佐藤榮作の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○国務大臣(佐藤榮作君) お答えいたします。
 国土保全の事業、これは内閣の基礎的な重要施策の一つだと、かように私ども考えております。したがいまして、御制定を得ました災害対策基本法、これで規定しておりますそれぞれの事項につきましては、誠意をもってこれと取り組んでおるわけであります。治山治水長期計画を立てましたのも、そういう点でございます。問題は、この広い国土、わが国の特殊な地理的な環境から、災害を受けやすいのでありますが、このうちでも、特に災害を引き起こすような河川、これはいままでの経験でおよそ見当がついてまいっておりますから、こういう河川改修並びにそういう河川の上流地域における砂防等、治山治水に役立つ事柄につきましては、積極的に対策を講じてまいりたい、かように思います。かくして財産、生命並びに国土の保全を期する、かような考え方でございます。具体的な問題につきましては、建設大臣等にお尋ねがありましたので、そのほうに譲ります。
 ことに、御意見のうちに、非常に広範にわたりマリアナ海域における海難にまで触れられました。確かに御指摘のように、定点観測などは不十分だ、また、大型巡視船もこれは必要ではないかと、かように思いますので、今後の対策等は、いろいろくふうされることだと思います。また何といたしましても、最近の科学の力を使う、これはもちろん必要なことであります。災害対策基本法では、災害の防止に科学の力を十分使うように科学的研究を必要とするということを規定しております。御承知のように、ことしなぞは、たいへん冷害が懸念されました。幸いにいたしまして、事前の対策、また、国民の協力を得て、ことしも平年作だったということは、たいへんうれしいことでございます。最近の実情におきましては、十分ただいまのような対策を立ててまいりたいと思います。
 第二に、政府関係機関が、その地位を利用し、あるいは地盤の酒養等について、いろいろ悪質な事柄が行なわれておる、こういう御指摘でございます。お話のありましたように、三十七年に法改正をいたしまして、これらの点につきましては十分戒められておるところであります。なお、最近の実情等に徴しまして、今後とも一そうこれらの対策が効果があるようにいたしたいものだと、かように思います。また、財産の不当使用、これにつきましては、申すまでもなく、国民から見まして、不当あるいは不公正である、かようなことが政治に対する信頼をなくするゆえんだ、かように考えますから、十分戒心してまいるつもりであります。収賄等の問題は、御指摘になりましたが、もちろん犯罪でもあるし、かようなことは許すことではございません。私どもは責任ある体制を整備し、服務規律を確保して、また部内監察も十分強化していく、こういうことでただいまのような現状を改善してまいりたい、かように考えております。
 第三は、人事院勧告についてのお尋ねでございます。人事院の勧告は、御承知のように政府がいろいろ真剣にただいま取り組んでおる最中でございます。ことしの財政不如意の状況については、十分の御理解があるようでありますが、しかし一方、人事院勧告はすでに出ておりますので、政府はこれを尊重するという在来からのたてまえに、何らの変わりはないのでありますので、できるだけ早く尊重の実をあげるように最善を尽くすべく、財源をただいま検討中でございます。ことに地方自治体の職員に対しましても、中央公務員とこれに準ずる職員でございますので、当然この人事院勧告は、地方自治体におきましても適正に適用されることが望ましい、こういう意味では地方財政も財源難でありますから、特に中央地方連携をとりまして対策を立てなければならないと思います。ただ、この問題につきましてお話にもありましたが、二十二日に半日ストが行なわれるということでございます。私はこの半日ストは不法なものである。(発言する者多し)皆様方どうか良識ある行動をとられるように、心から願っております。
 次に、日教組と文部大臣の問題についてお答えをいたします。
 ドライヤーの勧告がありまして以来、組合と政府との間にその不信感をなくす、かような努力がいろいろ遂げられつつあります。私は、この会合につきまして非常な期待をかけ、どうか一体となるように、いわゆる不信感を払拭するという努力をこの上とも払いたい、かように思っております。文部大臣から日教組に要求されましたのは、いわゆる倫理綱領とその解説の廃止、あるいは教育公務員の政治的中立の確保、あるいは第三点といたしまして、政府の文教施策や教育委員会の施策を、実力行使によって阻害するというようなことのないように、これを阻害する場合に実力行使というようなことはやめてくれと、こういう三つの話をいたしております。ところが、その点では、ただいまお話のように、これは強い要望なり、これは条件なり、かようなことが論議されておるようであります。私は、ただいま申し上げる両者の不信感というのは、こういうところにあるのじゃないか。強い要望あるいは条件、かような議論は私はどうかと思う。強い要望であるということが承知であるなら、こういう事柄についてまじめに考えられるなら、必ずこれが前提条件だといって、解決しないから話し合わないというような極端なことは、文部大臣は言わない。あるいは要望だから、おれのほうはただ聞きおくのだというような態度が、不信感を構成しておるのだ、かように思いますので、私はこれはよけいなことのように思いますけれども、基本的な問題でありますからお話を申し上げておきます。
 次に、物価の問題につきましていろいろお尋ねがございました。私は所信表明におきましても明らかにいたしましたように、真剣に物価の問題と取り組んでいく、そうして、ただいまお尋ねがありました閣議決定は、これを忠実に実行に移していくという処置をとっております。特に消費者米価並びに鉄道運賃についてのお尋ねでございますが、公共料金そのものを前提にいたしましては、いずれ経企庁長官から詳しく説明をいたします。この消費者米価並びに鉄道運賃について現状を見ますると、食管会計の運営並びに鉄道の経営等から見ると、今日これを取り上げてそうして値上げをせざるを得ないような実情にある、かように思います。しかしながら、この値上げが、各方面に非常な影響を与えるものであること、これは十分に承知しておりますので、値上げの幅や値上げの時期等につきましては、なお結論を出しておらない状況であります。しかし、今国会中には、いずれにいたしましても、何らかの結論を出す考えでございますから、どうかしばらくお待ちをいただきたいと思います。
 次に、暴力団等の関係についてのお話でございますが、山手広報委員長が出かけた九日の水光苑の会合についてのお話だろうと思います。この点につきましては、時節柄誤解を受けるような事柄でありますので、私はたいへん心配をいたしまして、山手君から事情も十分聞きました。御承知のように、ただいま日韓条約の批准を迎える、そのために各方面にPRをいたしております。広報宣伝をいたしております。その関係で、水光苑における会合があるから出てきて説明しろと、こういう話を受けた、それで自分は出かけた、しかし、出かけて行って説明をすると、やや自分が出かけるのには不適当な会合であったかのように見受けた、かようなことで、総裁、党幹部に迷惑をかけたことは、これは深くおわびをする、かようなお話でございました。私は皆さま方に申し上げますように、絶えず暴力につきましては、左右いずれを問わず暴力を排撃するという私のはっきりした態度をとっておりますので、(拍手)今回は、こういう点につきまして、誤解を受けるような行為があったことは、まことに残念でございます。しかし、今後とも十分注意をしてまいるつもりであります。右翼を使うと、さような事態では全然ないことを、この機会にはっきり申し上げておきたいと思います。(拍手)
   〔国務大臣瀬戸山三男君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 105015254X00619651018_010

発言者: 佐藤榮作

speaker_id: 21117

日付: 1965-10-18

院: 参議院

会議名: 本会議