坂田英一の発言 (本会議)
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○国務大臣(坂田英一君) ただいま総理大臣から、大体全部の点を御答弁になったようでありますが、なお私からも追加して申し上げたいと思うのであります。
まず第一には、この米価審議会において答申を得なかったということは、農林大臣の責任ではないかという問題でございます。もちろん、米価審議会において答申のなかったのは今度初めてでございます。しかし、初めてでございまするけれども、五日間にわたる朝から晩まで非常な熱心な審議を得たということも初めてでございます。しこうして、その間においてこういう問題がありましたことは、つまり審議会としては、一つの意見にまとめたいという熱情があり、また世間からもその要求がございます。ところが、どうしても一つにならないということでございまして、幹事会の間で、八時ごろから朝の四時までまとめることに努力をされましたけれども、結局一つではまとまらないということで審議会が終わって、答申をしないということの答申に相なったわけでございます。私も五日間、各委員の主張を十分にお聞きいたしまして、そして米価決定の際に非常な参考になりましたことは、ここで申し上げることができると思います。(拍手)
ただ、この審議会のやり方、行き方について、その構成をどうするか、あるいは運営の方法をどうするかということについては、数年来これが問題になっておるのでございまして、これらの構成並びに運営の方法については、多方面の意見を十分お聞きいたしまして、これらの点を改善いたしてまいりたいと念願いたしておる次第でございます。(拍手)
それから、現在のこの審議会に農林省で諮問いたしました事柄は、生産費及び所得補償方式によることはよろしいかどうかという御諮問をいたしておるのでございます。それに対しまして農林省としては、指数化方式による算式と、それから積み上げ方式による算式と、両方参考のために提出いたしておるようなわけでございまして、これに対して、いろいろ議論があったわけでございます。現在の価格の決定につきましては、生産費及び所得補償方式の方法によることは当然でございまするが、もちろん指数化方式による算定値によることと、なお一方積み上げ式の算式をも十分参考といたし、稲作農家の生産性向上の努力を期待するという考え方のもとに、指数化方式による算定値を補正いたして決定いたしたようなわけでございます。(拍手)したがいまして、現在のこの一万七千八百七十七円ということによりまして、いわゆる申し出があるわけでございますが、その数量を申しますと、すでに現在六百六万トンでありまして、昨年よりも多く申し出ておるようなわけでございまして、価格はそんなに安くはないというふうに、私はこの点からも断定できると思うのでございます。(拍手)
それからなお、問題といたしまして、農業政策、いわゆる構造改善等がうまくいかないから、そこで米価の問題にしわ寄せされておるのじゃないかといういろいろの問題がございまするが、これは足鹿議員もよく御存じのことでありまして、農業の問題の構造改善がそんなに早くいくはずのものではないのであることは、専門家であられますから、よく御了承であるはずであると思う。ただ、私として特に申し上げたい点は、現在の日本において、数年前までは馬耕をやっておりましたが、現在馬耕をやっておるところはほとんどありません。それからまた、米の所得が、数年前までは日本全体の平均が五三%でありましたけれども、現在は米の生産が上がっておって、なおかつ四三%程度になっておる。それは蔬菜だとか家畜その他の生産がふえておるからであるのでございまして、その点から申しましても、日本の農業政策は、決してほかの国のようにおくれておるものではないということを断言することができるのであります。(拍手)
それから、もう一つの問題としては、この米価の問題について、社会保障的であるかどうかという問題でございます。もちろんこれは農村から申しましても生産の大部分を占めるものであって、生産者のほうから見ても大きなものであり、また一面、消費者から見ても非常に重要なものであることは言うまでもございません。したがいまして、生産者の再生産を保障する意味において、生産者価格をきめてまいることは、先ほど申しましたようなことは十分おわかりのことであり、消費者の面からいきますと、消費者家計の面から見まして、妥当であるかどうかを常に考えてこれらが決定されておりますることも御了承のとおりでございます。そういう意味において、ある意味においては社会保障的なものが含まれておると思われる点もありまするけれども、食糧管理制度そのものは、決して社会保障的なものではないのでございまして、その点は十分に御了承を願っておきたいと思うのでございます。ただ、でき得る限りそれらの問題に対して十分の考えを持っておるということでございます。その点は偽らざることであります。
しこうして、現在のこの結果を見ますと、二千七十億、先ほど足鹿さんが言われたとおりでございまするが、そのうちで集荷の経費あるいは運賃、保管料あるいは金利、事務人件費、事務人件費は二百億、金利は二百八億でありますが、それらを加えて七百四十八億でございまして、これらの面は、そのうちの人件費その他について、若干行政費として見るべきものもあろうと思うのでありまするけれども、集荷経費とか、運賃とか、保管料とか、金利というものは、これは事業費であることは言うまでもないと思います。それが合わされて七百四十八億であります。そのほかに二百七十一億でありまするから、その残り千三百二十二億が売買損害となるわけでございます。これはわれわれといたしましても、でき得る限りこれらの問題について十分協議すべきことは言うまでもないのでございまして、国としても相当の経費をここにぶち込んでおるということを十分御了承を願いたいと思うのでございます。
そのほか、なお申し上げたいこともございまするが、大体総理からお答え申し上げておると思いまするので、この点で御了承を願いたいと思います。(拍手)
〔国務大臣福田赳夫君登壇〕