外務委員会

1969-03-14 衆議院 全129発言

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会議録情報#0
昭和四十四年三月十四日(金曜日)
   午前十時三十二分開議
 出席委員
  委員長 北澤 直吉君
   理事 青木 正久君 理事 藏内 修治君
   理事 田中 榮一君 理事 山田 久就君
   理事 戸叶 里子君 理事 穗積 七郎君
   理事 曽祢  益君
      小泉 純也君    坂本三十次君
      世耕 政隆君    永田 亮一君
     橋本登美三郎君    福田 篤泰君
      宮澤 喜一君    毛利 松平君
      石橋 政嗣君    木原津與志君
      山本 幸一君    伊藤惣助丸君
 出席国務大臣
        外 務 大 臣 愛知 揆一君
 出席政府委員
        外務政務次官  田中 六助君
        外務省アジア局
        長       須之部量三君
        外務省アメリカ
        局長      東郷 文彦君
        外務省欧亜局長 有田 圭輔君
        外務省条約局長 佐藤 正二君
        水産庁次長   森沢 基吉君
    —————————————
三月七日
 委員毛利松平君辞任につき、その補欠として西
 村英一君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員西村英一君辞任につき、その補欠として毛
 利松平君が議長の指名で委員に選任された。
    —————————————
三月六日
 世界連邦建設の決議に関する請願(勝澤芳雄君
 紹介)(第一六〇六号)
 同(神田博君紹介)(第一六〇七号)
 同(石橋政嗣君紹介)(第一六九六号)
 非核武装の決議に関する請願(松本善明君紹介)
 (第一六九七号)
同月十一日
 世界連邦建設の決議に関する請願(亀山孝一君
 紹介)(第一七九五号)
 同(橋本龍太郎君紹介)(第一七九六号)
 同(山崎始男君紹介)(第一七九七号)
 同(大村襄治君紹介)(第一九一二号)
 同(黒田寿男君紹介)(第一九九〇号)
 同(小山省二君紹介)(第一九九一号)
 同(西岡武夫君紹介)(第一九九二号)
 同(早川崇君紹介)(第一九九三号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 日本国とオーストラリア連邦との間の漁業に関
 する協定の締結について承認を求めるの件(条
 約第二号)
 国際情勢に関する件
     ————◇—————
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北澤直吉#1
○北澤委員長 これより会議を開きます。
 国際情勢に関する件について調査を進めます。
 質疑の通告がありますので、順次これを許します。戸叶里子君。
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戸叶里子#2
○戸叶委員 沖繩の問題や、そしてまた非核三原則の問題、その他それに関連した問題等は、衆議院の予算委員会、参議院の予算委員会等でおほろげながら概念がわかったような気がしますけれども、よく読んでいきますと、だんだんわからなくなってくるわけです。やはり国民は、大体核抜き、本土並みと言っているけれども、その核抜きがどういうことか、あるいは本土並みということがどういうことか、こういったいろいろな疑問点を持つわけでございまして、私も、そういう問題について二、三疑問点をただしてみたい、こういうふうに考えるわけでございます。
 そこで、最初にお伺いしたいのは、この非核三原則でございますが、これに対して愛知外務大臣は、これは核を持たず、つくらず、持ち込まず——持ち込まずとおっしゃいましたね、これは政策である、こういうふうにおっしゃったわけでございますが、政策であるとすると、内閣が違えば、次の内閣になって全く違った人が出てくれば、これは政策としてそれと反することもあり得る、こういうふうになるわけでございますか。そう了解していいわけでございますか。
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愛知揆一#3
