内閣委員会

1966-05-24 衆議院 全132発言

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会議録情報#0
昭和四十一年五月二十四日(火曜日)
   午前十一時開議
    —————————————
 出席委員
   委員長 木村 武雄君
   理事 伊能繁次郎君 理事 辻  寛一君
   理事 長谷川四郎君 理事 藤枝 泉介君
   理事 松澤 雄藏君 理事 大出  俊君
   理事 田口 誠治君 理事 山内  広君
      相川 勝六君    岩動 道行君
      臼井 莊一君    小川 半次君
      海部 俊樹君    纐纈 彌三君
      野呂 恭一君    藤尾 正行君
      保科善四郎君    堀内 一雄君
      前田 正男君    湊  徹郎君
     茜ケ久保重光君    稻村 隆一君
      中村 高一君    村山 喜一君
     米内山義一郎君    受田 新吉君
 出席国務大臣
        農 林 大 臣 坂田 英一君
 出席政府委員
        総理府事務官
        (行政管理庁行
        政管理局長)  井原 敏之君
        農林事務官
        (大臣官房長) 大口 駿一君
        農林事務官
        (農政局長)  和田 正明君
        農林事務官
        (農地局長)  大和田啓気君
        農林事務官
        (畜産局長)  桧垣徳太郎君
        食糧庁長官   武田 誠三君
        水産庁長官   丹羽雅次郎君
 委員外の出席者
        農林事務官
        (農政局構造改
        善事業課長)  山下 一郎君
        専  門  員 茨木 純一君
    —————————————
五月二十日
 同和対策審議会答申の完全実施に関する請願
 (田中織之進君紹介)(第四六七一号)
 同外一件(大原亨君紹介)(第四七一〇号)
 同(八木一男君紹介)(第四七一一号)
 同外一件(柳田秀一君紹介)(第四七一二号)
 同外一件(湯山勇君紹介)(第四七一三号)
 同外一件(阪上安太郎君紹介)(第四八五二号)
 傷病恩給等の不均衡是正に関する請願外二件
 (羽田武嗣郎君紹介)(第四六七二号)
 同(羽田武嗣郎君紹介)(第四七一五号)
 同(倉石忠雄君紹介)(第四七七一号)
 靖国神社の国家護持に関する請願(森田重次郎
 君紹介)(第四六七三号)
 同(安藤覺君紹介)(第四六八九号)
 同(岩動道行君紹介)(第四六九〇号)
 同外一件(今松治郎君紹介)(第四六九一号)
 同(小川平二君紹介)(第四六九二号)
 同(大久保武雄君紹介)(第四六九三号)
 同外三件(唐澤俊樹君紹介)(第四六九四号)
 同外一件(川野芳滿君紹介)(第四六九五号)
 同(小泉純也君紹介)(第四六九六号)
 同(小金義照君紹介)(第四六九七号)
 同(坂田道太君紹介)(第四六九八号)
 同(野田武夫君紹介)(第四六九九号)
 同(野見山清造君紹介)(第四七〇〇号)
 同(福永一臣君紹介)(第四七〇一号)
 同(藤田義光君紹介)(第四七〇二号)
 同外五件(増田甲子七君紹介)(第四七〇三号)
 同(松野頼三君紹介)(第四七〇四号)
 同(吉田重延君紹介)(第四七〇五号)
 同外八件(大西正男君紹介)(第四七〇六号)
 同外九件(仮谷忠男君紹介)(第四七〇七号)
 同外六件(田村良平君紹介)(第四七〇八号)
 同外九件(濱田幸雄君紹介)(第四七〇九号)
 同外二件(小宮山重四郎君紹介)(第四七六五号)
 同(關谷勝利君紹介)(第四七六六号)
 同(西村直己君紹介)(第四七六七号)
 同(保科善四郎君紹介)(第四七六八号)
 同外二件(粟山秀君紹介)(第四七六九号)
 同(森下國雄君紹介)(第四七七〇号)
 同(亀岡高夫君紹介)(第四八四七号)
 同外一件(齋藤邦吉君紹介)(第四八四八号)
 同(中曽根康弘君紹介)(第四八四九号)
 同(古井喜實君紹介)(第四八五〇号)
 少年の非行対策に関する請願(吉田賢一君紹介)
 (第四六七四号)
 同外十九件(栗山礼行君紹介)(第四七九三号)
 国立大学教官の待遇改善に関する請願外十二件
 (河野正君紹介)(第四七一四号)
 同(井手以誠君紹介)(第四七七二号)
 同(大坪保雄君紹介)(第四八四三号)
 同外十三件(進藤一馬君紹介)(第四八四四号)
 同(中島茂喜君紹介)(第四八四五号)
 海の日制定に関する請願外二件(山下榮二君紹
 介)(第四七一六号)
 同(麻生良方君紹介)(第四七八二号)
