曾禰益の発言 (予算委員会)
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○曽祢委員 この問題の最後に、これは意見になるかもしれませんが、伝えられる超党派外交をこの核拡散防止を中心にやられる、それは私は決して否定しません。大体こういうことは野党側から言うことじゃないですから、政府・与党から各野党、特に野党第一党を含めての真剣な要請と努力がなされなければならぬ。それが核拡散防止問題であれ、ベトナム戦争の問題であれ、安保問題であれ、けっこうですが、ただ問題は、そういう形をつくるとか、あるいはすぐ超党派チームを出すとかということではなくて、やはり私は、日本政府が、冒頭に申し上げたように、こういう問題について国民と活発に対話し、そして内外に日本の意見というものをくっきりと浮かび上がらせる。そのバックのもとに、アメリカとももっと、お願いしますでなくて、要求としてアメリカにも言い、それから、びくびくすることはないので、非核クラブをつくって、そして、やはり時としてはヤルタ体制国に対してデモをかけるぐらいの、非核クラブが気勢をあげたらいいと思うのです。そういう多角的な外交をやっていただきたい。超党派の形だけにとらわれないで内容を推進していただきたい。総理や外務大臣がベトナム和平の問題や核拡散防止問題について外国へ出ていくというときに、国民全体が、まあ一部の人は別としても、全体が羽田に送っていって、しっかりやってこいというような、そういうことをあなた方自身がやらないで、かっこうだけ言ったってだめですよ。あなたが腰を入れて誠心誠意をもって国民に呼びかけなさい、これを望みます。(中澤委員「羽田へ送って行ってやるからしっかりやりなさい」と呼ぶ)中津君が約束したからだいじょうぶです。
第三に、日米安保条約と、時間がありましたら三次防にちょっと触れたいと思います。
戦後二十二年、東西の冷戦の様相が一変いたしまして、中ソの対立は決定的となる一方、兵器の体系が革命的に変化して、中共の核武装が現実となってきました。この新しい時代に即した日米協力のあり方とわが国の防衛問題について、私はいまや根本的な検討が必要であると思います。日米安保条約も十年目の再検討の時期を迎えようとしつつあります。また、自衛力に関しても、この際第二次防衛計画が決定の段階にあります。したがって、以下、安保条約と第三次防の重要点について総理の意見を伺いたいと思います。
まず、安保でありますが、わが国の安全保障の論議が、従来ともすれば日米安保を無条件に礼賛するという議論と、他方において、安保破棄、自衛隊解散という議論、つまりこれは両極の不合のすれ違い論争に終わっているのははなはだ不幸かつ危険だと思います。日米安保に過度に依存することは、これは自主性の喪失であります。同時に、安保の無条件破棄は、あるいはこれが日本の重武装に通ずるのか、それとも無防衛主義に終わるのか、どちらもわが国としてとるべきではないと思います。私は、日本としてはどの国とも平和共存の外交を推し進めていく。同時に、憲法が容認する――私は容認していると信じますが、限定されたわが国の自主防衛力を保持し、その補完として、補いとして――その補いの部分がずいぶん大きいとは思いますが、国連の集団安全保障が確立するまで、さしあたりアメリカとの防衛上の協力を受け入れる、これ以外にないという意味で正しいのではないかと信じます。問題の核心は、総理のしばしば言われるように、単に安保体制を堅持するというような問題ではこれはないのです。安保体制の内容は何なんだ、条約の内容はどうなんだ、防衛協力のあり方はどうなんだ、こういうことを、少なくとも七〇年までの相当の時間がある間に検討し、そして、その検討が空費するのではなくて、国民とともに考え、憂え、そしてその結果、いわゆる国民世論の何といいますか、合致といいますか、ナショナル・コンセンサスを求めていくんだ、このことが私は一番大切な要点ではないか。一体政府はこれにいかに対処されるのか。どうもわが国のこの問題の受け入れ方が、アメリカがくしゃみをすると日本がかぜを引く。岸さんがラスク国務長官及び一部のアメリカのリーダーと会って話した。そのときに、国務当局としては、条約をもう一ぺんやり直せば確かに上院にかけなければならないので、いろいろな議論が起こるから、条約の改定はめんどうだなんというぐらいのことは言ったかもしらぬ。そうすると、まるでアメリカの御意見がこうだから、よって、長期固定論がおかしいんだとか自然延長論がいい、そんなことに考えるというのはどだい自主性の喪失です。そうじゃなくて、日本から見て、長期固定化なんということは、まるで社会党が政権をとったらこわいというようなもので、これは実際は失礼な話だけれども、保守党がそれだけ自信がないのかと反問したいくらいで、そういう日本の自主性から見て、長期固定化なんということが決していいものだとは思わないという自主性があっていいのじゃないか。政府は、一体いかにこの点を考えておられるのか。最近岸・ラスク会談から急に脚光を浴びたような感があります。そんなものじゃない、これは継続事業として真剣に考えなければならない問題であるけれども、少なくとも、長期固定化というような古くさい考えははっきりと否定されたらいいのではないか。アメリカからかぜを引いたのじゃなく、日本の独自の考えとしてそういうことをお考えになったらどうか。この点でも、まず総理から伺います。