○愛知国務大臣 まず、憲法上の問題から申しますと、これはただいままで予算委員会その他で明らかにされておりますように、憲法上もいろいろの角度から取り上げられると思います。たとえば非核三原則の中でも、純粋の憲法論ということからだけいえば、たとえば攻撃的でないものならば、核兵器だって持ったっても憲法上は許されるんだという説もあることは、憲法論議としても法制局長官等から御披露した一つの見解というものもございます。同時に、通常兵器であっても攻撃専門のものというものが観念的に考えられるならば、それはやはり憲法上は持つことを否定さるべきではないかというようなこともございまして、憲法上にもいろいろの論議があろうと思いますけれども、政策の問題として見れば、これは持たず、つくらず、持ち込まずということをやるのが、政策としては望ましい政策である。このいわゆる非核三原則というものは政策の基本である、こういうふうにいままでいわれてきておるわけでございます。したがって、そういうことであるならば、将来はどうなるかということについては、現在の状況においていろいろ仮定して論議することもいかがかと思いますけれども、要するに、現在現内閣の政策としてさような考え方である、こういうふうにいままで見解を表明してきた、かように考えます。
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戸叶里子#4
○戸叶委員 この三原則の中でも、たとえば攻撃用のものは憲法として違反になるけれども、防御用のものなら憲法の違反ではない、こういうことが一つ、それからもう一つは、現内閣としてはこれを堅持する、こういうことでございましたので、内閣がかわればまたどういうふうになるかわからないということが一つはっきりいたしました。
 そこで、今度は、持ち込まないということばが私はちょっとわからないわけです。たとえば事前協議によって日本の政府が核兵器の持ち込みにイエスということを与えた場合に、アメリカの軍隊が日本の領土の中に核兵器を持ち込んでも、それは非核三原則の持ち込まないということをくずすことにならないかどうか、こういうことが一つの問題です。で、その持ち込まないという解釈が私は非常にむずかしいと思うのですけれども、これをまず一点として伺いたい。たとえば、もう一つわかりやすく申しますと、日本が外国から核兵器を購入して、これを日本の領土の中に入れる場合を持ち込みというふうに解釈するのか、この二つあると思うのですけれども、そのどちらなのかを伺いたい。
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愛知揆一#5
○愛知国務大臣 これは仰せのとおり分析してみれば、二つあると思いますけれども、しかし、外国の核兵器をたとえば日本が買って、そして日本が持つということでございますれば、日本が持つということになりますが、そういうことはやらない。それから、それが攻撃的なものであるならば、なおさら憲法上の問題にもなる、こういうふうに理解していいのではないかと思います。ですから、持ち込まさせない、いま使われておる持ち込まずということは、持ち込まさせないというふうにことばを用いるほうがより正しいのではないか。そして外国軍隊がそういう意味で持ち込んだ場合というものは、これはいろいろ御論議のあるところですが、内閣の法制局を中心とする見解から申しますれば、そういうのは憲法になじめないといいますか、憲法のらち外といいますか、その辺は法律用語としては使い方は非常にむずかしいようですけれども、要するに、常識的にいえば、憲法上なじめないことであって、これは憲法に違反するとは限らないというのが政府の見解ではないかと思います、憲法上の純粋の解釈からいけば。
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戸叶里子#6
○戸叶委員 そうしますと、私は、持ち込まさせないというのは、日本の国自身が持ち込まないのは当然のことで、さらに外国の軍隊に対してもこれを持ち込まさせない、たとえば事前協議で持ち込んでもいいかどうかといった場合に、これを持ち込まさせない、だから、ことばとしては、持つ、つくる、持ち込まさせない、こういうふうに解釈していたのですけれども、それでいいわけですね。
 それともう一つは、しかし、それは政策であるから、憲法上からいうならば、外国の軍隊が、たとえばそれをもっと分析してみるならば、攻撃用はまずいかもしれないけれども、防御用の核兵器なら、持ち込ませる場合もあっても憲法には違反しない、こういうふうに解釈していいわけですか。
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愛知揆一#7
○愛知国務大臣 これは仮定の観念論的な憲法論からいえば、その場合においては、攻撃用とか防御用とかいうことはあまり問題にならないのじゃないかと思いますね。要するに、核兵器というものを外国が持ち込むというときには、憲法になじめない問題だというふうになるのではないかと思いますけれども、それはあまり問題にならないところであって、持ち込まさせないというのは、両方を含めて持ち込まさせないということを政策としてとっているというのが従来からの見解である、かように私は考えております。
