川崎秀二の発言 (予算委員会公聴会)

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○川崎(秀)委員 公述人にお尋ねするわけでありますから、別にいろいろな批判を申し上げるよりはお教えを願いたいと思っておるのであります。
 実は本年度の予算に関連して一番問題点は、やはり国際経済との関係であると思うのです。そういう意味で大来公述人と川田教授、両公述人に伺いたいと思うのですけれども、国際収支の改善ということでは、やはり輸出をふやすことと輸入を押てえ国際収支の改善をはからなければならぬ。宮澤経済企画庁長官の、施政方針演説に付随した国務大臣の演説によると、一五%輸出を増強するというのですが、これは対米輸出がいろいろな壁にぶつかっておるという点で、わが国貿易の主柱が阻害をされておるわけですから、それでなおかつ各地域にこれをカバーするだけの輸出増というものができるかどうかということに私は非常な疑問を持っておるのです。あれは十二月二十六日の閣議できめた見通しであって、その後アメリカ大統領の教書なども発表になって、それからずっと悪材料が続いておるわけです。この一月の輸出を見ますと、やや鉄鋼ドライブなどがあってかなり国際収支が改善されているかのように思いますけれども、年間を通じてこういう好調が期待できるとは私は全然思わないのです。そういう点で大来さんはどういうふうにお考えか、あるいはまた川田教授、両方の御意見を伺いたい。これが第一点。
 それから第二の点は、いま一橋大学の小島教授なんかから盛んに言われておる太平洋貿易圏、つまり豪州、ニュージーランド、日本、カナダ、アメリカ五カ国を基盤にして経済圏をつくっていくことが日本の国際貿易の中における安定圏になる。いままでずっと日本は伸びてきたけれども、その一番の基盤というものはないじゃないか。アメリカとの貿易が主柱で、自由国との往来をやっておる、それに共産圏貿易、東南アジア貿易、まあ三つの大きなシェアがあるわけですけれども、私は将来の日本の経済の発展を見ますと、どうしてもアジア太平洋構想という三木さんが打ち出した構想は一つのねらいだと思うのです。しかしそれでなおかつどっちにウエートがあるかというと、やはり中国が立ち直ってくれば、中国が国際復帰した暁は、大陸におけるわが国の経済の発展というものはやや遜色を見るのではないかというふうに考えておるわけです。したがって、中国と日本との関係は、私は中共の国連復帰論者であり、中共を承認せよという保守党の内部の論者であります。そして、おそらくそれは数年後には実現する方向へ向かうだろうと思うのです、世界的緊張が解ければ。したがって、中国はそのときには、われわれにとってどういう点が大きな強敵かというと、経済における二十世紀後半から二十一世紀にかけての非常な強敵になってくる。そういう意味では中国との間に、政治は友好関係を保たなければならぬ、経済では競争しなければならぬ運命におちいるのであります。共存共栄ということが大きなテーマであるとすれば、やはり日本の進路は太平洋側に重点をかけて大陸へ伸びるということでなければならぬのですから、利害得失はいろいろあろうと思いますけれども、太平洋経済圏構想というものは一つの考え方である。やらなければならぬ方向にいくのじゃないかというふうに私は考えておるのですけれども、これは政治上微妙な点もありますから、そう強く打ち出すということが今日必要であるかどうかは、なお疑問の点があります。そういう点についての御両所の御意見を承りたい。これが第二点であります。
 それから非常に小さいことでありますが、最後に大来さんが統計のことを言われたのは、私非常に深く感銘しました。これはじみなことですけれども、日本が非常におくれておるのはいろんな場面での統計だ。その統計でも、何がおくれておるかということをひとつ御示唆をいただきたい。金融統計などはそうおくれておるとは思わないのです。たとえば、日本の国土にいかにいろんな建物や鉄道や道路——私、去年ゴルフ増の面積が四国の半分だと言って物議をかもしたことがありましたが、事実四国の半分以上のようです。そういう統計が実際はどこにもないのです。各県の県庁に聞いてそれを集計して、大体そういうことだろうということだったのですから、こういうような統計がおくれておるのではないかというふうに思うのですが、ウィークな面と進んでいる面と、それをひとつ御教示を願いたい。

発言情報

speech_id: 105805262X00119680306_008

発言者: 川崎秀二

speaker_id: 13746

日付: 1968-03-06

院: 衆議院

会議名: 予算委員会公聴会