栃内一彦の発言 (予算委員会)
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○政府委員(栃内一彦君) ただいま大臣から御説明いたしました今回の事件の概要について御説明いたします。
三月十四日十三時四十分、済州島の西にある遮帰島から西十六・五海里——この地点は韓国の漁業に関する水域外四・五海里の共同規制水域内であります。この場所で底びき漁船第五三海洋丸が第五二海洋丸と操業中、韓国警備艇一〇六号艇により臨検されました。
巡視船「せんだい」が十五時に現場に到着し、一○六号艇に対し第五三海洋丸の釈放を交渉いたしました。この交渉がまとまらぬまま、二十一時十分に至り、一〇六号艇の申し入れにより、第五三海洋丸に移乗していた一〇六号艇の艇員二名と、一〇六号艇に移乗していた第五三海洋丸の船長をそれぞれ白船に帰すこととなり、荒天のため飛楊島の島陰に移動いたしました。
二十三時三十分ころから二度にわたり一〇六号艇と第五三海洋丸が接げんしようといたしましたが、同艇の武装艇員が第五三海洋丸に移乗する気配があったためなどの理由により、海洋丸が接げんを避けました。
十五日一時二十分、韓国警備艇八六五号艇が接近してまいりましたとき、巡視船「せんだい」からの指示によりまして、第五三海洋丸は巡視船「せんだい」に接げんしようといたしました。これに対し、一時四十分一〇六号艇が第五三海洋丸に強行接げんし、武器を携行した艇員二名が乗り込み、さきに移乗していました艇員二名と共に小銃二発、拳銃一発を発射し、また銃の尻で第五三海洋丸乗り組み員を殴打して、「せんだい」への接げんを妨害いたしました。その直後、第五三海洋丸の乗り組み員中九名が海に飛び込み、「せんだい」に収容されました。この間、第五二海洋丸は現場を離脱しました。
巡視船「せんだい」および現場に到着した巡視船「くさかき」は、その後も第五三海洋丸を連行中の一〇六号艇を追跡し、同艇に対し抗議および釈放要求を引き続き行ないましたが、午前三時過ぎ、韓国の領海付近でこれを中止いたしました。
第五三海洋丸は、十五日早朝一〇六号艇に連行され、済州島山地港に入港した模様でございます。
なお、外交ルートによる釈放交渉は、事件の起こりました十四日から始められまして、現在も引き続き外務省を通じて行なわれております。