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戸叶里子#8
○戸叶委員 たいへんはっきりしました。持ち込まさせないといっても、これは持ち込んでも別に憲法違反ではないけれども、政策として持ち込まさせないのだと、こういうふうにはっきり言い切られたわけですね。そこで、佐藤さんの予算委員会等の答弁を伺っておりましても、それに近いような発言はしておられますけれども、しかし、佐藤さんの答弁の中ではっきりしたことは、戦略用の核兵器は持ち込まないけれども、戦術核兵器についてはまだはっきりしておらないわけです。そこで、この戦術核兵器を沖繩に残したと仮定したときに、これはたとえば核弾頭などを持ってくるとか、あるいは装備についてのいろいろなものを持ってくるとかいうふうなことになってくるものですから、もし沖繩に残存のものを許しておけば、結局事前協議の対象にはならないわけですね。この点をまず伺っておきたい。
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愛知揆一#9
○愛知国務大臣 お断わりいたしておきたいと思うのは、いま申しておりますのは、本土をもとにして論議をいたしておる場合を申し上げたわけでございます。それから、沖繩の問題になりますと、結局総理がいろいろと解釈をされたような答弁をしておるようでございますけれども、沖繩の基地の態様はいかにあるべきかということにつきましては、いろいろ真剣に検討しておる段階でございまして、ひとつこうやったらいいという腹案というものはまだできておりません。これは事実そのとおりでございまして、したがって、その点については白紙であるということを申しておりますから、またそれが現実でございますから、それを前提にして申し上げなければならないと思います。これは仮定の問題ということにして——現在まだきめておりませんから、そういうふうに前提をしてお答えをすることになると思います。
 したがって、いまのお尋ねは、現在核武装が沖繩にあると仮定をして、そしてそれが返還の時期にどうなるか、これはほんとうに仮定の問題ですが、かりに認めるとした場合に、それをどういう形で認めるような方式にするのかということのお尋ねであると理解いたしますが、それをかりに認めるとした場合に、どういう形でそれを認めることになるのかということも、本体についての腹案がございませんから、何ともその点はお答えがいまできないというのが、事実ありのままの姿であるわけでございます。
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戸叶里子#10
○戸叶委員 予算委員会等で、私どもが新聞を通して了承している、あるいは速記を通して了承していることは、核抜きの返還が望ましい、そういうことを基調にしてこれから交渉していくのだ、しかし、核抜きという中でも、戦略用の核は認めないけれども、戦術上の核というものは認めるのだというようなニュアンスのことを言っていられるわけです。だから、そういうことを前提にして私は質問をしているわけです。
 そこで、いまおっしゃいましたのは、たとえばそういうふうなことはまだわからないから、どういう形でこれが残されるかは何とも言えないとおっしゃいましたが、いま私が言いましたような形で残されるとするならば、何らかの取りきめなり話なりしなければならないのじゃないか、こう思いますけれども、これはいかがでございますか。岸・ハーター交換公文とか共同声明とかいうようなものによらなければならないのじゃないかと思いますけれども、これはどうなんでしょう。
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愛知揆一#11
○愛知国務大臣 そこで、全体の問題になりますけれども、一つは、沖繩の返還の場合に特別の取りきめをしない限りということを一つ、これも仮定の問題ですから、それを前提にして申し上げておるわけでございますね。それから、いまお尋ねのような戦略核、戦術核というようなことが御質問にもお答えにも出ているのでございますけれども、しかし、最終的にいかにするかということは、それらの論議をも含めましてやはり白紙でございますということで結んであるわけでございます。ですから、そういう意味で二重に仮定を申し上げておるわけですが、そこでもう一つは、特別の定めをしない限りは、憲法はもちろん問題ないと思いますけれども、安保条約、それに関連する一連の法体系が沖繩にも適用されることは自然の姿でございましょうという趣旨のことを申しておりますですね。
