮委員会の代表でございますが、これはわがほうは常駐代表を首席代表としております。米英ソはそれぞれいまおっしゃいましたような有力者を本国から送っておるわけでありますが、これはいろいろ理由もございますが、一つは、この三大国がそれぞれ核保有国として最も大きな地位を占めておるし、また軍縮問題についても従来から非常な重要な責任を持った国であるというようなことから、そういう選考をしたものと思われます。わがほうにおきましては、軍縮大臣とか軍縮局長というようなものは現在おりませんので、従来からも常に常駐代表が国連総会で、外務大臣がおいでになります以外におきましては、ずっとこの問題をフォローしております関係上、常駐代表がこれに当たっておる次第であります。
それから、基本的な態度といたしましてはどういうことかという御質問だったと思いますが、この軍縮委員会は、十九総会が御承知のような状態で行き詰まりまして、軍縮に関する実質的な討議が行なわれなかったという事情を背景にいたしまして、ソ連の提案によりまして、全加盟国が賛成しまして開かれたわけでございまして、その内容は、ジュネーブで行なわれております十八カ国軍縮委員会の問題と同じでございます。ただ、ジュネーブの委員会のほうは、いわば交渉の場でございまして、これらの国が何らかの合意に達してそこで一つの協定なりあるいは自発的な軍縮の措置をとるという意味におきましては非常に適した場所でございますが、国連の全加盟国をもって構成しております今度の軍縮委員会は、期間も限られておるのみならず、関係国が非常に多いというようなことで、それぞれの所見を述べ合うというような点のほうが非常に強く出ておるわけであります。われわれ日本政府といたしましては、ジュネーブ会議における審議がはかどりまして軍縮の方向に向かって一歩でも進んでいくということを希望する次第でございまして、それを促進させる、十八カ国委員会に対して全加盟国の意思を反映させる、一般的な指針を与えるというような意味において、今次のニューヨークのほうの軍縮会議を、大臣も言われましたように非常に重要視しておるわけでございます。いずれ日本側も発言の機会があろうと思いますが、そういう基本的な態度で臨んでおる次第でございます。
この発言だけを見る →軍縮委員会の代表でございますが、これはわがほうは常駐代表を首席代表としております。米英ソはそれぞれいまおっしゃいましたような有力者を本国から送っておるわけでありますが、これはいろいろ理由もございますが、一つは、この三大国がそれぞれ核保有国として最も大きな地位を占めておるし、また軍縮問題についても従来から非常な重要な責任を持った国であるというようなことから、そういう選考をしたものと思われます。わがほうにおきましては、軍縮大臣とか軍縮局長というようなものは現在おりませんので、従来からも常に常駐代表が国連総会で、外務大臣がおいでになります以外におきましては、ずっとこの問題をフォローしております関係上、常駐代表がこれに当たっておる次第であります。
それから、基本的な態度といたしましてはどういうことかという御質問だったと思いますが、この軍縮委員会は、十九総会が御承知のような状態で行き詰まりまして、軍縮に関する実質的な討議が行なわれなかったという事情を背景にいたしまして、ソ連の提案によりまして、全加盟国が賛成しまして開かれたわけでございまして、その内容は、ジュネーブで行なわれております十八カ国軍縮委員会の問題と同じでございます。ただ、ジュネーブの委員会のほうは、いわば交渉の場でございまして、これらの国が何らかの合意に達してそこで一つの協定なりあるいは自発的な軍縮の措置をとるという意味におきましては非常に適した場所でございますが、国連の全加盟国をもって構成しております今度の軍縮委員会は、期間も限られておるのみならず、関係国が非常に多いというようなことで、それぞれの所見を述べ合うというような点のほうが非常に強く出ておるわけであります。われわれ日本政府といたしましては、ジュネーブ会議における審議がはかどりまして軍縮の方向に向かって一歩でも進んでいくということを希望する次第でございまして、それを促進させる、十八カ国委員会に対して全加盟国の意思を反映させる、一般的な指針を与えるというような意味において、今次のニューヨークのほうの軍縮会議を、大臣も言われましたように非常に重要視しておるわけでございます。いずれ日本側も発言の機会があろうと思いますが、そういう基本的な態度で臨んでおる次第でございます。
後
後宮虎郎#23
○後宮政府委員 カンボジアは、御承知のとおり、三万くらいの小さい兵力しか持っておらない国でございまして、従来からその中立を各国によって保障されたいという希望を絶えず表明してきていたわけでございますが、最近におきましても、ことしの三月十五日に会議開催の要請を行なったわけであります。これに対しまして、各国の態度でございますが、現在のところ、イギリス、ソ連はもちろんのこと、これは共同議長国として受けて立ったわけでございますが、懸念されておりましたアメリカ、それからフランスは、従来からやはりこれに賛成でございまして、ほとんどの国がこれにみな賛成の意見を唱えております。中共も、一応三月十七日の陳毅外相の言明で、カンボジアの中立保障に関する新国際会議を開くことは賛成だと言っております。北越のほうも支持を与える発言をしております。インドについても同様でございます。それで、われわれのほうでも、この会議があるいは実現して、これがインドシナ問題の解決について何らかの貢献をなし得る機会になるのじゃないかということで、非常に注目しておったわけでございますが、最近、この二十四日に至りまして、シアヌーク主席が新たに演説をいたしまして、この会議につきまして、一九五四年のジュネーブ会議型の会議であることを要するけれども、ただ、この会議にはタイと南ベトナムと米国とが参加すべきでないということを明言するということを演説したという電報が実は昨日入ったわけでございまして、この演説をしました真意、バックグラウンド、あるいはどういう点、どの程度の強さがあるのか等につきまして、まだ関連情報が入っておらないのでございまして、この点、カンボジア中立会議の前途に一脈の暗影が漂ってきたというのが現在の状況でございます。
