予算委員会

1966-03-16 参議院 全508発言

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会議録情報#0
昭和四十一年三月十六日(水曜日)
   午前十時五十七分開会
    —————————————
   委員の異動
 三月十一日
    辞任         補欠選任
     羽生 三七君     山本伊三郎君
 三月十二日
    辞任         補欠選任
     柳田桃太郎君     梶原 茂嘉君
     杉原 荒太君     藤田 正明君
     植竹 春彦君     小山邦太郎君
 三月十五日
    辞任         補欠選任
     和田 鶴一君     青柳 秀夫君
     田村 賢作君     植竹 春彦君
     藤田 正明君     杉原 荒太君
 三月一六日
    辞任         補欠選任
     杉原 荒太君     柳田桃太郎君
     山木伊三郎君     瀬谷 英行君
    —————————————
  出席者は左のとおり。
    委員長         石原幹市郎君
    理 事
                小沢久太郎君
                大谷藤之助君
                白井  勇君
                西田 信一君
                日高 広為君
                亀田 得治君
                小林  武君
                鈴木 一弘君
    委 員
                青柳 秀夫君
                赤間 文三君
                井川 伊平君
                植竹 春彦君
                大谷 贇雄君
                梶原 茂嘉君
                北畠 教真君
                草葉 隆圓君
                小山邦太郎君
                木暮武太夫君
                古池 信三君
                西郷吉之助君
                櫻井 志郎君
                内藤誉三郎君
                平島 敏夫君
                増原 恵吉君
                松野 孝一君
                柳田桃太郎君
                吉武 恵市君
                稲葉 誠一君
                木村禧八郎君
                北村  暢君
                小柳  勇君
                佐多 忠隆君
                鈴木  強君
                瀬谷 英行君
                田中寿美子君
                林  虎雄君
                村田 秀三君
                矢山 有作君
                山本伊三郎君
                小平 芳平君
                多田 省吾君
                宮崎 正義君
                向井 長年君
                春日 正一君
                市川 房枝君
   国務大臣
       内閣総理大臣   佐藤 榮作君
       法 務 大 臣  石井光次郎君
       外 務 大 臣  椎名悦三郎君
       大 蔵 大 臣  福田 赳夫君
       文 部 大 臣  中村 梅吉君
       厚 生 大 臣  鈴木 善幸君
       農 林 大 臣  坂田 英一君
       通商産業大臣   三木 武夫君
       運 輸 大 臣  中村 寅太君
       郵 政 大 臣  郡  祐一君
       労 働 大 臣  小平 久雄君
       建 設 大 臣  瀬戸山三男君
       自 治 大 臣  永山 忠則君
       国 務 大 臣  上原 正吉君
       国 務 大 臣  福田 篤泰君
       国 務 大 臣  藤山愛一郎君
       国 務 大 臣  松野 頼三君
       国 務 大 臣  安井  謙君
   政府委員
       内閣官房長官  橋本登美三郎君
       内閣官房副長官  竹下  登君
       内閣法制局長官  高辻 正巳君
       総理府総務副長
       官        細田 吉藏君
       総理府人事局長  増子 正宏君
       警察庁長官    新井  裕君
       警察庁保安局長  今竹 義一君
