農林水産委員会
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会
会議録情報#0
昭和四十一年二月二十三日(水曜日)
午前十一時十五分開議
出席委員
委員長 中川 俊思君
理事 倉成 正君 理事 田口長治郎君
理事 舘林三喜男君 理事 本名 武君
理事 赤路 友藏君 理事 東海林 稔君
理事 芳賀 貢君
伊東 隆治君 池田 清志君
宇野 宗佑君 金子 岩三君
小山 長規君 笹山茂太郎君
高見 三郎君 綱島 正興君
中川 一郎君 丹羽 兵助君
長谷川四郎君 松田 鐵藏君
卜部 政巳君 江田 三郎君
兒玉 末男君 西宮 弘君
松井 誠君 松浦 定義君
森 義視君 湯山 勇君
玉置 一徳君 中村 時雄君
林 百郎君
出席国務大臣
農 林 大 臣 坂田 英一君
出席政府委員
農林政務次官 仮谷 忠男君
農林事務官
(大臣官房長) 大口 駿一君
農林事務官
(農林経済局
長) 森本 修君
農林事務官
(農政局長) 和田 正明君
農林事務官
(農地局長) 大和田啓気君
農林事務官
(畜産局長) 檜垣徳太郎君
農林事務官
(蚕糸局長) 丸山 文雄君
林野庁長官 田中 重五君
委員外の出席者
農 林 技 官
(食糧庁総務部
長) 田中 勉君
専 門 員 松任谷健太郎君
—————————————
二月二十二日
委員兒玉末男君辞任につき、その補欠として勝
間田清一君が議長の指名で委員に選任された。
同月二十三日
委員勝間田清一君辞任につき、その補欠として
兒玉末男君が議長の指名で委員に選任された。
—————————————
二月二十一日
北海道寒冷地畑作営農改善資金融通臨時措置法
の一部を改正する法律案(内閣提出第八六号)
は本委員会に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件
農林水産業の振興に関する件
————◇—————
この発言だけを見る →午前十一時十五分開議
出席委員
委員長 中川 俊思君
理事 倉成 正君 理事 田口長治郎君
理事 舘林三喜男君 理事 本名 武君
理事 赤路 友藏君 理事 東海林 稔君
理事 芳賀 貢君
伊東 隆治君 池田 清志君
宇野 宗佑君 金子 岩三君
小山 長規君 笹山茂太郎君
高見 三郎君 綱島 正興君
中川 一郎君 丹羽 兵助君
長谷川四郎君 松田 鐵藏君
卜部 政巳君 江田 三郎君
兒玉 末男君 西宮 弘君
松井 誠君 松浦 定義君
森 義視君 湯山 勇君
玉置 一徳君 中村 時雄君
林 百郎君
出席国務大臣
農 林 大 臣 坂田 英一君
出席政府委員
農林政務次官 仮谷 忠男君
農林事務官
(大臣官房長) 大口 駿一君
農林事務官
(農林経済局
長) 森本 修君
農林事務官
(農政局長) 和田 正明君
農林事務官
(農地局長) 大和田啓気君
農林事務官
(畜産局長) 檜垣徳太郎君
農林事務官
(蚕糸局長) 丸山 文雄君
林野庁長官 田中 重五君
委員外の出席者
農 林 技 官
(食糧庁総務部
長) 田中 勉君
専 門 員 松任谷健太郎君
—————————————
二月二十二日
委員兒玉末男君辞任につき、その補欠として勝
間田清一君が議長の指名で委員に選任された。
同月二十三日
委員勝間田清一君辞任につき、その補欠として
兒玉末男君が議長の指名で委員に選任された。
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二月二十一日
北海道寒冷地畑作営農改善資金融通臨時措置法
の一部を改正する法律案(内閣提出第八六号)
は本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
農林水産業の振興に関する件
————◇—————
中
中川俊思#1
○中川委員長 これより会議を開きます。
農林水産業の振興に関する件について調査を進めます。
前会に引き続いて質疑を続行いたします。
質疑の申し出がありますので、順次これを許可いたします。西宮弘君。
この発言だけを見る →農林水産業の振興に関する件について調査を進めます。
前会に引き続いて質疑を続行いたします。
質疑の申し出がありますので、順次これを許可いたします。西宮弘君。
西
西宮弘#2
○西宮委員 若干の問題についてお尋ねをしたいと思いますが、実は私はかつて農林委におりまして、その後しばらく、二、三年留守にいたしておりまして、出戻りなわけであります。したがって、最近の事情にはなはだうとくなってしまいましたので、そういう点について、いろいろお尋ねしたいと思いますので、ほんとうにイロハに属する基本的な問題が多いかと思いますが、そういう点は先輩あるいは同僚の委員の皆さんには御迷惑かもしれませんが、しばらくお許しを願いたいと思います。
