外務委員会
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会
会議録情報#0
昭和四十四年四月十六日(水曜日)
午前十時三十四分開議
出席委員
委員長 北澤 直吉君
理事 青木 正久君 理事 秋田 大助君
理事 藏内 修治君 理事 田中 榮一君
理事 山田 久就君 理事 戸叶 里子君
理事 穗積 七郎君 理事 曽祢 益君
坂本三十次君 永田 亮一君
福田 篤泰君 松田竹千代君
毛利 松平君 山本 幸一君
伊藤惣助丸君 渡部 一郎君
出席国務大臣
外 務 大 臣 愛知 揆一君
出席政府委員
防衛庁防衛局長 宍戸 基男君
科学技術庁原子
力局長 梅澤 邦臣君
外務政務次官 田中 六助君
外務大臣官房長 齋藤 鎭男君
外務省アジア局
長 須之部量三君
外務省アメリカ
局長 東郷 文彦君
外務省条約局長 佐藤 正二君
外務省国際連合
局長 重光 晶君
委員外の出席者
外務省経済局国
際機関第一課長 溝口 道郎君
外務省条約局外
務参事官 高島 益郎君
農林省農林経済
局企業流通部食
品油脂課長 宮地 和男君
海上保安庁警備
救難部参事官 上原 啓君
海上保安庁水路
部長 川上喜代四君
—————————————
四月十五日
委員世耕政隆君、永田亮一君及び毛利松平君辞
任につき、その補欠として赤城宗徳君、井出一
太郎君及び石田博英君が議長の指名で委員に選
任された。
同日
委員赤城宗徳君、井出一太郎君及び石田博英君
辞任につき、その補欠として世耕政隆君、永田
亮一君及び毛利松平君が議長の指名で委員に選
任された。
同月十六日
委員渡部一郎君辞任につき、その補欠として伊
藤惣助丸君が議長の指名で委員に選任された。
—————————————
四月十二日
世界連邦建設の決議に関する請願(岡本隆一君
紹介)(第三八二四号)
同(谷垣專一君紹介)(第三八二五号)
同月十五日
世界連邦建設の決議に関する請願(渡海元三郎
君紹介)(第三九三八号)
同(倉成正君紹介)(第四一二一号)
同(佐々木良作君紹介)(第四一二二号)
同(曽祢益君紹介)(第四一二三号)
同(八木一男君紹介)(第四一二四号)
は本委員会に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件
通商に関する日本国とメキシコ合衆国との間の
協定の締結について承認を求めるの件(条約第
九号)
千九百六十八年の国際砂糖協定の締結について
承認を求めるの件(条約第一三号)
プレク・トノット川電力開発かんがい計画の実
施工事のための贈与に関する日本国政府とカン
ボジア王国政府との間の協定の締結について承
認を求めるの件(条約第一四号)
千九百六十八年の国際コーヒー協定の締結につ
いて承認を求めるの件(条約第三号)
国際水路機関条約の締結について承認を求める
の件(条約第五号)
国際情勢に関する件
————◇—————
この発言だけを見る →午前十時三十四分開議
出席委員
委員長 北澤 直吉君
理事 青木 正久君 理事 秋田 大助君
理事 藏内 修治君 理事 田中 榮一君
理事 山田 久就君 理事 戸叶 里子君
理事 穗積 七郎君 理事 曽祢 益君
坂本三十次君 永田 亮一君
福田 篤泰君 松田竹千代君
毛利 松平君 山本 幸一君
伊藤惣助丸君 渡部 一郎君
出席国務大臣
外 務 大 臣 愛知 揆一君
出席政府委員
防衛庁防衛局長 宍戸 基男君
科学技術庁原子
力局長 梅澤 邦臣君
外務政務次官 田中 六助君
外務大臣官房長 齋藤 鎭男君
外務省アジア局
長 須之部量三君
外務省アメリカ
局長 東郷 文彦君
外務省条約局長 佐藤 正二君
外務省国際連合
局長 重光 晶君
委員外の出席者
外務省経済局国
際機関第一課長 溝口 道郎君
外務省条約局外
務参事官 高島 益郎君
農林省農林経済
局企業流通部食
品油脂課長 宮地 和男君
海上保安庁警備
救難部参事官 上原 啓君
海上保安庁水路
部長 川上喜代四君
—————————————
四月十五日
委員世耕政隆君、永田亮一君及び毛利松平君辞
任につき、その補欠として赤城宗徳君、井出一
太郎君及び石田博英君が議長の指名で委員に選
任された。
同日
委員赤城宗徳君、井出一太郎君及び石田博英君
辞任につき、その補欠として世耕政隆君、永田
亮一君及び毛利松平君が議長の指名で委員に選
任された。
同月十六日
委員渡部一郎君辞任につき、その補欠として伊
藤惣助丸君が議長の指名で委員に選任された。
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四月十二日
世界連邦建設の決議に関する請願(岡本隆一君
