本会議
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会
会議録情報#0
昭和四十一年七月十四日(木曜日)
—————————————
議事日程 第四号
昭和四十一年七月十四日
午後二時開議
一 国務大臣の演説に対する質疑
(前会の続)
—————————————
○本日の会議に付した案件
労働保険審査会委員任命につき同意を求めるの
件
国務大臣の演説に対する質疑
(前会の続)
午後二時六分開議
この発言だけを見る →—————————————
議事日程 第四号
昭和四十一年七月十四日
午後二時開議
一 国務大臣の演説に対する質疑
(前会の続)
—————————————
○本日の会議に付した案件
労働保険審査会委員任命につき同意を求めるの
件
国務大臣の演説に対する質疑
(前会の続)
午後二時六分開議
山
山
山口喜久一郎#2
○議長(山口喜久一郎君) おはかりいたします。
内閣から、労働保険審査会委員に川井章知君を任命したいので、本院の同意を得たいとの申し出があります。右申し出のとおり同意を与えるに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
この発言だけを見る →内閣から、労働保険審査会委員に川井章知君を任命したいので、本院の同意を得たいとの申し出があります。右申し出のとおり同意を与えるに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
山
山
足
足鹿覺#5
○足鹿覺君 私は、日本社会党を代表して、総理の所信表明に対し、内政問題、特に物価と本年産米価をめぐる諸問題について質問をいたします。
まず初めに、現在国民の最大関心事である物価問題についてお尋ねいたします。
総理は、所信表明の中で物価問題について、「政府は、当面、生鮮食料品の安定的供給、卸売り市場の改善をはじめとする流通改善策や小麦粉価格の値上げの抑止など、諸物価に対する強力な行政措置を講じている」と述べられました。この中で、実際に国民の目に見えるように値上げを押えたのは小麦粉だけであって、その他の生鮮食料品対策は全くの作文にしかすぎません。拍手所信表明で意識的に逃げておられる公共料金は、値上げに次ぐ値上げの連続であり、また、大企業の独占管理価格も値上がりの一途をたどっております。このため一卸売り物価、消費者物価ともに激しい上昇を続ける事態を招いておるのであります。すなわち、卸売り物価は、昨年六月から本年六月までの一年間に四・四%も上がり、本年一月から六月まででも二・八%の大幅な値上がりとなっております。また、都市の消費者物価は、御承知のとおり昨年一年間に七・六%上がり、本年に入ってからもこれと同じように上昇し続けております。
ここで私は、昨今の物価値上がりの二つの重大な特徴を指摘しなければなりません。
一つは、かつて池田さんは、消費者物価が上がっても、卸売り物価が上がらなければ心配ないと言われましたが、いまや卸売り物価と消費者物価がお互いに原因となり結果となってからみ合い、大幅に上昇していることであり、したがって、池田内閣時代に比べると、現在は物価問題が一そう深刻かつ悪質な様相を呈し、国民生活を脅かしつつある事実であります。
いま一つの特徴として注目すべきことは、農林省の発表によれば、昭和四十年の農村における消費者物価は、実に九・一%も上がっているのであります。かつては都市に比べて農村のほうが物価が安いというのが常識であったのでありますが、いまではむしろ都市よりも農村のほうが物価が高いということであります。
佐藤総理はこうした事態を正しく認識されているかどうか、そして一体どんな対策を講じられたでしょうか。具体的に承りたいのであります。拍手
佐藤さんによれば、具体的にはただ一つ小麦粉の値上がりを押えたと言われますが、それではその結果小麦粉を原料とする菓子類、パン、めん類等の値段が幾ら下がったのでしょうか。むしろ、下がるどころか、去る七月六日東京都内で行なった主婦連の調査で明らかなとおり、食パン一斤の量目は平均三十グラムの不足で、実質的な値上げにさえなっておるのであります。これでは小麦粉の値上げを抑えたといばられても、国民の側からいわせれば、全く無縁なものであり、物価対策として何の価値もないといわなければなりません。拍手佐藤さんのトレードマークであるその大きな目玉は、国民生活の実態と台所が見えないのではないでしょうか。拍手正しい物価対策を進めるために、特別製のめがねでもあつらえられてはと申し上げたいくらいであります。
佐藤内閣の支持率が物価の上昇と逆比例して下がっていくのは、まことに当然といわなければなりません。その責任をほおかぶりして、政府が物価上昇の責任を生産者米価になすりつけようとした、ここにこそ本年の米価問題が混乱したほんとうの原因があると考えますが、総理の本年産米価に対する基本的な考え方について御所見を承りたいのであります。拍手
現在の物価高は、自民党政府の高度成長政策や小麦粉の場合に見られる的はずれの物価政策によって止まれたものであり、農民の責任では絶対にないのであります。農業のおくれている生産性、深刻な労力不足、悲惨な出かせぎや兼業など、農業、農民が直面しておる重大な問題をほうっておいて米価だけを抑えるというやり方は、全く筋の通らぬことといわねばなりません。拍手
たとえば、農業生産資材の中心である肥料を見るに、昭和三十九年当時に年間輸出量二百五十万トンと見込まれていたものが、いまや四百六十万トンを突破し、価格もきわめて好調で、肥料業界はブームの中で飛躍的に経営内容は向上しております。このため、三十九年当時二百億円に及ぶ赤字を向こう十カ年間に解消する目的で多額の政府融資を受けた業界は、早くもここ三年のうちに赤字を解消してしまうという驚くべき実績をあげておるのであります。しかるに、一面、農民に対する硫安の値段は、この三年間に一かますにつき二十円しか下がっていないのであります。つまり、輸出価格の上昇と量の増大、経営の合理化、政府融資による技術革新などの利益の増加部分、いわゆるメリットは、そっくりメーカーのふところに吸い込まれているのであります。
農民が買うものはこのように管理、協定価格で高く売りつけられ、農民の売るものは一方的に相手に安い値段できめられる。一体どこに農民の生きる道があるのでしょうか。拍手米価が上がれば賃金が上がり、物価が上がるという財界の言い分は、全く主客転倒といわなければなりません。真の物価対策は、独占管理価格にメスを入れ、大企業のカルテルや生産調整をきびしく取り締まり、通貨の膨張を極力押え、これによってインフレの根を断つことだと考えますが、政府はこのような強力な物価対策を断行する決意があるかどうか、主管大臣たる藤山経済企画庁長官の御意見と、肥料、飼料等農業生産資材の値下げ対策について農林大臣の御所見もあわせて伺いたいのであります。拍手
わが党は、物価安定緊急指貫法を制定して、物価安定のあらゆる要因を調査審議して内閣に勧告する強い諮問機関を設け、生産者、消費者米価をはじめ、おもな公共料金の決定を国会の議決できめるよう主張しておりますが、総理には、こうしたわが党の構想についてどのようにお考えであるか、御所信のほどを具体的に承りたいのであります。
第二に、本年産米価に象徴されるわが国農業の日本経済における位置づけ並びに食糧の国内自給に対する総理の基本的な考え方についてお聞きしたい。
現在、日本の食糧は重大な危機に直面しているといっても言い過ぎではありません。農林省が出した資料によると、昭和三十五年の自給率八五%は、三十九年に七九・六%にまで下落しております。また、農産物の輸入は三十九年に十九億四千万ドル、邦貨で約七千億の巨額に達し、総輸入額の約三割を占めております。このことは、わが国貿易収支の上からも重大な問題として憂慮される事態であることは周知のとおりであります。
一方、国内の米の生産は、昭和三十七年を頂点として、作付面積、反収ともに減少しつつあります。特に重大なことは、反収の著しい減少であり、過去三カ年間に約一斗一升以上も反収が減り、その当然の結果として、米の総生産量も著しく減り、昭和三十七年の千三百万トンが、昨年は千二百四十万トン台に落ち込んでおるのであります。しかも、これは決して一時的な災害等の原因によるものではなく、その根は深く、いわゆる政府の構造政策の失敗のあらわれであり、農業政策不在の政治がもたらした結果であり、歴代保守党政府の重大な責任と断ぜざるを得ないのであります。拍手
一方、米の消費人口は年々百万人以上の増加で、米の需要はふえる一方、したがって、このままでは食糧の需給操作はますます困難となっていくことは明らかであります。もし不幸にして、あってはならぬことでありますが、本年の作柄が悪かったり、外米の輸入が予定どおり進まぬときは、現在の一カ月十キロの配給が困難となったり、米の遅配といった重大な事態を起こすことも心配されるのであります。外米の輸入は年々ふえ、準内地米は昭和三十五年度の十万トンが昨年度は八十六万トンをこえておるのであります。このまま進むならば、四十一年度の輸入は八十三万トンの予定を上回り、百万トン近い輸入が必要とされるのではないかと憂慮されておるのであります。
このような米をめぐるわが国の実情について、総理は、「近年の米の生産事情にもかんがみ、あわせて強力な稲作改善対策を講じたいと考えております。」と述べられましたが、その意味するところは、日本経済が調和のとれた成長をするためには、重化学工業に不当な重みをかけることは破滅のもとであること、東南アジア向け輸出のために外米を輸入せよというよりは、国内市場が伸びるような政策のほうが確実であること、要するに目先の商業的な利益を追求するような経済体制ではなく、安定した産業基盤をつくり出すことに政治の方向が向かなければならないことをようやく認識されたのではないかと私はひそかに思いますが、自由化ムードの中で食糧自給を論ずることを農本主義と言い去るのは誤りであり、それは過去の歴史が証明するところでありますが、ほぼ以上のような理解に基づく御所信と承ってよろしいかどうか、承りたいのであります。拍手
次に第三点として、昭和四十一年産米の政府買い入れ価格並びにその算定方式について伺いたい。
佐藤総理は所信表明において、「本年も生産費及び所得補償の考え方に基づいて決定いたしました。これは、昨年産米の政府買い入れ価格に比べ、約九・二%の引き上げとなっております。」と述べられたが、この決定までの経過を振り返り、問題点を指摘しながら見解をただしたいと存じます。
政府は、米価審議会に、実質的には指数化方式を諮問したのでありますが、審議会の大勢が積み上げ方式を望んだのに対し、政府及びこれに同調する一部の学識経験者委員等があくまで指数化方式に固執したため、審議会は会期を延長してまで論議を尽くしたにもかかわらず、ついに答申できないという異例の事態に立ち至ったことは周知のとおりであります。わが党は、審議会の答申を得ずして米価を決定することは、法規や長い審議会の歴史的慣例を無視する暴挙だと、審議会の再開と、その答申の出るまで米価決定をするなと再度申し入れたのでありますが、政府は何らの努力をすることなく、民主主義のルールを破って、答申のないままに決定したのであります。この間、自民党内部にあっても、党の正式機関といわれる臨時米価基本対策懇談会は指数化方式に反対して、積み上げ方式をとることを決議、一万八千百五円という小委員会案を決定したのでありますが、応援団であり、俗にベトコンと称せられる米価対策協議会の突き上げにより、一万八千五百五十九円を決定し、全国農民に淡い幻想を与えるに至ったのであります。
ところがこれもつかの間、佐藤総理の一声でこの正式機関の決定も一転して、一万七千八百七十五円に転落、米価は政府・与党の間で、エレベーターよろしく上げたり下げたりする始末に、農民の憤激はまさに頂点に達したのであります。拍手農民大衆のこの憤激による激しい抗議によって、米価の閣議決定は日米経済合同委員会後に持ち越されたのでありますが、あなた方がのがれるように新幹線にすべり込まれ、みえも外聞もなく眠りこげておられる臓中の模様は、当時の新聞にはでに取り扱われ、まことにあわれともお気の毒ともいうほかはなかったのであります。拍手
このような経過を経た後、米価は一万七千八百七十五円に閣議決定されたと伝えられておるのでありますが、ついては、総理が昨年比九・二%引き上げたと言われるこの価格、及びそれがいかなる根拠によって算出されたものでありますか、付いたい。また、その算定方式は、坂田農相が固執する指数化方式であるのか、わが党及び自民党内機関が主張する積み上げ方式であるのか、あるいはそのいずれでもなく、田中幹事長が言われる混合方式と称する新方式であるのか、明確にお答えいただきたいのであります。拍手
さらにまた、総理が党内機関の決定をけってまで裁断された三百五円という上積みの数字的根拠を、この際明らかにしていただきたい。
聞くところによれば、米価決定に際して、政府・与党間に了解事項として取りかわされたものがあるそうだが、総理はそのことを御存じであるかどうか。このことは重大ですから、必ず明確に御答弁を願いたい。その第三項によれば、「政府は稲作改善政策を強力に遂行する。」また、「米作増産対策費として五十億円を新たに支出する。この方策の遂行による効果が供出農家に均てんすることに重点を置いて検討する。」と記載されております。
そこで、試みにこの五十億円がかりに米価に加算されるものとして計算をすれば、政府の予定買い入れ数量が七百十四万トン、約四千七百万石でありますから、石当たり百五円となる勘定であります。したがって、これを上積みすれば、本年産米価水準は一−四等平均一万七千九百八十二円ということになるのであります。したがって、いま公然といわれておる米価は一万七千八百七十七円の、いわゆる閣議決定米価、これが一つと、この五十億円を均等に配分し算出した一万七千九百八十二円の米価とがあります。これが第二の米価。さらにこのほかに、各地で自民党の代議士諸公が演説をされておるそうでありますが、一万八千円米価なるものがあるそうであります。すなわち、これは右の五十億円の配分、百五円をプラスした米価の一−四等平均をとらないで、三等建て値を言っておられるわけでありますが、御承知のとおり、米価の建て値は一−四等で今日まで取引されております。それを三等建て値で、あたかも一−四等の平均が一万八千円のごとき幻想を農民に宣伝することは、インチキな宣伝用米価といわれても弁明の余地はなかろうと思います。拍手
ともかく、このように三本の米価が存在して、農家を全く混乱におとしいれているのが現状でありますが、いずれにせよ、この五十億円が全供出米の米価に加算され、いわゆる均てんするものと理解してよいのでありましょうか。特に、念のためにお伺いしておきます。しかと御答弁願います。
かくして、世に混乱方式といわれるだけあって、いまだに正確な買い入れ価格が明らかにされないのは何ゆえか、裁断された総理から直接お答えをいただきたいのであります。
次に、大蔵、農林、両大臣に伺いたいが、この五十億円の処理は、当然食管会計に計上すべきだと考えるのでありますが、これが財政上の処理及び支出の具体的な方針と取り扱いについて、明らかにしていただきたい。
第四に、消費者米価と食管制度について伺いたい。
総理は、所信表明において、「米価は農家の所得形成に重大であり、国民経済にとってもきわめて重要な意味を持つものでありますので、価格政策の適切な運用に配意しつつ」云々と述べておられるが、消費者米価のあり方や、食管制度、これを裏づける食管財政等については、何ら具体的に触れておられないのは、どういうわけでありましょうか。今回の米価の改定により、石当たり千五百二円の値上がりになるといたしますならば、食管赤字は七百十四億円の増加となる見込みであります。当初、赤字見込み計上額が千三百五十六億、計二千七十億円と想定されるのであります。この赤字を強調して、あたかも農民が税金を乱費しているように言われているのが、いわゆる財界その他の意見のようでありますが、決してそうではない。むしろ消費者を守るためのものであることを知るべきでありましょう。すなわち、この際、総理は、食管財政を根本的に検討し、その社会保障的性格を打ち出すべきではないか。
以下、若干赤字と称されるものの実態について申し上げますならば、実際の売り買いの損は六百八億円、残る七百四十八億円は集荷、運賃、保管、事務人件費、金利でありまして、したがって、この中から運賃、保管料、各百二十億円、計二百四十億円は当然必要経費として除くとしても、残る集荷経費百十六億円、事務人件費二百一億円、金利二百七億円、計五百二十四億円は、政府が食糧をその責任において管理する以上、一般行政費において当然計上支出すべきものであると思うのであります。拍手これを赤字と称していることはまことに当を得ない意見といわざるを得ないのでありますが、御所見を承りたい。
一例を金利にとるならば、米を買い入れるための食糧証券が年によっては一兆円近く発行されます。その食糧証券に対して金利五分五厘というものが支払われておる。政府が政府に支払っておる。民間金利の引き下げを行ないながら、この金利は据え置いて、一文も引き下げないというこの一例を見ても、いかに矛盾きわまる経理であるかと断ぜざるを得ないのであります。拍手
したがって、このような実態にかんがみ、食管財政は、法律の精神からいって、二重価格になることは当然であります。これが一方において消費者の家計を守り、一方において生産者の再生産を確保する意味から、社会保障的性格を持つものというべきでありましょう。これをあたかも、生産者米価の値上げだけが食管赤字を増大し、税金を食いつぶしているかのような論理は全く当たらないものであり、これを明確に社会保障費として性格づけ、国の財政支出によってまかなうことを制度化すべきではないかと考えるが、総理大臣の根本的御所見を承っておきたいのであります。拍手
佐藤さん、四兆三千億の大型予算の五%を食管制度に支出することは、国の財政を危うくすることでもなく、困難なことでないと私は考える。やればやり得るのではないかと考えますが、総理の善処すべき構想についてこの際承っておきたいと思います。
いわんや、生産者米価の石当たり千五百二円の値上げをかりに見たといたしますならば、消費者米価に自動的にスライドさせることは、さきにも述べたとおり、食管法の精神をじゅうりんするものであり、食管制度をなしくずしに廃止しようとするものといわねばなりません。ここ二年間、政府は法律違反を犯して、生産者米価にスライドして消費者米価を値上げし続けてきたことは、きびしく糾弾されなければなりませんが、政府は、このたびの生産者米価の改定による食管財政の処理についていかように考えられておるのか。大蔵大臣は、予算編成期にならなければわからないと言い、坂田農林大臣は、当分の間消費者米価は上げないと言い、藤山経済企画庁長官は、本年度中の値上げに反対だと、それぞれ各所でニュアンスの違う発言をなされておるのであります。われわれは、消費者米価の値上げは絶対に認めない。しかるに、暗に消費者米価の値上げは時間の問題だと思わせるような発言は、厳に慎むべきものでありましょう。物価対策に真剣に取り組むという佐藤総理は、消費者米価のあり方についてどういう考えをお持ちであるか。また、各地で発言をしておる各大臣から、それぞれこの場でその真意を明らかにされたいのであります。拍手
