穗積七郎の発言 (外務委員会)
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○穗積委員 アメリカはすでに領域侵犯の前科者です。記録として確認されておるところでも、いままでも四回あるわけですね、少なくとも。そして、あなたは公海上だと言われるけれども、プエブロ号の乗り組み員釈放のときに、アメリカは、この領域を侵犯したこと、今後再びこういうことはやらないというあやまり状も入れておるじゃありませんか。認めているのですよ。しかも、日本の立場からいけば、こういう事件がまた起きるとすれば、事前に事前協議の対象としてわれわれはこれを取り上げる態度がなければ、起きてしまってからではおそいじゃありませんか。事前協議は、ことばの示しますとおりに、事前に協議をすることです。事後ではおそいのですよ。事後であったから、第五条のこの作戦行動に日本が出る国際法上の義務というものは免除されるものではないわけですね。だから、事前に協議する必要があるわけなんです。したがって、三回の領空の侵犯、そして四回目にはプエブロ号の侵犯があった。しかも、それに対してアメリカはその事実を確認してあやまり状も入れている。にもかかわらず、今度の事件が起きたということは、これはわれわれとして警戒心を持つのは当然じゃないでしょうか。事後ではおそいのですよ。事後の連絡があって、事前に協議の提案がなかったから、第五条のこの日本の自衛隊の出動の義務というものは免除されますか。されないでしょう。これば明瞭だと思うのです。だから事の事実を確かめて、事前協議の対象になり得るかなり得ないか、すべきかしなくてもいいか、そのことを明瞭にする必要があるということで私は聞いておるのです。あなたは日本の立場に立って、事前協議をむしろ日本の安全の立場からシビアーに真剣に考えなければならぬ。日本外務大臣の立場にありながら、事前協議の権限を——すなわち軍事外交に関する日本の主権の発動の唯一のこれが歯どめなんです。それに対して、一体なぜそういうふうに逃避されるのですか。プエブロ号事件については、もうアメリカ自身が確認をしておるわけでしょう。その事件がおそらく起きたでしょう。いままでの経過から見まして、起きておると思うのです。また朝鮮政府がそんなでたらめな発表をするはずはない。事実がないとするならば、そういう発表をすることは、かえって朝鮮の国際的な信義に関することであります。したがって、この場合も領空の侵犯があったと認めて差しつかえないと思いますけれども、そういうことで逃避されるなら、プエブロ号事件のときには、これは朝鮮側の態度によっては交戦状態に入る、そのときには、第五条による日本の自衛隊の出動の義務も発生し得る、そういう深刻な問題でありますから、事前でいいんです。事前だからやるべきなんです。だからお尋ねするのです。プエブロ号事件の事実に即してものを見たときに、これは明らかに事前協議の対象になる。単なる公海上の、公空上の偵察であるから、日本に何の関係もないんだ——関係大ありですよ。だから聞いているのです。ちゃんとした御答弁をお願いいたします。