そこで、私はいままでよそに参っておりまして、よそから見ておりました農林行政、そういうものを考えてみますと、農林行政は何となく目標というか、そういうものがはっきりしない、いわゆる混迷を続けておる、こういう点が他の行政に比べて最もひどいのではないか、つまり、何となく目標がはっきりしない、どうしたらいいんだというようなことが歯切れのいい言い方ができない、こういう面が他の行政に比べて特に顕著ではないかという感じがするわけであります。たとえば、ことしは国の政策全体としても、いわゆる社会開発の中で、住宅政策というのを取り上げておるようですが、これなども一世帯一住宅というようなことで、何年までにどうするんだというようなことがかなり明白になっておるわけです。もちろん、予算の規模で左右される点はたくさんありましょうけれども、とにかくそういう目標は目標として非常にはっきりしているように思うのであります。それに比べると、どうも農林行政というのは、いま申し上げたように、混迷の度が強いのではないか。たとえば食糧増産というようなことは、やるのかやらないのか——やるのかやらないのかという言い方はおかしいかもしれませんが、やることはやりましょうけれども、たとえば選択的拡大というような問題と並べて議論する場合には、どっちにウエートがあるんだというような問題等もはっきりしないようであります。あるいは自立農家を育成するというのであるか、あるいは現在の零細農家ないしは兼業農家、そういうものまで含めての農家の所得を引き上げる、そういういわゆる農家所得を引き上げることをねらいにしておるのであるかどうかというような問題、あるいはまた構造政策と価格政策というのがその間で行ったり来たりしておるというような問題がある。あるいは現実の労働力が非常な勢いで農村から流出しておる。そういうのに対して、これは大いにけっこうなことだといって、ますますその勢いが助長されることを期待しているのか、あるいはそれともこれでは困るということで、何かこれを防ごうという態度であるのかどうか、そういったようなことをいろいろ考えてみますと、何となくはっきりしない。人に聞かれても、明確にどんぴしゃりで答えられないというような問題が多い点は、農林行政が最もその傾向が強いのではないかということを、私はよそにおりまして痛感してまいったわけです。したがって、きょうはイロハで失礼でありますが、まず、そういう点からお尋ねをしてみたいと思うのであります。
そこで、第一にお尋ねしたいのは、いわゆる食糧増産の問題であります。これは私も、いま申し上げたような立場から、ぜひこの点をお聞きしたいと思っておったのでございますが、はしなくもこの前の委員会で、私どもの同僚松井委員がこの問題についてお尋ねをいたしました。しかし、私は、このことをもう少し掘り下げてお聞きをしたいと思うのであります。すなわち、昨年の十月二十二日でありましたか、農林省では幹部会を開いて統一見解を発表された。そこでいわゆる食糧増産ということを大きな看板にされたわけであります。このことを報道いたしました日本農業新聞では、これは農林行政の質的変化か、こういう大きな見出しで報道しておるわけです。私は、この日本農業新聞の——一つの新聞ではありますが、とにかく専門紙が大きな見出して、農林行政の質的変化かというふうに取り上げておることは、やはりそれなりの理由があると思うのであります。私は、そこでこのいわゆる食糧増産を今回大きく取り上げてきたということは、農林行政にとっては、いわば質的な変化を意味するのかどうかということをまずお尋ねしたい。
この発言だけを見る →そこで、私はいままでよそに参っておりまして、よそから見ておりました農林行政、そういうものを考えてみますと、農林行政は何となく目標というか、そういうものがはっきりしない、いわゆる混迷を続けておる、こういう点が他の行政に比べて最もひどいのではないか、つまり、何となく目標がはっきりしない、どうしたらいいんだというようなことが歯切れのいい言い方ができない、こういう面が他の行政に比べて特に顕著ではないかという感じがするわけであります。たとえば、ことしは国の政策全体としても、いわゆる社会開発の中で、住宅政策というのを取り上げておるようですが、これなども一世帯一住宅というようなことで、何年までにどうするんだというようなことがかなり明白になっておるわけです。もちろん、予算の規模で左右される点はたくさんありましょうけれども、とにかくそういう目標は目標として非常にはっきりしているように思うのであります。それに比べると、どうも農林行政というのは、いま申し上げたように、混迷の度が強いのではないか。たとえば食糧増産というようなことは、やるのかやらないのか——やるのかやらないのかという言い方はおかしいかもしれませんが、やることはやりましょうけれども、たとえば選択的拡大というような問題と並べて議論する場合には、どっちにウエートがあるんだというような問題等もはっきりしないようであります。あるいは自立農家を育成するというのであるか、あるいは現在の零細農家ないしは兼業農家、そういうものまで含めての農家の所得を引き上げる、そういういわゆる農家所得を引き上げることをねらいにしておるのであるかどうかというような問題、あるいはまた構造政策と価格政策というのがその間で行ったり来たりしておるというような問題がある。あるいは現実の労働力が非常な勢いで農村から流出しておる。そういうのに対して、これは大いにけっこうなことだといって、ますますその勢いが助長されることを期待しているのか、あるいはそれともこれでは困るということで、何かこれを防ごうという態度であるのかどうか、そういったようなことをいろいろ考えてみますと、何となくはっきりしない。人に聞かれても、明確にどんぴしゃりで答えられないというような問題が多い点は、農林行政が最もその傾向が強いのではないかということを、私はよそにおりまして痛感してまいったわけです。したがって、きょうはイロハで失礼でありますが、まず、そういう点からお尋ねをしてみたいと思うのであります。