 ですから、かりにそういうことになれば、その形態はどうなるかといえば、いまお尋ねのような前々からの岸・ハーター交換公文とか、あるいは共同声明とか、あるいはそういうふうなものの中で、どういうふうにこれが処理できるであろうか、あるいはその処理ができないということになると、また特別の取りきめがない限りはというところに返ってくるわけでございますね。そういうわけでございますから、仮定の問題ではあるにいたしましても、だんだん具体性が出てまいる問題ですから、私といたしましては、やはり最終的な腹案というものが白紙であります段階におきましては、仮定の問題とは申しながら、あまり突き詰めたことを申し上げるのははなはだまだ時期を得ていない、かように存じますので、あまりクリアカットな御答弁はできにくい立場にありますことも御了承いただきたいと思います。
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戸叶里子#12
○戸叶委員 一応新聞で、核抜き、本土並みの基調で話を進めていこうというようなことを佐藤さんは言っておるわけですから、やはりそれ以上のことはいま言うべきでないということは、ちょっと間違っているのじゃないか。そういうふうな態度で臨むならば、それを分析して、それではこういう場合にはどうなるのだろう、どうなるのだろうということを聞きたいのが私たちだと思うのです。また確かめておかなければならないと思うのです。それだけに伺うわけでございまして、そういう基本線がある程度もし出たとするならば、それに付随していろいろな問題が、かくあるときはかくあるというふうに出ていくべきだと思うのです。その意味で私は伺っているわけです。ですから、たとえば、もしも戦略用の核兵器が残される、そういうような場合には、当然これは特別の取りきめなりあるいは話し合いなり何かがなされなければ、このままの姿では置けませんねということをもう一度念のために伺っておきたい。
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愛知揆一#13
○愛知国務大臣 お尋ねいただくお気持ちは非常によくわかります。同時に、想定しなければならない問題が非常にたくさんある。それに対応する措置というものも非常にたくさんある。そのコンビネーションをどういうふうに考えるかということについては、実にいろいろの場合を想定してもちろん検討いたしておりますけれども、やはり要は、一番の基本の点について考えを固めませんと、その錯綜したコンビネーションの中からどれが一番最善だというところにはならないわけでございまして、そういうわけでございますから、この委員会においてはもちろんでございますし、国民の皆さまも、一体政府はどういうところに持っていこうとしているのかということを非常にお聞きになりたい、これはもう当然のことだと思いますし、私どももすみやかにそういう点は明らかにしたいと思っておるのでありますけれども、最終的には十一月の末ごろと一応予定しておりますけれども、その最高首脳会談で、国民の皆さんがこういうことを望んでおられるだろうということを踏んまえて、御期待に沿うような結論を出したい、こういうふうに考えておりますだけに、まだもう少し時間をかしていただきたいというのが私どもの現在の置かれている立場でございます。
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戸叶里子#14
○戸叶委員 私どもが非常にいろいろと危惧いたしますのは、政府が事前協議についても弾力性のある運用をする、こういうような表現をされておられますので、弾力性のある運用というのは一体何だろう、こういうことをまず疑問に思うわけです。
 そこで、たとえば、いま私が申し上げましたような潜在的にといいますか、基地を返された場合に、そのまま核兵器が残っている場合もある。それがたまたま戦術用のものであったとする。そういうときには特別協定を結ぶか、あるいはいまの政府の事前協議という考え方がだいぶ前のときとはくずれてまいりましたので、事前協議でイエスと言うか、あるいは口でもって約束をするか、この三つ以外にはないと思うのです。
 そこで、いま外務大臣がこれ以上のことはいろいろおっしゃれないとおっしゃいますから、それ以上そのことでは追及いたしませんけれども、一つだけ確かめておきたいことは、口で約束をしたような場合に、まあ御迷惑にならないようにいたしますとかなんとかいう形で、政府と政府が約束した場合には、これは法律的な拘束力というものはないと私は理解しておりますけれども、あるでしょうか。
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愛知揆一#15
