稻村隆一の発言 (内閣委員会)

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○稻村(隆)委員 私は、いまの農業構造改善事業はほとんどうまくいかないと思うのですよ。それはうまくいっているところもごく小部分であるけれども、これは長い目で見ればうまくいかない。それにきまっているのですよ。六分五厘、七分の金を借りて機械を買って、それで成り立つわけがない。そうすると、必然的に、結果において大農だけが残るということになります。だから、こういうふうな機械というものは、農民に買わせるべきじゃない。農機具サービスセンターを、予算の関係もあろうけれども、農協とか町村でもって国の補助をもらってそういうものを設ける。機械を農民個人が——耕うん機でも、農民個人が買うなんてことは、農民個人に買わせることは、間違っているのですよ、実際上。農村ではだれもいなくなるものだから、五反百姓が耕うん機を買っているのですよ。これは買わなければ、嫁の来手もないし、長男もいなくなるということだから、買っているんですよ。それだから、日本の農村は非常に混乱しているのですよ。それに対して農林省はほとんど無関心ですよ。だから、私は、農業構造改善事業も、長い目で見れば、六分五厘の金を借りて農機具を買うということになっているから、これはだめですよ。計算してごらんなさい。必ず何年か後にたいへんな赤字になりますから、そうすると、大きなものだけにそれをやらせるということになるわけです。小農は借金でもってやらなければならぬということになるのです。そういう点に対して、もっと根本的な考え方が政府として、農業政策として必要じゃないか。農民に自力で機械を買わせるようなことをやめさせるように農業政策を樹立しないと、農業構造改善事業なんというものは、絶対うまくいかないと思うのです。これは常識から見ても、目の子算でわかりますよ。六分五厘とか七分とか、はなはだしきは農協が間に入って、たまに一割なんという高利の金がある。高利貸しです。結局農民に仕事をやらせるとかなんとかいろいろなことを言って、アイデアを与えて仕事をやらせる。そうすると、仕事をやるはいいが、しまいには農民はみんな土地を売って、不動産で返さなければならぬというような農業政策は、この辺で改めなければならぬと思う。その点はどうですか、どうお考えになりますか。
  〔委員長退席、辻委員長代理着席〕

発言情報

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発言者: 稻村隆一

speaker_id: 17011

日付: 1966-05-24

院: 衆議院

会議名: 内閣委員会