そこで、第一にお尋ねしたいのは、いわゆる食糧増産の問題であります。これは私も、いま申し上げたような立場から、ぜひこの点をお聞きしたいと思っておったのでございますが、はしなくもこの前の委員会で、私どもの同僚松井委員がこの問題についてお尋ねをいたしました。しかし、私は、このことをもう少し掘り下げてお聞きをしたいと思うのであります。すなわち、昨年の十月二十二日でありましたか、農林省では幹部会を開いて統一見解を発表された。そこでいわゆる食糧増産ということを大きな看板にされたわけであります。このことを報道いたしました日本農業新聞では、これは農林行政の質的変化か、こういう大きな見出しで報道しておるわけです。私は、この日本農業新聞の——一つの新聞ではありますが、とにかく専門紙が大きな見出して、農林行政の質的変化かというふうに取り上げておることは、やはりそれなりの理由があると思うのであります。私は、そこでこのいわゆる食糧増産を今回大きく取り上げてきたということは、農林行政にとっては、いわば質的な変化を意味するのかどうかということをまずお尋ねしたい。
坂
坂田英一#3
○坂田国務大臣 西宮さんからいろいろの御質問があったわけでございますが、その前段としてのなには、あるいはお答えは別にしなくてもいいのかもしれませんが、農政に関しまして、いろいろはっきりしないじゃないかというお話でございますが、確かに、昭和三十年前後から、非常にいろいろな意味において変わってきております。したがって、それらに対処してどういう方向に進むかということは、これは非常に検討を加えましたことは御存じのとおりでございます。農政の方向としては、農業基本法をつくって、農業基本法の線に沿って進む、こういう方向をはっきり出しておるわけでございます。ただ、工業のように、それがたとえば一つの工場を建てるとすれば、資金を持っていろいろのことをやれば、すぐ——すぐというわけにもいきませんが、わりあいはっきり建っていくというのと違って、農業の場合は、その程度が、どこにいくかという、そういういわゆる方向等ははっきりそこできめて進んでおるわけでございますが、それに対して対応していく姿というものが、農業の特質上、いろいろそこに、あるいは見る人によっては、はっきりしておるように見る人もおりましょうし、いろいろありましょうが、そういうふうに感じられるということもあるのじゃないか、私もそう思うのであります。
そこで、いま御質問の食糧の増産の問題でございますが、これは別に従来の方針を変えておるわけでもなければ、別に農政の質を変えたというわけでもございません。ただ、昨年は非常に気象の異変がありまして、天明以来の凶作、いわゆる冷害にあうのじゃないかということが国をあげて心配されましたのは、御了承のとおりでございまして、それに対応して、この冷害対策、異常気象に対する対策というものに、農林省はもちろん、各県とも、また農民自身も、非常に力を注いだ、そういうことがございます。ただ、従来のように、米にいたしましても、一人当たりの消費量はわずかながら減っておりますけれども、人口増、それから加工品の増ということがございますので、相変わらず需要の増。それから生産は、反収がやや減少の傾向を二、三年見ておる。それも異常気象ということも大きな原因であり、あるいは第二種兼業の増加といったような問題も原因しておるであろうと思うのでございますが、そういう関係がありますので、食糧の、いわゆる米の増産というものについて、特にひとつ力を入れなければなるまい、こういうことに農林省としても一生懸命力を入れる方向にいっておるわけでございまして、少しもそういう質的な変更ということはございません。食糧の自給というものができ得る限り——それは非常な無理をしてというのじゃなく、食糧の自給が可能であるならば、でき得る限りその方向に進むということは、これは質的の変更でも何でもないのでございます。