最後に、米価問題に関連して、米価審議会の現状について、坂田農相の責任と政党政治に対する佐藤総理の責任について所信を伺いたいと思います。
楠見米審会長が責任をとって辞任されたことは、まことにお気の毒にたえませんが、審議会の中間に立って、常に公正な取りまとめに努力すべき学識経験委員八氏が連名で辞表を提出されたことは、きわめて遺憾に思うものであります。米は百姓がつくれ、値段は政府がかってにきめるというのでは、全く封建時代のそれと変わりありません。過去において答申取りまとめのために、一週間ないし十日間を要したこともあったことは、不肖私もみずからその経験をしているところであります。しかも低米価につながる指数化方式を主張する学識経験委員の中に、かつて農林、大蔵の高級官僚であった人々がその中心的存在であったことは、まことに遺憾千万のきわみと断ぜざるを得ません。拍手この米審の空中分解にもひとしき重大な事態にあたって、坂田農林大臣は、いかに事態を収拾するお考えであるかを承りたいのであります。
坂田さん、あなたは十日であったと思いますが、石川県で記者会見をし、委員が辞表を提出したのは一本答申ができなかったからだと、指数化に固執したみずからの責任をたなに上げ、楠見会長にその責めを負わせて、しかも米審を改組する方向として、国会議員を除外するなどとまことに不謹慎な発言をしておられるのであります。かつてあなたは野にあるとき、自民党の米価懇談会の責任者として、農民の立場に立って、時の権力者と戦われたことは周知の事実であるのであります。一たび大臣という権力の座に着くや、この不況下に低所得を余儀なくされておる農民に対し無慈悲にも低米価を押しつけ、事態の収拾を怠るなど、まことに言語道断の態度をとって恥じることがないのであります。拍手人間にとって最も大切なことは、節操を重んずるということであると私は思うのでありますが、あなたのあまりの豹変ぶりに、われわれは全国の農民大衆とともに、驚きと憤りを禁じ得ないのであります。あなたは全国の農民の前に、みずからの能力の足らざるをわびるために、きっぱりと責任をおとりになるべきだと思うが、その意思をお持ちであるかどうか承りたい。拍手
同時に、佐藤総理にお尋ねいたしたい。私は、決して事をかまえて他党のことに干渉するものではありません。しかし、本年の米価決定当初、自民党の田中幹事長は、同党所属の国会議員に対し、中央、地方の米価大会に出席禁止の指令を出されたことは周知のとおりであります。にもかかわらず、中央、地方の各大会にはその指令が破られ、多数の議員諸公が御出席になり、また、さきにも触れたとおり米対協なる二百名を上回る国会議員が政府・与党の幹部とことごとに渡り合われた事実は、私どもも漏れ承っておるのであります。このような政府・与党の動揺と混乱を収拾し切れず、農民が注目しておる農家手取り米価もいまだ明確でないという事実は、米価問題を契機として、総理、総裁としての佐藤さんの統率力の欠除を遺憾なく物語るものだと断ぜざるを得ません。拍手現に、保守党内有力者から、保守二党論が公然と打ち出されていることも、まことにむべなるかなと考えさせられるのであります。拍手また、もしこの一連の動きが、農民に低米価を押しつけるためのものであるとするならば、それはゼスチュア的なサル芝居といわなければならないでありましょう。拍手そのいずれであるにせよ、自民党政府の農民に対する責任は免れることはできないのであります。
全国農民大衆の強い抗議と、とどまるところを知らない物価値上がりの中で、佐藤総理は佐藤内閣の信を天下に問わんとする勇気をお持ちであるかどうか、この点を強くお尋ねを申し上げまして、私の質問を終わる次第であります。拍手
〔内閣総理大臣佐藤榮作君登壇〕
この発言だけを見る →まず初めに、現在国民の最大関心事である物価問題についてお尋ねいたします。
総理は、所信表明の中で物価問題について、「政府は、当面、生鮮食料品の安定的供給、卸売り市場の改善をはじめとする流通改善策や小麦粉価格の値上げの抑止など、諸物価に対する強力な行政措置を講じている」と述べられました。この中で、実際に国民の目に見えるように値上げを押えたのは小麦粉だけであって、その他の生鮮食料品対策は全くの作文にしかすぎません。拍手所信表明で意識的に逃げておられる公共料金は、値上げに次ぐ値上げの連続であり、また、大企業の独占管理価格も値上がりの一途をたどっております。このため一卸売り物価、消費者物価ともに激しい上昇を続ける事態を招いておるのであります。すなわち、卸売り物価は、昨年六月から本年六月までの一年間に四・四%も上がり、本年一月から六月まででも二・八%の大幅な値上がりとなっております。また、都市の消費者物価は、御承知のとおり昨年一年間に七・六%上がり、本年に入ってからもこれと同じように上昇し続けております。
ここで私は、昨今の物価値上がりの二つの重大な特徴を指摘しなければなりません。
一つは、かつて池田さんは、消費者物価が上がっても、卸売り物価が上がらなければ心配ないと言われましたが、いまや卸売り物価と消費者物価がお互いに原因となり結果となってからみ合い、大幅に上昇していることであり、したがって、池田内閣時代に比べると、現在は物価問題が一そう深刻かつ悪質な様相を呈し、国民生活を脅かしつつある事実であります。
いま一つの特徴として注目すべきことは、農林省の発表によれば、昭和四十年の農村における消費者物価は、実に九・一%も上がっているのであります。かつては都市に比べて農村のほうが物価が安いというのが常識であったのでありますが、いまではむしろ都市よりも農村のほうが物価が高いということであります。
佐藤総理はこうした事態を正しく認識されているかどうか、そして一体どんな対策を講じられたでしょうか。具体的に承りたいのであります。拍手
佐藤さんによれば、具体的にはただ一つ小麦粉の値上がりを押えたと言われますが、それではその結果小麦粉を原料とする菓子類、パン、めん類等の値段が幾ら下がったのでしょうか。むしろ、下がるどころか、去る七月六日東京都内で行なった主婦連の調査で明らかなとおり、食パン一斤の量目は平均三十グラムの不足で、実質的な値上げにさえなっておるのであります。これでは小麦粉の値上げを抑えたといばられても、国民の側からいわせれば、全く無縁なものであり、物価対策として何の価値もないといわなければなりません。拍手佐藤さんのトレードマークであるその大きな目玉は、国民生活の実態と台所が見えないのではないでしょうか。拍手正しい物価対策を進めるために、特別製のめがねでもあつらえられてはと申し上げたいくらいであります。
佐藤内閣の支持率が物価の上昇と逆比例して下がっていくのは、まことに当然といわなければなりません。その責任をほおかぶりして、政府が物価上昇の責任を生産者米価になすりつけようとした、ここにこそ本年の米価問題が混乱したほんとうの原因があると考えますが、総理の本年産米価に対する基本的な考え方について御所見を承りたいのであります。拍手
現在の物価高は、自民党政府の高度成長政策や小麦粉の場合に見られる的はずれの物価政策によって止まれたものであり、農民の責任では絶対にないのであります。農業のおくれている生産性、深刻な労力不足、悲惨な出かせぎや兼業など、農業、農民が直面しておる重大な問題をほうっておいて米価だけを抑えるというやり方は、全く筋の通らぬことといわねばなりません。拍手
たとえば、農業生産資材の中心である肥料を見るに、昭和三十九年当時に年間輸出量二百五十万トンと見込まれていたものが、いまや四百六十万トンを突破し、価格もきわめて好調で、肥料業界はブームの中で飛躍的に経営内容は向上しております。このため、三十九年当時二百億円に及ぶ赤字を向こう十カ年間に解消する目的で多額の政府融資を受けた業界は、早くもここ三年のうちに赤字を解消してしまうという驚くべき実績をあげておるのであります。しかるに、一面、農民に対する硫安の値段は、この三年間に一かますにつき二十円しか下がっていないのであります。つまり、輸出価格の上昇と量の増大、経営の合理化、政府融資による技術革新などの利益の増加部分、いわゆるメリットは、そっくりメーカーのふところに吸い込まれているのであります。
農民が買うものはこのように管理、協定価格で高く売りつけられ、農民の売るものは一方的に相手に安い値段できめられる。一体どこに農民の生きる道があるのでしょうか。拍手米価が上がれば賃金が上がり、物価が上がるという財界の言い分は、全く主客転倒といわなければなりません。真の物価対策は、独占管理価格にメスを入れ、大企業のカルテルや生産調整をきびしく取り締まり、通貨の膨張を極力押え、これによってインフレの根を断つことだと考えますが、政府はこのような強力な物価対策を断行する決意があるかどうか、主管大臣たる藤山経済企画庁長官の御意見と、肥料、飼料等農業生産資材の値下げ対策について農林大臣の御所見もあわせて伺いたいのであります。拍手
わが党は、物価安定緊急指貫法を制定して、物価安定のあらゆる要因を調査審議して内閣に勧告する強い諮問機関を設け、生産者、消費者米価をはじめ、おもな公共料金の決定を国会の議決できめるよう主張しておりますが、総理には、こうしたわが党の構想についてどのようにお考えであるか、御所信のほどを具体的に承りたいのであります。
第二に、本年産米価に象徴されるわが国農業の日本経済における位置づけ並びに食糧の国内自給に対する総理の基本的な考え方についてお聞きしたい。
現在、日本の食糧は重大な危機に直面しているといっても言い過ぎではありません。農林省が出した資料によると、昭和三十五年の自給率八五%は、三十九年に七九・六%にまで下落しております。また、農産物の輸入は三十九年に十九億四千万ドル、邦貨で約七千億の巨額に達し、総輸入額の約三割を占めております。このことは、わが国貿易収支の上からも重大な問題として憂慮される事態であることは周知のとおりであります。
一方、国内の米の生産は、昭和三十七年を頂点として、作付面積、反収ともに減少しつつあります。特に重大なことは、反収の著しい減少であり、過去三カ年間に約一斗一升以上も反収が減り、その当然の結果として、米の総生産量も著しく減り、昭和三十七年の千三百万トンが、昨年は千二百四十万トン台に落ち込んでおるのであります。しかも、これは決して一時的な災害等の原因によるものではなく、その根は深く、いわゆる政府の構造政策の失敗のあらわれであり、農業政策不在の政治がもたらした結果であり、歴代保守党政府の重大な責任と断ぜざるを得ないのであります。拍手
一方、米の消費人口は年々百万人以上の増加で、米の需要はふえる一方、したがって、このままでは食糧の需給操作はますます困難となっていくことは明らかであります。もし不幸にして、あってはならぬことでありますが、本年の作柄が悪かったり、外米の輸入が予定どおり進まぬときは、現在の一カ月十キロの配給が困難となったり、米の遅配といった重大な事態を起こすことも心配されるのであります。外米の輸入は年々ふえ、準内地米は昭和三十五年度の十万トンが昨年度は八十六万トンをこえておるのであります。このまま進むならば、四十一年度の輸入は八十三万トンの予定を上回り、百万トン近い輸入が必要とされるのではないかと憂慮されておるのであります。
このような米をめぐるわが国の実情について、総理は、「近年の米の生産事情にもかんがみ、あわせて強力な稲作改善対策を講じたいと考えております。」と述べられましたが、その意味するところは、日本経済が調和のとれた成長をするためには、重化学工業に不当な重みをかけることは破滅のもとであること、東南アジア向け輸出のために外米を輸入せよというよりは、国内市場が伸びるような政策のほうが確実であること、要するに目先の商業的な利益を追求するような経済体制ではなく、安定した産業基盤をつくり出すことに政治の方向が向かなければならないことをようやく認識されたのではないかと私はひそかに思いますが、自由化ムードの中で食糧自給を論ずることを農本主義と言い去るのは誤りであり、それは過去の歴史が証明するところでありますが、ほぼ以上のような理解に基づく御所信と承ってよろしいかどうか、承りたいのであります。拍手
次に第三点として、昭和四十一年産米の政府買い入れ価格並びにその算定方式について伺いたい。
佐藤総理は所信表明において、「本年も生産費及び所得補償の考え方に基づいて決定いたしました。これは、昨年産米の政府買い入れ価格に比べ、約九・二%の引き上げとなっております。」と述べられたが、この決定までの経過を振り返り、問題点を指摘しながら見解をただしたいと存じます。
政府は、米価審議会に、実質的には指数化方式を諮問したのでありますが、審議会の大勢が積み上げ方式を望んだのに対し、政府及びこれに同調する一部の学識経験者委員等があくまで指数化方式に固執したため、審議会は会期を延長してまで論議を尽くしたにもかかわらず、ついに答申できないという異例の事態に立ち至ったことは周知のとおりであります。わが党は、審議会の答申を得ずして米価を決定することは、法規や長い審議会の歴史的慣例を無視する暴挙だと、審議会の再開と、その答申の出るまで米価決定をするなと再度申し入れたのでありますが、政府は何らの努力をすることなく、民主主義のルールを破って、答申のないままに決定したのであります。この間、自民党内部にあっても、党の正式機関といわれる臨時米価基本対策懇談会は指数化方式に反対して、積み上げ方式をとることを決議、一万八千百五円という小委員会案を決定したのでありますが、応援団であり、俗にベトコンと称せられる米価対策協議会の突き上げにより、一万八千五百五十九円を決定し、全国農民に淡い幻想を与えるに至ったのであります。
ところがこれもつかの間、佐藤総理の一声でこの正式機関の決定も一転して、一万七千八百七十五円に転落、米価は政府・与党の間で、エレベーターよろしく上げたり下げたりする始末に、農民の憤激はまさに頂点に達したのであります。拍手農民大衆のこの憤激による激しい抗議によって、米価の閣議決定は日米経済合同委員会後に持ち越されたのでありますが、あなた方がのがれるように新幹線にすべり込まれ、みえも外聞もなく眠りこげておられる臓中の模様は、当時の新聞にはでに取り扱われ、まことにあわれともお気の毒ともいうほかはなかったのであります。拍手
このような経過を経た後、米価は一万七千八百七十五円に閣議決定されたと伝えられておるのでありますが、ついては、総理が昨年比九・二%引き上げたと言われるこの価格、及びそれがいかなる根拠によって算出されたものでありますか、付いたい。また、その算定方式は、坂田農相が固執する指数化方式であるのか、わが党及び自民党内機関が主張する積み上げ方式であるのか、あるいはそのいずれでもなく、田中幹事長が言われる混合方式と称する新方式であるのか、明確にお答えいただきたいのであります。拍手
さらにまた、総理が党内機関の決定をけってまで裁断された三百五円という上積みの数字的根拠を、この際明らかにしていただきたい。
聞くところによれば、米価決定に際して、政府・与党間に了解事項として取りかわされたものがあるそうだが、総理はそのことを御存じであるかどうか。このことは重大ですから、必ず明確に御答弁を願いたい。その第三項によれば、「政府は稲作改善政策を強力に遂行する。」また、「米作増産対策費として五十億円を新たに支出する。この方策の遂行による効果が供出農家に均てんすることに重点を置いて検討する。」と記載されております。
そこで、試みにこの五十億円がかりに米価に加算されるものとして計算をすれば、政府の予定買い入れ数量が七百十四万トン、約四千七百万石でありますから、石当たり百五円となる勘定であります。したがって、これを上積みすれば、本年産米価水準は一−四等平均一万七千九百八十二円ということになるのであります。したがって、いま公然といわれておる米価は一万七千八百七十七円の、いわゆる閣議決定米価、これが一つと、この五十億円を均等に配分し算出した一万七千九百八十二円の米価とがあります。これが第二の米価。さらにこのほかに、各地で自民党の代議士諸公が演説をされておるそうでありますが、一万八千円米価なるものがあるそうであります。すなわち、これは右の五十億円の配分、百五円をプラスした米価の一−四等平均をとらないで、三等建て値を言っておられるわけでありますが、御承知のとおり、米価の建て値は一−四等で今日まで取引されております。それを三等建て値で、あたかも一−四等の平均が一万八千円のごとき幻想を農民に宣伝することは、インチキな宣伝用米価といわれても弁明の余地はなかろうと思います。拍手
ともかく、このように三本の米価が存在して、農家を全く混乱におとしいれているのが現状でありますが、いずれにせよ、この五十億円が全供出米の米価に加算され、いわゆる均てんするものと理解してよいのでありましょうか。特に、念のためにお伺いしておきます。しかと御答弁願います。
かくして、世に混乱方式といわれるだけあって、いまだに正確な買い入れ価格が明らかにされないのは何ゆえか、裁断された総理から直接お答えをいただきたいのであります。
次に、大蔵、農林、両大臣に伺いたいが、この五十億円の処理は、当然食管会計に計上すべきだと考えるのでありますが、これが財政上の処理及び支出の具体的な方針と取り扱いについて、明らかにしていただきたい。
第四に、消費者米価と食管制度について伺いたい。
総理は、所信表明において、「米価は農家の所得形成に重大であり、国民経済にとってもきわめて重要な意味を持つものでありますので、価格政策の適切な運用に配意しつつ」云々と述べておられるが、消費者米価のあり方や、食管制度、これを裏づける食管財政等については、何ら具体的に触れておられないのは、どういうわけでありましょうか。今回の米価の改定により、石当たり千五百二円の値上がりになるといたしますならば、食管赤字は七百十四億円の増加となる見込みであります。当初、赤字見込み計上額が千三百五十六億、計二千七十億円と想定されるのであります。この赤字を強調して、あたかも農民が税金を乱費しているように言われているのが、いわゆる財界その他の意見のようでありますが、決してそうではない。むしろ消費者を守るためのものであることを知るべきでありましょう。すなわち、この際、総理は、食管財政を根本的に検討し、その社会保障的性格を打ち出すべきではないか。
以下、若干赤字と称されるものの実態について申し上げますならば、実際の売り買いの損は六百八億円、残る七百四十八億円は集荷、運賃、保管、事務人件費、金利でありまして、したがって、この中から運賃、保管料、各百二十億円、計二百四十億円は当然必要経費として除くとしても、残る集荷経費百十六億円、事務人件費二百一億円、金利二百七億円、計五百二十四億円は、政府が食糧をその責任において管理する以上、一般行政費において当然計上支出すべきものであると思うのであります。拍手これを赤字と称していることはまことに当を得ない意見といわざるを得ないのでありますが、御所見を承りたい。