 同外六件(伊藤卯四郎君紹介)(第四七八三号)
 同(稲富稜人君紹介)(第四七八四号)
 同(受田新吉君紹介)(第四七八五号)
 同外四件(内海清君紹介)(第四七八六号)
 同外一件(春日一幸君紹介)(第四七八七号)
 同外一件(佐々木良作君紹介)(第四七八八号)
 同外一件(鈴木一君紹介)(第四七八九号)
 同外二件(竹本孫一君紹介)(第四七九〇号)
 同外二件(門司亮君紹介)(第四七九一号)
 同(吉田賢一君紹介)(第四七九二号)
 青少年問題対策に関する請願(松平忠久君紹介)
 (第四七五九号)
 元南満州鉄道株式会社職員であった公務員等の
 恩給等通算に関する請願(井手以誠君紹介)(第
 四七七三号)
 同(伊藤卯四郎君紹介)(第四七七四号)
 同(上林山榮吉君紹介)(第四七七五号)
 同(藏内修治君紹介)(第四七七六号)
 同外二件(滝井義高君紹介)(第四七七七号)
 同(永末英一君紹介)(第四七七八号)
 同(永山忠則君紹介)(第四七七九号)
 同(村山喜一君紹介)(第四七八〇号)
 同(横山利秋君紹介)(第四七八一号)
 同外一件(田原春次君紹介)(第四八四六号)
 建国記念日制定に関する請願(纐纈彌三君紹介)
 (第四八五一号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 農林省設置法の一部を改正する法律案(内閣提
 出第三三号)
     ————◇—————
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木村武雄#1
○木村委員長 これより会議を開きます。
 農林省設置法の一部を改正する法律案を議題とし、審査を進めます。
 質疑を行ないます。
 質疑の申し出がありますので、これを許します。稻村隆一君。
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稻村隆一#2
○稻村(隆)委員 農林省の事務当局と農林大臣にお尋ねしたいことがあるのですが、新潟県加茂市の住寺堀地区の農家から、構造改善事業の実施を中止してくれるように、私のほうに運動をしてくれということの請願が届いているわけです。これは単に一地方の問題ではなくして、全国において政府の農業政策を実行する上において、方々で農民いじめをやっているようなことがたくさんあるわけです。それですから、私は、地方問題であるけれども、この問題についてぜひお尋ねしなければならないと思っております。
 第一に、当該地域の構造改善事業計画の内容はどのようなものであるかということを、簡単に事務当局から御説明願いたいのです。
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山下一郎#3
○山下説明員 ただいま稻村先生から御質問のありました新潟県の加茂地域の構造改善事業計画の概要について、御説明申し上げます。
 これは新潟県加茂市の加茂地域でございまして、昭和四十年度から事業の実施に入っております。事業を行ないます地区は、加茂市の中の住寺堀地区でございまして、基幹作目として米を取り上げております。この地域の参加農家は五十六戸でございまして、この五十六戸に対しまして、事業といたしましては、土地基盤整備事業と経営近代化施設の整備を行なうわけでございますが、土地基盤整備の中身といたしましては、かんがい排水、暗渠排水、一般農道、これらの事業を行なうことにいたしております。経営近代化施設につきましては、もみの乾燥調製施設、それからトラクターの導入、これに伴います格納庫の設置、なお融資単独事業といたしまして、コンバインの導入を計画いたしております。四十年度から事業の実施をいたしておりますが、四十年度におきましてはかんがい排水事業を行なっております。
 以上が、簡単でございますが、この地区の計画の概要でございます。
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稻村隆一#4
○稻村(隆)委員 請願書によりますと、住寺堀地区五十六戸のうち、二十一戸が反対しているのですね。そういう事実を農林省は知っておりますか。それから、この計画は関係市町村民の総意に基づいて作成されたものであることが、農業構造改善事業促進対策実施要領に示された要件の一つになっているわけです。反対があるのにやっているわけですから、この点とちょっと矛盾しているんじゃないか。その反対があることを農林省は知っておりますか。県及び市当局者のとった計画実施上の措置について、これは無理じゃないか、十分な調査をやったかどうか、この点をお聞きしたいのです。