この発言だけを見る →そこで、いま御質問の食糧の増産の問題でございますが、これは別に従来の方針を変えておるわけでもなければ、別に農政の質を変えたというわけでもございません。ただ、昨年は非常に気象の異変がありまして、天明以来の凶作、いわゆる冷害にあうのじゃないかということが国をあげて心配されましたのは、御了承のとおりでございまして、それに対応して、この冷害対策、異常気象に対する対策というものに、農林省はもちろん、各県とも、また農民自身も、非常に力を注いだ、そういうことがございます。ただ、従来のように、米にいたしましても、一人当たりの消費量はわずかながら減っておりますけれども、人口増、それから加工品の増ということがございますので、相変わらず需要の増。それから生産は、反収がやや減少の傾向を二、三年見ておる。それも異常気象ということも大きな原因であり、あるいは第二種兼業の増加といったような問題も原因しておるであろうと思うのでございますが、そういう関係がありますので、食糧の、いわゆる米の増産というものについて、特にひとつ力を入れなければなるまい、こういうことに農林省としても一生懸命力を入れる方向にいっておるわけでございまして、少しもそういう質的な変更ということはございません。食糧の自給というものができ得る限り——それは非常な無理をしてというのじゃなく、食糧の自給が可能であるならば、でき得る限りその方向に進むということは、これは質的の変更でも何でもないのでございます。
西
西宮弘#4
○西宮委員 いま大臣の御答弁でありますと、昨年は特に非常な異常天候で、天明以来の飢饉である、こういうことがおそれられたので、食糧増産に非常に力を入れることにしたということでありますが、四十一年度の農業政策として、その食糧問題を取り上げた、あるいは言いかえれば、さっき申し上げた、昨年の十月いわゆる統一見解を発表して食糧増産を取り上げたというその理由、動機は、それは昨年の不作ということですか。
この発言だけを見る →坂
坂田英一#5
○坂田国務大臣 いま、昨年の異常気象がここしばらく続いておりましたような関係から、米についていえば反収がわずかばかり減じておる、そういう点の原因を申したわけでございます。そこで米についてどうするとか、米の問題と選択的拡大でいくのと非常に違うという問題はおかしいので、私どもは、それはどうしても食糧全体をどうするかという問題に帰着するのであって、そういう点からいって、いまでもやはり日本の場合は、御存じのとおりに、たん白質であるとかビタミン関係が非常に少ないという関係がありますので、需要の増加、伸びの大きさは、たん白関係、つまり肉類とか、それから脂肪関係、そういう方向にありますから、畜産の政策、それからしてビタミン関係でいえば、果実とか高級野菜といったところに需要の伸びの大きさがありますことは、これはもう言うまでもございません。それに対して生産がどうかというと、追っついていませんから、それに対してでき得る限りの努力を払うということは当然であると思います。しかし、さればといって、日本の米は国内で自給させ得るということがあるのでありますから、それをほったらかしにして、そしていわゆるたん白質とビタミンだけを追っておればいいという理由は何もないのであって、そこに何らの区別はないので、でき得る限り食糧全体を通じて増産をし、可及的に自給度を上げていきたいということについては、これは従来もそのとおりでありまして、今後もそういう方向でいきたい、こう考えております。
この発言だけを見る →西
西宮弘#6
○西宮委員 私がいまお尋ねをいたしましたのは、いわゆる食糧、特にその中の主食、米ですね、米の増産を重大問題として取り上げたということは、昨年非常な飢饉が予想された、そういう昨年の単なる一時的な現象ですね、そういうことだけが誘因であったのかどうかということです。私は、そうではなしに、大臣もさっき言っておられたように、年々続いてくる反収の減少とか、あるいは耕地面積の減少とか、そういう問題がずっと続いているわけです。それは単に昨年の異常天候ということだけではなしに、いわばそういう根本的な問題に、最近の傾向が非常にはっきりあらわれているわけですね。そういう反省あるいはそういう認識から、特に昨年の十月には、そういう政策の転換を必要とするという決定をされたのではないかと思いますが、その点もう一ぺん聞かしてください。
この発言だけを見る →坂
坂田英一#7
○坂田国務大臣 この点ははっきりしておるのであって、私、何べんでも繰り返して申しますが、食糧の自給度をでき得る限り増強していきたい、こういう考えであります。食糧はたん白質とビタミンだけではない、主食の米が入っておることはあたりまえのことなんです。ふしぎでも何でもないことなので、それらをでき得る限り全般を通じて自給度を上げる、そういうことであります。それは従来ともそうであるのであって、それらが変わったということは少しもございません。ただ、いま申せば、いわゆる天明以来の冷害が起こるのじゃないかといういろいろな問題があったときには、よけいにそのほうに力が入ることは、どなたでもおわかりのことであって、そういう関係でありまして、国民に必要な食糧の自給というものをでき得る限り——完全に自給せよという意味ではないが、もちろんできればそれにこしたことはないが、可及的に自給度を上げていきたいということであって、その方向に向かって政策を進めておるということは間違いないことで、別にはっきりしないとかするとかいうことは毛頭ないので、きわめてはっきりしておるつもりであります。