一例を金利にとるならば、米を買い入れるための食糧証券が年によっては一兆円近く発行されます。その食糧証券に対して金利五分五厘というものが支払われておる。政府が政府に支払っておる。民間金利の引き下げを行ないながら、この金利は据え置いて、一文も引き下げないというこの一例を見ても、いかに矛盾きわまる経理であるかと断ぜざるを得ないのであります。拍手
したがって、このような実態にかんがみ、食管財政は、法律の精神からいって、二重価格になることは当然であります。これが一方において消費者の家計を守り、一方において生産者の再生産を確保する意味から、社会保障的性格を持つものというべきでありましょう。これをあたかも、生産者米価の値上げだけが食管赤字を増大し、税金を食いつぶしているかのような論理は全く当たらないものであり、これを明確に社会保障費として性格づけ、国の財政支出によってまかなうことを制度化すべきではないかと考えるが、総理大臣の根本的御所見を承っておきたいのであります。拍手
佐藤さん、四兆三千億の大型予算の五%を食管制度に支出することは、国の財政を危うくすることでもなく、困難なことでないと私は考える。やればやり得るのではないかと考えますが、総理の善処すべき構想についてこの際承っておきたいと思います。
いわんや、生産者米価の石当たり千五百二円の値上げをかりに見たといたしますならば、消費者米価に自動的にスライドさせることは、さきにも述べたとおり、食管法の精神をじゅうりんするものであり、食管制度をなしくずしに廃止しようとするものといわねばなりません。ここ二年間、政府は法律違反を犯して、生産者米価にスライドして消費者米価を値上げし続けてきたことは、きびしく糾弾されなければなりませんが、政府は、このたびの生産者米価の改定による食管財政の処理についていかように考えられておるのか。大蔵大臣は、予算編成期にならなければわからないと言い、坂田農林大臣は、当分の間消費者米価は上げないと言い、藤山経済企画庁長官は、本年度中の値上げに反対だと、それぞれ各所でニュアンスの違う発言をなされておるのであります。われわれは、消費者米価の値上げは絶対に認めない。しかるに、暗に消費者米価の値上げは時間の問題だと思わせるような発言は、厳に慎むべきものでありましょう。物価対策に真剣に取り組むという佐藤総理は、消費者米価のあり方についてどういう考えをお持ちであるか。また、各地で発言をしておる各大臣から、それぞれこの場でその真意を明らかにされたいのであります。拍手
最後に、米価問題に関連して、米価審議会の現状について、坂田農相の責任と政党政治に対する佐藤総理の責任について所信を伺いたいと思います。
楠見米審会長が責任をとって辞任されたことは、まことにお気の毒にたえませんが、審議会の中間に立って、常に公正な取りまとめに努力すべき学識経験委員八氏が連名で辞表を提出されたことは、きわめて遺憾に思うものであります。米は百姓がつくれ、値段は政府がかってにきめるというのでは、全く封建時代のそれと変わりありません。過去において答申取りまとめのために、一週間ないし十日間を要したこともあったことは、不肖私もみずからその経験をしているところであります。しかも低米価につながる指数化方式を主張する学識経験委員の中に、かつて農林、大蔵の高級官僚であった人々がその中心的存在であったことは、まことに遺憾千万のきわみと断ぜざるを得ません。拍手この米審の空中分解にもひとしき重大な事態にあたって、坂田農林大臣は、いかに事態を収拾するお考えであるかを承りたいのであります。
坂田さん、あなたは十日であったと思いますが、石川県で記者会見をし、委員が辞表を提出したのは一本答申ができなかったからだと、指数化に固執したみずからの責任をたなに上げ、楠見会長にその責めを負わせて、しかも米審を改組する方向として、国会議員を除外するなどとまことに不謹慎な発言をしておられるのであります。かつてあなたは野にあるとき、自民党の米価懇談会の責任者として、農民の立場に立って、時の権力者と戦われたことは周知の事実であるのであります。一たび大臣という権力の座に着くや、この不況下に低所得を余儀なくされておる農民に対し無慈悲にも低米価を押しつけ、事態の収拾を怠るなど、まことに言語道断の態度をとって恥じることがないのであります。拍手人間にとって最も大切なことは、節操を重んずるということであると私は思うのでありますが、あなたのあまりの豹変ぶりに、われわれは全国の農民大衆とともに、驚きと憤りを禁じ得ないのであります。あなたは全国の農民の前に、みずからの能力の足らざるをわびるために、きっぱりと責任をおとりになるべきだと思うが、その意思をお持ちであるかどうか承りたい。拍手
同時に、佐藤総理にお尋ねいたしたい。私は、決して事をかまえて他党のことに干渉するものではありません。しかし、本年の米価決定当初、自民党の田中幹事長は、同党所属の国会議員に対し、中央、地方の米価大会に出席禁止の指令を出されたことは周知のとおりであります。にもかかわらず、中央、地方の各大会にはその指令が破られ、多数の議員諸公が御出席になり、また、さきにも触れたとおり米対協なる二百名を上回る国会議員が政府・与党の幹部とことごとに渡り合われた事実は、私どもも漏れ承っておるのであります。このような政府・与党の動揺と混乱を収拾し切れず、農民が注目しておる農家手取り米価もいまだ明確でないという事実は、米価問題を契機として、総理、総裁としての佐藤さんの統率力の欠除を遺憾なく物語るものだと断ぜざるを得ません。拍手現に、保守党内有力者から、保守二党論が公然と打ち出されていることも、まことにむべなるかなと考えさせられるのであります。拍手また、もしこの一連の動きが、農民に低米価を押しつけるためのものであるとするならば、それはゼスチュア的なサル芝居といわなければならないでありましょう。拍手そのいずれであるにせよ、自民党政府の農民に対する責任は免れることはできないのであります。
全国農民大衆の強い抗議と、とどまるところを知らない物価値上がりの中で、佐藤総理は佐藤内閣の信を天下に問わんとする勇気をお持ちであるかどうか、この点を強くお尋ねを申し上げまして、私の質問を終わる次第であります。拍手
〔内閣総理大臣佐藤榮作君登壇〕
佐
佐藤榮作#6
○内閣総理大臣(佐藤榮作君) お答えをいたします。
最初に、物価問題全般についての政府の態度並びに今日物価が動いておる、それについての御批判があり、政府の考え方をただされました。
私は過日の所信表明でも申しましたように、今日経済はすでにその不況を脱却し上昇の機運にある、こういうことを申しました。ただいまのこの物価の動きを見ましても、その感を実は一そう強めるのであります。足鹿君から御指摘になりましたように、最近の物価は、消費者物価のみならず、卸売り物価も上昇しております。この卸売り物価が上昇しておることがただいまの景気が上昇しておることを実は物語っておるのであります。私が申し上げるまでもなく、この物価の動向については、十分その原因を探求して、そうしてその原因に対応する対策をとらなければならない。今日の物価の動きは、いわゆる構造的なものだとしばしばいわれております。したがいまして、私どもはいわゆるひずみを是正する、そういう考え方でこれと取り組んでおりますが、その過程におきまして、言わるるごとく一足飛びにいかないところもあります。
そこで御指摘になりました卸売り物価が二・八%も上昇した、こういうことでありますが、しかし、その中身をさらにしさいに検討してみますと、いわゆる非鉄金属、銅の値上がりも非常に大きい、農産物価格もその中で大きな上昇の率を占めておる、したがって、この二つを除いて物価を検討してみますと、卸売り物価はいわゆる一・
一%の上昇であります。これは過去の景気上昇の際に示しました物価の上昇とその軌を同じくするものでありまして、ただいま御指摘になりました点が、私が景気は上昇しつつある、かように申しておるゆえんでもあります。この点は十分お考えをいただきたいと思います。
次に、米価に対する基本的な態度はどうだ、こういうお尋ねでありますが、私どもは今回の米価決定に際しまして示しましたように、政府の態度は各界の御理解を得つつある、かような確信を持っておるわけであります。申し上げるまでもなく、所得補償方式と生産費補償、この二つを考えて、そうして最終的に決定したものでありまして、閣議で決定されましたものは一万七千八百七十七円であります。これ一つであります。この点ははっきりいたしたいと思います。農家の収入のこれが基本でもありますし、また、国民にとりましても、米価のあり方はたいへん関心事でもございますので、十分慎重にいたしたのであります。過去の経験を生かし、そうして今日の実情に即した決定をいたしたのでありまして、今日各界における批判も大体落ちついたように私は思っておるのでございます。
次に、米価を国会で決定することの問題を御提案になりました。ただいまの食糧管理法に基づく食管特別会計、このもとにおける食糧管理行政、その中の中心をなすものは米価であります。したがいまして、食糧管理行政の一貫性の面から見ましても、現在の取り扱い方のほうが適当であって、米価だけを引き抜いて国会で審議すること、これには私は反対でございます。(拍手、「具体的に答弁しろ」と呼ぶ者あり)
次に、具体的にお答えいたしますが、米価が占める日本経済におけるその位置づけであります。過去におきましては、農は国本とまでいわれたものでありますが、現在におきましても、この農業が国家的に重要な柱であることは、私が申し上げるまでもございません。申すまでもなく、国民食糧の安定的供給、そういうものを確保する。同時にまた、農家が地域社会の重要な役割りを果たしておるということ等を考えますると、農業についてのその重要性がはっきりわかるのでありますし、同時にまた、日本経済における米価の位置づけは、この点からもおのずからきまるのであります。この観点に立ちまして、あるいは近く開かれる東南アジア農業開発会議、これなどはいわゆる国内における食糧不足を外国産米に仰ごうとするような計画ではないか、こういうお尋ねがございましたが、(「そんなことは聞いていない」と呼び、その他発言する者あり)明らかに聞かれました。アジアの状況は、これは深刻な食糧事情にあるのであります。したがいまして、アジア諸国が、その観点に立ちまして、会議を行ない、自給自足体制をとることが必要であります。わが国がアジアの諸国から食糧を輸入する、かような考え方でこの農業開発会議をきめるわけのものでは絶対にございません。その点は誤解のないようにお願いをしておきます。
次に、農業構造政策の失敗と価格政策との問題であります。この問題は、農業基本法に基づいて農業構造改善をいろいろ計画いたしておりますが、同時にこれには時間を要する問題であります。そう簡単に、右から左に実現するものではございません。したがいまして、この基本法に基づく根本的改善をいたしますと同時に、生産政策、構造政策の推進によりまして、また価格政策の運営も十分配慮する考え方でございます。
次に、米価の問題について先ほどお話がありましたが、一万七千八百七十七円を閣議決定をいたしました。これは、いわゆる低米価と、かように私は言うべきものではないと思います。先ほどは、低米価と、かようにらく印を押されましたが、昨年に比べ九・二%の値上げであります。さように考えますると、これは絶対に低米価ではない。
さらにまた、与党と政府との間における申し合わせ事項についてお尋ねがありましたが、これはお尋ねのとおりであります。政府と与党との間に取りかわしたものもあります。そうして、その五十億そのものの使い方についてはただいま検討中でありますので、ただいまこの席におきまして、この使い方がかくかくなりと、かように申し上げるわけにはまいりません。この点を御了承いただきたいと思います。いずれ近く関係省におきまして十分検討の上決定するつもりでございます。
また、食管特別会計において、この米価そのものが社会保障的性格を持つということを特に強調されましたが、御承知のように国民全体が米食の国民であります。そういう意味におきまして、金持ちも、また恵まれない階層も、ひとしく米を食べるのでありますので、米価自身においていわゆる社会保障的性格を盛ることは、これは私は適当でないと思います。むしろその階層階層に対して社会保障は政策を充実さすべきものであって、米価そのもので社会保障的性格をきめようというのは、これは私は賛成をいたさないものであります。拍手
また、予算のあり方から見て、全体の五%程度の予算は何だと、こういうような表現をされましたが、赤字が二千億に達するということは、これはそう軽視すべき問題ではございません。いずれにいたしましても国民の負担であること、このことを忘れてはならないのであります。いかなる場合においても国民の負担だ。したがいまして、政府は、この食管会計の赤字、その解消については十分慎重に考えるつもりであります。ただ、この際に、さような意味において、消費者米価で、消費者の負担で食管会計の赤字をなくする、かように私は申し上げるわけではありません。簡単な理論から申せば、まさしく食管会計の赤字は消費者の負担においてこれは消されるべきが当然だと思います。しかし、それは簡単な理論というものです。ただいま足鹿君からいわゆる赤字の内容についても、これこれはその赤字として計上すべきではないというような御批判がございましたが、今日まで取り扱いの点では、これは間違いはございません。足鹿君はその道の専門家だから、しばしば農林委員会等においてこの議論を展開されたと思いますが、今日までこれはちゃんと議論済みのものであります。運送費、管理費その他は食管特別会計においては当然の支出であります。それらのものを除外すべき筋のものではない。このことは足鹿君御自身よく御承知のとおりであります。その範囲は一応済むといたしましても、ただいま申し上げますように、私は、この赤字を食管会計だけで片づける、そのためには諸物価の動向なり、また、国民生活にいかなる影響を与えるか等も考えなければならないのでありますので、もちろん慎重に検討する考えでございます。
この点で、それぞれの関係大臣が、あるいはことしじゅうは上げないとか、あるいはいろいろ検討しておるとか、それぞれの議論があったということを御披露になりましたが、私が御披露いたしますように、まだ結論が出ておらないのでありますから、それぞれの大臣がかくかくしたいという気持ちは、これは多分にあるだろうと思いますけれども、この最終的な決定、それは検討の上お聞き取りをいただきたいと思います。私自身の考え方は、検討したいということを申しておりますが、これは消費者米価を上げる、そういうことを前提にして検討するわけではありません。また、上げないということを前提にして検討するわけのものでもありません。いわゆる白紙の状態で、ただわれわれの気持ちとして、上げないで済むような方法はないか、こういうような気持ちを持ちまして種々検討しておるような次第でございますから、それをしばらくお待ちをいただきたいと思います。
最後に、米審のあり方についていろいろ御批判がございました。私は、今回の米価決定において、米審に期待したような答申を出していただくことができなかったこと、これはまことに残念に思います。しかし、この数日にわたる、四日か五日にわたるその期間中、その審議を十二分に農林大臣は直接聞いております。したがいまして、今回の米価決定にあたりましては、この米価審議会の委員諸君の意見を十分取り入れた、かように私は思っております。しかし、今後の問題といたしまして、これがいかにあるべきか、さらに検討をする必要があればさらに検討いたしたいと思います。
また、こういうような問題を通じまして、国民に信を問う考えはないかというお尋ねでございますが、私はその点については、ただいま何ら考えておりません。拍手
〔国務大臣坂田英一君登壇〕
この発言だけを見る →最初に、物価問題全般についての政府の態度並びに今日物価が動いておる、それについての御批判があり、政府の考え方をただされました。
私は過日の所信表明でも申しましたように、今日経済はすでにその不況を脱却し上昇の機運にある、こういうことを申しました。ただいまのこの物価の動きを見ましても、その感を実は一そう強めるのであります。足鹿君から御指摘になりましたように、最近の物価は、消費者物価のみならず、卸売り物価も上昇しております。この卸売り物価が上昇しておることがただいまの景気が上昇しておることを実は物語っておるのであります。私が申し上げるまでもなく、この物価の動向については、十分その原因を探求して、そうしてその原因に対応する対策をとらなければならない。今日の物価の動きは、いわゆる構造的なものだとしばしばいわれております。したがいまして、私どもはいわゆるひずみを是正する、そういう考え方でこれと取り組んでおりますが、その過程におきまして、言わるるごとく一足飛びにいかないところもあります。
そこで御指摘になりました卸売り物価が二・八%も上昇した、こういうことでありますが、しかし、その中身をさらにしさいに検討してみますと、いわゆる非鉄金属、銅の値上がりも非常に大きい、農産物価格もその中で大きな上昇の率を占めておる、したがって、この二つを除いて物価を検討してみますと、卸売り物価はいわゆる一・
一%の上昇であります。これは過去の景気上昇の際に示しました物価の上昇とその軌を同じくするものでありまして、ただいま御指摘になりました点が、私が景気は上昇しつつある、かように申しておるゆえんでもあります。この点は十分お考えをいただきたいと思います。
次に、米価に対する基本的な態度はどうだ、こういうお尋ねでありますが、私どもは今回の米価決定に際しまして示しましたように、政府の態度は各界の御理解を得つつある、かような確信を持っておるわけであります。申し上げるまでもなく、所得補償方式と生産費補償、この二つを考えて、そうして最終的に決定したものでありまして、閣議で決定されましたものは一万七千八百七十七円であります。これ一つであります。この点ははっきりいたしたいと思います。農家の収入のこれが基本でもありますし、また、国民にとりましても、米価のあり方はたいへん関心事でもございますので、十分慎重にいたしたのであります。過去の経験を生かし、そうして今日の実情に即した決定をいたしたのでありまして、今日各界における批判も大体落ちついたように私は思っておるのでございます。
次に、米価を国会で決定することの問題を御提案になりました。ただいまの食糧管理法に基づく食管特別会計、このもとにおける食糧管理行政、その中の中心をなすものは米価であります。したがいまして、食糧管理行政の一貫性の面から見ましても、現在の取り扱い方のほうが適当であって、米価だけを引き抜いて国会で審議すること、これには私は反対でございます。(拍手、「具体的に答弁しろ」と呼ぶ者あり)