       防衛庁長官官房
       長        海原  治君
       防衛庁防衛局長  島田  豊君
       防衛庁人事局長  堀田 政孝君
       防衛庁経理局長  大村 筆雄君
       防衛庁装備局長  國井  眞君
       防衛施設庁長官  小幡 久男君
       防衛施設庁総務
       部会計課長    大浜 用正君
       防衛施設庁施設
       部長       財満  功君
       経済企画庁国民
       生活局長     中西 一郎君
       経済企画庁総合
       計画局長     向坂 正男君
       科学技術庁長官
       官房長      小林 貞雄君
       科学技術庁研究
       調整局長     高橋 正春君
       外務省アジア局
       長        小川平四郎君
       外務省北米局長  安川  壯君
       外務省欧亜局長  北原 秀雄君
       外務省経済協力
       局長       西山  昭君
       外務省条約局長  藤崎 萬里君
       外務省国際連合
       局長       星  文七君
       大蔵政務次官   竹中 恒夫君
       大蔵省主計局長  谷村  裕君
       大蔵省主税局長  塩崎  潤君
       大蔵省理財局長  中尾 博之君
       大蔵省銀行局長  佐竹  浩君
       国税庁長官    泉 美之松君
       文部政務次官   中野 文門君
       文部省初等中等
       教育局長     齋藤  正君
       文部省大学学術
       局長       杉江  清君
       厚生大臣官房会
       計課長      戸澤 政方君
       厚生省公衆衛生
       局長       中原龍之助君
       厚生省医務局長  若松 栄一君
       厚生省薬務局長  坂元貞一郎君
       厚生省社会局長  今村  譲君
       厚生省児童家庭
       局長       竹下 精紀君
       厚生省保険局長  熊崎 正夫君
       厚生省年金局長  伊部 英男君
       農林政務次官   後藤 義隆君
       農林大臣官房長  大口 駿一君
       農林省農林経済
       局長       森本  修君
       農林省農政局長  和田 正明君
       農林省農地局長  大和田啓気君
       農林省畜産局長  桧垣徳太郎君
       農林省蚕糸局長  丸山 文雄君
       農林省園芸局長  小林 誠一君
       食糧庁長官    武田 誠三君
       水産庁長官    丹羽雅次郎君
       通商産業省通商
       局長       渡邊彌榮司君
       通商産業省貿易
       振興局長     高島 節男君
       通商産業省企業
       局長       畠田 喜仁君
       通商産業省重工
       業局長      川出 千速君
       通商産業省繊維
       局長       乙竹 虔三君
       通商産業省石炭
       局長       井上  亮君
       工業技術院長   馬場 有政君
       中小企業庁長官  山本 重信君
       運輸大臣官房長  深草 克巳君
       運輸省航空局長  佐藤 光夫君
       海上保安庁長官  栃内 一彦君
       気象庁長官    柴田 淑次君
       郵政省郵務局長  長田 裕二君
       郵政省電波監理
       局長       上田 弘之君
       郵政省経理局長  淺野 賢澄君
       労働省労政局長  三治 重信君
       労働省労働基準
       局長       村上 茂利君
       労働省婦人少年
       局長       高橋 展子君
       労働省職業安定
       局長       有馬 元治君
       労働省職業訓練
       局長       和田 勝美君
       建設省住宅局長  尚   明君
       自治省財政局長  柴田  護君
        —————
       会計検査院長   小峰 保栄君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        正木 千冬君
   説明員
       農林水産技術会
       議事務局研究参
       事官       今泉 吉郎君
    —————————————
  本日の会議に付した案件