紹介)(第三八二四号)
同(谷垣專一君紹介)(第三八二五号)
同月十五日
世界連邦建設の決議に関する請願(渡海元三郎
君紹介)(第三九三八号)
同(倉成正君紹介)(第四一二一号)
同(佐々木良作君紹介)(第四一二二号)
同(曽祢益君紹介)(第四一二三号)
同(八木一男君紹介)(第四一二四号)
は本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
通商に関する日本国とメキシコ合衆国との間の
協定の締結について承認を求めるの件(条約第
九号)
千九百六十八年の国際砂糖協定の締結について
承認を求めるの件(条約第一三号)
プレク・トノット川電力開発かんがい計画の実
施工事のための贈与に関する日本国政府とカン
ボジア王国政府との間の協定の締結について承
認を求めるの件(条約第一四号)
千九百六十八年の国際コーヒー協定の締結につ
いて承認を求めるの件(条約第三号)
国際水路機関条約の締結について承認を求める
の件(条約第五号)
国際情勢に関する件
————◇—————
北
北澤直吉#1
○北澤委員長 これより会議を開きます。
通商に関する日本国とメキシコ合衆国との間の協定の締結について承認を求めるの件、千九百六十八年の国際砂糖協定の締結について承認を求めるの件及びプレク・トノット川電力開発かんがい計画の実施工事のための贈与に関する日本国政府とカンボジア王国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件、以上三件を一括議題といたします。
—————————————
通商に関する日本国とメキシコ合衆国との間の
協定の締結について承認を求めるの件
千九百六十八年の国際砂糖協定の締結について
承認を求めるの件
プレク・トノット川電力開発かんがい計画の実
施工事のための贈与に関する日本国政府とカン
ボジア王国政府との間の協定の締結について承
認を求めるの件
〔本号末尾に掲載〕
—————————————
この発言だけを見る →通商に関する日本国とメキシコ合衆国との間の協定の締結について承認を求めるの件、千九百六十八年の国際砂糖協定の締結について承認を求めるの件及びプレク・トノット川電力開発かんがい計画の実施工事のための贈与に関する日本国政府とカンボジア王国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件、以上三件を一括議題といたします。
—————————————
通商に関する日本国とメキシコ合衆国との間の
協定の締結について承認を求めるの件
千九百六十八年の国際砂糖協定の締結について
承認を求めるの件
プレク・トノット川電力開発かんがい計画の実
施工事のための贈与に関する日本国政府とカン
ボジア王国政府との間の協定の締結について承
認を求めるの件
〔本号末尾に掲載〕
—————————————
北
愛
愛知揆一#3
○愛知国務大臣 ただいま議題となりました通商に関する日本国とメキシコ合衆国との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。
メキシコは、わが国にとってラテンアメリカ最大の貿易相手国になっておりますが、同国はいまだガットに加盟しておらず、また、戦後、両国間には通商上の諸般の待遇を保障するための協定がなかったので、政府は、通商に関する協定の締結についてメキシコシティ及び東京において交渉を行ないました結果、昭和四十四年一月三十日に東京において本大臣とロドリゲス・アダメ在日メキシコ大使との間で本件協定の署名及び関連書簡の交換を行なった次第であります。
この協定は、本文八カ条及び議定書からなり、さらに、協定に関する交換公文が付属しております。この協定は、わが国がすでに締結している通商協定と同様に、関税、輸出入制限、外国為替等通商に関する事項について相互に最恵国待遇を保障しております。したがって、この協定の締結により、両国間の通商関係は一そう安定した基礎の上に促進されるものと期待されます。
よって、ここにこの協定の締結について御承認を求める次第であります。何とぞ御審議の上、本件につきすみやかに御承認あらんことを希望いたします。
次に、千九百六十八年の国際砂糖協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。
従来砂糖は国際価格の変動が激しく、ややもすればその需給が不安定となる傾向があり、わが国のように国内需要の約七割も輸入に依存する国にとっては、ことのほか関心を持たざるを得ないところであります。この協定は、砂糖の需給を調整し、もって糖価の安定をはかることを主たる目的とするものでありまして、輸出割り当ての実施、最小及び最大在庫量の設定、一定の場合の供給保証、非加盟国からの輸入の制限及び禁止、消費の増大の検討等について規定しております。