○愛知国務大臣 こういう大事なことはできるだけ明確にしなければならないという基本的な考え方は、あくまで貫いてまいりたい、かように考えております。
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戸叶里子#16
○戸叶委員 そのこと、機能的にはありそうですが……。そうすると、口で約束をするというような場合があっても、それは法律的には拘束はしない、こういうふうに了解してよろしゅうございますか。
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愛知揆一#17
○愛知国務大臣 これは何か他意あって申し上げるようにおとりにならないでいただきたいと思いますけれども、現在の安保条約の体制も、条約があり、交換公文があり、そしてこれは国会の承認を受けている。さらにその運用についての心がまえというのも両方で合意をしており、そのあるものは口頭の約束であるものもございますが、私は、もうこれはこれでよかったと思うのですけれども、もしかりに——これもかりにということでありますが、いまお尋ねがございましたような種類の、たとえば核に関するような問題につきましては、できるだけ明確にして取りきめる必要があるのじゃなかろうか、かように考えておりまして、単純な口約束などで本質的な問題の取りきめをするべきものではない。そういう点が、何べんも言って恐縮ですけれども、仮定のことではございますけれども、特別の取りきめがない限りはということをいつも申し上げているわけでございます。特別の取りきめが必要だというような事態を——事態ではない、腹案を予想しているかと言われれば、いや、そこまで考えておるわけではございません。白紙なんでありますけれども、しかし、特別の取りきめがない場合はと申し上げておりますのは、そういうふうなことをも含めて、いまいろいろなバリエーションを考えているものですから、そういう表現にならざるを得ないわけでございます。
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戸叶里子#18
○戸叶委員 そこら辺がやはり国民のわからないところだと思うのです。というのは、国会にいろいろな問題を出してくるとうるさいから、なるべく国会にも出したくないし、それから佐藤総理の答弁の中にも、話で済むような取りきめができるかどうかも考えているなどと言われると、口約束をするのではないかというようなことも考えられます。それからまた、下田さんですけれども、下田さんはだいぶあちこちで問題を起こす方ですけれども、下田さんが、ずっと前の外務委員会で、昭和三十年ごろですけれども、穗積さんの質問に答えまして、「法律的に拘束するものは必ずしも文書をもってしなくてもいいという国際法の通説でございます。」こういうようなことを言われておりますから、私どももいろいろなことばを考えてみますと、非常に心配になることがあるわけです。ですから、こういうことを確かめたわけですけれども、今日の情勢のもとでは、外務大臣は、こういう重大なことは、もしきめるならば口約束などということではできないのだ、やはり機能的な働きを持つものにしなければいけないのだ、こういうふうにおっしゃいましたので、そのとおりに了承したい。
 そこで、次に、本土並み、本土並みということを言われるわけですけれども、沖繩の本土並みというのはどういうことをさすのか、私はいろいろ考えていってわからなくなるわけなんですけれども、たとえはいまの沖繩の基地から全部の核——隠された核もあるわけですけれども、そういうものを抜いてもなお本土並みの基地にはなり得ないと私は思うのですけれども、何をもって沖繩の本土並み基地ということをおっしゃるのか、伺いたいと思います。
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愛知揆一#19
○愛知国務大臣 本土並みということも、仰せのとおり、考えてみればみるほど、いろいろの場合といいますか、意味があるような感じがいたします。