○昭和四十一年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○昭和四十一年度特別会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○昭和四十一年度政府関係機関予算(内閣提出、
 衆議院送付)
    —————————————
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石原幹市郎#1
○委員長(石原幹市郎君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 十一日、羽生三七君が辞任され、その補欠として山本伊三郎君が選任され、十二日、柳田桃太郎君、杉原荒太君、植竹春彦君が辞任され、その補欠として梶原茂嘉君、藤田正明君、小山邦太郎君が選任され、十五日、和田鶴一君、田村賢作君、藤田正明君が辞任され、その補欠として青柳秀夫君、植竹春彦君、杉原荒太君が選任されました。
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石原幹市郎#2
○委員長(石原幹市郎君) 昭和四十一年度一般会計予算、昭和四十一年度特別会計予算、昭和四十一年度政府関係機関予算、
 以上三案を一括して議題といたします。
 質疑に入るに先き立ちまして、一言御報告いたします。
 御承知のように、去る十一日夕刻、鈴木強君の質疑の途中、沖縄の防衛問題に関連して委員会が中断し、今日に至ったのでありまするが、その間、委員長及び理事打合会を再三再四開会いたしまして、事態収拾のため慎重に協議を重ねてまいりましたところ、本日の打合会において結論を得ることができました。すなわち、鈴木強君が冒頭に質疑を行ない、佐藤総理大臣から答弁の後、総括質疑を続行することとなりましたから、御了承願います。鈴木強君。
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鈴木強#3
○鈴木強君 最初に総理大臣にお尋ねいたします。
 沖縄問題における総理の発言を要約すると、沖縄が武力攻撃を受けた場合、わが自衛隊の出動があり得ると受けとられるような御答弁で、これは従来の発言を勘案すると、重大な変化と思いますが、重ねてその真意を明らかにしていただきたいと思います。
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佐藤榮作#4
○国務大臣(佐藤榮作君) 十日、十一日にわたり、本予算委員会において問題となりましたような、沖縄に万々一武力攻撃が起きたような場合はどうするかという質問に対しまして、私は切実な国民感情から率直に申し上げたのであって、万々一の場合でも直ちにわが自衛隊が出動すると結論を下したわけではありません。いまのように施政権をアメリカが掌握している限り、憲法論、条約論、自衛隊法等によりまして、自衛権の発動、自衛隊の出動ができないことは当然であります。
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鈴木強#5
○鈴木強君 ただいま総理から御発言がございましたが、まる四日間お考えになった末の御所見でありますので、特に私どもが指摘しました問題について、憲法論、条約論あるいは自衛隊法等によって、自衛権の発動、自衛隊の出動ができない、こういうことでございますので、この点は、私どもも率直に認めます。
 そこで、私はこの際、ぜひ総理に強いお願いをしたいことがございます。それは、いまベトナムの戦いがエスカレーションの方向に非常に、北爆再開以来、進んでまいっております。しかも、沖縄にはアメリカ軍の極東における最大の基地がございまして、これとの関係で、沖縄の同胞が非常に戦争の危倶、不安、焦燥にかられておることは、私は事実だと思います。したがって、そういう同胞の気持ちを除去するためには、やはり一日も早く施政権を日本に返還していただく、こういうことが私は前提にならなければならぬと思います。したがいまして、政府は今後、この目標達成のために、大いに努力をしていただきたいと思います。そして、おそらくそのことによって不安を解消するという立場に立ちますと、逐次恒常的にいま申し上げた目標への御努力をお願いするわけでありますが、特に最近琉球立法院において日本への参政権の獲得、国会への議席の確保、さらにまた国会の内部に特別委員会をつくっていただきたい、こういうことが満場一致きめられております。先般も沖縄の代表の方々が衆参両院においでいただきまして、沖縄同胞の切実な訴えをいたしておりますが、どうかこういった当面でき得ることは、一刻も早く実施していただいて、ひとつひとつその目的に向かって実績をつくり上げていただきたい、こう私は思います。そういうことをこの際、ぜひ総理に強く私は要望し、期待しておきたいと思います。
