愛知揆一の発言 (外務委員会)
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○愛知国務大臣 暗中模索しているわけではございませんし、それから今後におきましても、一方において世論の動向を見ながら、またただいま申しましたように、アメリカ側がアメリカ側の立場で、日本及び沖繩あるいはそれと不可欠な関係にある極東の平和、安全ということに対して、沖繩の位置というものをどういうふうに考え、かつこれをどういうふうに活用していこうとしているのかということも、こちら側としては十分にわきまえなければならない。これがやはり日本の主体的な、自主的な立場にも通ずるのではないか。一つのことをこちら側が億測をたくましゅうして、一方的に早計に一つの固定した考え方で臨むということでは、私は、ほんとうの日本の国益に合致するような結論を導くことはなかなかむずかしいのではないか、こういうふうに考える。同時に、私は、外交問題の権威者がおそろいのこの委員会でございますので、たいへんなまいきなことを申すようで恐縮でございますが、同時に、こうした大きな外交問題に対して、いわば外交としての本質というものを考えてみました場合に、早計に一つの考え方を断定的に出して、そうしてそれで押していくんだ、できなければどうとかというふうに考えるのは、外交というものの本質からいって、とるべき策ではないんじゃなかろうか。ことに私は、沖繩問題の扱い方に対して、日米の相互信頼関係の上に立って、あくまで話し合いで煮詰めていかなければならない、これは闘争の外交、対決の外交であってはならないと思います。幸いにして、日米間の関係というものは、これは見る方によってはいろいろの見方もございましょうが、私としては、現在の日米間の関係ならば、ほんとうにもっと突っ込んで十分に話ができる環境にある、またこれを大いに活用しなければならないと思っております。何ぶんにも、この間予算委員会でも問題になりまして、たとえばせっかく佐藤・ジョンソン会談があったのに、その後沖繩の返還を前提にした継続的な協議というものがあまり行なわれていないではないか、五月に一回行なわれただけではないかという御指摘もございました。事実そのとおりであるかもしれませんけれども、これは何も正式のテーブルをはさんで、双方何人も代表を出してというような形だけが私は外交ではないと思います。これは今後まことに微力でございますけれども、私もあらゆる知恵才覚をしぼりまして、いま申しましたような点について探求をいたします。しかし、それはいつまでかかるというような長い時間を前提にするわけにまいりません。まず私自身といたしましても、アメリカ側の率直で真剣で誠実な態度やものの見方というものを掌握したいのでございます。その前に、あるいはまた世論ももうきまっているというふうに見る見方もございましょうが、世論に対しても、問題の所在、私どもの考えなければならないテーマを率直に提供いたしまして、そして相ともにまた考えていただくことも必要じゃないだろうか。そういう意味で、私は、総理と同じといいますか、総理はこの問題に取り組んでたいへん熱心に継続的にやっておられますところへ、私が今回こういう地位についたわけでございますから、その総理が白紙と言われる気持ちもよくわかるし、いわんや、私としていま白紙以上のことを申し上げるということはできにくい、こういうふうな私の考えでありますことを御了察いただきたいと思います。