若林正武の発言 (農林水産委員会)

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○若林政府委員 まず、わが国の林業の現状につきまして御説明申し上げますと、木材の需要、これはわが国の経済の発展に伴いまして著しく増大をいたしてまいっております。これに対比いたしまして、国内の林業生産、これは依然として停滞の傾向を示しておるのでございます。これは、日本の現在の森林資源の構成その他からいたします問題もございますが、林道の開発その他、いろいろ問題がこれに関連いたしておりますが、生産が停滞的である。さらにまた、外材の輸入が増大をいたしてまいっております。
 二番目といたしましては、国内の森林資源の開発というものが必ずしも十分でなくて、日本の森林資源というものが十分に生産力を発揮していない現況にあるのでございます。と申しますのは、先ほども申し上げましたように、幼齢林というものが多い。しかも、造林自体が最近減少の傾向にあるということでございます。
 三番目といたしましては、林業生産の過半をになっておりまする私有林の経営におきまして、経営規模の非常に零細なものが多うございまして、経営基盤というものが脆弱であり、生産活動も一般に停滞的でございます。
 四番目といたしまして、林業就業者の他産業への流出が著しく、林業労働力の量的な不足とともに、高齢化あるいは女性化と申しますか、質的な劣弱化という傾向が見られるようになってまいっておることでございます。
 こういった最近の林業の動向というものを前提にいたしまして、今後どのように対処していくのかという問題でございますが、究極の目標といたしましては、昨年、林業基本法の第十条第一項に基づきまする基本計画及び長期見通しがございますが、こういうものを目標にいたしまして日本の森林資源の充実をはかってまいる、そういうことによりまして、林業の総生産の増大あるいは生産性の向上というふうなことをはかってまいらなければならないのでございます。そのためには、生産、流通、構造、労働、こういった各部門の対策というものを総合的に講じなければならないわけでございます。
 以下、各部門ごとにつきまして説明申し上げますと、まず生産対策といたしましては、林道網の整備、造林地の拡大等によりまする生産基盤の拡充ということにつとめまして、森林資源の充実をはかってまいる必要があるわけでございます。従来から、構造改善事業等によりまして、林業の機械化あるいは省力化等、近代化のための施策を推進いたしまして、林業経営の改善ということにつきまして努力をいたしておるわけでございますが、今後はさらにこういった面を促進してまいらなければならないというふうに考えておるのでございます。
 さらに、労働力対策等につきましても、今後の林業の就労体制の整備というふうなことをはかりまして、労働条件の改善、社会保障の拡充というふうなものにつとめまして、林業労働力の確保をはかることが必要だというふうに考えておるのでございます。
 林業の総生産の増大あるいは生産力の向上をはかりますために、やはり森林の質的な充実をはかる、そのためには、今回御提案申し上げておりますように、森林計画制度の改善によりまして、その達成をはかってまいりたいというふうに考えておるのでございます。適期に伐採をやる、あるいは樹種または林相の改良というものにつきましても、これを計画的に進めてまいる。森林施業の面におきまして、合理的あるいは計画的な、ただいま申し上げましたような施業を進めるということによりまして、林業基本法が意図いたしておりまする林業総生産の増大あるいは生産力の向上、ひいては林業所得の増大というふうなことが、これによってはかられてまいるというふうに考えておるのでございます。
 以上、簡単でございますが、林業の現況と今後の対策ということについて申し上げたのでございます。

発言情報

speech_id: 105505007X03519670718_003

発言者: 若林正武

speaker_id: 12109

日付: 1967-07-18

院: 衆議院

会議名: 農林水産委員会