次に、具体的にお答えいたしますが、米価が占める日本経済におけるその位置づけであります。過去におきましては、農は国本とまでいわれたものでありますが、現在におきましても、この農業が国家的に重要な柱であることは、私が申し上げるまでもございません。申すまでもなく、国民食糧の安定的供給、そういうものを確保する。同時にまた、農家が地域社会の重要な役割りを果たしておるということ等を考えますると、農業についてのその重要性がはっきりわかるのでありますし、同時にまた、日本経済における米価の位置づけは、この点からもおのずからきまるのであります。この観点に立ちまして、あるいは近く開かれる東南アジア農業開発会議、これなどはいわゆる国内における食糧不足を外国産米に仰ごうとするような計画ではないか、こういうお尋ねがございましたが、(「そんなことは聞いていない」と呼び、その他発言する者あり)明らかに聞かれました。アジアの状況は、これは深刻な食糧事情にあるのであります。したがいまして、アジア諸国が、その観点に立ちまして、会議を行ない、自給自足体制をとることが必要であります。わが国がアジアの諸国から食糧を輸入する、かような考え方でこの農業開発会議をきめるわけのものでは絶対にございません。その点は誤解のないようにお願いをしておきます。
次に、農業構造政策の失敗と価格政策との問題であります。この問題は、農業基本法に基づいて農業構造改善をいろいろ計画いたしておりますが、同時にこれには時間を要する問題であります。そう簡単に、右から左に実現するものではございません。したがいまして、この基本法に基づく根本的改善をいたしますと同時に、生産政策、構造政策の推進によりまして、また価格政策の運営も十分配慮する考え方でございます。
次に、米価の問題について先ほどお話がありましたが、一万七千八百七十七円を閣議決定をいたしました。これは、いわゆる低米価と、かように私は言うべきものではないと思います。先ほどは、低米価と、かようにらく印を押されましたが、昨年に比べ九・二%の値上げであります。さように考えますると、これは絶対に低米価ではない。
さらにまた、与党と政府との間における申し合わせ事項についてお尋ねがありましたが、これはお尋ねのとおりであります。政府と与党との間に取りかわしたものもあります。そうして、その五十億そのものの使い方についてはただいま検討中でありますので、ただいまこの席におきまして、この使い方がかくかくなりと、かように申し上げるわけにはまいりません。この点を御了承いただきたいと思います。いずれ近く関係省におきまして十分検討の上決定するつもりでございます。
また、食管特別会計において、この米価そのものが社会保障的性格を持つということを特に強調されましたが、御承知のように国民全体が米食の国民であります。そういう意味におきまして、金持ちも、また恵まれない階層も、ひとしく米を食べるのでありますので、米価自身においていわゆる社会保障的性格を盛ることは、これは私は適当でないと思います。むしろその階層階層に対して社会保障は政策を充実さすべきものであって、米価そのもので社会保障的性格をきめようというのは、これは私は賛成をいたさないものであります。拍手
また、予算のあり方から見て、全体の五%程度の予算は何だと、こういうような表現をされましたが、赤字が二千億に達するということは、これはそう軽視すべき問題ではございません。いずれにいたしましても国民の負担であること、このことを忘れてはならないのであります。いかなる場合においても国民の負担だ。したがいまして、政府は、この食管会計の赤字、その解消については十分慎重に考えるつもりであります。ただ、この際に、さような意味において、消費者米価で、消費者の負担で食管会計の赤字をなくする、かように私は申し上げるわけではありません。簡単な理論から申せば、まさしく食管会計の赤字は消費者の負担においてこれは消されるべきが当然だと思います。しかし、それは簡単な理論というものです。ただいま足鹿君からいわゆる赤字の内容についても、これこれはその赤字として計上すべきではないというような御批判がございましたが、今日まで取り扱いの点では、これは間違いはございません。足鹿君はその道の専門家だから、しばしば農林委員会等においてこの議論を展開されたと思いますが、今日までこれはちゃんと議論済みのものであります。運送費、管理費その他は食管特別会計においては当然の支出であります。それらのものを除外すべき筋のものではない。このことは足鹿君御自身よく御承知のとおりであります。その範囲は一応済むといたしましても、ただいま申し上げますように、私は、この赤字を食管会計だけで片づける、そのためには諸物価の動向なり、また、国民生活にいかなる影響を与えるか等も考えなければならないのでありますので、もちろん慎重に検討する考えでございます。
この点で、それぞれの関係大臣が、あるいはことしじゅうは上げないとか、あるいはいろいろ検討しておるとか、それぞれの議論があったということを御披露になりましたが、私が御披露いたしますように、まだ結論が出ておらないのでありますから、それぞれの大臣がかくかくしたいという気持ちは、これは多分にあるだろうと思いますけれども、この最終的な決定、それは検討の上お聞き取りをいただきたいと思います。私自身の考え方は、検討したいということを申しておりますが、これは消費者米価を上げる、そういうことを前提にして検討するわけではありません。また、上げないということを前提にして検討するわけのものでもありません。いわゆる白紙の状態で、ただわれわれの気持ちとして、上げないで済むような方法はないか、こういうような気持ちを持ちまして種々検討しておるような次第でございますから、それをしばらくお待ちをいただきたいと思います。
最後に、米審のあり方についていろいろ御批判がございました。私は、今回の米価決定において、米審に期待したような答申を出していただくことができなかったこと、これはまことに残念に思います。しかし、この数日にわたる、四日か五日にわたるその期間中、その審議を十二分に農林大臣は直接聞いております。したがいまして、今回の米価決定にあたりましては、この米価審議会の委員諸君の意見を十分取り入れた、かように私は思っております。しかし、今後の問題といたしまして、これがいかにあるべきか、さらに検討をする必要があればさらに検討いたしたいと思います。
また、こういうような問題を通じまして、国民に信を問う考えはないかというお尋ねでございますが、私はその点については、ただいま何ら考えておりません。拍手
〔国務大臣坂田英一君登壇〕
坂
坂田英一#7
○国務大臣(坂田英一君) ただいま総理大臣から、大体全部の点を御答弁になったようでありますが、なお私からも追加して申し上げたいと思うのであります。
まず第一には、この米価審議会において答申を得なかったということは、農林大臣の責任ではないかという問題でございます。もちろん、米価審議会において答申のなかったのは今度初めてでございます。しかし、初めてでございまするけれども、五日間にわたる朝から晩まで非常な熱心な審議を得たということも初めてでございます。しこうして、その間においてこういう問題がありましたことは、つまり審議会としては、一つの意見にまとめたいという熱情があり、また世間からもその要求がございます。ところが、どうしても一つにならないということでございまして、幹事会の間で、八時ごろから朝の四時までまとめることに努力をされましたけれども、結局一つではまとまらないということで審議会が終わって、答申をしないということの答申に相なったわけでございます。私も五日間、各委員の主張を十分にお聞きいたしまして、そして米価決定の際に非常な参考になりましたことは、ここで申し上げることができると思います。拍手
ただ、この審議会のやり方、行き方について、その構成をどうするか、あるいは運営の方法をどうするかということについては、数年来これが問題になっておるのでございまして、これらの構成並びに運営の方法については、多方面の意見を十分お聞きいたしまして、これらの点を改善いたしてまいりたいと念願いたしておる次第でございます。拍手
それから、現在のこの審議会に農林省で諮問いたしました事柄は、生産費及び所得補償方式によることはよろしいかどうかという御諮問をいたしておるのでございます。それに対しまして農林省としては、指数化方式による算式と、それから積み上げ方式による算式と、両方参考のために提出いたしておるようなわけでございまして、これに対して、いろいろ議論があったわけでございます。現在の価格の決定につきましては、生産費及び所得補償方式の方法によることは当然でございまするが、もちろん指数化方式による算定値によることと、なお一方積み上げ式の算式をも十分参考といたし、稲作農家の生産性向上の努力を期待するという考え方のもとに、指数化方式による算定値を補正いたして決定いたしたようなわけでございます。拍手したがいまして、現在のこの一万七千八百七十七円ということによりまして、いわゆる申し出があるわけでございますが、その数量を申しますと、すでに現在六百六万トンでありまして、昨年よりも多く申し出ておるようなわけでございまして、価格はそんなに安くはないというふうに、私はこの点からも断定できると思うのでございます。拍手
それからなお、問題といたしまして、農業政策、いわゆる構造改善等がうまくいかないから、そこで米価の問題にしわ寄せされておるのじゃないかといういろいろの問題がございまするが、これは足鹿議員もよく御存じのことでありまして、農業の問題の構造改善がそんなに早くいくはずのものではないのであることは、専門家であられますから、よく御了承であるはずであると思う。ただ、私として特に申し上げたい点は、現在の日本において、数年前までは馬耕をやっておりましたが、現在馬耕をやっておるところはほとんどありません。それからまた、米の所得が、数年前までは日本全体の平均が五三%でありましたけれども、現在は米の生産が上がっておって、なおかつ四三%程度になっておる。それは蔬菜だとか家畜その他の生産がふえておるからであるのでございまして、その点から申しましても、日本の農業政策は、決してほかの国のようにおくれておるものではないということを断言することができるのであります。拍手
それから、もう一つの問題としては、この米価の問題について、社会保障的であるかどうかという問題でございます。もちろんこれは農村から申しましても生産の大部分を占めるものであって、生産者のほうから見ても大きなものであり、また一面、消費者から見ても非常に重要なものであることは言うまでもございません。したがいまして、生産者の再生産を保障する意味において、生産者価格をきめてまいることは、先ほど申しましたようなことは十分おわかりのことであり、消費者の面からいきますと、消費者家計の面から見まして、妥当であるかどうかを常に考えてこれらが決定されておりますることも御了承のとおりでございます。そういう意味において、ある意味においては社会保障的なものが含まれておると思われる点もありまするけれども、食糧管理制度そのものは、決して社会保障的なものではないのでございまして、その点は十分に御了承を願っておきたいと思うのでございます。ただ、でき得る限りそれらの問題に対して十分の考えを持っておるということでございます。その点は偽らざることであります。
しこうして、現在のこの結果を見ますと、二千七十億、先ほど足鹿さんが言われたとおりでございまするが、そのうちで集荷の経費あるいは運賃、保管料あるいは金利、事務人件費、事務人件費は二百億、金利は二百八億でありますが、それらを加えて七百四十八億でございまして、これらの面は、そのうちの人件費その他について、若干行政費として見るべきものもあろうと思うのでありまするけれども、集荷経費とか、運賃とか、保管料とか、金利というものは、これは事業費であることは言うまでもないと思います。それが合わされて七百四十八億であります。そのほかに二百七十一億でありまするから、その残り千三百二十二億が売買損害となるわけでございます。これはわれわれといたしましても、でき得る限りこれらの問題について十分協議すべきことは言うまでもないのでございまして、国としても相当の経費をここにぶち込んでおるということを十分御了承を願いたいと思うのでございます。
そのほか、なお申し上げたいこともございまするが、大体総理からお答え申し上げておると思いまするので、この点で御了承を願いたいと思います。拍手
〔国務大臣福田赳夫君登壇〕
この発言だけを見る →まず第一には、この米価審議会において答申を得なかったということは、農林大臣の責任ではないかという問題でございます。もちろん、米価審議会において答申のなかったのは今度初めてでございます。しかし、初めてでございまするけれども、五日間にわたる朝から晩まで非常な熱心な審議を得たということも初めてでございます。しこうして、その間においてこういう問題がありましたことは、つまり審議会としては、一つの意見にまとめたいという熱情があり、また世間からもその要求がございます。ところが、どうしても一つにならないということでございまして、幹事会の間で、八時ごろから朝の四時までまとめることに努力をされましたけれども、結局一つではまとまらないということで審議会が終わって、答申をしないということの答申に相なったわけでございます。私も五日間、各委員の主張を十分にお聞きいたしまして、そして米価決定の際に非常な参考になりましたことは、ここで申し上げることができると思います。拍手
ただ、この審議会のやり方、行き方について、その構成をどうするか、あるいは運営の方法をどうするかということについては、数年来これが問題になっておるのでございまして、これらの構成並びに運営の方法については、多方面の意見を十分お聞きいたしまして、これらの点を改善いたしてまいりたいと念願いたしておる次第でございます。拍手
それから、現在のこの審議会に農林省で諮問いたしました事柄は、生産費及び所得補償方式によることはよろしいかどうかという御諮問をいたしておるのでございます。それに対しまして農林省としては、指数化方式による算式と、それから積み上げ方式による算式と、両方参考のために提出いたしておるようなわけでございまして、これに対して、いろいろ議論があったわけでございます。現在の価格の決定につきましては、生産費及び所得補償方式の方法によることは当然でございまするが、もちろん指数化方式による算定値によることと、なお一方積み上げ式の算式をも十分参考といたし、稲作農家の生産性向上の努力を期待するという考え方のもとに、指数化方式による算定値を補正いたして決定いたしたようなわけでございます。拍手したがいまして、現在のこの一万七千八百七十七円ということによりまして、いわゆる申し出があるわけでございますが、その数量を申しますと、すでに現在六百六万トンでありまして、昨年よりも多く申し出ておるようなわけでございまして、価格はそんなに安くはないというふうに、私はこの点からも断定できると思うのでございます。拍手
それからなお、問題といたしまして、農業政策、いわゆる構造改善等がうまくいかないから、そこで米価の問題にしわ寄せされておるのじゃないかといういろいろの問題がございまするが、これは足鹿議員もよく御存じのことでありまして、農業の問題の構造改善がそんなに早くいくはずのものではないのであることは、専門家であられますから、よく御了承であるはずであると思う。ただ、私として特に申し上げたい点は、現在の日本において、数年前までは馬耕をやっておりましたが、現在馬耕をやっておるところはほとんどありません。それからまた、米の所得が、数年前までは日本全体の平均が五三%でありましたけれども、現在は米の生産が上がっておって、なおかつ四三%程度になっておる。それは蔬菜だとか家畜その他の生産がふえておるからであるのでございまして、その点から申しましても、日本の農業政策は、決してほかの国のようにおくれておるものではないということを断言することができるのであります。拍手
それから、もう一つの問題としては、この米価の問題について、社会保障的であるかどうかという問題でございます。もちろんこれは農村から申しましても生産の大部分を占めるものであって、生産者のほうから見ても大きなものであり、また一面、消費者から見ても非常に重要なものであることは言うまでもございません。したがいまして、生産者の再生産を保障する意味において、生産者価格をきめてまいることは、先ほど申しましたようなことは十分おわかりのことであり、消費者の面からいきますと、消費者家計の面から見まして、妥当であるかどうかを常に考えてこれらが決定されておりますることも御了承のとおりでございます。そういう意味において、ある意味においては社会保障的なものが含まれておると思われる点もありまするけれども、食糧管理制度そのものは、決して社会保障的なものではないのでございまして、その点は十分に御了承を願っておきたいと思うのでございます。ただ、でき得る限りそれらの問題に対して十分の考えを持っておるということでございます。その点は偽らざることであります。
しこうして、現在のこの結果を見ますと、二千七十億、先ほど足鹿さんが言われたとおりでございまするが、そのうちで集荷の経費あるいは運賃、保管料あるいは金利、事務人件費、事務人件費は二百億、金利は二百八億でありますが、それらを加えて七百四十八億でございまして、これらの面は、そのうちの人件費その他について、若干行政費として見るべきものもあろうと思うのでありまするけれども、集荷経費とか、運賃とか、保管料とか、金利というものは、これは事業費であることは言うまでもないと思います。それが合わされて七百四十八億であります。そのほかに二百七十一億でありまするから、その残り千三百二十二億が売買損害となるわけでございます。これはわれわれといたしましても、でき得る限りこれらの問題について十分協議すべきことは言うまでもないのでございまして、国としても相当の経費をここにぶち込んでおるということを十分御了承を願いたいと思うのでございます。
そのほか、なお申し上げたいこともございまするが、大体総理からお答え申し上げておると思いまするので、この点で御了承を願いたいと思います。拍手
〔国務大臣福田赳夫君登壇〕
福
福田赳夫#8
○国務大臣(福田赳夫君) まず第一に、消費者価格をどうするかということについて、閣僚の見解が区々であるが、大蔵大臣の見解を示せということです。この点につきましては、ただいま総理大臣がはっきり申し上げたとおりで、これが政府の統一見解でございます。私もかねがねこれと同じようなことを申しておる次第を御了承願いたいのであります。
なお、第二は、食管会計で赤字が増大するが、その処置をどうするか、こういうお話でございます。お話しのとおり、約二千億の赤字と相なるのであります。これは予算を編成いたしました当時に比べまして、七百億余りの赤字増加に相なります。したがいまして、どうしても補正を必要とするというふうに考えるのであります。しかし、補正のそのしかたをどうするか、これは、供出の大体の見通しがっきますとか、あるいは租税収入の状況がどうなるか、その財源対策、これは今後の推移を見まして、適当な機会に補正予算として御審議をわずらわしたい、かように考えております。