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山下一郎#5
○山下説明員 ただいま先生御指摘の、この地区の事業実施について参加農家のうちに反対している者があるが、この辺の事実を農林省として承知しているかという御指摘でございますが、実は行政といたしまして、この地域の事業の実施について、県、地方農政局からそのような事実が私のほうまで上がってまいっておりませんでした。先般先生からこの地域の事業の実施について反対の陳情があるという御指示がございまして、さっそく新潟県当局につきましてその事実の照会をいたしました結果、現在県の調査によりまして判明しております経過を御説明申し上げます。
 この住寺堀地区につきましては、御指摘のように一部農家の反対がございましたために、県も再三説得をいたしましたが、昨年の六月から七月にかけまして、地元の加茂市長が中に入りまして問題解決に努力をいたしまして、加茂市の判断といたしまして、なお若干の反対が残っておるけれども、四十年度から事業の実施に入って差しつかえないというところまでまいりましたために、先ほど申しましたように、四十年度にかんがい排水事業については着工いたしたわけであります。かんがい排水事業につきましては、四十年八月二十六日に土地改良法によります同意の手続をとっておりますが、その際に、関係農家総数六百二十四名中五百九十三名が同意しております。九五%になっております。次に暗渠排水と農道につきましては、四十年の十一月二十日に同じく土地改良法上の手続をとりまして、関係農家百五十三名中百二十九名が同意をいたしております。八四%でございまして、いずれも土地改良法に申しております三分の二以上同意の要件は、備えておるわけでございます。
 なお、この後の経過を申しますと、九月九日に市長から県に対しまして、現地との話し合いがついたという報告がございまして、これに基づきまして、四十年度に構造改善事業の計画を県として認定をいたしたわけでございます。なお、その時点で御指摘のように、この事業の参加農家五十六名のうち十七名がなお同意をしておらなかったようでございますけれども、先ほど申し上げました四十年度に実施をいたしましたかんがい排水事業につきましては、その後十七名反対をいたしておりました者のうち、十名は賦課金の納入をいたしております。また工事にも出席をいたしております。それから四十一年度以降に、基盤整備といたしましては農道なり暗渠排水の事業を行なう予定になっておりますけれども、農道につきましては、関係者の間につぶれ地等の問題でなお問題が残っておるようでございますので、その辺の工法を検討し、問題の起こらないように、目下現地で調整中という報告を県から受け取っております。
 なお、四十一年度の事業の実施につきましては、ただいま北陸地方農政局と年度別の計画協議を行なっておる段階でございまして、この辺の関係農家の意見の調整ができました上で、事業を実施するように検討しておる段階でございます。
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稻村隆一#6
○稻村(隆)委員 私が陳情を受けたのは二週間ばかり前ですから、あなたの説明とは少し違っているようなんです。何も知らないで、出席をしたほうがいいと言うから出席したけれども、実は賛成していないのだということを、二十一名の者は全部私に会って言っておるわけです。地元の反対の請願書によれば、次の問題点が指摘されているのです。
 第一は、農道拡張等によって農地が減少するが、これに対して米の増収の確実な保障がない。それから第二は、近代化施設、すなわちコンバイン機、トラクター、ライスセンター等の導入費や維持費の農家負担が非常に大きく、反当たり三万六千円程度と考えられる。現在の農家の経済から見て過大な負担であり、機械化貧乏に追い込まれるだけである。第三には、特にライスセンターの経営は、これまでに導入した地区の例を見ても、ほとんど赤字経営である。第四は、構造改善事業の結果に生ずる余剰労働力を効果的に処理する方途が、一般的に講ぜられていない。住寺堀地区も、米を基幹作物として、肉豚と養鶏を多少ふやす程度で、この点の見通しがない。こういうふうなことで、二十一名の農家はいまでも絶対に、反対である、こう言っているわけですね。あなたのいまの説明と私の直接聞いたのとは少し違うのですが、この点もう一度。市は、これをやるときには、どうしてもやらせたいので、いろんな手段でもって県のほうに、これはみんながいいからだいじょうぶだといって申請したのですね。県のほうでも、十分な調査をしないで認可をしたというふうな形跡があるわけなんですね。そういう点についてどうですか。
