菅野和太郎の発言 (本会議)

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○国務大臣(菅野和太郎君) 日本の今日までの産業政策が、大企業中心であり、中小企業をないがしろにしておるのではないか、したがって、倒産者なども出ておるではないかというようなお話がありましたが、過去の高度成長におきましては、なるほど大企業が一段と発展して、中小企業の発展がおくれたことは事実であります。しかし、これはもう御存じのとおり、大企業の生産性が高いために、したがって、大企業がそれだけ発展なし、中小企業の生産性が低いためにおくれたのでありまして、目下その中小企業の格差、おくれておるのを取り返すために、今回の中小企業の対策を講じておる次第であります。
 なお、この中小企業の対策といたしましては、従来は資金面あるいは金利あるいは税制というようなことを考えてまいったのでありますが、同時に、中小企業の今日の悩みは、大企業に対して対抗することができないという点、それにはやはり協業化、共同化ということが必要であります。したがいまして、従来、協業化、共同化ということにつきましては、比較的それの指導がおくれておったのを、今度は特に協業化、共同化ということを重点として指導して、そして大企業に負けないような収益性、生産性をあげたいというので、今回の中小企業振興事業団をつくった次第であります。
 それから中小企業は将来どうあるべきかということは、これは今回の中小企業振興事業団の指導によって、私は中小企業のあり方というものがおのずからきまってくると思います。中小企業というものが、日本の産業において重要な役割りを演じておるのでありますからして、したがって、これを軽視はもちろんできないのでありまして、やはり日本の産業の基本をなしておりますから、したがって、中小企業の確保、存立、発展をはかるということが今度の中小企業振興事業団の目的でありますからして、この事業団の運営によって、私は中小企業というもののあり方がおのずからきまるというように考えておるのであります。
 それから、小規模対策について一つも案がないじゃないかというお話でありますが、先ほどから申し上げております中小企業振興事業団というものは、そもそも小規模対策が根本でありますからして、したがいまして、小規模対策を中心としてこの事業団の設立をはかっておるのであります。
 それから、資本の自由化に対してのお話がありましたが、これは先ほどお答えしたとおりでありまして、中小企業が資本取引の自由化において最も影響を受けますので、したがいまして、通産省におきましては、この資本取引の自由化に対して中小企業がいかにあるべきかということを、いま慎重にいろいろと対策を練っておる次第であります。
 それから、繊維の問題についてお話がありましたが、先ほども総理からお話がありましたとおり、繊維産業というものは、日本の産業において重要な役割りを持っておるものでありますから、したがいまして、繊維産業の確保、発展のためには政府は一段と努力したいというので、今回の改善臨時措置法案という法案を出したのでありまして、これの実効をあげるがためには、これはもちろん国民の御協力を得なければならぬし、同時に業者自身がまずその覚悟を持ってもらわなければならないと考えておるのであります。いかに政府がいろいろ対策を講じましても、業者自身がそれだけの自覚がなければ、また、自分からやるという決意がなければ、私は、この実績はあがらないと考えております。
 そういう意味におきまして、先般も関係業者の人に集まっていただきまして、こういう法律を出すがと、業者の覚悟をまず聞いたのでありまして、それで、業者も、政府がこういう法律を出すのであれば、われわれのほうも進んでひとつやりたいという覚悟を聞きましたので、今回の法律案を出すことに決定いたしたのであります。
 それから、加工や二次製品のことについてお話がありましたが、これも先ほど申し上げましたとおりでありまして、日本の繊維産業としては、加工とか二次製品の問題については、これをやはり中心として進んでいかなければならぬということにつきましては、今後、このほうにつきましても対策を講じたいと考えておる次第であります。
 それから、なお、繊維の問題につきまして、繊維の、ことに織布業の改善の問題につきましては、各地区で構造改善指導援助委員会というものをつくりたいと考えておるのであります。これはもちろん業者とか、あるいは学識経験者などをメンバーとしてやりたいと考えておりますが、なお、通産省といたしましては、労働対策上の指導援助グループとして、関連労働者の立場を代表する者がこの委員会に参加するための基盤が、今後各産地においても醸成されることを希望しておる次第であります。(拍手)
  〔国務大臣早川崇君登壇〕

発言情報

speech_id: 105505254X01319670516_013

発言者: 菅野和太郎

speaker_id: 28263

日付: 1967-05-16

院: 衆議院

会議名: 本会議