また、自由民主党との話し合いで五十億円を支出するというが、これは食管会計からの支出ではないかというお話でございますが、これはあくまでも米作増産対策費でございます。したがいまして、これは食管会計の負担とすべきものではないのでありまして、一般会計のほうから支出する、そういう方向で検討をいたしております。拍手
〔国務大臣藤山愛一郎君登壇〕
この発言だけを見る →なお、第二は、食管会計で赤字が増大するが、その処置をどうするか、こういうお話でございます。お話しのとおり、約二千億の赤字と相なるのであります。これは予算を編成いたしました当時に比べまして、七百億余りの赤字増加に相なります。したがいまして、どうしても補正を必要とするというふうに考えるのであります。しかし、補正のそのしかたをどうするか、これは、供出の大体の見通しがっきますとか、あるいは租税収入の状況がどうなるか、その財源対策、これは今後の推移を見まして、適当な機会に補正予算として御審議をわずらわしたい、かように考えております。
また、自由民主党との話し合いで五十億円を支出するというが、これは食管会計からの支出ではないかというお話でございますが、これはあくまでも米作増産対策費でございます。したがいまして、これは食管会計の負担とすべきものではないのでありまして、一般会計のほうから支出する、そういう方向で検討をいたしております。拍手
〔国務大臣藤山愛一郎君登壇〕
藤
藤山愛一郎#9
○国務大臣(藤山愛一郎君) 私に対する御質問は二つあると思います。
一つは、物価対策上、根本的に管理価格と通貨の増発抑制に対してメスを入れなければいかぬが、それはどう思うかという御質問だと思います。公正な競争によりまして妥当な価格を形成していくということが、自由主義経済の中で非常に重要でございまして、その意味において、管理価格の問題は十分われわれも留意をいたしまして、そしてこれの改善をはかってまいらなければなりませんけれども、今日管理価格の実態を調べてみますと、多くは中小企業もしくは流通業関係の管理価格が多いのでございまして、それらに対しましては、やはり行政的に十分捕捉いたしていきまする方策を講じながら、これらの管理価格の解除ということをはかってまいりませんと、中小企業いじめに相なるのでございますから、そういう観点に立って、これは進めてまいらなければならぬと思います。
通貨の増発抑制は、むろん物価の根本問題に相なってくるわけでございまして、その点、私どもも十分に留意してやっていかなければならぬということは、もちろんでございます。
次に、第二の御質問は、消費者米価について、おまえの発言についてはっきりどういう意味か言えと、こういうことでございますが、私は、物価を今日担当しております立場に立ちまして、できるだけ消費者の米価を上げたくないという立場をとりますことは当然だと思います。しかし、私も企画庁の、経済担当の閣僚でございますから、わが国の財政事情その他を全然無視してこれを扱うわけにもまいりません。したがって、今後、大蔵大臣その他と十分協議した上、これをきめてまいるわけでございまして、立場といたしましては、できるだけ上げたくないという立場を今日とっておるのでございます。拍手
この発言だけを見る →一つは、物価対策上、根本的に管理価格と通貨の増発抑制に対してメスを入れなければいかぬが、それはどう思うかという御質問だと思います。公正な競争によりまして妥当な価格を形成していくということが、自由主義経済の中で非常に重要でございまして、その意味において、管理価格の問題は十分われわれも留意をいたしまして、そしてこれの改善をはかってまいらなければなりませんけれども、今日管理価格の実態を調べてみますと、多くは中小企業もしくは流通業関係の管理価格が多いのでございまして、それらに対しましては、やはり行政的に十分捕捉いたしていきまする方策を講じながら、これらの管理価格の解除ということをはかってまいりませんと、中小企業いじめに相なるのでございますから、そういう観点に立って、これは進めてまいらなければならぬと思います。
通貨の増発抑制は、むろん物価の根本問題に相なってくるわけでございまして、その点、私どもも十分に留意してやっていかなければならぬということは、もちろんでございます。
次に、第二の御質問は、消費者米価について、おまえの発言についてはっきりどういう意味か言えと、こういうことでございますが、私は、物価を今日担当しております立場に立ちまして、できるだけ消費者の米価を上げたくないという立場をとりますことは当然だと思います。しかし、私も企画庁の、経済担当の閣僚でございますから、わが国の財政事情その他を全然無視してこれを扱うわけにもまいりません。したがって、今後、大蔵大臣その他と十分協議した上、これをきめてまいるわけでございまして、立場といたしましては、できるだけ上げたくないという立場を今日とっておるのでございます。拍手
山
足
足鹿覺#11
○足鹿覺君 ただいまの総理の御答弁につきまして、私の質問に対する正確な御答弁が欠けておりまするので、二、三お伺いをさらに申し上げたいと存じます。
そのまず第一点は、現実に米価は一万七千八百七十七円と称するものと、一万七千九百八十二円といわれるものと、一万八千円といっておるものとあるのであります。でありますから、それはなぜか。それはなぜかといえば、五十億円の増産対策費を買い入れ予定数量で割ってみますと百五円の計算になる。これを基本米価の上積みにすることが党と政府との間に了解されておるととは御存じになっておるから、検討中と御答弁になっておる。したがって、供出農家に均てんするという意味は、たとえ一俵の供出農家といえどもその百五円の配分を加えたものを受け取るような措置を講ずることを検討しておるのかおらないのかということなんです。
第二の消費者米価の問題については、上げるか上げないかということはいま言えない、しかし、あなたの閣僚が三人とも異なった考え方のようなことを言っておられるから、この際あなたが統一見解を述べられることを私は求めました。なぜならば、かつてことしの米価を決定する際に、生産者米価と消費者米価の同時決定を指示したのはあなたじゃありませんか。拍手なぜそれが今日消費者米価に対する態度の表明ができないのか、その理由を明らかにせられたいのであります。
なお、米作増産費として五十億を計上すると先ほど大蔵大臣は言われましたが、昨年十月米審の答申に基づいて閣議決定の上、食管会計から支出された麦作改善特別奨励費の前例のあることを御承知でありましょう。総額一億七千九百万円。大麦一俵当たり七円、裸麦、小麦、各一俵当たり十円を同様の趣旨で支出しておるではありませんか。本年のこのもめた米価の、一般的には上積み百五円と理解されるものが、食管会計で同様の趣旨によって出された去年の麦と異なった取り扱いをされなければならない理由いかん、このことを私は伺っておるのであります。これは実質的な、農民が受け取る米価の実額に関係があるから、しかとこれに対する答弁をされるよう強く訴えまして、私の再質問を終わります。拍手
〔内閣総理大臣佐藤榮作登壇〕
この発言だけを見る →そのまず第一点は、現実に米価は一万七千八百七十七円と称するものと、一万七千九百八十二円といわれるものと、一万八千円といっておるものとあるのであります。でありますから、それはなぜか。それはなぜかといえば、五十億円の増産対策費を買い入れ予定数量で割ってみますと百五円の計算になる。これを基本米価の上積みにすることが党と政府との間に了解されておるととは御存じになっておるから、検討中と御答弁になっておる。したがって、供出農家に均てんするという意味は、たとえ一俵の供出農家といえどもその百五円の配分を加えたものを受け取るような措置を講ずることを検討しておるのかおらないのかということなんです。
第二の消費者米価の問題については、上げるか上げないかということはいま言えない、しかし、あなたの閣僚が三人とも異なった考え方のようなことを言っておられるから、この際あなたが統一見解を述べられることを私は求めました。なぜならば、かつてことしの米価を決定する際に、生産者米価と消費者米価の同時決定を指示したのはあなたじゃありませんか。拍手なぜそれが今日消費者米価に対する態度の表明ができないのか、その理由を明らかにせられたいのであります。
なお、米作増産費として五十億を計上すると先ほど大蔵大臣は言われましたが、昨年十月米審の答申に基づいて閣議決定の上、食管会計から支出された麦作改善特別奨励費の前例のあることを御承知でありましょう。総額一億七千九百万円。大麦一俵当たり七円、裸麦、小麦、各一俵当たり十円を同様の趣旨で支出しておるではありませんか。本年のこのもめた米価の、一般的には上積み百五円と理解されるものが、食管会計で同様の趣旨によって出された去年の麦と異なった取り扱いをされなければならない理由いかん、このことを私は伺っておるのであります。これは実質的な、農民が受け取る米価の実額に関係があるから、しかとこれに対する答弁をされるよう強く訴えまして、私の再質問を終わります。拍手
〔内閣総理大臣佐藤榮作登壇〕
佐
佐藤榮作#12
○内閣総理大臣(佐藤榮作君) 先ほどたいへんはっきりお答えしたと思っていたのですが、どうもこの際に速記をよく読んでみないとわかりにくいというようなお話ですが、閣議で決定をいたしました金額が、これが生産者米価でございます。それは一万七千八百七十七円、これ一つでございます。このことは、先ほどはっきり申し上げましたので、誤解はないと思っております。これが政府が決定したものであります。
また、自民党との間にいろいろ折衝いたしまして、農政費として五十億出そう、それができるだけ生産者にいくように努力はするが、一体これは何か、どういうようにしたらいいか、こういうことはただいま検討中であります。したがって、これはまだきまっておらないということを、先ほども、のどをからして実はお答えしたつもりでございます。御了承をいただきたいと思います。拍手
その次に、消費者米価のきめ方であります。また、関係閣僚でそれぞれ意見が違っておる、こういうことでありますので、総理として責任をもって先ほどお答えいたしたのであります。これも御了承はいただけたのじゃないかと思っておるのですが、どうもはっきりしないということでございますが、ただいま検討中のものでございますから、はっきりしておらないのは、それはあたりまえであります。結論が出ておらない。それを無理を言われても困ると思います。
以上で私から重ねてお答えいたします。拍手
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この発言だけを見る →また、自民党との間にいろいろ折衝いたしまして、農政費として五十億出そう、それができるだけ生産者にいくように努力はするが、一体これは何か、どういうようにしたらいいか、こういうことはただいま検討中であります。したがって、これはまだきまっておらないということを、先ほども、のどをからして実はお答えしたつもりでございます。御了承をいただきたいと思います。拍手
その次に、消費者米価のきめ方であります。また、関係閣僚でそれぞれ意見が違っておる、こういうことでありますので、総理として責任をもって先ほどお答えいたしたのであります。これも御了承はいただけたのじゃないかと思っておるのですが、どうもはっきりしないということでございますが、ただいま検討中のものでございますから、はっきりしておらないのは、それはあたりまえであります。結論が出ておらない。それを無理を言われても困ると思います。
以上で私から重ねてお答えいたします。拍手
—————————————
山
玉
玉置一徳#14
○玉置一徳君 私は、民主社会党を代表いたしまして、経済、外交、政治姿勢の三点にわたり、佐藤内閣の施策をたださんとするものであります。
まず、第一に、当面するわが国経済の問題について質問を申し上げます。
〔議長退席、副議長着席〕
先般行なわれました佐藤総理の所信表明を伺って、私がまことに奇異に感じましたことは、総理が、「わが国の経済は、不況を脱却し、上昇の機運に向かっている。」と自画自賛し、簡単に割り切っておられる点であります。なるほど最近の生産、出荷等の産業活動回復の一面を見れば、景気回復に向かっているとの短期的な観測も事実でありましょう。しかしながら、今回の不況の特徴は、いわゆる構造的不況であることでありまして、総理が所信表明の中で指摘されたとおり、企業体質の強化、物価の安定、社会資本の充実など、長期的観点に立っての重要課題の解決なくしてほんとうの景気回復はあり得ないのであります。私は、このような見地に立って、総理並びに関係閣僚にお伺いをいたします。
第一に、政府の景気てこ入れが公共事業費の繰り上げ支出によって効果をあげていることは事実でありますが、財政によるてこ入れ効果を持続するためには、少なくとも年内に補正予算を編成して第二次てこ入れをはからない限り、現在の景気上昇は今秋になってスローダウンするおそれがあるという点であります。民間産業活動は、いずれの産業も企業間の調整がつかないままに本格的な設備投資増加による経済拡大に向かう条件が整っておりません。したがって、現在の生産と出荷の上向き傾向は短命に終わるおそれが強いのであります。この点について、政府の景気回復論の根拠並びに本年中に補正予算を編成されるかどうか、大蔵大臣より公式の見解をお伺いしたいのであります。
第二に、企業体質の強化について、政府の施策は税制、金融上の助成をするだけのきわめて消極的なもので、一時しのぎの政策にすぎないといわざるを得ません。最近、企業体質の強化については、アメリカ、ヨーロッパにおいては一大革命ともいうべき会社の合併が続出し、巨大企業が現出しつつあります。わが国においても、外に向かっては資本取引の自由化に備え、内にあっては過当競争を排除していく新たなる産業秩序、企業体制を確立することが緊急でございますが、これについて政府は一度も具体的な方針を示されたことはございません。鉄鋼業や繊維産業に見るごとく、企業合併についても生産調整についても政府は何らの指導力も発揮しておりません。総理はいかなる新産業秩序構想を持っておられるのか、また資本取引の自由化についていかなるスケジュールを組んでおられるか、その大綱をここで示していただきたいと存ずるのであります。
第三は、新しい産業秩序の確立とともに、低生産性部門である農業、中小企業をいかにして近代化するかの問題であります。戦後二十年、わが国経済の二重構造解消が唱えられ、格差の是正が叫ばれてまいりましたが、これがいまだに実現し得ないのはなぜでありましょうか。民社党は、中小企業については五カ年に五千億円の予算、二兆五千億の財政投融資、計三兆円をもってする中小企業近代化五カ年計画を用意し、さらに、農林漁業については、国の責任で十カ年間に基盤整備を完了する農業近代化計画の構想を持っておるのであります。政府は、これら農業、中小企業の近代化にどのように対処しようとしておるか、この際明らかにせられたいのであります。拍手
第四に、現下最大の問題である物価問題についてお伺いいたします。佐藤内閣は口に物価抑制を唱えながら、実際には本年に入ってからも次々と公共料金を値上げし、その国民負担額の増加は実に三千五百億円の巨額にのぼるのであります。物価対策は、さきの国会における物価特別委員会の決議にあるとおり、広範な施策を要することも事実でありますけれども、私はそのきめ手は次の三つであると信じます。一つは、公共料金の値上げ抑制の具体策であり、第二は、地価高騰に対する対策であり、第三は、生鮮食料品の値上がり防止の対策であります。時間の関係で、第三の点である生鮮食料品対策についてわれわれの構想を明らかにしつつ、政府の施策をお伺いするものであります。
総理府の勤労者家計調査によりますと、昨年中の月平均の生鮮食料品代は、五人世帯で約七千円で、きわめて高い負担を示しております。したがって、生鮮食料品の値上げを防止することは、今日の物価対策の焦点であります。
私は、いま政府が、生鮮食料品のガンとなっておる流通機構の改革を断行し、まず、消費地の市場ごとに全額国庫負担で大規模な冷凍貯蔵施設を建造し、これを市場に貸与することを提案いたします。民社党は、このため、すでに流通機構の改善策として、生鮮食料品価格安定基金制度、生鮮食料品流通機構整備促進法の構想を提案しております。ここで、政府の具体的な見解をお伺いいたします。
経済問題の最後に、佐藤総理と福田大蔵大臣にお伺いいたします。
不況よりの脱却、企業体質の改善、物価安定、社会資本の充実を促進するため、四十二年度は大幅な歳出増加が必要であります。また、物価高抑制と中小企業倒産防止のためには、年内に補正予算の追加が必要となります。しかし、これらの財源をどうするか。率直に申し上げて、政府の切り札はおそらく公債発行となるのでありましょう。このことを一応不可避と認める前提に立って、これからのわが国の経済政策は、全体としてインフレ防止の歯どめをどこに求めるか、そこに一切の前提を置かねばならないと思います。産業面にあっては過当競争の排除、金融面においては資金配分の国家的コントロールの二つの新しい秩序づくりがない限り、公債発行に財源を求めていく方向は、すなわち、インフレの道を地ならしすることになるだけであります。拍手景気底入れ、不況回復の声が高まっている現在、政府の経済政策は、いまこそ姿勢を正し、誤りないスタートを切るべきであると思うのでありますが、この点についての総理並びに大蔵大臣の見解を明らかにしていただきたいのであります。拍手
この際、本年度の米価決定に関連して、佐藤総理並びに坂田農林大臣の農政に対する態度について、一言質問をしておきたいと思います。
御承知のとおり、本年度の米価決定は、米価審議会が何ら答申をなし得ないままに散会するという、米価審議会制度始まって以来の混乱の中に、しかも、米価決定とは全く無縁な日米経済閣僚会議の開幕切迫というあわただしい雰囲気の中で政府と自民党が激しくもみ合い、算定方式も積算の基礎も支離滅裂の中に、佐藤総理により政治的に裁断を下されたものの、農業団体の憤激と党内の突き上げにより、立ち往生のまま日米会談終了まで閣議決定もなし得ず、使途あいまいな五十億円の農業改善費の上積みにより、ようやく事態の収拾をはかるという醜態を演じたのであります。(打手)このことは、米価審議会の答申を待って決定するという従来の慣例を破ったものであり、切実な農民の要求を無視して一方的に決定された、文字どおり政治的低米価であって、米価決定史上一大汚点をしるし、将来に大いなる禍根を残したもので、その責任はまことに重大といわねばなりません。拍手
佐藤総理は、今回の米価決定の不手ぎわをどのように反省し、将来はどのようにして生産農家を満足させようとするのか、また、坂田農林大臣は、今度の混乱に対しどのような責任を感じ、将来米価審議会をどのように改組していこうとするか、さきの答弁に重複するかとも思いますが、あらためて御答弁を要求いたします。