 まず、私が一番最初に考えますことは、安保条約というものが本土においてあるわけでございますね。ですから、本土並みということは、安保条約を前提にしていくということがやはり本土並み、こういうふうに私は考えるわけでございます。それからまた、変なことを申し上げるかもしれませんが、本土並みということは、沖繩が完全に日本の領土になるわけでございますから、日本の本土は、陸、海、空の自衛隊で憲法の制約のもとにおいて本土の防衛を担当しておるわけでございますね。そういう意味で、沖繩が本土と同様に憲法の制約下において本土の防衛ということに当たらなければならないということだって、これも本土並みではなかろうか、かように考えるわけでございます。それから、いま一番世間で話題になっているような意味の本土並みというようなことから申しますれば、いま申しました安保条約に関連するいろいろの法体系がそのままかぶって適用されて、そうして特別の取りきめがないという場合がいわゆる本土並みではないか。しかし、それにしても、いろいろな考え方があるのであって、そういうものの取りきめが、本土並みという意味の中で解釈し吸収されるようなやり方もございましょうし、また、それを見る人によってははみ出たと見る見方の本土並みもございましょうし、その辺のところが、現にいろいろ話題になっておる本土並みのことではなかろうかと思いますが、そうなりますと、やはり基地の態様がいかにあるべきか、あるいはいかにすべきか、いかにできたかということによって、それぞれの方々によって、これは本土並みであるとか、あるいはそれはちょっと違うのではないかという議論の余地は——これもすべて仮定の問題でございますけれども、あり得る場合もあろうかと思います。
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戸叶里子#20
○戸叶委員 私は基地の問題だけに限って言っているわけですけれども、その場合に、たとえば屋良主席が日本に来られまして、政府との話で、本土並みではどうかという話をしたときに、沖繩の基地というのは濃密度が違います、こういうふうにおっしゃったそうですが、たいへんにりっぱなことばだと思うのです。非常に適当なことばだと思うのです。そういうふうなことから考え合わせましても、いま本土並みと言われる中で、いまのままの基地、というのは、つまり、核だけを抜いて、たとえばB52とかそういうようなものを抜いて、すぐにこれは本土並みの基地と同じには考えられない、こういうふうに了承してよろしゅうございますか。もしもそれが本土と同じ形だと考えられるならば、結局、これは本土の沖繩化としか考えられないと思うのです。
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愛知揆一#21
○愛知国務大臣 よく言われるように、その点は、私は、本土の沖繩化ということは私ども考えておりません。
 それから、いま屋良さんがお話しになったという濃密度ということは、これは現状を比較しまして、濃密の度合いが本土と比べてどうこうとかいう、そういう点に入ってまいりますと、先ほど私が申しましたように、何といいますか、法制的と申しますか、法体系と申しますか、そういう点からいえば、本土並みではあるけれども、事実が多少、たとえば本土の基地の総面積の占める比率と比べてみると、濃密度が強いとか、そういう点を取り上げて、これは本土並みでないということも、それは先ほど私が申しましたように、その基準の取り方によっては、いろいろ本土並みかそうでないかという議論の起こることは、私はあり得るのではなかろうかと思います。これはやはり沖繩が島であって、本土から非常に離れているというような地理的な条件などということも、そういうときにどういうように考えていったらいいんだろうか、こんなこともやはり考えなければならない問題でもありましょうし、同時に、そういう地理的条件などをはずして考えてみて、それで、たとえば地域の中に基地の占めている比率などを比べた場合に、これじゃ本土並みじゃないという考え方や議論もあり得る。なかなか本土並みと申しましても、その本土並みということばが意味していること、あるいはかりにうまくこの折衝がまとまっていきました場合におきましても、そういう点のいろいろな議論は、しようと思えば残り得る問題じゃないか。まあ、本土並みということは、なかなかいろいろの意味が私はあろうかと考えております。
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戸叶里子#22
○戸叶委員 いまお話を承っておりましても、本土並みということばは非常に欺瞞だと思うのですね。国民に対して本土並みですよと言って押しつけてしまえば、何かそれでいいような、ほっとしたような感じを与えさせるために使っているんじゃないかと思うのです。
 そこで、単刀直入に伺いますけれども、それでは、いまの沖繩で、核を除けばもうこれは本土並みというふうに政府が理解をするかどうか、あるいは基地をいろいろと整理して、そうしてその中でよく見て、隠された核などをも取ってもらうようにして、そうしていかなければ本土並みとは言えない、こういうふうにお考えなのか、そのどちらかをはっきりお答え願いたいと思うのです。
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愛知揆一#23