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山下一郎#7
○山下説明員 先生のところへ地元の反対をしておる農家からの反対の理由として、いま御指摘になりましたいろいろな問題点があるということでございますが、その辺につきまして、率直に申しまして、まだ私どものほうで一応県に電話で照会をした程度でございますので、先生のほうに関係農家から申し出ております事情と、それからこの事業実施に至るまでの、あるいは現在の関係農家のほんとうの考え方等について、あるいは県が市を通して理解をしております実情と異なっております点がございますかもしれませんので、御指摘の点につきましては、なお再度県に対しまして調査をいたしたいと考えております。
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稻村隆一#8
○稻村(隆)委員 農林大臣にお尋ねしたいのですが、農業構造改善事業は、もう至るところに行き詰まっているわけですね。それは行き詰まるわけなんですよ。年に六分五厘で七カ年の年賦償還というふうなことで、コンバイン機やトラクターを買ってやっているわけなんですが、これは絶対にこんな高い金でもって——三分五厘もありますよ。やっていけるわけはないのです。日本の農業金融の高利であり、短期であることは、世界の文明国家では第一番ですから、こういう無理なことをして農民に借金させるわけです。だから、農業構造改善事業は、至るところに抵抗を受けておるわけだ。それでも、その間違いを農林省は強行しようとしているわけです。これは私は非常に重大問題であって、日本のような貧乏な農民が、六分五厘の金を借りて機械を買って、どうして間に合うか、これは常識でもわかるわけです。現在耕うん機のような小型なものでも、あれは三町歩以上なければ、採算はあなたも知っているとおり合わないのです。ところが、何百万台という耕うん機が農村に入っている。それがためにどんどん農民は機械貧乏に追われて、それが離村の重大な原因になっておるわけです。デンマーク農業を御存じでしょうけれども、平均二十二町歩耕しております。その二十二町歩は男二人でやっている。女は、デンマークでは農耕に、外の仕事に出ませんで、うちの仕事をやっておりますから。そういうデンマークのような二十二町歩を二人でやっている、コンバインやあるいはトラクターをもってやっているようなところでも、機械なんか買っていません。至るところに農機具サービスセンターがあって、そこから借りてくるのです。われわれは農業基本法を制定するときに、農機具サービスセンターを設けろと言ったのですよ。ところが、大蔵省が反対したり、農林省が反対したりして、そういう具体的なものを削って、抽象的な農業基本法をつくり上げたわけなんですね。そういうわけで、いかなる国に行っても、社会主義の国に行こうが、あるいは資本主義のヨーロッパのあらゆる国を回っても、たいがい利息は三分五厘以下、三十年以上の年賦償還。デンマーク六十カ年、オランダ百カ年という調子なんです。そうでなければ農業経営は成り立たない。日本のような非常に過小性の農業経営において、六分五厘や七分の金を借りてトラクターやコンバイン機を買って、そんなものが払えるわけはない。払うときは必ず不動産を売って返さなければならぬ、七年たったら、あるいは十年たったら。それだから、いまの日本の農業政策は、これは事実上農民を収奪して、だんだん離農させるようなことになるんです、結果は。いまや農業政策は官僚がやっているんですから。私はこの前も赤城農林大臣に申し上げたんですけれども、日本の農業技術は世界の最高水準であるし、官僚農業政策というものは、明治以来非常に功績がある。ところが、農民を中心とする農業経営じゃないんだから、役所のための農業経営になってしまっている。それだから、無理なことを平気でやり通すのですね。これが農家を没落させ、離農させる。これが私はいまのいわゆる農業構造改善事業じゃないかと思うのです。あなたも農業のことは非常に詳しいんだが、あのような生活程度の高いデンマークのようなところですら、農機具サービスセンターからトラクターとかあるいはコンバイン機とか、あるいは耕うん機を借りてきてやっているのに、日本のような貧乏な農民が、幾ら共同であろうが何であろうが、六分五厘の金を借りてコンバイン機やトラクターを買ってきてやって、それで一体償還ができると思うのですか。償還したら、必ず二町の田んぼは一町三反になり、一町五反になるということになるわけですから、そういうことに対して、農林大臣は一体どうお考えでありますか。しょっちゅう大臣がかわるものですから、大臣は責任がない。官僚がやっているのです。官僚は責任がないですから、これはただしゃくし定木でもってものをやるだけであって、そうして無理ないわゆる構造改善事業なんかをやって、農家をいじめつけている。自分の責任の上からも、農民が納得しないものを無理に納得させるようなことをやって、そうしてこういうふうなことをやっているから、そこで、これはたいへんだ——やってみてたいへんだということで、あとで問題が起こる、こういうことになるんですが、そういうふうなことに対して、農林大臣は一体どういうお考えを持っておられるか、お聞きしたいのです。