なお、なるほど物価の高騰を抑制し、国民生活の安定をはかることは、現下政治の至上命題であることはわかりますが、それならば、何ゆえ政府が直接許可権を持っている公共料金の値上げを認めたのか、これらの引き上げを続々と許しておいて、米価にだけ政治生命をかけるような佐藤総理の態度は、全く弱い者いじめといわざるを得ないのであって、まことに遺憾にたえない次第であります。
なお、米価決定の労務費の積算にも関連するのでありますが、御承知のとおり、稲作をはじめとしてすべての農産物は気象条件に左右されるものであります。農民は、雨につけ風につけ、朝な夕な、あたかもわが子を育てると同様な愛情を持って育てておるのでありますが、その労苦を佐藤総理は御承知かどうか。まして、最近農村においてもつとめ人が増加し、共同社会に対する関心が薄れていく中に、村落の道づくりや河川の修繕、消防から水防、はてはお祭りから町内の雑用一切が、残されたこれら少数の方々にしわ寄せせられ、これら農家の方々の努力と犠牲によってようやく背ながらの村落の共同社会が維持せられておる事実を佐藤総理は何と見られるか。もしこの事実を御承知であるとするならば、彼らの労苦に対し、佐藤総理は何をもってこたえんとするのか、それは決して低米価のしわ寄せであってはならないと思うのであります、この悪環境を克服して、国民の食糧自給に精励する農家の努力に対し、思い切った財政支出をなすとともに、私がかねてから主張している農民年金制度を創設して、これに報いるべきだと思うが、佐藤総理の見解はいかがでありますか。拍手
次に、外交問題についてお尋ねいたします。
佐藤総理は、組閣以来、日本外交の柱は、一つは自由陣営との協力であり、アメリカとの協調である、いま一つは、アジアの一員としてその責任を果たすことであると述べてこられたのであります。しかし、残念ながら、日韓国交回復以来、四月に行なわれました東南アジア閣僚会議、六月に行なわれましたアジア太平洋九カ国外相会議は、政府の非常なる配慮にもかかわらず、アジア反共同盟として中国封じ込め政策に奉仕する方向に色彩を強めていくことはいなめない事実であり、共産圏諸国はもとより、アジアにおける中立国とのみぞをいよいよ深めていきつつあることもこれまた事実であるといわねばなりません。このような姿勢を続けることは、中国問題の解決はもとより、アジアの中立諸国から遊離し、お互いに共同してベトナム和平の端緒をつかむというようなことは全く不可能となり、決してアジアの平和に貢献するわが国の姿では断じてあり得ないのであります。佐藤総理は、真にアジアの一員としてどのようにアジア外交を展開し、アジアの平和に寄与せんとするか、率直に御答弁をお願いしたいのであります。拍手
次に、この際、総理並びに椎名外相にお尋ねいたします。
その第一は、沖縄において問題となっている裁判移送問題についてであります。サンマ課税と友利裁判を米民裁判所に移送した問題は、沖縄立法院における超党派の決議に待つまでもなく、沖縄の最高規範たる大統領行政命令第十二節の、住民の基本的自由を民主主義諸国家の人民と同様に保障するという大原則をアメリカみずからが破り、沖縄住民の人権を抹殺するものであります。総理は、昨日の本会議におけるこれらの答弁で、この問題は現地での円満解決に期待すると答えられましたが、現地で解決されないからこそ、立法院代表が本土に来て、総理をはじめ政府関係者並びに国会にこの解決を訴えているのであります。国会もまた、近く院の決議をもってこの解決に立ち上がる気配を示しております。総理は、過般ラスク長官にもこのことを要請したと言っているけれども、何がゆえにこれだけ理明白なる問題を正々堂々とジョンソン大統領に厳重なる抗議をなし、あるいはまた、すみやかに日米協議委員会を開催して一刻も早くこの解決をなし、百万同胞の期待にこたえるべきであると思うが、佐藤総理の所信を重ねて明らかにしていただきたいのであります。拍手
第二の問題は、中国問題であります。アジアにおける、いな世界における現下最大の問題は中国の将来であり、この解決なくしては、アジアの平和はもとより、世界の平和はもちろん、わが国の安全もあり得ないのであります。中国を封じ込み、これを孤立させる道は断じて平和への道ではありません。中国を国際社会に復帰させ、これを国連に迎え入れることこそ、世界平和への道であり、核実験の禁止、軍縮問題など、世界の重要外交問題解決のかぎでもあります。しかるに、政府は、過般の日米経済委員会で、相変わらず重要事項指定方式にするということを米側との間に再確認したといううわさは、まことに遺憾にたえないことであります。今秋の国連総会におきまして、日本政府が、再び中国の国連加盟を重要事項指定方式という事実上中国の国連加盟を阻止するような道をとるならば、わが国と中国の関係はさらに悪化し、将来の日本の平和と進路について重大な禍根を残し、取り返しのつかないことになるであろうことを信じて疑いません。佐藤内閣は、昨年のような愚を繰り返さず、中国問題と前向きに取り組み、この国連加盟に努力することこそ、総理の言う、日本が世界平和に貢献し得る唯一の方法であると思うが、今秋の国連総会において佐藤内閣は中国の国連加盟を推進するのかいなか、ここで明確なる方針を明らかにしていただきたい。少なくとも、断じて昨年のごとく重要事項指定方式のお先棒をかつぐことがあってはなりません。政府のこれについての態度を総理から明らかにせられたい。
さらに、中国の国連加盟と関連いたしまして、今回の日米経済委員会におきまして、アメリカは中国に対するわが国の長期信用供与には反対の旨を明言したと伝えられておりますが、アメリカの意向は意向として、日本政府としては、独自の立場から、今後の中国貿易拡大のため輸銀資金の使用、長期信用供与の実行に踏み切り、LT貿易を拡大していくことが日本の利益と平和に合致する道であると思うが、どうお考えになりますか。具体的構想について、担当の三木通産大臣の見解をただしたいと思います。
政府は、中国問題の解決こそがあらゆる安全保障の基本であり、ベトナム問題解決のきめ手でもあることに配慮し、全力をあげて本問題の前向きの処理に当たるべきことをお願いしておくものであります。
次にお伺いいたしたいのは、今日最も緊急を要するベトナムの和平解決であります。
アメリカのハノイ・ハイフォンの爆撃を契機といたしまして、共産圏諸国との対決の姿勢はますます深刻の度を加えてまいりました。アメリカ、共産圏のそれぞれが勝利への自信と宣伝をしておることは、これがたとえ強がりといたしましても、米中対決という世界戦争への発展の危機を否定することは、何人といえどもできないのであります。わが国民は、このベトナム戦争に巻き込まれるのではないかということをいまや真剣に心配いたしております。しかるに、椎名外相は、先般の五十一国会で、わが国はベトナム問題の傍観者ではもうすでにありません、安保条約の適用範囲にはベトナム、朝鮮、中国も入るということを言い、ベトナムの紛争の主役であるアメリカに加担するがごとき言明をし、ベトナム紛争に国民の知らぬ間にずるずると介入していくようなことを例の名答弁のうらに暗示しておられるのであります。さらに、沖縄に対する報復攻撃は理論的にはあり得る、しかし、現実には武器の持ち合わせがないから、まずないだろうと言うがごときに至っては、まことに危険千万でありまして、これら一連の椎名発言のエスカレーションは、普通のおとぼけとして聞き流しておくわけには断じてまいらないのであります。昨日はまた、佐藤総理が、「沖縄や本土が攻撃される危険があるというが、アメリカの圧倒的な核の報復を覚悟して初めて沖縄や本土への攻撃が可能である。」 と答弁されましたが、これもまたきわめて挑戦的で、一国の安全保障の責任を持つ総理としてはまことに慎重を欠いた発言といわねばなりません。拍手
このような危険な態度を改め、ベトナムの火を消すため、アメリカに対して重大な反省を求めて、戦争を未然に防止することが、わが国の平和を守る唯一の道であります。ベトナムの問題の解決は、ジュネーブ議長国であり、世界の強国でもありますソ連やイギリス等が、アメリカ、北ベトナム、中共を交渉の場につかせることから始まり、世界の国々がその中立を保障することを全うするというのが一般に想定される順序であります。これがためには、インド、アラブ連合、その他日本を含めて、交戦参加国を除いたアジア・アフリカの諸国がこの雰囲気をつくり上げることが絶対に必要であります。したがって、わが国がこのベトナム和平に寄与するためには、ややもすると、アジア反共国家グループの色彩を強めつつあることに反省をいたし、真にアジアの一員としての外交姿勢に立ち返り、これらアジア・アフリカ諸国の信頼をかち得て、これらの諸国とともにベトナム和平への積極的な働きかけを積み重ねることであります。佐藤総理も、その上に立ってみずから外国へ出て説得すべきであり、また、特使を派遣して積極的に努力すべきであります。その際こそ、あるいは野党の党首もその特使となって、国の安全とアジアの平和のために働くような場合もあり得るかと信ずるものであります。このようにして初めてわが国の安全に至大な影響を持つベトナムの平和の解決をはかり得ると信ずるものであります。
最後に、佐藤内閣の政治姿勢について一言申し上げ、質問の結びといたしたいと思います。
一九七〇年の安保の改定期を控えまして、国内は安保論争で騒然といたしてまいりました。しかしながら、一国の安全の保障は、必ずしも純粋軍事力だけでは解決はいたしません。安全保障の問題は外交の問題であり、政治の問題であります。したがって、国民の大多数の共感をどこに求めるかということが一番大切であります。自分の党の考え方が一番正しく、また、実際政治の責任を持っているからということで、政府が一方的に自分の考えを力をもって押し切ろうとするようなことが万々一あるとするならば、それこそたいへんなことであります。おそらく帯内閣当時の安保騒動以上の危機を招くに至るでありましょう。
私は、この意味におきまして、アメリカ追随の外交、安保条約長期固定化の構想、小選挙区制の実施のにおい、国会において力で押し切らんとするような姿勢など、佐藤内閣の政治の姿勢が心配でなりません。民主主義国家の総理としてなすべきこと、とるべき姿勢は、国が何を求めているかを謙虚な気持ちで探求し、国民の期待に沿い、国民の希望を実現する政治を行なうことでなくてはならないのであります。さらに、国民の間に意見の対立があるならば、国民共通の基盤をつくり、国民の大多数が納得し得る政治姿勢を総理みずからがっくる努力をすることであります。野党は言いたいことを言え、おれはかってに好きなことをやるというような姿勢では、国民不在の権力的な政治姿勢となり、結局は、わが国の民主政治を破壊し、わが国の平和を脅かし、国民を犠牲にする道であって、また同じ誤りを繰り返す、いつか来た道となると思います。この愚を避ける方法は、佐藤総理、あなた御自身が国民の身になってものを考え、政治を行ない、国民とともに歩むという政治姿勢に切りかえる以外にはございません。
最近の佐藤内閣の政治姿勢に対しまして重大な警告を発し、私の代表質問を終わりたいと思います。拍手
〔内閣総理大臣佐藤榮作君登壇〕
この発言だけを見る →まず、第一に、当面するわが国経済の問題について質問を申し上げます。
〔議長退席、副議長着席〕
先般行なわれました佐藤総理の所信表明を伺って、私がまことに奇異に感じましたことは、総理が、「わが国の経済は、不況を脱却し、上昇の機運に向かっている。」と自画自賛し、簡単に割り切っておられる点であります。なるほど最近の生産、出荷等の産業活動回復の一面を見れば、景気回復に向かっているとの短期的な観測も事実でありましょう。しかしながら、今回の不況の特徴は、いわゆる構造的不況であることでありまして、総理が所信表明の中で指摘されたとおり、企業体質の強化、物価の安定、社会資本の充実など、長期的観点に立っての重要課題の解決なくしてほんとうの景気回復はあり得ないのであります。私は、このような見地に立って、総理並びに関係閣僚にお伺いをいたします。
第一に、政府の景気てこ入れが公共事業費の繰り上げ支出によって効果をあげていることは事実でありますが、財政によるてこ入れ効果を持続するためには、少なくとも年内に補正予算を編成して第二次てこ入れをはからない限り、現在の景気上昇は今秋になってスローダウンするおそれがあるという点であります。民間産業活動は、いずれの産業も企業間の調整がつかないままに本格的な設備投資増加による経済拡大に向かう条件が整っておりません。したがって、現在の生産と出荷の上向き傾向は短命に終わるおそれが強いのであります。この点について、政府の景気回復論の根拠並びに本年中に補正予算を編成されるかどうか、大蔵大臣より公式の見解をお伺いしたいのであります。
第二に、企業体質の強化について、政府の施策は税制、金融上の助成をするだけのきわめて消極的なもので、一時しのぎの政策にすぎないといわざるを得ません。最近、企業体質の強化については、アメリカ、ヨーロッパにおいては一大革命ともいうべき会社の合併が続出し、巨大企業が現出しつつあります。わが国においても、外に向かっては資本取引の自由化に備え、内にあっては過当競争を排除していく新たなる産業秩序、企業体制を確立することが緊急でございますが、これについて政府は一度も具体的な方針を示されたことはございません。鉄鋼業や繊維産業に見るごとく、企業合併についても生産調整についても政府は何らの指導力も発揮しておりません。総理はいかなる新産業秩序構想を持っておられるのか、また資本取引の自由化についていかなるスケジュールを組んでおられるか、その大綱をここで示していただきたいと存ずるのであります。
第三は、新しい産業秩序の確立とともに、低生産性部門である農業、中小企業をいかにして近代化するかの問題であります。戦後二十年、わが国経済の二重構造解消が唱えられ、格差の是正が叫ばれてまいりましたが、これがいまだに実現し得ないのはなぜでありましょうか。民社党は、中小企業については五カ年に五千億円の予算、二兆五千億の財政投融資、計三兆円をもってする中小企業近代化五カ年計画を用意し、さらに、農林漁業については、国の責任で十カ年間に基盤整備を完了する農業近代化計画の構想を持っておるのであります。政府は、これら農業、中小企業の近代化にどのように対処しようとしておるか、この際明らかにせられたいのであります。拍手
第四に、現下最大の問題である物価問題についてお伺いいたします。佐藤内閣は口に物価抑制を唱えながら、実際には本年に入ってからも次々と公共料金を値上げし、その国民負担額の増加は実に三千五百億円の巨額にのぼるのであります。物価対策は、さきの国会における物価特別委員会の決議にあるとおり、広範な施策を要することも事実でありますけれども、私はそのきめ手は次の三つであると信じます。一つは、公共料金の値上げ抑制の具体策であり、第二は、地価高騰に対する対策であり、第三は、生鮮食料品の値上がり防止の対策であります。時間の関係で、第三の点である生鮮食料品対策についてわれわれの構想を明らかにしつつ、政府の施策をお伺いするものであります。
総理府の勤労者家計調査によりますと、昨年中の月平均の生鮮食料品代は、五人世帯で約七千円で、きわめて高い負担を示しております。したがって、生鮮食料品の値上げを防止することは、今日の物価対策の焦点であります。
私は、いま政府が、生鮮食料品のガンとなっておる流通機構の改革を断行し、まず、消費地の市場ごとに全額国庫負担で大規模な冷凍貯蔵施設を建造し、これを市場に貸与することを提案いたします。民社党は、このため、すでに流通機構の改善策として、生鮮食料品価格安定基金制度、生鮮食料品流通機構整備促進法の構想を提案しております。ここで、政府の具体的な見解をお伺いいたします。
経済問題の最後に、佐藤総理と福田大蔵大臣にお伺いいたします。
不況よりの脱却、企業体質の改善、物価安定、社会資本の充実を促進するため、四十二年度は大幅な歳出増加が必要であります。また、物価高抑制と中小企業倒産防止のためには、年内に補正予算の追加が必要となります。しかし、これらの財源をどうするか。率直に申し上げて、政府の切り札はおそらく公債発行となるのでありましょう。このことを一応不可避と認める前提に立って、これからのわが国の経済政策は、全体としてインフレ防止の歯どめをどこに求めるか、そこに一切の前提を置かねばならないと思います。産業面にあっては過当競争の排除、金融面においては資金配分の国家的コントロールの二つの新しい秩序づくりがない限り、公債発行に財源を求めていく方向は、すなわち、インフレの道を地ならしすることになるだけであります。拍手景気底入れ、不況回復の声が高まっている現在、政府の経済政策は、いまこそ姿勢を正し、誤りないスタートを切るべきであると思うのでありますが、この点についての総理並びに大蔵大臣の見解を明らかにしていただきたいのであります。拍手
この際、本年度の米価決定に関連して、佐藤総理並びに坂田農林大臣の農政に対する態度について、一言質問をしておきたいと思います。
御承知のとおり、本年度の米価決定は、米価審議会が何ら答申をなし得ないままに散会するという、米価審議会制度始まって以来の混乱の中に、しかも、米価決定とは全く無縁な日米経済閣僚会議の開幕切迫というあわただしい雰囲気の中で政府と自民党が激しくもみ合い、算定方式も積算の基礎も支離滅裂の中に、佐藤総理により政治的に裁断を下されたものの、農業団体の憤激と党内の突き上げにより、立ち往生のまま日米会談終了まで閣議決定もなし得ず、使途あいまいな五十億円の農業改善費の上積みにより、ようやく事態の収拾をはかるという醜態を演じたのであります。(打手)このことは、米価審議会の答申を待って決定するという従来の慣例を破ったものであり、切実な農民の要求を無視して一方的に決定された、文字どおり政治的低米価であって、米価決定史上一大汚点をしるし、将来に大いなる禍根を残したもので、その責任はまことに重大といわねばなりません。拍手
佐藤総理は、今回の米価決定の不手ぎわをどのように反省し、将来はどのようにして生産農家を満足させようとするのか、また、坂田農林大臣は、今度の混乱に対しどのような責任を感じ、将来米価審議会をどのように改組していこうとするか、さきの答弁に重複するかとも思いますが、あらためて御答弁を要求いたします。
なお、なるほど物価の高騰を抑制し、国民生活の安定をはかることは、現下政治の至上命題であることはわかりますが、それならば、何ゆえ政府が直接許可権を持っている公共料金の値上げを認めたのか、これらの引き上げを続々と許しておいて、米価にだけ政治生命をかけるような佐藤総理の態度は、全く弱い者いじめといわざるを得ないのであって、まことに遺憾にたえない次第であります。
なお、米価決定の労務費の積算にも関連するのでありますが、御承知のとおり、稲作をはじめとしてすべての農産物は気象条件に左右されるものであります。農民は、雨につけ風につけ、朝な夕な、あたかもわが子を育てると同様な愛情を持って育てておるのでありますが、その労苦を佐藤総理は御承知かどうか。まして、最近農村においてもつとめ人が増加し、共同社会に対する関心が薄れていく中に、村落の道づくりや河川の修繕、消防から水防、はてはお祭りから町内の雑用一切が、残されたこれら少数の方々にしわ寄せせられ、これら農家の方々の努力と犠牲によってようやく背ながらの村落の共同社会が維持せられておる事実を佐藤総理は何と見られるか。もしこの事実を御承知であるとするならば、彼らの労苦に対し、佐藤総理は何をもってこたえんとするのか、それは決して低米価のしわ寄せであってはならないと思うのであります、この悪環境を克服して、国民の食糧自給に精励する農家の努力に対し、思い切った財政支出をなすとともに、私がかねてから主張している農民年金制度を創設して、これに報いるべきだと思うが、佐藤総理の見解はいかがでありますか。拍手
