坂田英一の発言 (本会議)
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○国務大臣(坂田英一君) お答え申し上げます。
たいへんたくさんの事柄でございまするが、まず第一に、この林業統計は未整理で、たいへんいろいろの大事な統計もないじゃないかという御指摘でございます。最近、林業に対する統計も漸次完備に近づきつつはありますけれども、御指摘のとおり、農林統計——この林業統計については、今後さらに整備充実をはかっていかなければならないということは、御指摘のとおりであると存じます。
それから、国有林に関する行政機構のあり方については、いかがであるかという質問でございまするが、これについて、なお、この林政審議会あるいは中央森林審議会等の関連等について御質問がございましたのに対しまして、総理からお答え申し上げまして、そのとおりでございますが、なお補足的に申し上げますると、農林漁業基本問題調査会は、御存じのとおり、農林漁業の基本問題を調査するために、臨時的に総理府において設置されたものである。これによって農業基本法あるいは林業基本法が生み出されておる母体ともいうべきものであろうかと思います。それから林政審議会は、林業基本法に基づいて総理府に設置されたもので、これは林業に関する重要事項を審議すると、こういうことでございます。中央森林審議会は、森林法に基づき農林省に設置されるもので、森林法施行に関する重要事項を審議するということにいたしております。この中央森林審議会と林政審議会との区別についてでありますが、この両者の関係につきましては、林業基本法によりまして、中央森林審議会の審議事項を、保安林整備臨時措置法による計画、それから治山治水緊急措置法による治山治水計画、その他、森林法施行に関する重要事項に限ることに、この林業基本法の附則において規定をいたしておるのでございまして、林政審議会ができるまでの間においてその混乱があったことは言うまでもございません。
したがいまして、林政審議会のできる前の中央森林審議会に諮問いたしました、いわゆる国有林のあり方等につきまして、答申を受けておるわけでございます。現在その答申等を含めまして、非常にこういう公共性あるいは公共事業として非常に大きな貢献を来たすべき、この国有林の事業というもの、その他について、また能率の上がることをやってまいらねばならないといったようなこと等について、十分検討し、また機構改革ということになりますと、各方面の理解と十分なる了解を得て進まなければならぬことは言うまでもありません。
したがいまして、これらの点について結論が出ました場合におきましては、もちろん林政審議会の意見を聞くことは言うまでもございません。
それから、林産物の需給等に関する見通しの問題でございまするが、確かに昭和三十六年以後、輸入材が非常にふえてまいっております。もちろん、価格が非常に暴騰した際に、輸入によって、この著しい暴騰を防いだという過去の経験を持っておることは、言うまでもございません。その後、大体において、価格は横ばいでございまするが、いまのところ、この輸入を抑制するということはできないと思います、需要が非常にふえておりまするから。しかし、これによって国内生産と、林業の資源の拡充という問題を、少しもおろそかにするものではないのでございまして、これらの林産物の増強という問題に力を尽くして、なおかつ、需要に足らない部分については、輸入によっておるというのが現状でございますことは、言うまでもございません。しこうして、これらについては、この業界の自主的な、いろいろの規制という問題もありましょうから、それらに対する行政的な指導をいたしてまいりたい、こう考えておるわけでございます。
それから、この林業の面について、いわゆる育林部の造林の関係というもの、あるいは素材生産というものについて、どういう考え方を持っておるかということでございまするが、この造林部においては、いわゆる造林の関係は、非常に大きな経営と小さい経営——また、国有林もあれば、道府県有、あるいは市町村有、あるいは個人、あるいは会社というふうに、非常にいろいろ多いわけでございます。しかし、きわめて多いのは、やはり先ほど年次報告で申し上げましたとおりに、山村の農家でありますることは言うまでもございません。こういう関係でございまするので、小規模のものにつきましては、その健全なる発展を期することとし、特に、これらのものについては、構造改善事業等を通じて、規模の拡大拡充をはかってまいる、こういう行き方であることは言うまでもございません。素材生産部門につきましても、森林所有者、素材生産者の協業等も促進するというようなことで、林業生産の増大ということに寄与していくことにしてまいりたい、こう考えておるわけであります。
なお、これに関連しての問題でありまするが、林業経営のうちで九五%は農家であり、特に山村農家であり、その所得はきわめて低いということは言うまでもございません。山村振興法を昨年制定いたしまして、これによるところのいわゆる農林漁業特別開発事業の実施ということ、そのほか、なお、林道並びに農道というものについても採択基準を緩和するといったようなこと、その他、四十一年度からは、特にこれらの問題について関心を持ち、そして施策の充実に一歩を進めておるつもりでございます。
なお、この林業については、試験研究が非常にまずいではないかという御質問でございますが、林業に関する試験研究も、相当これは進んでおることは、言うまでもございません。ただ、機械化の面についてなお十分ではない。特に林道関係において機械を使うという面について非常に欠けておる点もございまするので、最近における林道事業機械化施行の進展の要請も非常に強いのでございまするので、本年度から、御指摘のとおりに、かような関係にありまするので、国立林業試験場機械化部において、これらの試験研究を特に実施することといたしておるわけでございます。
それから、林業賃金が上昇しておるけれども、一体それはどうなのかという問題社会保障あるいは労働条件等について十分考えなければならぬじゃないかという御質問でございます。ごもっともであろうと思う。林業労働賃金の支払い方、勤務の態様が多様でありまするので、他産業との賃金水準の比較はなかなか困難でありまするが、われわれといたしましては、社会保障制度の拡充、それから労働環境の整備等、就業条件の改善については、さらに一段の努力をはかりたいと、かように存じておるわけでございます。しこうして、この賃金関係について関連して申し上げまするならば、国民所得統計によりまして、大局的に見ますと、勤労所得が、三十五年度から三十九年度間に、七〇%の増、業主所得は一四%の増となっておる。林業所得に占める勤労所得の割合は、三十九年度は五一%で、三十五年度の四一%よりも上昇しておるという統計があるわけでございます。
次に、入会林野近代化法案を提案しておるが、公有林野等、大規模の経営を整理する考えがあるかどうかという御質問でありますが、そういう考えは持っておりません。入り会い林野については、御存じのとおり、旧慣習による複雑な権利関係が存しておる。したがって、土地利用の効果のあがらない土地について、その権利関係を近代化していこうというのでございます。公有林あるいは大規模の経営を整理するという考えは持っておりません。
それから、順序はいろいろ変わりますが、特別会計の収支はどうかという御質問でございますが、四十一年度予算の歳入は千五十九億、歳出は千七十四億ということに相なっておるわけでございます。(拍手)
〔国務大臣福田赳夫君登壇、拍手〕