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坂田英一#9
○坂田国務大臣 稻村委員の御説でございますが、実際私も昨年就任いたしましてから、構造改善の問題について、非常によくいっている実例も相当ある、しかし、中にはそうでない実例も耳にするし、私も見ておる。そういう関係から、現在の農業構造改善の実績はどうなっておるかという調査をひとつやってもらいたいというので、昨年の暮れころに全体的な大体の調査をいたしたわけでございます。その結果も取りまとめております。それによりますと、やはり大多数としては、その結果は大体よろしいという調査の結果に相なっておりますが、中には、やはりいまお話しのような面に向かってこれはかなり考えなければならぬというものも若干あるように、その調査の結果見ております。そこで問題は、第一にはやはり農村の実情に即応していかなければならぬという問題が——これは当初からその予定でございますけれども、やっておる最中にはそうでない方向に進む場合があります。そういうようなことで、たとえば農道もあまり十分ないというところへ大きな機械が入ってきたということになりますと、機械は入ってきたけれどもなかなか使いにくいという実例もあったりして、その間の順序においていろいろ間違っておる点もないとも限らないということもございまして、実情から言うと、そういう点で、私は現地を知りませんから何でございますが、いま稻村委員のおっしゃったような点について悩みを持っておる地帯もあるように私も存じております。その調査の結果によりましても、若干そういうのがございます。したがいまして、そういう点につきましては、よく実情に即応して、そして施設をやる場合においても、順序を間違えずに進めていくようにするという、これはもともとの方向でございますが、なおさらに一そうそういう面に向かって進めてまいるということで進んでおるわけでございます。
 なお、大きなコンバインとか、あるいはライスセンターの問題でございますが、これも能率をあげる点において、これは非常にいいものであると思うのでございますが、その地帯に実は合うか合わぬか、また経営とよく密着していけるかどうかという問題をよく検討を加えるべきときである。こういうふうに、ところによっては多くそういうところがございますから、その点はなお十分これはやはり注意をして、そして使い方についても、またそれが能率的に使えるか、経済的に使えるかという点について、十分検討を加えていかなければならぬものが多かろうと思います。大体大きな機械は、一人で持つなり、あるいは小さな、少数の人で持つというのでなしに、大きなものほど大きな団体で大きく持っていくという方向に、これはもちろんいかなければならぬと思うのでございます。大体この大きなようなものにつきましては、やはり補助金と金利の問題で、補助金はやはり半額補助をするとか、あるいはその他県でも助成をするとか、その残りの分について資金の貸し付けをするとかいうような方向で進んでおったものもあると聞いておるのでありますが、これらの点については、なお十分検討を加えるべきものであろうと思います。
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稻村隆一#10
○稻村(隆)委員 私は、いまの農業構造改善事業はほとんどうまくいかないと思うのですよ。それはうまくいっているところもごく小部分であるけれども、これは長い目で見ればうまくいかない。それにきまっているのですよ。六分五厘、七分の金を借りて機械を買って、それで成り立つわけがない。そうすると、必然的に、結果において大農だけが残るということになります。だから、こういうふうな機械というものは、農民に買わせるべきじゃない。農機具サービスセンターを、予算の関係もあろうけれども、農協とか町村でもって国の補助をもらってそういうものを設ける。機械を農民個人が——耕うん機でも、農民個人が買うなんてことは、農民個人に買わせることは、間違っているのですよ、実際上。農村ではだれもいなくなるものだから、五反百姓が耕うん機を買っているのですよ。これは買わなければ、嫁の来手もないし、長男もいなくなるということだから、買っているんですよ。