次に、外交問題についてお尋ねいたします。
佐藤総理は、組閣以来、日本外交の柱は、一つは自由陣営との協力であり、アメリカとの協調である、いま一つは、アジアの一員としてその責任を果たすことであると述べてこられたのであります。しかし、残念ながら、日韓国交回復以来、四月に行なわれました東南アジア閣僚会議、六月に行なわれましたアジア太平洋九カ国外相会議は、政府の非常なる配慮にもかかわらず、アジア反共同盟として中国封じ込め政策に奉仕する方向に色彩を強めていくことはいなめない事実であり、共産圏諸国はもとより、アジアにおける中立国とのみぞをいよいよ深めていきつつあることもこれまた事実であるといわねばなりません。このような姿勢を続けることは、中国問題の解決はもとより、アジアの中立諸国から遊離し、お互いに共同してベトナム和平の端緒をつかむというようなことは全く不可能となり、決してアジアの平和に貢献するわが国の姿では断じてあり得ないのであります。佐藤総理は、真にアジアの一員としてどのようにアジア外交を展開し、アジアの平和に寄与せんとするか、率直に御答弁をお願いしたいのであります。拍手
次に、この際、総理並びに椎名外相にお尋ねいたします。
その第一は、沖縄において問題となっている裁判移送問題についてであります。サンマ課税と友利裁判を米民裁判所に移送した問題は、沖縄立法院における超党派の決議に待つまでもなく、沖縄の最高規範たる大統領行政命令第十二節の、住民の基本的自由を民主主義諸国家の人民と同様に保障するという大原則をアメリカみずからが破り、沖縄住民の人権を抹殺するものであります。総理は、昨日の本会議におけるこれらの答弁で、この問題は現地での円満解決に期待すると答えられましたが、現地で解決されないからこそ、立法院代表が本土に来て、総理をはじめ政府関係者並びに国会にこの解決を訴えているのであります。国会もまた、近く院の決議をもってこの解決に立ち上がる気配を示しております。総理は、過般ラスク長官にもこのことを要請したと言っているけれども、何がゆえにこれだけ理明白なる問題を正々堂々とジョンソン大統領に厳重なる抗議をなし、あるいはまた、すみやかに日米協議委員会を開催して一刻も早くこの解決をなし、百万同胞の期待にこたえるべきであると思うが、佐藤総理の所信を重ねて明らかにしていただきたいのであります。拍手
第二の問題は、中国問題であります。アジアにおける、いな世界における現下最大の問題は中国の将来であり、この解決なくしては、アジアの平和はもとより、世界の平和はもちろん、わが国の安全もあり得ないのであります。中国を封じ込み、これを孤立させる道は断じて平和への道ではありません。中国を国際社会に復帰させ、これを国連に迎え入れることこそ、世界平和への道であり、核実験の禁止、軍縮問題など、世界の重要外交問題解決のかぎでもあります。しかるに、政府は、過般の日米経済委員会で、相変わらず重要事項指定方式にするということを米側との間に再確認したといううわさは、まことに遺憾にたえないことであります。今秋の国連総会におきまして、日本政府が、再び中国の国連加盟を重要事項指定方式という事実上中国の国連加盟を阻止するような道をとるならば、わが国と中国の関係はさらに悪化し、将来の日本の平和と進路について重大な禍根を残し、取り返しのつかないことになるであろうことを信じて疑いません。佐藤内閣は、昨年のような愚を繰り返さず、中国問題と前向きに取り組み、この国連加盟に努力することこそ、総理の言う、日本が世界平和に貢献し得る唯一の方法であると思うが、今秋の国連総会において佐藤内閣は中国の国連加盟を推進するのかいなか、ここで明確なる方針を明らかにしていただきたい。少なくとも、断じて昨年のごとく重要事項指定方式のお先棒をかつぐことがあってはなりません。政府のこれについての態度を総理から明らかにせられたい。
さらに、中国の国連加盟と関連いたしまして、今回の日米経済委員会におきまして、アメリカは中国に対するわが国の長期信用供与には反対の旨を明言したと伝えられておりますが、アメリカの意向は意向として、日本政府としては、独自の立場から、今後の中国貿易拡大のため輸銀資金の使用、長期信用供与の実行に踏み切り、LT貿易を拡大していくことが日本の利益と平和に合致する道であると思うが、どうお考えになりますか。具体的構想について、担当の三木通産大臣の見解をただしたいと思います。
政府は、中国問題の解決こそがあらゆる安全保障の基本であり、ベトナム問題解決のきめ手でもあることに配慮し、全力をあげて本問題の前向きの処理に当たるべきことをお願いしておくものであります。
次にお伺いいたしたいのは、今日最も緊急を要するベトナムの和平解決であります。
アメリカのハノイ・ハイフォンの爆撃を契機といたしまして、共産圏諸国との対決の姿勢はますます深刻の度を加えてまいりました。アメリカ、共産圏のそれぞれが勝利への自信と宣伝をしておることは、これがたとえ強がりといたしましても、米中対決という世界戦争への発展の危機を否定することは、何人といえどもできないのであります。わが国民は、このベトナム戦争に巻き込まれるのではないかということをいまや真剣に心配いたしております。しかるに、椎名外相は、先般の五十一国会で、わが国はベトナム問題の傍観者ではもうすでにありません、安保条約の適用範囲にはベトナム、朝鮮、中国も入るということを言い、ベトナムの紛争の主役であるアメリカに加担するがごとき言明をし、ベトナム紛争に国民の知らぬ間にずるずると介入していくようなことを例の名答弁のうらに暗示しておられるのであります。さらに、沖縄に対する報復攻撃は理論的にはあり得る、しかし、現実には武器の持ち合わせがないから、まずないだろうと言うがごときに至っては、まことに危険千万でありまして、これら一連の椎名発言のエスカレーションは、普通のおとぼけとして聞き流しておくわけには断じてまいらないのであります。昨日はまた、佐藤総理が、「沖縄や本土が攻撃される危険があるというが、アメリカの圧倒的な核の報復を覚悟して初めて沖縄や本土への攻撃が可能である。」 と答弁されましたが、これもまたきわめて挑戦的で、一国の安全保障の責任を持つ総理としてはまことに慎重を欠いた発言といわねばなりません。拍手
このような危険な態度を改め、ベトナムの火を消すため、アメリカに対して重大な反省を求めて、戦争を未然に防止することが、わが国の平和を守る唯一の道であります。ベトナムの問題の解決は、ジュネーブ議長国であり、世界の強国でもありますソ連やイギリス等が、アメリカ、北ベトナム、中共を交渉の場につかせることから始まり、世界の国々がその中立を保障することを全うするというのが一般に想定される順序であります。これがためには、インド、アラブ連合、その他日本を含めて、交戦参加国を除いたアジア・アフリカの諸国がこの雰囲気をつくり上げることが絶対に必要であります。したがって、わが国がこのベトナム和平に寄与するためには、ややもすると、アジア反共国家グループの色彩を強めつつあることに反省をいたし、真にアジアの一員としての外交姿勢に立ち返り、これらアジア・アフリカ諸国の信頼をかち得て、これらの諸国とともにベトナム和平への積極的な働きかけを積み重ねることであります。佐藤総理も、その上に立ってみずから外国へ出て説得すべきであり、また、特使を派遣して積極的に努力すべきであります。その際こそ、あるいは野党の党首もその特使となって、国の安全とアジアの平和のために働くような場合もあり得るかと信ずるものであります。このようにして初めてわが国の安全に至大な影響を持つベトナムの平和の解決をはかり得ると信ずるものであります。
最後に、佐藤内閣の政治姿勢について一言申し上げ、質問の結びといたしたいと思います。
一九七〇年の安保の改定期を控えまして、国内は安保論争で騒然といたしてまいりました。しかしながら、一国の安全の保障は、必ずしも純粋軍事力だけでは解決はいたしません。安全保障の問題は外交の問題であり、政治の問題であります。したがって、国民の大多数の共感をどこに求めるかということが一番大切であります。自分の党の考え方が一番正しく、また、実際政治の責任を持っているからということで、政府が一方的に自分の考えを力をもって押し切ろうとするようなことが万々一あるとするならば、それこそたいへんなことであります。おそらく帯内閣当時の安保騒動以上の危機を招くに至るでありましょう。
私は、この意味におきまして、アメリカ追随の外交、安保条約長期固定化の構想、小選挙区制の実施のにおい、国会において力で押し切らんとするような姿勢など、佐藤内閣の政治の姿勢が心配でなりません。民主主義国家の総理としてなすべきこと、とるべき姿勢は、国が何を求めているかを謙虚な気持ちで探求し、国民の期待に沿い、国民の希望を実現する政治を行なうことでなくてはならないのであります。さらに、国民の間に意見の対立があるならば、国民共通の基盤をつくり、国民の大多数が納得し得る政治姿勢を総理みずからがっくる努力をすることであります。野党は言いたいことを言え、おれはかってに好きなことをやるというような姿勢では、国民不在の権力的な政治姿勢となり、結局は、わが国の民主政治を破壊し、わが国の平和を脅かし、国民を犠牲にする道であって、また同じ誤りを繰り返す、いつか来た道となると思います。この愚を避ける方法は、佐藤総理、あなた御自身が国民の身になってものを考え、政治を行ない、国民とともに歩むという政治姿勢に切りかえる以外にはございません。
最近の佐藤内閣の政治姿勢に対しまして重大な警告を発し、私の代表質問を終わりたいと思います。拍手
〔内閣総理大臣佐藤榮作君登壇〕
佐
佐藤榮作#15
○内閣総理大臣(佐藤榮作君) お答えいたします。
過日の私の所信表明につきまして、今日の経済は、政府の見るような楽観的なものではないんだ。さらに、これに注意をしないと、とんでもない状態になるという御忠告がございました。私は、決して楽観しておるものではございません。ただ、ただいまの状況が上昇の方向に向かっておる。これを、在来の政策を強力に充実し、努力することによりまして、さらに成果をあげることができる、かように私は考えておるのでありまして、そういう意味で、いろいろの御批判につきましてもこれをまじめに考えておる次第であります。
しかし、近く補正予算を組んではどうか、ことに下期対策としてそのことをやることを進言されたと、かように思いますが、私は、ただいままで下期対策として補正予算を組むというような結論には達しておりません。玉置君も御承知のように、いろいろ世間では議論をしております。今回の景気上昇は、非常に短期的な景気短命説、これがある程度強く出ております。さような意味で、私どもも今回の経済の動向についてこの上とも注意するつもりでございます。
次に、第二の問題として、物価の問題についてのお話がありました。生鮮食料品の値上がりを防止する、そのために民主社会党も二法案を提案しておるから十分取り入れろ、こういう御注意でございますが、この点はさらに検討を加えていきたいと思います。いわゆる物価と申しましても、国民生活に直結しておるものが最も強く感じられるのでありますので、生鮮食料品などは特にその供給を円滑にしたいものだ、かように思い、せっかく努力しておる際でございます。
また、経済の基本的な構想につきましていろいろのお話があり、インフレを防止しろ、あるいは姿勢を正せ等々の御意見が出ておりますが、ただいま経済企画庁を中心にいたしまして、いろいろ長期経済計画の樹立について努力しておる際であります。いずれ成案を得た上で強力に実施していくことにいたしたいと思います。
今回の米価決定に際しまして、いろいろの御批判を受けました。たいへんむずかしい問題であっただけに、このことがあの程度の摩擦で済んだということは、私は成功だ、かように思っております。御承知のように、今回の米価自体は、先ほども足鹿君にお答えいたしましたように、九・二%の値上げでございます。したがいまして、私はいわゆる低米価、こういうことは当たらないと思います。適正なる米価を決定した、かように自信を持っておるのでございます。農家の方々が愛情を持って米作に努力しておられる、このお気持ち、その努力、これに対して政府はこたえるものがなければならない。御指摘になるまでもなく私もさように考えます。そういう意味で、ただいまのような適正米価を決定いたした次第であります。
なお、今日これが文字どおり政治米価だ、かような御批判を受けておりますが、食糧管理制度のもとにおきまして、ただいまのこの価格決定は、もともと政治米価であります。さような意味において、私は、政治米価の批判を受けたからと申して、別にこれは恥ずかしい思いではないのでございます。食管会計を行なっております限りにおいて、政治米価であることは当然でございます。
なお、この問題について、農家の努力に対してこの際農民年金制度を制定しろというお話でございますが、私は、国民年金制度、これを充実することについてなお一そうの努力はいたしますが、特に農民であるがゆえにというような立場から、特別な年金制度を考慮しろということは、農民の努力に報いるにいたしましても、国民を分けることになるのでありまして、私は賛成をいたさないのであります。
次に、アジア外交の基本方針について、いろいろお尋ねがございました。御承知のように、アジアにおきましては、いろいろ問題が集約されております。ただいまベトナム紛争がまことに刺激的なものでありますし、同時にまた、中国国連加盟、あるいは核実験禁止の問題等々、幾つも問題が重なっておると思います。したがいまして、アジアに位する日本として、そうしてどこまでも平和を愛好し、平和に徹し、お互いの繁栄を心から願っておる日本のあり方といたしまして、非常にむずかしい問題に当面しておるといわなければなりません。かような際におきまして、私どもがいずれの国とも仲よくしていく、そうして平和に徹して、お互いの繁栄を願っておる、これを十分理解していただくことこそ、日本外交の基本的態度である、かように私は言うのでございます。
中共に対する封じ込めその他の政策が云々されますが、米国自身もいわゆる封じ込め政策というものをとっておりません。これが武力拡張を防ぐというならば、アメリカはそのとおりの政策をとっております。しかしながら、いわゆる封じ込め、こういうものでないことはだんだん理解がいったように私は思います。私は、日本のあり方、アメリカのあり方、中共のあり方、北越のあり方等々、それぞれの国々がそれぞれの行き方をいたしますが、お互いにその立場を理解し、平和を求めるというところに一致点を見出すならば、必ず話し合いの場は見出せると思うのでありまして、私は、そういう意味におきまして、日本の中共対策もこれで御理解がいただけると思います。
沖縄の問題について、ただいま問題になっております具体的な裁判移送の問題を取り上げられました。私は、ラスク長官の所管の問題でもありますので、この問題をラスク長官と話し合ったわけであります。十分理解のある処置がとられる、かように私は思うのであります。また、協議会を開催しろ、あるいは抗議を申し込め等々のお話もございますが、最も効果的な方法といたしましては、率直にラスク長官と話をすることが効果のある方法だ、かように私は考えましたので、日米合同委員会のこの機会に、ラスク長官とも話し合った次第であります。
また、この沖縄の問題をめぐって、過日の私の発言が挑戦的である、あるいは慎重を欠く等の御批判がございました。これは御忠言として伺っておきたいと思います。
最後に、政治姿勢につきましていろいろお話がございました。これは私に対するお尋ねだとは——私が答弁する問題ではないと思いますが、しかし、玉置君が、私並びにわが党の考え方につきましていろいろ御忠告をしてくださいましたことについて、心からお礼を申し上げるとともに、今後の反省の貴重な資料にいたしたいと思います。拍手
〔国務大臣坂田英一君登壇〕
この発言だけを見る →過日の私の所信表明につきまして、今日の経済は、政府の見るような楽観的なものではないんだ。さらに、これに注意をしないと、とんでもない状態になるという御忠告がございました。私は、決して楽観しておるものではございません。ただ、ただいまの状況が上昇の方向に向かっておる。これを、在来の政策を強力に充実し、努力することによりまして、さらに成果をあげることができる、かように私は考えておるのでありまして、そういう意味で、いろいろの御批判につきましてもこれをまじめに考えておる次第であります。
しかし、近く補正予算を組んではどうか、ことに下期対策としてそのことをやることを進言されたと、かように思いますが、私は、ただいままで下期対策として補正予算を組むというような結論には達しておりません。玉置君も御承知のように、いろいろ世間では議論をしております。今回の景気上昇は、非常に短期的な景気短命説、これがある程度強く出ております。さような意味で、私どもも今回の経済の動向についてこの上とも注意するつもりでございます。
次に、第二の問題として、物価の問題についてのお話がありました。生鮮食料品の値上がりを防止する、そのために民主社会党も二法案を提案しておるから十分取り入れろ、こういう御注意でございますが、この点はさらに検討を加えていきたいと思います。いわゆる物価と申しましても、国民生活に直結しておるものが最も強く感じられるのでありますので、生鮮食料品などは特にその供給を円滑にしたいものだ、かように思い、せっかく努力しておる際でございます。
また、経済の基本的な構想につきましていろいろのお話があり、インフレを防止しろ、あるいは姿勢を正せ等々の御意見が出ておりますが、ただいま経済企画庁を中心にいたしまして、いろいろ長期経済計画の樹立について努力しておる際であります。いずれ成案を得た上で強力に実施していくことにいたしたいと思います。
今回の米価決定に際しまして、いろいろの御批判を受けました。たいへんむずかしい問題であっただけに、このことがあの程度の摩擦で済んだということは、私は成功だ、かように思っております。御承知のように、今回の米価自体は、先ほども足鹿君にお答えいたしましたように、九・二%の値上げでございます。したがいまして、私はいわゆる低米価、こういうことは当たらないと思います。適正なる米価を決定した、かように自信を持っておるのでございます。農家の方々が愛情を持って米作に努力しておられる、このお気持ち、その努力、これに対して政府はこたえるものがなければならない。御指摘になるまでもなく私もさように考えます。そういう意味で、ただいまのような適正米価を決定いたした次第であります。
