若林正武の発言 (農林水産委員会)
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○若林政府委員 先ほども申し上げましたように、昭和三十七年の森林法の一部改正によりまして、国は森林計画の実行を確保いたしますために、森林施業に関します指導、助言の充実をはかりますほか、個別の森林所有者の計画的施業を促進する必要性ということにつきましては当時におきましても認めておったのでございまして、指導、普及の事業の一環といたしまして、個別経営計画の制度を昭和三十七年から実施をいたしてまいったのでございます。
この個別経営計画の性格でございますが、これは当然森林所有者の私経済的条件を重視するというものであるわけでございます。また、その当時といたしましては、林業経営の諸条件というものも恵まれた環境にあったわけでございます。こういったこと等のために、個別経営計画の制度を法律に規定をするというところまでは当時至らなかった、またその必要がなかったということでございます。その後、御承知のような林業の動向に徴しまして、森林所有者がやはり計画的かつ合理的な施業を行なうように誘導いたす必要性が痛感されたのでございます。したがいまして、現行の指導、助言あるいは勧告というふうなことだけでは必ずしも十分でない。そこで、現行のただいま申し上げましたような制度にあわせまして、森林施業計画の新しい制度化をはかりまして、森林計画の目標達成をはかることにいたしたのでございます。
さらに、もう少し具体的に、この間の、なぜ施業計画をつくるのかということについて申し上げますと、全国森林計画及び地域森林計画の計画事項との対応の問題でございますが、地域森林計画の計画事項というものを大別して申し上げますと、まず第一は、森林所有者が順守すべきものとしての特定林分におきまする施業方法等の事項が一つございます。それから第二といたしまして、順守することが望ましいものとしての事項、たとえて申し上げますと、標準伐期齢であるとか、あるいは植栽樹種等でございます。それから第三点といたしましては、地域として達成をはかるものとしての、たとえば伐採立木材積であるとか、あるいは造林面積、こういったものがあるわけでございまして、ただいま申し上げましたように、大別いたしますと三つに分かれるわけでございます。この第一の順守すべき事項に関しては、従前からも指導あるいは助言、さらに必要があります場合には施業の勧告というふうなこと等によりまして、おおむね所期の目的を達してまいったのでございますが、第二及び第三の事項につきましては、近年におきまする林業を取り巻くきびしい条件に基因をいたしまして、必ずしも十分な状態とは言いがたいものがあったのでございます。その結果、全国森林計画でいろいろ計画をいたしておりまする計画量というものに対しましても、必ずしも実行量というものが十分に達成がはかられていない、こういうふうな情勢があったわけでございます。
そこで、第二番に申し上げました標準伐期齢あるいは植栽樹種、こういった問題との関連になるわけでございますが、今回森林計画制度を改正いたしまして、新しく森林施業計画というものを導入いたすわけでございますが、その第一には、計画的に、かつ適期の伐採を確保するという観点からいたしまして、適正伐期の伐採による生産量の増大をはかる、こういうことによりまして林業の総生産の増大ということがはかられていくわけでございます。
それから造林の問題でございますが、計画的な造林の推進をはかる。これは当然林業の総生産の増大を達成するためには、この伐採とのうらはらにおきまして造林の問題が出てくるわけでございますが、樹種または林相の改良というものを計画的にいたしまして、生産力の高い、かつ適正な齢級配置がはかれるような森林の造成を推進することによりまして、森林資源の保続をはかりながら、今後の森林生産力の一そうの増強をはかるという必要があるわけでございます。こういったねらいをもちまして、またこういうような森林施業計画の導入をいたしまして実行、確保いたすことによりまして、地域森林計画なりあるいは全国森林計画の達成も確保できるようになる、かように私どもは考えておるのでございます。