それだから、日本の農村は非常に混乱しているのですよ。それに対して農林省はほとんど無関心ですよ。だから、私は、農業構造改善事業も、長い目で見れば、六分五厘の金を借りて農機具を買うということになっているから、これはだめですよ。計算してごらんなさい。必ず何年か後にたいへんな赤字になりますから、そうすると、大きなものだけにそれをやらせるということになるわけです。小農は借金でもってやらなければならぬということになるのです。そういう点に対して、もっと根本的な考え方が政府として、農業政策として必要じゃないか。農民に自力で機械を買わせるようなことをやめさせるように農業政策を樹立しないと、農業構造改善事業なんというものは、絶対うまくいかないと思うのです。これは常識から見ても、目の子算でわかりますよ。六分五厘とか七分とか、はなはだしきは農協が間に入って、たまに一割なんという高利の金がある。高利貸しです。結局農民に仕事をやらせるとかなんとかいろいろなことを言って、アイデアを与えて仕事をやらせる。そうすると、仕事をやるはいいが、しまいには農民はみんな土地を売って、不動産で返さなければならぬというような農業政策は、この辺で改めなければならぬと思う。その点はどうですか、どうお考えになりますか。
  〔委員長退席、辻委員長代理着席〕
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坂田英一#11
○坂田国務大臣 先ほど申しましたのですが、なお言い足らぬ点がございましたのでありますが、大きな機械等については、国で半額を補助する、その残りについて近代化資金を出すといったようなことに相なっておりますので、実際の負担は六分とか、そういうことで計算されたものにはならぬはずであると思います。これは一つであります。しかし、いまおっしゃったとおりに、大きな機械の問題からいきますと、私どももでき得るだけ能率の高い機械というものを採用させてまいりたいと思うが、しかし、これは農家の状態とも関連して考えなければならぬことはお説のとおりでございますので、やはり大きな機械である場合、また非常に高いものであるというような場合においては、農業協同組合とかあるいは連合会とかというところを通じてそういう機械を使用するという方向に向かうべきものであるとは思います。そこで、これは昨年でしたか、機械の導入という問題に関連して、そういう方向で進むことがよかろうという意味の通牒を出しておるはずでございます。そういう方向にこれは向かわなければならぬ。小さな機械ならば一人一人日本でもいきますが、大きなものは、やはり農業協同組合あるいは連合会というところで使わすようにしなければならぬ。一番極端な場合は、ヘリコプターによる防除なんというのは、日本に十か二十あればいいのであって、それを頼んで利用していくというような方向でございますが、それよりずっと小さいものになりますから、やはり農協とかあるいは連合会というところで進んでいくことがよろしかろう。稻村委員のお説の点については、私どももそういう意味において同感でございます。
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稻村隆一#12
○稻村(隆)委員 これでやめますけれども、そういうふうな考えでいまおっしゃったようなことを実行しようとしておるのですか。つまり大きな機械は農協なんかに置いて、必要に応じて農民に提供するというようなことを考えておるのですか。
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坂田英一#13
○坂田国務大臣 さような方向に向かって進むべく、昨年以来通牒も出し、その進み方をそういうように進めておりますので、その点御了承願いたいと思います。
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稻村隆一#14
○稻村(隆)委員 それに対して予算等も考えていますか。
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和田正明#15
