曾禰益の発言 (外務委員会)

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○曽祢委員 オーストラリアの条約に関連して御質問しようかと思いましたが、委員長からのおすすめもございましたので、お時間をちょうだいいたしまして、一点だけ伺います。
 これもこの前の当委員会において外務大臣にお尋ねをしたことに関連をすることであります。それは、日本の近海に、最近伊豆諸島方面にまでソ連の漁船団が参りまして、日本のほうでは魚族保存上必要だと思って一本釣りにしているのに、そこにもってきて、まき網漁業をやっている。これらの問題に触発されまして、こういったソ連の行動に対して、一体日本はどういう方法で対処していったらいいか。その場合に、軽々しく日本の領海三海里説を変えて、領海を広げるというアプローチのしかた、接近方法ではいけないのではないか。広げてみても、その外に出られればそれまでであるので、結局、この問題については、公海においても魚族資源を保護し、そして最大限の持続的な生産を維持するためには、関係国は協力する、そして規制する、この方針をたてにとって、これによってソ連の横暴なやり方に規制を加えるように外交交渉されてしかるべきではないか、こういうことを申し上げたつもりです。それに対して、大体御同感であったと思うのです。ところが、そればかりではなくて、その後、本院の予算委員会におけるある質疑、あるいは現在参議院で行なわれておる同様な質疑を通じて、急に領海の範囲が狭過ぎるのではないかという議論が蒸し返されている。それに対する外務大臣の御答弁が、率直に言って、少し私は誤解を与えたのではなかろうかと思うのですけれども、たとえば、領海三海里はもう古くさくなったのだから、十二海里までしたらどうだという御意見、あるいはこれは六二年のあの海洋国際法会議のときの妥協案として、残念ながら成立しなかった領海六海里、漁業専管区域六海里、接続区域六海里、こういったようなフォーミュラにしたらどうだ、あるいはまた、いま対ソカニ交渉をやっておられます際でありますけれども、とにかく大陸だな条約の問題についても、この際もう一ぺん考える必要があるのではなかろうか、いろいろな意見が出ているわけです。その場合に、あるときは外務大臣の御答弁は、その本意でないと思うけれども、三海里から十二海里も考えていいんだ、あるときはシックス・アンド・シックスを考えてもいいんだ、何か盛んにぐらぐらしているような感じを与えるのは適当でない。検討されるのはけっこうですけれども、私見をもってするならば、三海里を軽々に変えるべきではない。まだ日本はやはり攻撃側というと悪いですけれども、公海における漁業の自由を主張する立場であります。したがって、国際的な会議で領海六海里、接続六海里ということが大多数で通るという場合には別ですけれども、いまの主張としては、三海里を広げるべきではない。しかし、同時に、大体の方向としては、接続区域といいますか、漁業専管区域の十二海里ぐらいなことは、やはり実際問題として、認めないと言いながら、各国との条約において、現にわれわれが審議している最中であるオーストラリア条約も、認めないと言いながら、別の形で認めているのが実際なんです。したがって、そこら辺の問題で、十二海里ということの漁業専管区域については、日韓条約の先例もあるわけですから、個々に交渉して、そしてわがほうの利益を十分に実績等いれられる場合には、先方も認めるし、日本としても、十二海里くらいの漁業専管区域の主張はむしろ積極的に考えてしかるべきではないかということと、もう一つは、大陸だな条約については、これは地下埋蔵の資源について、条約にいきなり入るということは、漁業関係もありますので、私はちょっとまだ疑問がございますけれども、少なくとも地下埋蔵資源の大陸だなに関する権利については、条約に入る前に、日本の権利としてそういう権利宣言くらいやってもいいのではなかろうか。漁業の問題につきましては、ほんとうにそこで定着して培養される魚族の場合と、そうでない場合、回遊する魚族の場合もございますから、なかなかむずかしいから、いま直ちにそれを宣言することは、まだ攻め込む側の日本としては損ではないか。しかし、この大陸だな条約についてもやはり考えていき、場合によったら、地下埋蔵資源はこれからの日本の大きな資源の問題になりますから、これはいままでのノーノーだけの態度でいかないのではないか、かように私は考えます。言いかえれば、領海は三海里でいくべし、特別な全体の国際会議ではっきりした条約ができる見込みの場合ならいざ知らず、軽々に三海里から延ばすことは反対。そのかわり、漁業専管区域のことば考えていく。それから大陸だな条約は条約に直ちに入らない。しかし、鉱物資源の占有宣言はやったほうがいいのではないか。少なくとも外務大臣は明確な意思、方向を——時々の応待によって変わったような印象を与えるのははなはだ困ると思うので、この際、明快な御答弁をいただきたいと思います。

発言情報

speech_id: 106103968X00519690314_082

発言者: 曾禰益

speaker_id: 12807

日付: 1969-03-14

院: 衆議院

会議名: 外務委員会