なお、今日これが文字どおり政治米価だ、かような御批判を受けておりますが、食糧管理制度のもとにおきまして、ただいまのこの価格決定は、もともと政治米価であります。さような意味において、私は、政治米価の批判を受けたからと申して、別にこれは恥ずかしい思いではないのでございます。食管会計を行なっております限りにおいて、政治米価であることは当然でございます。
なお、この問題について、農家の努力に対してこの際農民年金制度を制定しろというお話でございますが、私は、国民年金制度、これを充実することについてなお一そうの努力はいたしますが、特に農民であるがゆえにというような立場から、特別な年金制度を考慮しろということは、農民の努力に報いるにいたしましても、国民を分けることになるのでありまして、私は賛成をいたさないのであります。
次に、アジア外交の基本方針について、いろいろお尋ねがございました。御承知のように、アジアにおきましては、いろいろ問題が集約されております。ただいまベトナム紛争がまことに刺激的なものでありますし、同時にまた、中国国連加盟、あるいは核実験禁止の問題等々、幾つも問題が重なっておると思います。したがいまして、アジアに位する日本として、そうしてどこまでも平和を愛好し、平和に徹し、お互いの繁栄を心から願っておる日本のあり方といたしまして、非常にむずかしい問題に当面しておるといわなければなりません。かような際におきまして、私どもがいずれの国とも仲よくしていく、そうして平和に徹して、お互いの繁栄を願っておる、これを十分理解していただくことこそ、日本外交の基本的態度である、かように私は言うのでございます。
中共に対する封じ込めその他の政策が云々されますが、米国自身もいわゆる封じ込め政策というものをとっておりません。これが武力拡張を防ぐというならば、アメリカはそのとおりの政策をとっております。しかしながら、いわゆる封じ込め、こういうものでないことはだんだん理解がいったように私は思います。私は、日本のあり方、アメリカのあり方、中共のあり方、北越のあり方等々、それぞれの国々がそれぞれの行き方をいたしますが、お互いにその立場を理解し、平和を求めるというところに一致点を見出すならば、必ず話し合いの場は見出せると思うのでありまして、私は、そういう意味におきまして、日本の中共対策もこれで御理解がいただけると思います。
沖縄の問題について、ただいま問題になっております具体的な裁判移送の問題を取り上げられました。私は、ラスク長官の所管の問題でもありますので、この問題をラスク長官と話し合ったわけであります。十分理解のある処置がとられる、かように私は思うのであります。また、協議会を開催しろ、あるいは抗議を申し込め等々のお話もございますが、最も効果的な方法といたしましては、率直にラスク長官と話をすることが効果のある方法だ、かように私は考えましたので、日米合同委員会のこの機会に、ラスク長官とも話し合った次第であります。
また、この沖縄の問題をめぐって、過日の私の発言が挑戦的である、あるいは慎重を欠く等の御批判がございました。これは御忠言として伺っておきたいと思います。
最後に、政治姿勢につきましていろいろお話がございました。これは私に対するお尋ねだとは——私が答弁する問題ではないと思いますが、しかし、玉置君が、私並びにわが党の考え方につきましていろいろ御忠告をしてくださいましたことについて、心からお礼を申し上げるとともに、今後の反省の貴重な資料にいたしたいと思います。拍手
〔国務大臣坂田英一君登壇〕
坂
坂田英一#16
○国務大臣(坂田英一君) 玉置議員の御質問にお答え申し上げたいと思いますが、大体総理からお答えがあったように思いますので、重複を避けたいと思います。また、先ほど御答弁申し上げたの国務大臣の演説に対する玉置一徳君の質疑でございます。
米価決定につきましては、先ほど総理も言われたとおりでありまして、今までの米価よりも千五百二円、それから率にいたしまして九・二%でございますから、そう安いものではないと申すことができると思います。なお、先ほども申しましたように、予約申し込みが昨日までで六百六万トンに達しておりまして、昨年よりもはるかに多いのでございます。こういう点から見ましても、まずまずと私も考えて、非常に喜んでおるわけでございます。拍手
それから、生鮮食料品の対策の問題は、先ほど総理からお話がありましたとおりでございますが、なお、私どもといたしましては指定産地の増設、それから法律もできましたので、今後、これらの問題を整備し、市場の問題、小売り商の問題、コールドチェーンの研究等々、いろいろあるわけでございますが、御協力を願いたいと思います。拍手
〔国務大臣椎名悦三郎君登壇〕
この発言だけを見る →米価決定につきましては、先ほど総理も言われたとおりでありまして、今までの米価よりも千五百二円、それから率にいたしまして九・二%でございますから、そう安いものではないと申すことができると思います。なお、先ほども申しましたように、予約申し込みが昨日までで六百六万トンに達しておりまして、昨年よりもはるかに多いのでございます。こういう点から見ましても、まずまずと私も考えて、非常に喜んでおるわけでございます。拍手
それから、生鮮食料品の対策の問題は、先ほど総理からお話がありましたとおりでございますが、なお、私どもといたしましては指定産地の増設、それから法律もできましたので、今後、これらの問題を整備し、市場の問題、小売り商の問題、コールドチェーンの研究等々、いろいろあるわけでございますが、御協力を願いたいと思います。拍手
〔国務大臣椎名悦三郎君登壇〕
椎
椎名悦三郎#17
○国務大臣(椎名悦三郎君) 外交問題に関して総理からお答えのなかった問題及び——LT貿易の問題は通産大臣からお答えすることになっておりますので、その他の問題でまだお答えをしない分につきまして申し上げます。
国連に中国を早く迎えることが大事であると、これはいろいろ考え方はありますが、それはそれといたしまして、来たる国連総会において、重要事項指定方式をもってこれを処理するという方針を持って臨むのかどうかというのが、御質問の要旨であったと思います。いずれにいたしましても、中国を国連に迎え、そして国府を国連から追放するということは、世界平和にとってきわめて重大な問題でありまして、この問題は、やはりただ一票の差できめるというようなことでなしに、三分の二の方式、すなわち、言うなれば国際世論の大勢のもとでこれを処理するのが適当である、こういう考え方に日本といたしましては立っておるのであります。拍手でありますから、依然として、この重要事項指定方式をもって処理すべきであるという方針のもとに、日本としては来たる国連総会に臨む所存でございます。
なお、最後に、ベトナムの和平解決の問題についての御質問があったように思われますが、日本といたしましては、従来、和平探求の方法についていろいろ努力しておるととは、御承知のとおりであります。しかし、問題は、アメリカ側なり南越側の方針に同調して、当の北越側が武器を捨てて和平交渉に踏み切るかどうかというこの決意というものが、問題の核心であります。これを促すことに有効な方法があれば、そしてまた、日本がこれに有効に協力し得る事柄であれば、何でもいたすというのが日本の方針でございます。拍手
〔国務大臣福田赳夫君登壇〕
この発言だけを見る →国連に中国を早く迎えることが大事であると、これはいろいろ考え方はありますが、それはそれといたしまして、来たる国連総会において、重要事項指定方式をもってこれを処理するという方針を持って臨むのかどうかというのが、御質問の要旨であったと思います。いずれにいたしましても、中国を国連に迎え、そして国府を国連から追放するということは、世界平和にとってきわめて重大な問題でありまして、この問題は、やはりただ一票の差できめるというようなことでなしに、三分の二の方式、すなわち、言うなれば国際世論の大勢のもとでこれを処理するのが適当である、こういう考え方に日本といたしましては立っておるのであります。拍手でありますから、依然として、この重要事項指定方式をもって処理すべきであるという方針のもとに、日本としては来たる国連総会に臨む所存でございます。
なお、最後に、ベトナムの和平解決の問題についての御質問があったように思われますが、日本といたしましては、従来、和平探求の方法についていろいろ努力しておるととは、御承知のとおりであります。しかし、問題は、アメリカ側なり南越側の方針に同調して、当の北越側が武器を捨てて和平交渉に踏み切るかどうかというこの決意というものが、問題の核心であります。これを促すことに有効な方法があれば、そしてまた、日本がこれに有効に協力し得る事柄であれば、何でもいたすというのが日本の方針でございます。拍手
〔国務大臣福田赳夫君登壇〕
福
福田赳夫#18
○国務大臣(福田赳夫君) お答えいたします。
景気対策として本年中に補正予算を組む考えかと、こういう御質問ですが、その考えはございません。今日までの景気の上昇状況は、きわめて着実堅実である、かように見ております。
また、下半期は一体どうなるか、御質問の点は、上半期の景気上昇は認めるが、その景気上昇が財政によって進められておる、ところが財政のほうが下半期に至って横切れになるのじゃないか、こういうことでございますが、そうはなりません。公共事業は六割以上を上半期に契約をいたします。しかし、支払いは四割ぐらいでありまして、大体年間を通じてなだらかに実施される、かようにごらんになっていいのじゃあるまいか、かように見ておるわけであります。また、財政の支出に応じまして、民間の需要も起こりつつあります。彼此勘案いたしまして、下半期も上半期同様に着実な上昇をする、財政から購買力を補給する必要は認めない、かように考えております。
さらに、第二点は、昭和四十二年度は公債が増発される傾向じゃないか、それに伴ってインフレの心配はないか、かようなことでございますが、お話のように、来年度におきましても、景気の状況を考えますると、やはり民間の設備投資がまだ本格的には起こってこない、かように見ております。したがいまして、財政が成長力を推進するという必要は依然として続く、したがいまして、公共事業の財源としての公債は、昭和四十一年度に比べてやや増発される傾向を持つであろう、かように見ております。しかし、公債が出たからインフレというふうには考えておりません。問題は、公債を財源として編成される財政の規模が一体どうなるか、こういうところにあると思うのであります。つまり国全体の中で政府は最大の消費者であります。その最大の消費者が財政の規模を拡大し過ぎて、民間の需要を圧迫する、そこに民間の資金なり物財なり、あるいは労働力なりに不均衡を生ずる、そこにインフレというものが起こる要因があるのでありまして、租税によって全部の財政を運営するという方針をとりましても、財政の規模が過大に過ぎれば、そこにインフレがあるのでありまして、公債を使用いたしましても、財政の規模において適正なる限りインフレになるおそれは断じてない、かように確信を持っている次第でございます。拍手
〔国務大臣三木武夫君登壇〕
この発言だけを見る →景気対策として本年中に補正予算を組む考えかと、こういう御質問ですが、その考えはございません。今日までの景気の上昇状況は、きわめて着実堅実である、かように見ております。
また、下半期は一体どうなるか、御質問の点は、上半期の景気上昇は認めるが、その景気上昇が財政によって進められておる、ところが財政のほうが下半期に至って横切れになるのじゃないか、こういうことでございますが、そうはなりません。公共事業は六割以上を上半期に契約をいたします。しかし、支払いは四割ぐらいでありまして、大体年間を通じてなだらかに実施される、かようにごらんになっていいのじゃあるまいか、かように見ておるわけであります。また、財政の支出に応じまして、民間の需要も起こりつつあります。彼此勘案いたしまして、下半期も上半期同様に着実な上昇をする、財政から購買力を補給する必要は認めない、かように考えております。
さらに、第二点は、昭和四十二年度は公債が増発される傾向じゃないか、それに伴ってインフレの心配はないか、かようなことでございますが、お話のように、来年度におきましても、景気の状況を考えますると、やはり民間の設備投資がまだ本格的には起こってこない、かように見ております。したがいまして、財政が成長力を推進するという必要は依然として続く、したがいまして、公共事業の財源としての公債は、昭和四十一年度に比べてやや増発される傾向を持つであろう、かように見ております。しかし、公債が出たからインフレというふうには考えておりません。問題は、公債を財源として編成される財政の規模が一体どうなるか、こういうところにあると思うのであります。つまり国全体の中で政府は最大の消費者であります。その最大の消費者が財政の規模を拡大し過ぎて、民間の需要を圧迫する、そこに民間の資金なり物財なり、あるいは労働力なりに不均衡を生ずる、そこにインフレというものが起こる要因があるのでありまして、租税によって全部の財政を運営するという方針をとりましても、財政の規模が過大に過ぎれば、そこにインフレがあるのでありまして、公債を使用いたしましても、財政の規模において適正なる限りインフレになるおそれは断じてない、かように確信を持っている次第でございます。拍手
〔国務大臣三木武夫君登壇〕
三
三木武夫#19
○国務大臣(三木武夫君) 玉置君にお答えいたします。
私に対しては、中小企業対策についてお尋ねがありましたが、中小企業対策は、結局においては設備、技術、あるいは経営、これを近代化するという以外に方法はない。これともう一つは、経営の規模が零細ですから、できるだけ協業化していく、これに近代化資金、高度化資金というものをできるだけつけて、そういう体質改善の意欲を助長する、これが中小企業対策の中心であるわけでありまして、今後こういう政策を推進してまいりたいと考えております。
中共貿易については、アメリカと日本の見解の違うことは御指摘のとおりで、緊密な関係にある両国でありますから、意見の一致する場合が多いのでありますが、たまには問題によって両国の見解が違うことは、これは当然であります。その一つは、やはり中国貿易であることは事実であります。中国と日本との関係は、これは地理的にも近い。原料品を中国から買って、工業製品を中国に売るという貿易構造からいっても、日中の貿易が進んでいくということは、これは自然の姿であります。したがって、今後も政府はイデオロギーにとらわれることなく、この中国との貿易も進めていくという基本的な方針は変わらないのであります。ただ、輸銀を使った長期の延べ払い、これはいまストップしておりますが、これも永久にこういう形であるというわけにもいかない。将来具体的な問題が起こったときに、自主的に諸般の情勢を勘案して、政府がどうするかということを具体的に判断をして処理したいという考えでございます。
ただ、日中貿易の現状が、友好商社に重点が置かれて、そうしてLT貿易の比重が軽くなっておることは、これは正常な姿だとは思っておらない。どうしても今後は、LT貿易を中心として日中の貿易はなされることが正常な姿であって、これは今後検討を加えなければならぬと考えておる次第でございます。お答えといたします。拍手
この発言だけを見る →私に対しては、中小企業対策についてお尋ねがありましたが、中小企業対策は、結局においては設備、技術、あるいは経営、これを近代化するという以外に方法はない。これともう一つは、経営の規模が零細ですから、できるだけ協業化していく、これに近代化資金、高度化資金というものをできるだけつけて、そういう体質改善の意欲を助長する、これが中小企業対策の中心であるわけでありまして、今後こういう政策を推進してまいりたいと考えております。
中共貿易については、アメリカと日本の見解の違うことは御指摘のとおりで、緊密な関係にある両国でありますから、意見の一致する場合が多いのでありますが、たまには問題によって両国の見解が違うことは、これは当然であります。その一つは、やはり中国貿易であることは事実であります。中国と日本との関係は、これは地理的にも近い。原料品を中国から買って、工業製品を中国に売るという貿易構造からいっても、日中の貿易が進んでいくということは、これは自然の姿であります。したがって、今後も政府はイデオロギーにとらわれることなく、この中国との貿易も進めていくという基本的な方針は変わらないのであります。ただ、輸銀を使った長期の延べ払い、これはいまストップしておりますが、これも永久にこういう形であるというわけにもいかない。将来具体的な問題が起こったときに、自主的に諸般の情勢を勘案して、政府がどうするかということを具体的に判断をして処理したいという考えでございます。
ただ、日中貿易の現状が、友好商社に重点が置かれて、そうしてLT貿易の比重が軽くなっておることは、これは正常な姿だとは思っておらない。どうしても今後は、LT貿易を中心として日中の貿易はなされることが正常な姿であって、これは今後検討を加えなければならぬと考えておる次第でございます。お答えといたします。拍手
園
園
園田直#21
○副議長(園田直君) 本日は、これにて散会いたします。
午後四時十七分散会
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出席国務大臣
内閣総理大臣 佐藤 榮作君
法 務 大 臣 石井光次郎君
外 務 大 臣 椎名悦三郎君
大 蔵 大 臣 福田 赳夫君
文 部 大 臣 中村 梅吉君
厚 生 大 臣 鈴木 善幸君
農 林 大 臣 坂田 英一君
通商産業大臣 三木 武夫君
運 輸 大 臣 中村 寅太君
郵 政 大 臣 郡 祐一君
労 働 大 臣 小平 久雄君
建 設 大 臣 瀬戸山三男君
自 治 大 臣 永山 忠則君
国 務 大 臣 橋本登美三郎君
国 務 大 臣 福田 篤泰君
国 務 大 臣 藤山愛一郎君
国 務 大 臣 松野 頼三君
国 務 大 臣 安井 謙君
出席政府委員
内閣法制局長官 高辻 正巳君
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この発言だけを見る →午後四時十七分散会
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出席国務大臣
内閣総理大臣 佐藤 榮作君
法 務 大 臣 石井光次郎君
外 務 大 臣 椎名悦三郎君
大 蔵 大 臣 福田 赳夫君
文 部 大 臣 中村 梅吉君
厚 生 大 臣 鈴木 善幸君
農 林 大 臣 坂田 英一君
通商産業大臣 三木 武夫君
運 輸 大 臣 中村 寅太君
郵 政 大 臣 郡 祐一君
労 働 大 臣 小平 久雄君
建 設 大 臣 瀬戸山三男君
自 治 大 臣 永山 忠則君
国 務 大 臣 橋本登美三郎君
国 務 大 臣 福田 篤泰君
国 務 大 臣 藤山愛一郎君
国 務 大 臣 松野 頼三君
国 務 大 臣 安井 謙君
出席政府委員
内閣法制局長官 高辻 正巳君
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