○和田(正)政府委員 ただいまお尋ねの機械の共同利用と申しますか、そういうことにつきましては、大きな機械は、やはり先生御指摘のように、農協なり市町村なりが持って、農家の方はそれを利用していくという形をとることが、当面必要でございます。機械化の導入の基本方針等におきましても、そういう共同利用の方向を打ち出して、先ほど大臣から御答弁のあったような方向を考えておりますし、予算もそういう形で、共同利用いたします場合にも、構造改善事業としては二分の一の補助を支出いたしまして措置をいたしておるわけでございます。ちなみに現在までの大型の機械の市町村あるいは農協が所有しておりますものを過去の構造改善事業の実態から調べてまいりますと、いま三十九年までの実績が手元にございますが、トラクターにつきましては、四〇%が農協または市町村有で、残りは生産組合のような共同利用の形をとっておりまして、個人というのは対象にいたしておらないのが現状でございます。今後とも、いま大臣からお話がございましたように、機械のうち、大きな機械は、やはり対象といたします面積も非常に大きくございませんと効率があがらないわけでございますので、農協有か市町村有か、あるいは農協の下部機構等生産組織の共同利用、そういう形で推進してまいりたい、こういうふうに思っております。
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稻村隆一#16
○稻村(隆)委員 全国的に構造改善事業はだいぶ返上しているところが多いです。そういうところで今後補助等引き上げをしなければならぬと思うのですが、そういうことも検討しておりますか。それから調査の結果、もし悪いところがあったならば、それをどう処理するか、その三つの点についてお答えを願いたいと思います。
 私の質問は、これで終わります。
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和田正明#17
○和田(正)政府委員 昨年秋、大臣の御指示もございまして、構造改善地区の実態調査をいたしたのでございますが、先ほど大臣からも御答弁がございましたように、地元のこの事業に対する評価は概してよろしゅうございまして、大部分のところは、この事業によりましていろいろな利点ができたということでこの事業の歓迎をいたしておるのでございますけれども、御指摘のように、一部の場所では、計画は立てましたけれども、まだ事業を実施をしておらない場所もございます。また、事業を実施をいたしましたけれども、必ずしも各種の施設等が効率的に運用ができませんために、いろいろと問題点を残しておる地区もあるわけでございますが、私どもといたしましては、昨年来大臣の御指示に従いまして、特にそういう問題のあります地区について、今後重点的に指導を加えまして、手直しの工事も必要な場合にはいたしますとか、あるいは計画の変更等について考えますとか、今後のアフターケアと申しますか、指導についても予算を計上いたしまして、今後そういう問題の地区を重点的に指導をし、事業の効果があがっていくようにしてまいりたいと思っております。
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辻寛一#18
○辻委員長代理 大出俊君。
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大出俊#19
○大出委員 八郎潟の干拓の問題に関連をいたしまして、冒頭に大臣に承っておきたいことがあるのです。
 この干拓をしたあと農民諸君を入れるわけでありますけれども、一戸当たりの収入等とのからみ合いが出てまいりますので、米価の問題が一つ気になるのであります。数日前から新聞によりますと、生産者米価を上げても消費者米価は上げないとか、いろいろなことが言われておりますが、ここらあたり、大臣は当面どう考えておられますか。
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坂田英一#20
○坂田国務大臣 米価は、もちろん米価審議会等も近いうちに開催していろいろ諮問するつもりでございますが、生産者米価につきましては、とにかく大原則は米の再生産を可能にするということが大切なことでございます。生産費及び所得補償方式というものによって定めてまいりたい、こう考えております。
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大出俊#21
○大出委員 赤城さんのときに、パリティからいま言われる生産費及び所得補償方式に切りかえたわけであります。だいぶ政治的に問題がありましたが……。私がいま承りたいと思っておりますのは、八郎潟の干拓をして人を入れるわけでありますけれども、反当たり二石五斗、あるいは二石、いろいろな算定があります。これは相当な国費を投入してやるわけでありますけれども、現在の米価で算定をいたしますと、反当たりの収入が大体三万円程度、五ヘクタールの耕作をやりますと、総額百五十万円程度、こういうことになりますが、これに対する元利償還金が五十一万円くらいありますから、五十一万の償還金を差し引くと、農家の手元に残るのは百万円くらい、これに対して営農に必要な肥料その他の経費がかかる、生産費がかかります。