この発言だけを見る →西
西宮弘#8
○西宮委員 私は、その点は従来の考え方とちょっと違うと思うのです。たとえば昭和三十六年の農林省年報の中に「基本法制定の背景」という一項目があるわけです。その中にこういうふうに言っている。「農産物需要の面では、でん粉質食糧における需要の停滞ないし減少と畜産物、高級野菜等の需要の増大が進んでおり、これらに対処して主穀中心の伝統的なわが国農業の行き方を改め、需要に即した生産の選択的拡大を図ることが必要となってきている。」こういうふうに書いているのです。いわゆる農業基本法をつくった当時の、あるいは農業基本法をつくった根本の動機に、そういう問題が重大な問題としてあったわけです。それを大臣は御承知ないはずはないと思う。その点はどうですか。
この発言だけを見る →坂
坂田英一#9
○坂田国務大臣 それはこういうことであろうと思うのです。従来はあまり畜産物とかビタミンの問題とかということに——もちろん、従来といえども相当やっておったであろうけれども、それはそういう問題よりも、特に戦時中のごときは、食糧の質の問題よりも、量という問題がきわめて必要であったという時代においては、それは軽重は主食にあったと思う。そういうことから、所得が増強をしてまいるというようになってくると、そこに食糧上のいろいろの変化が起こることは当然です。そこで、三十年以後においては、多少前からは、畜産とかビタミンの需要、こういうものが非常にふえたということ、これは当然です。そのふえ方も大きなふえ方です。そのふえ方に応じて生産もやっていこう、こういうことがいわれることも当然です。当然であるからといって、何もすぐ米の増産をほったらかしでいいということは、もしそういうことを書いておるとすれば、たいへんな間違いです。
この発言だけを見る →西
西宮弘#10
○西宮委員 米をほったらかしていいというようなことはどこにも書いてありません。たとえば基本法をつくった当時のいわゆる「農業の基本問題と基本対策」、その中でも、米をほったらかしていいというようなことは書いてないけれども、これから生産を減らすものとそれから生産を特に引き上げるものと、その二つに分けて、米はその中間だという位置づけをしていることは、だれも御承知のとおりです。しかし、いままでの政府の態度が、米を粗末にしてきた、ほったらかして減ってもいいとは言わないかもしれないけれども、そうであったことは明らかだと思う。いま申し上げた昭和三十六年の農林省年報の中の「基本法制定の背景」として指摘されている点は、明らかにでん粉食糧を押えて、主穀中心の伝統的な農業を改めて、その行き方を改めて、いわゆるたん白なりビタミンなりの生産を重点にしているんだということをいっておるわけです。私は、何も去年そういうふうに政策を転換したということを悪いといって責めているのではない。むしろ、そうであることを私は念願している。だから、その点は、大臣、もう少し歯切れのいい答弁をしてもらってけっこうです。どうですか。私どもは、そういうふうないわゆる統一見解として、食糧の増産あるいは米の増産ということに力を入れるようになったという農林省のいまの態度を大いに歓迎しているわけです。だから、それをもう少しはっきり言っていいのではないか。ただ従来と少しも変わらないんだ、何も変ってないんだということでは、われわれはどうしても理解できないのだが、その点どうですか。
この発言だけを見る →坂
坂田英一#11
○坂田国務大臣 それは、そういうことが農政の転換でも何でもないのです。一番大事なことは、食糧全体を通じてできるだけ食糧を自給していくという態度で、そうしてその中身は、そのときどきの状況によって、どのほうへ力を入れるかということの力の入れ方が違ってくることはあり得るだろうと思うけれども、それは政策の転換でなしに、色どりの違いです。
この発言だけを見る →西
西宮弘#12
○西宮委員 食糧全体を増産する、その中で内訳の違いだ。その内訳の違いなるものも、実は重大な問題だと思うのです。私は、なぜならば、選択的拡大ということで、米麦を疎外してきたということは、これは明らかな事実だと思う。たとえば毎年大臣が所信を表明される演説で、農業基本法ができた昭和三十六年のときの農林大臣の説明を読んでみますと、ただ一項目米の管理は継続するということを言っているだけである。つまり、現在の食管制度はそのまま継続する、管理は継続するの一言があるだけで、そのほかは、米のこの字も言ってないわけです。ことしの演説を見ると、明らかに主食の「国民食糧の安定的供給」、こういうことで、その少し先のほうには特に米の問題を取り上げて言っている。こういうことしのような態度は、昭和三十六年の記録、それから以後四十六回、四十八回等を見ても、ほとんど全くない。特に基本法のできた昭和三十六年などは米のこの字も言ってないわけです。そういう時代と比べれば、ことしは明らかに大きな変化をしていると思う。食糧全体をふやすその中で、単に内訳の違いだと言っても、その内訳の違いなるものは相当な意味を持っておると思う。だから、その内訳の違いということ女少なくともその点では大きな転換をしたのかどうかということをはっきり言ってください。
