大出俊の発言 (内閣委員会)
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○大出委員 昨日、私どもが三次防をながめておりますと、どうも国防の基本方針にありますように、米国との安全保障体制を基調としてこれに対処するという一つの基本の上にたちまして、国力、国情に応じた自衛のために必要な限度においてという説明書きがついておりますけれども、効率的な防衛力を、きのう長官の答弁にありましたように、漸進的に整備を続けていくのだ、こういうたてまえになっているわけであります。
そうなると安保体制が基調になっておりますその上に立っての漸進的な体制整備、こういうことになりますから、その限りにおいては、防衛という名のもとに、防衛という名の武力というものがやはり中心になっていくということになるわけでありまして、しかもアメリカの大きな戦力というものが背景になっている。私どもの見方からすれば、その中に含まれている自衛隊ということになる、こういうふうに解釈をいたしますから、そこで私は、きのうはいみじくも昔の海軍大臣の話が出てまいりましたり、長官からは航空管制体制の中で涙がこぼれたという話が出てさましたり、どうも私も旧軍隊の経験がありますから、まさに昔に返ったような話を承ったのでありますけれども、新憲法が消えてしまったような感じがいたします。実はそれではいけないという考え方なんであります。武力防衛という名の武力の前に、政治というものがあくまでも優先をしなければならない筋合いでありまして、その上で国際的な平和というものが確立をされていく、こうでなければならぬと私は思っているわけであります。
しかも、私どもと皆さんの間に大きな意見の相違がありますが、いずれにせよ、国民的な基盤の上に立たなければ、日本という国の安全というものは確保できない、こう考えているわけであります。だから、私どもは、非武装中立というものの考え方で国論を統一すべきであるという意見に立ってその努力をしている、こういう立場です。ところが、皆さんのほうは、例の自衛隊の発足当時のいきさつにもあるとおりに、逆にアメリカの側から言われてつくったわけでありますから、その姿というものは一貫して今日に及んでいる。だからそのことは、武力に中心を置かれた抑止力というものは、一つ間違うと、逆にそのことによって日本の安全が大きく脅かされる結果さえ招来しかねない。ここに私は中心を置かなければならぬと思うわけであります。そうすると、どうも昔の海軍大臣の話が出てみたり、航空管制体制等につきましても、涙のこぼれる話、しかし、きょうもそれでわれわれは安心して生活ができているなどという話になるとすると、非常にその点は危険になる、私はこういう心配を逆にするわけです。
今日の自衛隊は、そういう意味では国民の全体の支持の上に立っている自衛隊とは言えない。だから私は、その意味ではもっと謙虚に、率直に焦点を避けるのではなくて、表に比してしただいて、国民の前で論議をする、そういう姿勢が必要だ、こういう気持ちで、実は想定国ということばはよく使ってきたことばでありましたが、長官の対象国なんかにつきましても、予算委員会のあなたの答弁では、対象国なんと言った覚えはないと答えているのですが、きのうははっきり二カ月前までは対象国と言ってきたのだ、二カ月前から変えたのだという話でもあります。したがって、できるだけ事実に基づいて、明らかにするものは隠さずに国民の前に明らかにする必要がある、そうして論議を起こす必要がある、こう私は考えております。そのことを実はきのう質問の中で明らかにしたいと思ったところでありますが、意見の相違を前提といたしておりますけれども、政治があくまでも優先をする、その上で国民的な規模でものを考える、ここに中心を置く、そのためには明らかにするものは明らかにする、これが私は必要だろう、こう思っておりますが、いかがですか。