種子代あるいは機械、農具の燃料費、ガソリン代、こういうことになってまいりますから、相当の金がかかります。そうなると、一体幾ら残るのかという問題が出てまいります。したがって、この際、当面問題になっておる米価の問題とからんで、私はちょっと承っておきたいわけなのでありますが、先般新聞にも投書が載っておりましたけれども、例年農民諸君が相当の金を使って東京にあらわれて、そこらに蟠踞しておる。ところでしきりに各関係方面を歩き回って、さて政治米価だなどということで——米価審議会でいま論議しておるとおっしゃるけれども、審議会には反対の意見があって、相当もめて結論が出ない、こういう段階で、昨年では何か政府のほうでは幾ら幾らでございます、こういう言い方をする、こういうわけなんですが、ことしのところ、いま言われるのは、こういう方式で算定をいたしますという算定はわかるのだけれども、どういうふうになりそうかという点について、もう少しはっきり大臣からお答えをいただいておきたい。
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坂田英一#22
○坂田国務大臣 それはまだこれからの問題でございまして、いわゆる方針としては生産費及び所得補償方式によるということでございますので、具体的にはまだこれからでございます。
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大出俊#23
○大出委員 今日の生産者米価は大体幾らですか、ちょっと答えてください。
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坂田英一#24
○坂田国務大臣 平均一万六千三百七十五円。
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大出俊#25
○大出委員 生産費及び所得補償方式でいけば、何人以上の事業所をとるかという問題はありますが、つまり勤労者収入等とバランスをとるわけですから、そうなりますと、今日物価のきわめて急激な上昇その他を考え合わせますと、上げざるを得ないということだけは明らかだろう、こういうふうに思うわけでありますが、そこらあたりどうお考えですか。
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坂田英一#26
○坂田国務大臣 生産者米価のほうは、数字の計算をまだいたしておりませんし、全体のそういう素材がそろっておりませんので、申し上げることはできないのでございますが、若干上がることになります。
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大出俊#27
○大出委員 どうも気に食わぬのは、一昨日ですか、昨日ですか、与党の方々の側の責任ある方から、生産者米価は上がるけれども、消費者米価については上げたくないなどというようなことが、ちらほら新聞だねになる。いまこういう段階なんですね。素材がそろっていないから云々と、こういう答弁を担当の大臣がされておる段階で、その辺のことが別なほうからいろいろ言われるということについて、大臣自身はどうお考えになりますか。
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坂田英一#28
○坂田国務大臣 それは御希望もあったり、いろいろあることでございますから、それは言論を圧迫するわけにいきませんでございますから、、御了承を願いたいと思います。
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大出俊#29
○大出委員 どうもたよりないことを言われるので迷惑なんだが、言論を圧迫するわけにはいかないからお許しを願います、こういうのでは答弁になっていないと私は思うのですが、まあしかし、その問題にあまり時間をとっておるわけにまいりませんが、本題でございますので、途中からまたあわせて承りますけれども、大臣ではおわかりにならぬではないかと思いますから、事務担当の方に承りたいのですが、八郎潟の干拓について、さっき私が申し上げたように、これはたいへん不経済な仕事になる、こういうふうに思うのですけれども、昭和四十二年ぐらいになってから、土地が一応落ちついてきたところで農家を入れたい、こういう答弁等がありますけれども、このあたりの農家の収入、諸経費に見合う採算という面で、成り立つとお考えになっておられますか。
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