この発言だけを見る →西
永
永田亮一#25
○永田政府委員 先ほど西村委員から、中共あるいはインドネシアが第二国連の創設を考えていると伝えられるけれども、それに対する日本政府の考えはどうかというお尋ねであったと思います。国連が創設された当時の理想どおりにいま動いておらないということは事実でありまして、特に、第十九回の国連総会が行き詰まりまして、通常の審議が行ない得なかったという事態がございましたが、国連加盟国は、日本を含めて、この行き詰まりを打開するためにいま努力をいたしておるのであります。特に、平和維持活動の特別委員会は、わが国を含めまして三十三カ国入っておりますが、目下ニューヨークで会合して、この行き詰まり打開に努力をいたしております。安保理事会あるいは経済社会活動理事会など総会の補助機関としても正常に活動いたしておると思うのであります。こういうように、国連は平和維持その他の面でいまの国際政治のもとで可能ないろいろの努力を行なっておるのでありまして、国連自体が国連が創設された当時の理想どおりに動いておらないということは、これは、国連憲章やあるいは国連の機構が悪い、それに欠点があるんだということよりも、国際政治のいまの現状そのものに問題があるんじゃないかと思うのであります。すなわち、東西間の確執の問題であるとか、あるいは五大国の間の不一致というようなことをめぐって重要な国際問題が行き詰まっておる、こういう現在の情勢を考えてみますると、憲章の運営がそのために円滑に行なわれておらないとわれわれは解釈いたしておるのでありまして、国連の現状においては多くの欠点は見られますけれども、こういう国際社会の実情にその原因がある以上は、ただ単に国連を批判したりあるいは国連から脱退して新しい第二国連をつくっていこうというような方法では問題の解決にならないのではないかと思います。この前のインドネシアの国連脱退についても、多くの国はこれを批判いたしておりまして、インドネシアの国連脱退を支持しておる国はほとんどないと考えております。
政府といたしましては、以上申し上げました実情に即して、国連の現状と国際情勢の改善のために着実な努力を続ける、このことが国連問題の解決に最も必要なことであると考えておる次第であります。
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西
西村関一#26
○西村(関)委員 大臣がお帰りになりましたが、ただいま、第二国連の問題に対する周恩来首相の発言を中心といたしまして、なぜこういう発言がなされてきたか、国連の平和維持の力が十分にその機能を発揮しない、特にベトナム戦争の問題についてアメリカが核兵器の威嚇を試みておるということに対して、周恩来首相、またインドネシアにおきましても、そういう状態に対しては別の角度から第二国連をつくらなければいけないというような状態にまで踏み切らざるを得ないところに立ち至ってきておる。これは非常に好ましくない傾向であるということは言うまでもございません。国連憲章の前文に、「寛容を実行し、且つ、善良な隣人として互に平和に生活し、」とうたってあります。この国連憲章の精神をどのようにしてこのベトナム戦争の終結に対してわが日本政府としては具体的に働きかけていくか。そういうことについては、加盟国全体によるところの国連軍縮委員会の開催に対する日本政府の態度、またカンボジアのシアヌーク元首の主唱にかかるところのカンボジア会議に対するところの日本政府の態度というものは非常に重要だと思うのでございます。ただそれが各国の演説の場に終わるとか、カンボジア会議の成果も危ぶまれるとかということでは済まされぬ。あらゆる機会、あらゆるどんな小さな可能性でも、それをつかまえて、その中に積極的な働きかけをしていくということが日本としてとるべき道ではないかと私は思うのであります。
私は最後に外務大臣にお伺いをしたいと思っているのでございますが、あと他の問題についての時間がありませんので、最後に外務大臣にお伺いすることにして、別の問題に入りたいと思います。
それは、いま日本が受け入れておりますところの外国留学生の問題であります。外国留学生の受け入れに対して日本政府としては一体どういう方針をとっておられるか、文部省から簡潔にお答えを願いたいと思います。
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それは、いま日本が受け入れておりますところの外国留学生の問題であります。外国留学生の受け入れに対して日本政府としては一体どういう方針をとっておられるか、文部省から簡潔にお答えを願いたいと思います。
天
天城勲#27
○天城政府委員 現在、留学生の種類は、いわゆる国費によります文部省奨学金留学生、それから私費による留学生、その他いろいろの種類がございますが、特に留学生受け入れの目的といたしましては、諸外国の国際文化交流促進と友好親善をはかるということ、それから、特に東南アジア、中近東諸国につきましては、その社会的・経済的発展に寄与する人材養成に積極的に協力するということを目的といたしております。
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天
天城勲#29
○天城政府委員 留学生の教育は、現在、学部の学生と大学院の学生、この二つに分かれております。しかし、これらの留学生の日本におきます教育につきましては、日本語の問題ですとか、あるいは寮の問題ですとか、学校における教育上の問題等、全般を考えますと、ちょうど国費留学生制度が始まりまして十年ほどになりますが、当初から見るとかなり改善されてきたとは思いますけれども、なお十分手を尽くすべき点がまだ残っていると考えている次第でございます。
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