この発言だけを見る →坂
坂田英一#13
○坂田国務大臣 それは解釈する人におまかせしたいと思います。私は本質の違いでなしに、色どりの違いだと見ておりますので、西宮さんはまたいろいろ解釈をしていただくことは、別にやむを得ぬというよりも、それは当然でしょう。私は、これは農政の本質的な違いではない。それは、畜産が非常に需要がふえたというときには、そのほうに当然政策上力が入る場合があるでしょう。それから、米がふえると思っておったのにちょっとこのごろは少し変だというときには、これは少し力の入れ方が足らぬぞということで、色どりがそこへ入っていくということはあり得ることなんで、それは農政の本質というものの違いではない、こういうふうに私は解釈しておる。しかし、西宮さんはまたいろいろ御解釈になることは御自由でございます。
この発言だけを見る →西
西宮弘#14
○西宮委員 そういうふうに突っ放されてしまっては、全く何とも言いようがないわけですが、私は、このことは非常に大事なことだと思うのですよ。何といっても、米が日本の食糧の中心でもあるし、同時にまた、農家所得からいっても、これが重大な役割りを果たしていることは申すまでもないのであります。したがって、米に力を入れるか入れないかという問題は、日本の農民にとっては非常に大きな関心事だと思う。もちろん、米をつくらない農家もありまするし、それはそのとおりだけれども、しかし、少なくとも日本の農業にとって、米作をどういうふうに評価をするか、どういうふうに認識をするかということは、重大な問題だと思うのです。私は、農林省が今度統一見解を発表してそういうふうに認めたということは、たいへんけっこうなことだと思うのです。その点大いに称賛しているわけです。ですから、もう少し歯切れのいい言い方はできないものですか。
この発言だけを見る →坂
坂田英一#15
○坂田国務大臣 農政の本質的な違いでないかと言われ、あるいは新聞等の論調がそうだというようなことがあるとすると、私は、それに対しては敢然として戦うという気持ちが出るのです。なぜかというと、それは農政の本質的の違いではないということをはっきり言いたいのです。ただし、いまお話しのように、米作は日本の国にとってきわめて重要なものであるという点については、西宮さんと全く意見が一致するのでございます。
この発言だけを見る →西
西宮弘#16
○西宮委員 つまり、基本法のできた当時、米のこの字も大臣の演説の中に言ってなかったということは、要するに、あのときの見通しは、今後米が余るのだ、そういう見解に立っておったわけですね。それは大臣も御承知のとおりですね。その点の狂いじゃないですか。つまり、私がさっき言ったように、昨年転換をしたというのは、単なる昨年の異常天候が原因であったのではない。むしろ、米が足りなくなってくるということが、その当時の予想を裏切ってきた、そういうことから出たことじゃないか。どうですか、その点。
この発言だけを見る →坂
坂田英一#17
○坂田国務大臣 もちろん、先ほども言いましたように、気候の異変という問題もありますし、それから第二種兼業もふえているというような、いろいろの農政の面もありまするし、いずれにしても、ごくわずかですけれども、ここ二、三年反収が少し減ってきておる。一人当たりの消費は若干減っておるけれども、人口はふえております。加工としての需要はふえておる。こういうことでありますから、全体においては、需要に対して非常に生産が比率からいうと減ってきておる、こういうことになるわけです。だから、先ほど申しましたように、食糧のうちでも最も重要なる米作について特に力を入れていかなければならぬ、こういうことになることは当然のことであると思います。
この発言だけを見る →西
西宮弘#18
○西宮委員 もうこれ以上この問題については押し問答を繰り返すことはやめたいと思うのですが、いずれにしても、農民にとって非常に強い関心事でありますから、その点を大臣に明確に伺いたい。わざわざ昨年の十月に幹部会を開いて、統一見解を発表しておられるというようなことから、その点はもっと明確であってほしいと思うのです。それでけっこうじゃないかと思うのです。その点をもう少し明快にしてもらいたい。大臣はえらく従来と変わりがないということにだけ固執しているけれども、さっき申し上げたようないままでのたくさんの文献は、そうでないことを明らかにしているわけです。
そこで、私は、それじゃ、食糧全体の生産が大事なんだ、それならそれでもけっこうでありますが、農林大臣が言っている国民食糧の安定的供給をはかる、こういうことしの目標は、これは内閣全体としてもそうでありますか。
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坂
西
西宮弘#20
