瀬戸山三男の発言 (本会議)
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○国務大臣(瀬戸山三男君) お答えいたします。
今回の新潟地方の災害は、先ほど御報告いたしましたように、主として中小河川に関しております。中小河川全般の問題については、先ほど総理からもお話がありましたが、率直に申し上げて、わが国の治水事業は非常におくれております。私どもは、御承知のとおり、治水五カ年計画等を策定いたしまして、鋭意努力をいたしておるところでありますが、非常に今日までのギャップが大きい、このために、国民の経済力との見合いで、今後最大の努力をいたしたい、かように考えておるわけでございます。
なお、先ほど、いろいろ具体的な問題についてお話がありました。しごくごもっともな点が多々あるわけでありますから、簡単に私どもの考え方を申し上げておきたいと思います。
阿賀野川の右岸堤防を切って、現在まだ九十平方キロメートルぐらい湛水いたしておりますが、これを早く排水したらどうか。私どもも、実はあの穀倉地帯、しかも町も村もつかっておるという状況がありますから、できるだけ異例の措置をとってでもこの排水に全力を尽くしたい。一昨日でありますが、地元のそういう要望もありましたし、阿賀野川の下流右岸堤を切って排水をしたいという決意をいたしまして、そのことを地元、県等と協議をいたさせました。ところが、御承知のとおり、あの地帯は、すりばち状といいますか、なべ底状といいますか、昔から非常に低湿なところでございます。したがって、この排水をするについては、阿賀野川の右岸堤、堤内の土地を入れて少なくとも四百メートルぐらい切開しなければならぬだろう、こういうことで、それを切ることの時間と排水の時間、こういうことを勘案して、それを切って措置する前に排水ができはせぬか、こういうことでありましたので、それを一応取りやめることにいたしました。その際には、あの鉄道の下流のほうでございましたが、さらに鉄道の上流に——これは昨日の話であります。鉄道の上流地域の、もと阿賀野川のずっと古い河川敷地帯が適当である、こういう話もありまして、それも検討いたしております。これは百五十メートルぐらい切ったらどうか、こういう状況でありますが、これも非常に土壌の低湿なところでありまして、一体重機械がはいれるかどうか、こういうことでいま検討を進めておるところであります。効果がありますれば、緊急避難的な異例の措置を講じたい。ただ、現在、きょうも多少雨が降っておりますが、もし豪雨等がきたときに阿賀野川のはんらんがあったらどうだ、こういうところまで検討して慎重にやっておりますが、効果があれば、やることにやぶさかでない。現在検討を続けております。ただ、それよりも、加治川左岸の四百メートルの決壊を早く締め切る。これは先ほど申し上げましたように、今日中にはぜひこれを締め切って水をとめたい。現在減水をいたしておりますが、一体排水が今後三、四日で済むかどうか、この問題とからみ合わせて慎重に早急に検討の結論を出したい、こういうことでございます。
それからもう一つ、中小河川の問題を先ほど申し上げましたが、加治川の改修計画でございます。新潟県下には十八本の中小河川あるいは十八本の小規模河川、これは五カ年計画の中で進めております。その一つとして、加治川では、昭和七年七月の過去の最大降雨量、日雨量百七十二ミリメートル、これで計画を進めております。総計画二十一億の河川改修計画を進めております。ところが、今回降りましたのが、十七日の雨が日雨量二百五十三ミリ、計画は二百ミリでやっておりますが、先ほど御報告申し上げましたように、連続雨量五百ミリ以上、異常な水害で、こういう経験はあそこになかった。まだ河川改修が進まないうちにこの事態が起こった。まことに遺憾でありますが、この計画はぜひ早く進めたい。同時に、先ほどお話がありましたが、他に放水路をつくる必要があるかどうか、これはあわせて検討したいと思います。
ただ、余談でございますけれども、あそこの両岸に約七キロの桜堤というものがございます。これについて地元にぜひ御協力を願わないと——桜堤というもの、これは大正年間につくったものだそうでありますが、これで河川改修を今日までがえんじられなかったことが、相当の影響がある。これはぜひこの際地元にもお考えを願いたい。
それからもう一つは、あの地帯の河川を大幅に広げるということはきわめて困難であろう、と同時に、河川堤防を膨大なものをつくることも困難であろう、したがって、上流地域に防災的な調節ダムをつくるということをさらにつけ加えて検討を進めたい、かように考えておるわけでございます。
それから、救農土木の問題については、先ほども具体的のお話がありましたから申し上げておきますが、国道七号線が非常に低うございます。現在約一キロまだ水びたしになっておりますが、これのかさ上げをする必要がある、あるいは拡幅をする必要がある。しかし、ああいう地形でございますから、問題は、内水の移動をどうするか、こういうことをよく地元と打ち合わせてその計画を進めたい。非常に今度は農作物が大被害を受けておると思います。あの広大な面積の被害でありますから、相当困られる事態が起こると思う。私どもは、可能な限りそういう救農的な土木を起こしたい、かように考えておるわけでございます。(拍手)
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