 それから次の質問に移りますが、昨日来の新聞でも報道されておりますように、十四日の午後一時四十分ごろに済州島の西方共同規制水域内において、わが日本の漁船が三隻、韓国の警備艇によって臨検されております。そのうち、協栄水産所属の底びき船で第五三海洋丸というのが、船長以下、威嚇、射撃をされている。しかも、乱暴、ろうぜきを働かされて、あげくの果てに連行されたという、きわめて私は不祥事態が出ていることを遺憾に思います。日韓条約が効力を発生いたしまして、まだ三カ月たっておりません。こういうときに、このような事態ができましたことは、基地の漁民の方々はもちろん、全国民のたいへんなショックでございます。私はこの際、一体どうしてこういうことが起きたのか、そうして政府は今日までどういう措置をおとりになっておりますか、この点をまずお伺いをいたします。
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中村寅太#6
○国務大臣(中村寅太君) 十四日にいま鈴木委員が申されましたように、韓国の警備艇によりまして日本の漁船が連行されました事件は、これはきわめて韓国の警備艇がとりました処置は適正ならざる処置であると考えます。日本の私のほうとしましても、現地において厳重に交渉をいたしたのでございますが、仰せられますように、第五三が船長以下四名が連行された事件でございます。これはわが方としては、きわめて重大な事件でございますので、外交ルートを通じまして、韓国に即時船を返すように、乗り組み員を返すように抗議をいたしておる実情でございますが、詳細にわたりましては、政府委員からそのときの事情をお答えさしていただきます。
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栃内一彦#7
○政府委員(栃内一彦君) ただいま大臣から御説明いたしました今回の事件の概要について御説明いたします。
 三月十四日十三時四十分、済州島の西にある遮帰島から西十六・五海里——この地点は韓国の漁業に関する水域外四・五海里の共同規制水域内であります。この場所で底びき漁船第五三海洋丸が第五二海洋丸と操業中、韓国警備艇一〇六号艇により臨検されました。
 巡視船「せんだい」が十五時に現場に到着し、一○六号艇に対し第五三海洋丸の釈放を交渉いたしました。この交渉がまとまらぬまま、二十一時十分に至り、一〇六号艇の申し入れにより、第五三海洋丸に移乗していた一〇六号艇の艇員二名と、一〇六号艇に移乗していた第五三海洋丸の船長をそれぞれ白船に帰すこととなり、荒天のため飛楊島の島陰に移動いたしました。
 二十三時三十分ころから二度にわたり一〇六号艇と第五三海洋丸が接げんしようといたしましたが、同艇の武装艇員が第五三海洋丸に移乗する気配があったためなどの理由により、海洋丸が接げんを避けました。
 十五日一時二十分、韓国警備艇八六五号艇が接近してまいりましたとき、巡視船「せんだい」からの指示によりまして、第五三海洋丸は巡視船「せんだい」に接げんしようといたしました。これに対し、一時四十分一〇六号艇が第五三海洋丸に強行接げんし、武器を携行した艇員二名が乗り込み、さきに移乗していました艇員二名と共に小銃二発、拳銃一発を発射し、また銃の尻で第五三海洋丸乗り組み員を殴打して、「せんだい」への接げんを妨害いたしました。その直後、第五三海洋丸の乗り組み員中九名が海に飛び込み、「せんだい」に収容されました。この間、第五二海洋丸は現場を離脱しました。
 巡視船「せんだい」および現場に到着した巡視船「くさかき」は、その後も第五三海洋丸を連行中の一〇六号艇を追跡し、同艇に対し抗議および釈放要求を引き続き行ないましたが、午前三時過ぎ、韓国の領海付近でこれを中止いたしました。
 第五三海洋丸は、十五日早朝一〇六号艇に連行され、済州島山地港に入港した模様でございます。
 なお、外交ルートによる釈放交渉は、事件の起こりました十四日から始められまして、現在も引き続き外務省を通じて行なわれております。
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鈴木強#8
○鈴木強君 外務大臣、一緒にやってください。
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椎名悦三郎#9
○国務大臣(椎名悦三郎君) 漁船拿捕に関する状況は、ただいま海上保安庁長官から説明がありましたとおりに尽きるのでございます。私からは省略させていただきます。これに対してどういう措置をとったかということについて概要を申し述べたいと思います。
 わがほうの巡視船「せんだい」が洋上で円満解決方折衝中に、海上保安庁からの依頼に基づきまして、十四日の夜、外務省から在京韓国大使館及び在ソウル日本大使館を通じて韓国外務部に対し、日本漁船は計器によって自己の位置を測定しながら操業していたので、漁業水域を侵犯することはあり得ない。したがって、事態の円満解決をはかるため漁船を釈放するように申し入れたのであります。