○西宮委員 私は、その点が、せっかく農林大臣の所信表明の中にはそういう点がうたわれているのだけれども、総理大臣の施政方針の中にはそういう点はみじんもないわけですよ。私はそういう点非常に不安を感ずる。それから、農林省はなるほどそういう政策を決定したかもしれぬが、内閣全体としてはそこまでいっていないんじゃないかということを懸念するわけです。
この発言だけを見る →坂
西
西宮弘#22
○西宮委員 だんだん声が小さくなってきてしまうので、あまり声を落とさないように願いますよ。その点は、せっかくのことしの総理大臣の施政方針の中でも、そういう国民食糧を確保するというような点については、もちろん一言もないわけです。たとえば農地管理事業団ができるとか、後継者の養成、育成をするとか、生活環境の整備をするとか、そういう点が指摘をされているだけで、国民食糧を確保するというような問題が一つもない。そこで、私は、せっかくの農林大臣の構想が内閣全体の政治を決定しているんじゃないんじゃないかという点を心配する一つの理由は、これは政府とは関係がありませんけれども、たとえば経済同友会などの出しておるのは、つい最近の米が足りなくなってきたというような情勢下においても、なおかつ米は南方から買えばいいんだ、こういう考え方がはっきりしておって、そのことを明らかに提案として打ち出しているわけですね。これは大臣もよく御承知のとおりだと思う。だからそういう考え方が、日本の政治というか、日本の指導者の考え方の中に根強くあるわけですよ。そうすると、いまの政府はもちろん農林省だけではないんだから、全体を通じての政府の態度、内閣の態度というものは、やはりそういう点も考えにあって、食糧増産というようなことに内閣全体として大きく踏み出してない、踏み切ってないということが想像をされるので、お尋ねをするのですが、どうですか。
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坂田英一#23
○坂田国務大臣 これは従来いろいろの議論があったり、あるいはいろいろの方面からいろいろの意見が出てくるということは、これはやむを得ないことであると思いますが、そういう点については、でき得る限りそういう間違った意見は正していただきたい、こう私は思います。
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西宮弘#24
○西宮委員 農林大臣としてそういう間違った考えを訂正していきたいというのはよくわかります。それは農林大臣として当然だと思うのだけれども、しかし、こういう説に同調する、つまり、内閣全体の中においてそういうセクションもあるわけですね。だから、それをひっくるめて内閣はでき上がっているわけだから、内閣全体としては、せっかく昨年十月統一見解を発表された農林省の態度が、内閣全体の中には反映してないんじゃないかということを懸念するのですが、その点どうですか。
この発言だけを見る →坂
西
西宮弘#26
○西宮委員 おまかせを願いたいと言われてしまうと、農林大臣の不信任でもしない限り何とも言いようがないわけですが、私は残念ながら、いまの内閣全体の中にはそういう姿勢がないと思う。それは再三再四、いわゆる経済同友会みたいな団体が次から次へとそういう見解を発表しているわけです。そういうことが相当に大きくいまの政治の中に影響を与えておるということを否定することができない。その点を特に強調しておきたいのだけれども農林大臣がそう言われるのなら、何ともそれ以上言いようがないから、その点はそれじゃその程度にとどめまして、それではお尋ねをいたしますが、その最初見通しておった、将来——将来というのは十年後だが、十年後には米が余るというふうに見ておったのが、逆に今日足りなくなってきた。それはどこに原因がありますか。もっと別な言い方をすれば、たとえば米の消費の増、生産の減、そういう二つに理由があると思うけれども、そのいずれに大きな理由がありますか。
この発言だけを見る →坂
坂田英一#27
○坂田国務大臣 米に関する点は、需要の面にしても供給の面にしても、わりかた変更は少ないのですけれども、先ほども少しこれに触れて申しましたように、需要のほうも、一人当たりのいわゆる需要、消費は少し減っておる。これは、それも気持ちから言う程度に減った。しかし、人口がふえていますし、それからもう一つは、加工食品がふえていますから、そこで、需要はそういう点からいってふえておる、こういうことになりますが、数字はもし何ならあとから申し上げます。それは需要のほうです。
それから生産のほうはどうかと申しますと、生産のほうは、ここ二年か三年前まではふえておりました。大体量は上のほうへのぼっていく。ところが、ここ二年か三年は反収が少しばかり減っておる、こういうことでございます。その理由等については、一つは、生産のほうからいいますと、これはさっき申しましたように、気候の状況というものが、わりあいこのごろ、ここ二、三年続いてよくない、異変が多いということが一つありますし、それから労働力も減ったり、いろいろの関係もあり、それからそれに対しての手当て等が、やはり第二種兼業等も非常にふえ方も大きいといういろいろの点から見て、それらの問題からの理由もあろうと思います。そういうことで反収等が減っておる、こういうことであります。
