湯山勇の発言 (農林水産委員会)
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○衆議院議員(湯山勇君) お手元に資料が届いていないかと思いますが、たいへん恐縮でございますが、後刻お届けすることにして、提案理由を御説明申し上げます。
私は提案者を代表して、ただいま議題となりました農林漁業団体共済組合法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明いたしたいと存じます。
農林漁業職員共済組合法は、農業漁業団体役職員の年金制度を確立することによって、そこに働く人々が、将来に明るい希望を持ち、安心して業務に専念できるようにするため、去る昭和三十三年四月に制定されました。次いで昭和三十九年六月に第一次の改正が行なわれましたが、当時新法適用を期待していた組合員を失望させるなどのほか、法の内容の不備もあり、本委員会及び本院は附帯決議によって制度の早急な改善を要望いたしました。
したがいまして本法の改正案は、当然政府から提案されるべきものと存じますが、いまだに改正案の提案がなされないことを遺憾に思う次第であります。
さらに、昨年厚生年金の給付水準も大幅に引き上げられたことでもありますので、この際三十九年改正当時の附帯決議の趣旨に基づき農林漁業団体職員共済組合法のすみやかな改正を行なわなければ、本制度設立の目的がそこなわれるおそれが強いといわなければなりません。農林漁業団体役職員が将来に希望を持って職務に専念し得るように、ここに改正案を提出する次第であります。
まず第一は、第一条目的の中に政令で指定する法人を加え、適用団体の範囲を拡大することにいたしました。
第二に、標準給与の引き上げを行なうこととし、標準給与の月額を最低六千円から八千円に引き上げるとともに、標準給与の等級を三十五等級から三十三等級に改めることにいたしました。
第三に、退職給付、障害給付、遺族給付の最低保障額の引き上げを行なうこととし、退職給付は年額八万四千円を九万六千円に、障害給付は廃疾の程度が一級のものについては十万三千二百円を十二万円に、二級のものについては八万四千円を九万六千円に、三級のものについては六万円を七万二千円に、遺族給付は年額六万七千二百円を七万六千八百円に改めることにいたしました。
第四に、減額退職年金制度を設け、退職年金を受ける権利を有する者が五十五才に達する前に年金給付を希望したときは、減額退職年金を支給するものとし、減額退職年金の年額は退職年金の年額から一年につき四%減額したものを支給することにいたしております。
第五に、農事組合法人等の特殊性を考慮に入れ、農事組合法人等の職員たる組合員にかかる退職年金の支給等に関する特例を設けました。これは、農事組合法人、漁業生産組合等においては高齢に達しても生産に従事する率が高いため、これらの組合員に限り六十五才に達したとき在職支給を行なって、かけ捨てにする不合理を解消することといたしました。
第六に、国の補助は給付に要する費用の百分の二十に相当する額に引き上げるとともに、掛け金の負担は、組合員及びその組合員を使用する農林漁業団体等が、四十五と五十五の割合で掛け金を負担することといたしました。
第七に、信用事業を行なっている農業協同組合連合会及び漁業協同組合連合会に対し、その業務の一部を委託することができることといたしました。
第八に、年金額のスライド制を設け、この法律の基礎になった当時の生計費または消費者物価の水準に比して百分の五以上上昇したときは、すみやかに年金額の改定の措置を講ずることといたしました。
第九に、昭和三十九年改正法の附則により、給付に関する経過措置の適用を受けている組合員を適用の対象から除外し、本改正案の規定による給付を適用することにいたしました。これによって、標準給与月額五万二千円頭打ちを解消し、退職年金の年額は標準給与月額の四カ月から、標準給与年額の四〇%となるなど、三十九年改正の際の不合理を解消することといたしました。
第十に、既裁定年金の改訂を行ない、すでにその額が計算された退職年金、障害年金または遺族年金を受ける権利を有する者に支給する給付については、昭和四十一年四月分以降、その額を新法第三章の規定により計算した額に改定することといたしました。
第十一に、以上の給付内容の改善にあわせて、従来不十分であった諸規定の整備を行なうことといたしました。
以上がこの法律案の提案の理由及び主要な内容の説明であります。何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決くださいますようお願いいたします。