坂田英一の発言 (農林水産委員会)
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○坂田国務大臣 西宮さんからいろいろの御質問があったわけでございますが、その前段としてのなには、あるいはお答えは別にしなくてもいいのかもしれませんが、農政に関しまして、いろいろはっきりしないじゃないかというお話でございますが、確かに、昭和三十年前後から、非常にいろいろな意味において変わってきております。したがって、それらに対処してどういう方向に進むかということは、これは非常に検討を加えましたことは御存じのとおりでございます。農政の方向としては、農業基本法をつくって、農業基本法の線に沿って進む、こういう方向をはっきり出しておるわけでございます。ただ、工業のように、それがたとえば一つの工場を建てるとすれば、資金を持っていろいろのことをやれば、すぐ——すぐというわけにもいきませんが、わりあいはっきり建っていくというのと違って、農業の場合は、その程度が、どこにいくかという、そういういわゆる方向等ははっきりそこできめて進んでおるわけでございますが、それに対して対応していく姿というものが、農業の特質上、いろいろそこに、あるいは見る人によっては、はっきりしておるように見る人もおりましょうし、いろいろありましょうが、そういうふうに感じられるということもあるのじゃないか、私もそう思うのであります。
そこで、いま御質問の食糧の増産の問題でございますが、これは別に従来の方針を変えておるわけでもなければ、別に農政の質を変えたというわけでもございません。ただ、昨年は非常に気象の異変がありまして、天明以来の凶作、いわゆる冷害にあうのじゃないかということが国をあげて心配されましたのは、御了承のとおりでございまして、それに対応して、この冷害対策、異常気象に対する対策というものに、農林省はもちろん、各県とも、また農民自身も、非常に力を注いだ、そういうことがございます。ただ、従来のように、米にいたしましても、一人当たりの消費量はわずかながら減っておりますけれども、人口増、それから加工品の増ということがございますので、相変わらず需要の増。それから生産は、反収がやや減少の傾向を二、三年見ておる。それも異常気象ということも大きな原因であり、あるいは第二種兼業の増加といったような問題も原因しておるであろうと思うのでございますが、そういう関係がありますので、食糧の、いわゆる米の増産というものについて、特にひとつ力を入れなければなるまい、こういうことに農林省としても一生懸命力を入れる方向にいっておるわけでございまして、少しもそういう質的な変更ということはございません。食糧の自給というものができ得る限り——それは非常な無理をしてというのじゃなく、食糧の自給が可能であるならば、でき得る限りその方向に進むということは、これは質的の変更でも何でもないのでございます。