この発言だけを見る →それから生産のほうはどうかと申しますと、生産のほうは、ここ二年か三年前まではふえておりました。大体量は上のほうへのぼっていく。ところが、ここ二年か三年は反収が少しばかり減っておる、こういうことでございます。その理由等については、一つは、生産のほうからいいますと、これはさっき申しましたように、気候の状況というものが、わりあいこのごろ、ここ二、三年続いてよくない、異変が多いということが一つありますし、それから労働力も減ったり、いろいろの関係もあり、それからそれに対しての手当て等が、やはり第二種兼業等も非常にふえ方も大きいといういろいろの点から見て、それらの問題からの理由もあろうと思います。そういうことで反収等が減っておる、こういうことであります。
大
大口駿一#28
○大口政府委員 ただいま大臣の御説明になりました問題を数字を補足して御説明申し上げたいと思います。
まず、米の需要の面でございますが、内地米、外米を含めましての一人当たりの消費量は、昭和三十四年が一一三・四キログラム、それが逐次ふえてまいりまして、三十七年に一一七・二キログラムになったのでありますが、これは年間の消費量でありますが、その後三十八年にそれが一一六・三、三十九年に一一四・七というふうに、わずかながら一人当たりの米の消費量が減っておる。さっき大臣が申されましたのを数字で申しますと、以上のとおりでございます。
それから次は生産の面でございますが、生産の面で、先ほど大臣が反収が若干停滞ぎみもしくは減っておるということを申されましたが、十アール当たりの収穫量で申し上げますと、三十五年に三百九十一キログラムでありましたのが、昭和三十七年には四百七キログラムになっておりますけれども、最近の三十九年にはこれが三百九十六キログラムというふうに、十アール当たりの収穫量が若干減っております。
それから、さらに若干こまかい点を補足いたしますると、一平方メートル当たりの粒数で申しますると、これは三十四年を一〇〇といたしまして、毎年着実に伸びて三十九年で一〇六になっております。しかしながら、米の千粒当たりの収量ということになりますと、三十四年の一〇〇に対しまして、三十九年は九五というふうに低下をいたしておりますので、単に十アール当たりの収量が停滞ぎみもしくは減っているということを、さらにこのような数字に基づいて若干分析をする必要があるのではなかろうかというふうに考えております。総生産量で申しますると、昭和三十七年度が千三百一万トン、昭和三十八年産米が千二百八十一万トン、昭和三十九年産米が千二百五十八万トン、昭和四十年産米が千二百四十一万トンという推移を示しておりまして、これは先ほどの十アール当たりの収量の変化あるいは面積の変化等もありまするが、異常気象等によりまして、総生産量はこのような推移をたどっておるのでございます。
この発言だけを見る →まず、米の需要の面でございますが、内地米、外米を含めましての一人当たりの消費量は、昭和三十四年が一一三・四キログラム、それが逐次ふえてまいりまして、三十七年に一一七・二キログラムになったのでありますが、これは年間の消費量でありますが、その後三十八年にそれが一一六・三、三十九年に一一四・七というふうに、わずかながら一人当たりの米の消費量が減っておる。さっき大臣が申されましたのを数字で申しますと、以上のとおりでございます。
それから次は生産の面でございますが、生産の面で、先ほど大臣が反収が若干停滞ぎみもしくは減っておるということを申されましたが、十アール当たりの収穫量で申し上げますと、三十五年に三百九十一キログラムでありましたのが、昭和三十七年には四百七キログラムになっておりますけれども、最近の三十九年にはこれが三百九十六キログラムというふうに、十アール当たりの収穫量が若干減っております。
それから、さらに若干こまかい点を補足いたしますると、一平方メートル当たりの粒数で申しますると、これは三十四年を一〇〇といたしまして、毎年着実に伸びて三十九年で一〇六になっております。しかしながら、米の千粒当たりの収量ということになりますと、三十四年の一〇〇に対しまして、三十九年は九五というふうに低下をいたしておりますので、単に十アール当たりの収量が停滞ぎみもしくは減っているということを、さらにこのような数字に基づいて若干分析をする必要があるのではなかろうかというふうに考えております。総生産量で申しますると、昭和三十七年度が千三百一万トン、昭和三十八年産米が千二百八十一万トン、昭和三十九年産米が千二百五十八万トン、昭和四十年産米が千二百四十一万トンという推移を示しておりまして、これは先ほどの十アール当たりの収量の変化あるいは面積の変化等もありまするが、異常気象等によりまして、総生産量はこのような推移をたどっておるのでございます。
西