 その後、韓国警備艇の艇員による発砲、殴打の後、第五三海洋丸を連行したことにもかんがみ、十五日午前、あらためてアジア局長から金大使に電話をもって、今回の事件を遺憾とし、船体及び乗り組み員の早期釈放を申し入れるとともに、安公使を招致いたしまして、事実関係を説明し、かたがた、わがほうの立場を詳細にわたって申し入れ、韓国政府の善処方を強く要求した次第であります。また、同様の趣旨を別途在韓の日本大使館を通じまして先方に申し入れてあります。
 わがほうが強硬な抗議文書を手交するような形で今回の事件を特に荒立てるということは本意でないのでありまして、むしろ、過去三カ月の順調な漁業協定の実施にかんがみまして、早期に円満な解決を得るように希望していることは韓国側も十分に理解しておると信じます。したがって、韓国政府は至急事実関係の確認を行なうべく、鋭意努力中でございますので、近く、国交正常化後にせっかく増進を見ている日韓友好ムードの線に沿って、拿捕された漁船の釈放に至るものと期待しております。
 かような状況でございます。
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鈴木強#10
○鈴木強君 この問題は、日韓条約の審議の際にもきわめて重要な問題でありましたから論議がされております。私は、議事録を全部調べてみましたが、やはり漁業協定の中に、李承晩ラインがなくなるんだという解釈ですね。韓国側は依然として国内法として残るんだという解釈、こういうことがありましたから、私は地図をここへ持ってきて、共同規制区域について、当時の赤城農林大臣とかなり詳しくやったはずなんです。しかし、おそらく緯度、東経何度、西経何度、北緯何度ということですから、なかなか位置の測定ということがむずかしいと思います。だからいろいろなトラブルが起きないかということを、念には念を押しておいたのでございますが、だいじょうぶだという当時の農相の御答弁でありました。ところが、いまのような事態がすでに三カ月をたたずして起きてきているということは、やはりこれは問題だと思いますね。ですから、こういう漁業協定の成立後、いろいろ細部にわたって向こう側と打ち合わせをし、行き違いのないようにする措置は、当然私は、これは外交ルートを通ずるかどうかは別としても、とにかく意識統一をしておかなければならぬ問題だと思います。ところが、そういうことがなされておらないところに問題があったのじゃないかと私は思いますけれどもね、この点はまあ農林大臣の担当になりますかどうかわかりませんが、まあ外務大臣が、ひとつこの点はどうなったのでしょうか。
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坂田英一#11
○国務大臣(坂田英一君) この問題につきましては、わがほうとしては、この違反のないように、十分操業者に注意もし、また打ち合わせもいたし、それからまた、いろいろとこう話し合いも速めておりましたので、その点においては万々抜かりはないと、ないように確信いたしております。突然かような事態、事案が起こりまして、非常に驚いておるのでございますが、先ほど運輸大臣なり海上保安庁の御説明がありましたとおりのような事態がありました。で、私どもとしては、わがほうの漁船についての違反は、その報告によりますと、ないように思います。したがいまして、これらにつきましては、外交ルートを通じまして厳重に申し込みまして、今後かようなことのないように、最善の努力を払いたい、かように存じます次第でございます。
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鈴木強#12
○鈴木強君 ちょっと質問の趣旨が、これは違っているんですね、答弁がね。漁業協定を結んだあと、細部についてですね、いろいろ行き違いのないような相談をしましたかということを言っておるんです。できたら、いつ、どこでやったか。
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坂田英一#13
○国務大臣(坂田英一君) お答えいたしますが、こういう点につきましては、十分こちらとまた韓国側とも打ち合わせをいたしており、さらに、わがほうの漁業当事者のほうと、また韓国側の漁業者との間の打ち合わせもし、これは問題はまたいろいろの面にわたって、安全操業等についても民間同士においても、それらの話し合いをいたしておると、安全操業についての話し合いをいたしておりましたわけでございます。かようなわけで、十分その点については抜かりのない措置をとったつもりでございまするが、かような問題について、私どもは非常に遺憾に存じておる次第でございます。
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鈴木強#14
○鈴木強君 これはいま時間の関係がありますから、いつ、どういうふうな交渉を、どこでやったか、ひとつ記録にして出してくれませんか、お願いしておきます。
 それから、事実関係で少し確かめておきたいのですが、五三海洋丸に乗り移ったときにですね、威嚇射撃をしたり、銃床でこづいたというようなことが、事実報告されておりますね。そういうようなことは、これはもうけしからぬ話であって、それによって負傷者の点とか、そういう点はまだわかっていないんですか。
