佐藤榮作の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(佐藤榮作君) お答えいたします。
中小企業が果たしておる役割りは、先ほど永井君にお答えいたしましたので省略させてもらいます。この中小企業がたいへん大事なものだ、これは御指摘のとおりであります。で、これが悩んでおるその姿から見まして、私どもは今日政治課題の最も重点の一つだ、かように実は思っております。基本的な考え方から申しますならば、わが国の産業構造から申しまして、中小企業の発展、これはわが国の経済を成長さすための前提条件であるということであります。したがいまして、わが国の経済を発展させようと思えば、中小企業、これを安定成長の基調に乗せる、これがもう一体でございますので、そういう立場に立ちまして、この中小企業問題と取り組んでおるのであります。今回の中小企業振興事業団をつくりますことも、そういう立場から発足いたしたのであります。また、予算におきましても、ことしの予算は昨年に比べまして一八・二%程度の増加でありますが、むしろ財投のほうにより重きをかけておるのではないかと、かように思いますので、財投の増加率は実に三一%にものぼっております。これは、ただいま申し上げるような点を配慮しての事柄でございます。
また、資金の貸し付け条件について、低利、長期が望ましいという御指摘でございました。この詳細は大蔵大臣から答えることにいたしたいと思いますが、御承知のように、今回のこの資金は、高度化の事業に対する資金の場合には三分五厘でございます。さらにまた、繊維の場合だと、これが三分になっております。その他にも都道府県の無利子の資金がございますから、今回、中小企業の面におきましては、金利もよほど中小企業に益するようにできておると、かように私は確信をいたしております。
さらに、融資比率等につきましても、これは業種によって違いますが、いろいろくふうされまして、六五%から八〇%までという非常な広い範囲におきまして、融資率でも特に考慮を下しております。
次に、繊維工業についてのお尋ねでございますが、繊維工業についての基本的な考え方、これは私が申し上げるまでもなく、かつての花形産業であった。これが最近は先進国は高度化を進めておる。また、発展途上の国々からも追いかけられておる、押し上げられておる。それでわが国の繊維工業はたいへん苦しい状態に置かれておる。こういうのが現状でございます。しかし、私は、今日なお、この繊維工業が国内の需要を満たし、さらにまた、輸出はだんだん減ったとは申しましても、なお十八億の輸出を継続しております。こういう点から見ますると、この繊維工業にさらに活力を与える、これは、私ども、当然のことだと思います。この活力を与える具体的な方法はいろいろ考えられておりまして、今回は繊維新法に次ぐような構造改善もいろいろおはかりしておるわけでございます。で、その際に組合あるいは消費者の協力を得なければうまくいかないだろうというお話であります。私は、すべての産業は、労使双方、ことに組合の協力を得ないとうまくいくものではないと思います。まして、今回繊維工業が当面しておるような構造改善、こういうような問題、これをりっぱに成功さすためにも、また成果をあげるためにも、労使双方の協力、これは絶対に必要だと思います。そういう意味で、ただいまの御指摘になりました諸点については、私も御意見に賛成するものでございます。(拍手)
〔国務大臣水田三喜男君登壇〕