曾禰益の発言 (日韓条約等特別委員会)

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○曾祢益君 これは日ソ共同宣言のときも、御承知のように、参議院では領土問題について附帯決議までしているということがあるのですね。こういうこともありまするから、まあ議院のあれは別ですけれども、政府のほうでも、ぜひ両国の合意を何らかのすみやかな機会にあらわす方法を講じていただきたい。少なくとも真剣に考究していただきたいと思います。
 最後に、国交調整の正常化に伴う、特に経済協力、貿易等に関連してお尋ねいたすのでありますが、すでに御承知のように、過去においては四十億ドル近い援助がアメリカから注入されましたけれども、それがむだづかいに終わったり、あまつさえ、汚職や疑獄の種をまいた、こういう苦い経験もあるわけであります。したがって、今回の日本の経済協力と民間経済提携が、一方では韓国側が危惧するような経済侵略とならないように、また、他方では、いま申し上げましたような浪費や腐敗の原因とならないように、厳重に措置すべきことは両国の当局として当然だと思います。また、韓国側もこの点については留意をしているようでありまして、対日請求権資金管理委員会には特に野党側も加え、そうして公正な運営を期すると言っているようでございます。これらの、大体どういうことを考えているかということについて、十一月二十七日に公表されたいわゆる基金の使用計画等を見ますると、総額で外貨は五億三千八百二十万ドル、内資のほうが七百三十八億五千万ウォンといたしまして、大体その内容は、社会間接資本拡充部門、まあ主として鉄道車両、船舶等の製造、港湾、多目的ダム、通信施設等、それから肥料、農薬等の原材料の輸入、それから、主として農業、水産業、中小企業、機械工業等の改善に向けられるようであります。比較的われわれ感ずるところでは、何か重工業のモデルプラントだけをやるという方向でなくて、この計画にあらわれたところを見ると比較的じみちだが、まじめな方向ではないかというふうに考えるのでございまするが、そこで、韓国はああいう国柄ですから、日本側から内政干渉だというようなことを、極度に神経質な国でありますから、その点は十分にわれわれは考慮しなければいけませんけれども、真に正しい経済協力と有効な協力をするためには、むしろアジア平和問題懇談会等が提唱しておりまするように、日韓あくまで平等な立場から、両国間の経済技術の交流と協力を円滑に調整するために、官民の合同委員会というようなものを設置してやっていくほうがいいのじゃないか。むろんそこで相談したものを――これは任意に向こうが相談してくれることを期待するわけですけれども、韓国は韓国の主権のもとに実際運用されると思いますけれども、そういうことが必要ではないか。民間の中には、これは当然のことでありまするけれども、両国の労働代表を加えていく、こういうような考慮があってしかるべきではないかと思うのであります。この点は若干デリケートでありますし、まあ民間的な意見だというおしかりはあるかもしれませんが、この点に関する総理大臣のお考えをお示し願いたいと思うのであります。

発言情報

speech_id: 105014958X00819651202_483

発言者: 曾禰益

speaker_id: 12807

日付: 1965-12-02

院: 参議院

会議名: 日韓条約等特別委員会