早川崇の発言 (本会議)

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○国務大臣(早川崇君) お答えいたします。
 第一は、中小企業の人手不足が激化しておるので、中高年齢層を雇うための方策を講じろ、こういうこと、それに関連いたしまして、イギリスの選択雇用税の制度あたりを考えてはどうか、こういう御質問でございます。
 御承知のように、若年労働力がたいへん減少してまいりまして、本年は新規学卒が百六十万近くあったのでありますが、今後、昭和五十年には百十七万という減り方でございます。そこで、これは中小企業だけに限らず、国全体の労働力というものが、若年労働力が不足してくるのでございまして、これを埋め合わすためには、中高年者が非常にふえてくるわけであります。十年後五百万人もふえてくるわけであります。そういう観点から、中小企業におきましても、どうしても中高年を雇う体制を政府としても考えていかなければならない、このように考えまして、昭和四十二年度から、特に中高年を雇う中小企業者には、月四千円の住宅確保奨励金を出すことにいたしております。また、中高年者の中小企業に対する職業転換に対しましては、職業転換給付金、また、中小企業に転職するための職業訓練を受ける中高年の方には職業訓練の訓練手当を増額いたしまして、中小企業の中高年者の採用の利便に資したいと考えております。イギリスのように選択的雇用税の制度を設けろという御主張でございまするが、現在はまだそこまで考えておりません。ただ、考えておるのは、官公庁におきまして、中高年を雇う比率を、たとえば六五%とか、あるいはエレベーターの担当者を、若年の婦人ではなくて中高年を雇う、六五%程度そういうふうにしようとか、そういう雇用率の設定をいたしまして、政府機関、公社を指導いたしております。そういったところまでは実施いたしておりまするが、イギリスのように、ある産業にいけば税金をまけるというような統制的な制度、これはまだイギリスにおきましても必ずしも成功いたしておりませんので、これを採用するという考えは、現在は持っておらない次第でございます。
 二番目に、技能労働者が非常に不足してくる、いわゆる工員が不足してくる、これの対策いかんという御質問でございます。これに対しましては、昭和四十二年度に新たに公共職業訓練所を十六ヵ所新設いたしまして、全国で公共職業訓練を実施する人員を大幅にふやしまして、十二万七千人を本年度訓練いたしたいと考えております。また、事業内の職業訓練に対しましても、労働省といたしましては、補助金を増額いたしまして、四十二年度は八万四千人を養成いたしたいと考えておりまするが、これだけではむろん技能労働力は不足でございまするので、今後とも、学校教育とも連絡いたしながら、技能者尊重の気風をわが国の社会に醸成いたすために、施策を講じてまいりたいと存じます。
 次に、繊維産業の構造改善に伴いまして、離職者がふえて非常に困ってくるのではないか、こういう御質問でございます。これに対しましては、繊維工業審議会の答申にもございまするので、そういった離職者に対しましては、職業転換給付金制度の拡充、雇用促進事業団による雇用促進対策の活用、退職金課税の大幅減税、これ、いずれもすでに政府で実行をいたそうといたしておるわけでございます。
 同時に、繊維産業はいまは非常に人手不足でございます。たいへん不足いたしておる。そこで、三百万錘近くの整理がありましても、その方面の雇用問題というものは、大きく見れば人手不足でございますから、そう心配しなくてもいいのではないだろうかと存じます。ただ、将来繊維工業につとめる若年労働力が心配だ、特に婦人の若年労働力が中心でございまするが、この面につきましては、国全体としても若年労働力が減ってくるわけでございまするから、全体としては非常に心配ですけれども、特に繊維産業で非常に心配だということは私はないのではなかろうかと存じておる次第でございます。
 最後に——あと二つほどございまするが、最後に、繊維の雇用の連絡会議を設けたらどうか。まことに御趣旨もっともでございますので、われわれは、繊維の構造改善に伴いまする雇用者の離退職の情報交換という意味も含めまして、雇用連絡会議の設置を考慮いたしたいと考えておる次第でございます。
 申しおくれましたが、もう一つ、最低賃金をひとつ実施して中小企業の雇用の安定に資したらどうか、こういうお説でございます。現在も、御承知のように、審議会方式、十六条方式というのと、業者間協定による最低賃金を実施しておるのが、大体五百六十万人の中小企業を中心とした勤労者に適用されておるわけでございまするが、今回、最賃審議会の答申によりまして、ILO二十六号の精神に疑義のある現在の業者間協定を改めまして、ILO二十六号条約の線に沿った、労使対等の審議会方式というものに改めろという御答申が昨日ございました。この答申を尊重して、ILO精神に沿うような労使対等の審議会による最賃のきめ方というものも成案を得まして、この国会に提案して、御審議を賜わりたい、かように存じておる次第でございます。(拍手)
  〔国務大臣坊秀男君登壇〕

発言情報

speech_id: 105505254X01319670516_014

発言者: 早川崇

speaker_id: 21219

日付: 1967-05-16

院: 衆議院

会議名: 本会議