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栃内一彦#15
○政府委員(栃内一彦君) お答えいたしますが、発砲したということ、また、銃でもってなぐったということは、正確な報告が入っておりますが、負傷したかどうか、また負傷の程度につきましては、まだ詳報が入っておりませんので、そういうような状況でございます。
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鈴木強#16
○鈴木強君 それからですね、この臨検の際に韓国の警備艇が馬羅島というのですか、これは、馬羅島というところと晩才島を結ぶ線の二十七キロは、操業禁止区域になっているから停船せよ、こういうことを言ったそうであります。しかし、このことが日韓漁業協定の際に合意の事実があるのか、どうなのかですね、私はないと思うんですけれども、その点どうなんですか。
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丹羽雅次郎#17
○政府委員(丹羽雅次郎君) お答えいたします。いま御指摘になりました現地におきます調査の際に、向こう側が答えたと伝えられておりますところの馬羅島と晩才島とを結ぶ線の外側十五マイルは禁止区域になっておる、その事実はございません。
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鈴木強#18
○鈴木強君 こういうないことを向こう側がかってに言って、そうして拿捕するなんということは、これはけしからぬ話で、この点はひとつ農林大臣もよく肝に銘じておいてください。そうしてそういう不当な約束外のことを持ち出してやるなんということは、これはけしからぬことですから、この点はひとつ問題点として解決していただくようにお願いしておきます。
 それからもう一つ、共同規制水域内での操業方法について問題がかりにあったとしても、取り締まりの方法は、これは旗国主義をとっておるわけですから、日本側が行なうということに協定ではきめられておる。ところが韓国側がそういうことをやるということは、これは不当じゃないですか。権限ないですよ、これは。
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坂田英一#19
○国務大臣(坂田英一君) 現在の報告のとおりでありまするとすれば、当然それは間違いでありまして、わがほうとしては旗国主義を厳然とこれを守っていきたい、かように考えておりまするので、さように御指摘のとおりであると思います。
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鈴木強#20
○鈴木強君 それからもう一つですね、この韓国の警備艇にはロランとかあるいはレーダーという機器によって自分のいる位置を測定する機械がないというように聞いているわけですね。いまお話によりますと、わがほうの船はちゃんとその機器を持っておったわけですから、共同規制水域であるかどうかということは、はっきりしたわけですね。そういうことがあなたの言うように、もしさっき具体的に話をしておるとすれば、これはお互いに人間ですから、目測でやる場合あやまちがありますよ。これは飛行機の場合もそうです。ですから、そういう点もやはり外交折衝か、あなたのほうの折衝において、向こうもそういうロランやレーダーをつけてもらう、お互いに間違いのない、多少誤差はあったとしても測定をやるように、これは科学的に、そういうことくらいあなたやるべきじゃないですか。それをやっておかなかったということは、あなたはやったと言うけれども、交渉していないということを裏書きするものじゃないですか。
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坂田英一#21
○国務大臣(坂田英一君) 近く、この一緒に共同でやっておりました第五二海洋丸が帰ってまいりまするので、さらに真相をよく確かめたいと存じます。いまお話しのとおり、わがほうとしては、さような装置はいたしておるのでございまするが、韓国側のほうにおいてはそれらの装備が、十分装備をすることについての打ち合わせはもちろんいたしておりまするけれども、現実どうなっておるかという問題については、私どももはっきりいたしません、この具体的の事案につきましては。したがってこの第五二海洋丸が帰ってまいりますると、そういう点についても十分詳細にわかるのではないかと、こう考えておりまするので、善処いたしたいと考えております。
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鈴木強#22