○愛知国務大臣 たとえて申しますと、日本の本土の中の、たとえば東京都とあるいは鹿児島県と比べてみて、それで基地の濃密度とその他を考えてみる、あるいは在留米軍の数を各府県別に考えてみる、あるいは基地の数というものを比較してみた場合に、まあ本土内におきましても、そういう意味では一律のものではないし、また、性格上私はそうだと思うのです。ですから、私はそういう点も考えてまいりますと、お話しのように、本土並みというのは一体何か、こういうことになると思うのですが、一番大事なことは、本土並みということのことばの意味は、法体系からいって本土並みであるということが、私は、まあ最大公約数としての本土並みということばではなかろうか、そういう気もいたしますけれども、本土並みとは何ぞやということにつきましては、これも先ほど申しましたように、なかなかクリアカットのお答えはできにくい、そういう性質のものじゃないかと思います。
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戸叶里子#24
○戸叶委員 ですから、私がさっき申し上げたのは、この基地ということから考えた場合に、法体系ということを離れて、たとえば基地の態様の面から言った場合に、いまの沖繩から核を取り除いただけでは本土並みにはなりませんねということを念を押したわけですから、それはお認めになったわけですね。
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愛知揆一#25
○愛知国務大臣 はい、これはもうすべて、先ほど申しますように、白紙ということを前提にしてということをお忘れなくしていただきたいのですけれども、核がかりになくなれば、これは本土並みに非常に近い、実質的にはまず本土並みの一つでございましょうし、そういうことは言えると思います。
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戸叶里子#26
○戸叶委員 だから、沖繩を本土並みにするといっても、これはなかなかむずかしいことであると私たちは考えるわけです。そういうことはごまかしであるとしか思えないわけです。
 そこで、やはり沖繩の基地が今後においても使われるだろうということが考えられるわけですけれども、最近、フォーカス・レチナといわれる米韓の空輸演習が始まるようでございますけれども、もう沖繩のほうでは臨戦ムードだというようなこともいわれているわけです。そして国民は、こういうことを一体何でするんだろう、結局、米日韓の共同作戦のできるということをまあデモンストレーションするんだろうというようなことをいろいろと想像をしているわけです。そこで、こういうふうな演習をするからには、何かそうやらなければならないような、実践しなければならないような場合もできるかもしれないということを想定してやっていると思うわけです。そうだとすると、もしもそういう場合が起きた場合には、当然沖繩の基地から出ていく。米軍が出動していく場合には、これは事前協議の対象になることは事実でございますね。出動するわけですから、戦闘作戦行動に加わるわけですから、結局、これは事前協議の対象になりますね。
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愛知揆一#27
○愛知国務大臣 いまのは演習という、これも仮定の場合で、実態をよく調べなければわかりませんけれども、戦闘作戦行動というのは、作戦自身を展開する場合の出動行動じゃないかと思いますから、そうすると、今度の演習というものが、作戦行動でない、演習であるということになると、またこれは問題は別かと思いますが、その点は、いまの演習については、こちら直接には、こういうことをやるんだという通報は受けておりますけれども、私は作戦活動ではないと考えております。
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戸叶里子#28
○戸叶委員 いまの場合は演習というふうなことで見ていても、いずれそういうことが起こり得るかもしれないわけですね。だからそういう演習をするわけですね。だから、もしもそういうものが実際に起こり得たと仮定した場合には、当然沖繩の基地から戦闘作戦行動に出るのですから、事前協議の対象になりますね。
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愛知揆一#29
○愛知国務大臣 それは本土並みになりますれば、戦闘作戦行動になります場合は、事前協議の対象になることは当然だと考えます。
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