○鈴木強君 それで私は二つ同じような立場で伺いたいのですが、外務省が非常に迅速に外交ルートに乗せていただいたことは、私も感謝いたしますが、ただ気になるのは、椎名外務大臣が、この問題はあまり大げさにしないで、できるだけ円満に、事を穏便にしたいという考え方なんです。しかし、この内容を聞いてみますと、きわめて不当、不法ですよ、これは。そんな適切であるかどうかなんということじゃなくて、これは明らかなんです、事実は。したがって、私はけさの新聞を見ますと、韓国側でもあなたが言ったようなことを言っているのです。これはどうかひとつ事を大きくしないでくれ、穏便にやってくれ、それをあなたが受けて言っているのじゃないかという、まあ私の誤解であれば解きますがね、そう思える。ですから、最初のことでもありますし、もちろん、私も好んでけんかしろとは言いませんけれどもね。やはり協定、条約等に基づいて日韓の正常化をやろうという段階における問題だけに、最初の事件だけに、私は再びこんなことのないように厳重な態度をもって日本は臨むべきではないか。とかく向こうに振り回されてしまうことがまた出てきますよ、向こうは李承晩ラインは撤廃しないと言っているのだから。必ずまた二度三度出てくると思うのです、私は。だからき然たる態度でこれは臨まなければいけないと思いますがね。この点はひとつはっきり答弁してもらいたいと思います。
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椎名悦三郎#23
○国務大臣(椎名悦三郎君) ただ、こう書きもので抗議を申し入れるというような肩ひじを張った形はなるべく控えて、そのかわり言うべきことは言い、向こうの間違いはあくまで厳格にこれを指摘して、そして再びかようなことの起こらないように、向こうにも相当きびしくこの問題が響くようにやりたいと、こう思っております。
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鈴木強#24
○鈴木強君 総理に最後にこの問題でちょっとお伺いしたいのですが、やはり日韓の国会であれだけ問題になりまして、一応批准ができたわけですね。しかし、こういった事態が起きたことは非常にわれわれは残念に思います。聞いてみますと、まだわがほうにおいても尽くすべき手段が多少抜けているように思います。ですから、この問題は非常にむずかしいことです、具体的に出てくる問題でありますから。それだけにいろんな角度から向こう側と折衝を重ねて、万行き違いのないような措置をとることが大事だと思います。そういう点をもっと積極的に、再びこんなことが起こらないように、ぜひ総理として各省大臣に厳重にひとっこれは指示していただいてやってもらいたいと思いますが、いかがですか。
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佐藤榮作#25
○国務大臣(佐藤榮作君) 鈴木君のただいまの政府に対する御要望、私もそのとおりだと思います。日韓の国交回復して日ならずしてただいまのような事柄が起きた、それぞれ旗国主義等がきめられていながら、こういう事件が起きたということは、両国にとりましても、まことに重大なことだと、かように私考えております。ただいま外務大臣がその衝に当たって交渉しておりますが、ただいまお答えしたとおり、事柄の性質が性質でありますだけに、また今後より親交を重ねていき、間違いの起こらないようにするために、一切感情等が残らないように、これは実情に沿った交渉をしたいと、かように外務大臣が申しておりますので、外務大臣にただいまの折衝をまかしておるような次第でございます。もちろん私総理といたしまして、この事態の推移につき十分監視しながら、外務大臣の成果のあがる交渉を期待しております。
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亀田得治#26
○亀田得治君 ちょっと……。非常に重要な突発事件でありますので、二点だけ確かめておきたいと思うのです。それは、日韓条約が締結されて、その際漁業協定に関する合意議事録が同時にできております。その3の(a)によりますと、こういう記載になっておる。もう一度思い出してほしい。「一方の国の監視船上にある権限を有する公務員は、他方の国の漁船が現に暫定的漁業規制措置に明らかに違反していると信ずるに足りる相当の理由のある事実を発見したときは、直ちにこれをその漁船の属する国の監視船上にある権限を有する公務員に通報することができる。当該他方の」、つまり通報を受けた、「他方の国の政府は、当該漁船の取締り及びこれに対する管轄権の行使に当たって、その通報を尊重することとし、その結果執られた措置を当該一方の国の政府に対し通報する。」と、こういう合意議事録が漁業協定の第四条にさらに付加されて具体的にきめられておるわけであります。
 私は、本件に関しては漁業協定に違反しないと、諸般の情報を見て私たちはそう思います。かりに韓国側がそのような違反しておるという見解をとるにいたしましても、このただいま読み上げた合意議事録、この精神からいうならば、当然これは日本の監視船に通報をすべきものなんです。これは旗国主義の延長としてこういう規定が設けられておることは、これはもう当然なんです。「せんだい」という巡視船が——日本側の巡視船が近くにおるわけですね。だから私は、今回の措置は、まず第一には共同規制水域から専管水域に入ったか入らぬか、このことがもちろん基本的には一つの重大な問題です。私はまあ入らぬと思う。しかし、かりにそういうことがあったとしても、私はこの漁業協定四条並びにさらにそれを具体化しておるところの合意議事録、この二つの立場から見て、韓国の警備艇がとった措置は全く違法であり、はなはだ乱暴であると断定せざるを得ないわけです。だから私は、そういう意味で外務大臣は強い態度でこれはやってもらいたいと思う。この点が第一の点です。
 それから第二の点は、いま鈴木さんからも御指摘がすでにありましたが、かりに韓国政府の言うように違反があったといたしましても、いま言ったような措置をとってほしいと思うのですが、それをとらなかった。はなはだけしからぬ。しかし、それにも増して取り調べ方ですね、発砲したり、銃床でなぐったり、これはもう全く言語道断だと思う。犯罪者に対してだってそういうことは許されません。で、問題は、計器類等が何か不備なようであって、何かそういう基本的な線がまず両国間の一つの言い争いになるんじゃないかと思いますが、そういうことで私はこの問題の本質をごまかしちゃいかぬと思う。それでは違反しておればこのような韓国側の措置がそれで許されるのかという問題です。私は、たとえ違反の事実があっても、この近くにおる日本の巡視船にも知らさない、しかも銃床でなぐったりしたような乱暴なやり方、絶対許されないと思う。だから基本的な線を越えたか越えぬかという問題にこの紛争を巻き込まれないようにして、いま私が指摘した二つの点ですね、これははっきりと指摘してほしい。なぜかならば、今後間違ってそれは日本船だって出過ぎる場合があるかもしれぬ、これはいいこととは申し上げません。間違って出る場合なきにしもあらずです。そういう場合のこれは前例になるわけです。前例になる。そういう意味で、私はいま二つ指摘した点について、総理大臣の決意ですね、これはもう重大な決意でもってひとつ対処してもらわなきゃならない。私の指摘した二つの点についての総理大臣のお答えを承っておきたい。問題全部をひっくるめて強い態度といったようなことじゃなしに、現に私が指摘したこと、どう総理大臣としてお考えなのかはっきりしてほしい。
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佐藤榮作#27
○国務大臣(佐藤榮作君) まず第一、事実関係がどういうことか、この事実関係を十分調べなければいけないと私思います。ただいま言われるように、この問題の起きた場所、海域がどういうことであるのか、また、ただいま発砲あるいは銃床でなぐった云々等々が出ておりますが、こういう事実関係が明確になることがまず第一必要だと、そうしてただいま言われますように、この合意議事録、これはもうそのとおりでありますから、亀田君の主張のとおりであります。私は、今回の問題の起きたことにつきましても、当然正当な主張また正当な権利の保護、これはもう当然なさねばならない政府の責任だと、かように私考えておりますので、ただいまのように先ほどもお答えしたとおりであります。ただいまの外務大臣もそういう観点に立っていろいろお話をしておるわけであります。ただ、いまお話の、強い表現というか、そういう表現ばかりが問題を解決するゆえんでもないだろう、かように私思いますので、その表現のしかたその他は、まあ当局にひとつまかしていただきたいと思いますが、どこまでも正当な主張、また、わが国の国益、また、その地で操業しておる人たちの保護、これにつきましては万全を期するつもりであります。
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石原幹市郎#28
○委員長(石原幹市郎君) 亀田君、簡単に。
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亀田得治#29
○亀田得治君 じゃもう一つお尋ねしますが、私が相当念を押して具体的に問題点を申し上げたんですが、やはり総理のほうじゃなかなかそう具体的にお答えがない。それで私のほうからひとつこういうふうにしてもらいたいということを提案をして、ひとつお答えを聞きたい。
 その第一は、今回の韓国政府の措置は、漁業協定並びに合意議事録、これに反するものだ、これを両国間の交渉の過程においてはっきりと認めさすべき事案だと、こう考えるのです。はっきり認めさすべき事案だ。それからもう一つは、これによって被害を受けた漁民の方に完全な補償を韓国政府によってさすべきだ。第三は、今後このようなことはいたしません。この三つがそろわなければ、私は、初めて起きた問題であるだけに、この関係漁民の方々も納得しないと思う。その三つを取る覚悟で総理大臣は外務大臣にこの交渉をさせるおつもりがございますか。
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