わが国がこの協定に参加することにより、適正な水準の糖価により安定した供給を受けること、及び、もし糖価が暴騰した場合には、各加盟輸出国より供給保証を確保することができることは、わが国にとってまことに望ましいことと考えられます。また、わが国は、一九五八年の協定にも参加いたしておりましたが、今回もこの協定に参加することとなれば、輸出国たる発展途上国の経済発展のためこれに積極的に協力する態度を表明することともなり、きわめて有意義であります。
よって、ここにこの協定の締結について御承認を求める次第であります。
最後に、プレク・トノット川電力開発かんがい計画の実施工事のための贈与に関する日本国政府とカンボジア王国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。
プレク・トノット川電力開発かんがい計画は、カンボジアの首都プノンペン市の西方約七十キロの地点でメコン河の支流プレク・トノット川をせきとめ、多目的ダムを建設し、一万八千キロワットの発電と五千ヘクタールの農業かんがいを実施しようとするカンボジア政府の計画でありまして、総建設費は約二千七百万ドルと見積もられ、そのうち外貨分は千八百万ドル、現地通貨分は九百万ドルとなっております。
政府は、この計画の実施に他の諸国十一カ国及び国際連合開発計画、UNDPとともに協力することとし、この計画の実施工事のための贈与に関する協定を締結するため、本年一月以来プノンぺンにおいてカンボジア政府と交渉を行ないました結果、本年三月二十一日にプノンぺンにおいて、わがほう力石駐カンボジア大使とカンボジア側プリサラ外務大臣との間でこの協定に署名を行なった次第であります。
この協定は、本文九カ条及び附属書からなっており、そのおもな内容は次のとおりであります。日本国政府は、カンボジア政府に対し原則として四年間にわたり十五億千七百四十万円の贈与を行なうものとし、この贈与は、日本国の供給者とカンボジアのダム公社との間の契約に基づいて行なわれる日本国の生産物及び日本人の役務の購入に充てられることとしております。
この協定の締結によりまして、カンボジアにとり重要な意義を有するプレク・トノット川電力開発かんがい計画の実現が可能となりますとともに、両国間の経済協力の増進を含む全般的な友好関係の促進に多大の貢献がなされるものと期待されます。
よって、ここにこの協定の締結について御承認を求める次第であります。何とぞ御審議の上本件につきすみやかに御承認あらんことを希望いたします。
この発言だけを見る →メキシコは、わが国にとってラテンアメリカ最大の貿易相手国になっておりますが、同国はいまだガットに加盟しておらず、また、戦後、両国間には通商上の諸般の待遇を保障するための協定がなかったので、政府は、通商に関する協定の締結についてメキシコシティ及び東京において交渉を行ないました結果、昭和四十四年一月三十日に東京において本大臣とロドリゲス・アダメ在日メキシコ大使との間で本件協定の署名及び関連書簡の交換を行なった次第であります。
この協定は、本文八カ条及び議定書からなり、さらに、協定に関する交換公文が付属しております。この協定は、わが国がすでに締結している通商協定と同様に、関税、輸出入制限、外国為替等通商に関する事項について相互に最恵国待遇を保障しております。したがって、この協定の締結により、両国間の通商関係は一そう安定した基礎の上に促進されるものと期待されます。
よって、ここにこの協定の締結について御承認を求める次第であります。何とぞ御審議の上、本件につきすみやかに御承認あらんことを希望いたします。
次に、千九百六十八年の国際砂糖協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。
従来砂糖は国際価格の変動が激しく、ややもすればその需給が不安定となる傾向があり、わが国のように国内需要の約七割も輸入に依存する国にとっては、ことのほか関心を持たざるを得ないところであります。この協定は、砂糖の需給を調整し、もって糖価の安定をはかることを主たる目的とするものでありまして、輸出割り当ての実施、最小及び最大在庫量の設定、一定の場合の供給保証、非加盟国からの輸入の制限及び禁止、消費の増大の検討等について規定しております。
わが国がこの協定に参加することにより、適正な水準の糖価により安定した供給を受けること、及び、もし糖価が暴騰した場合には、各加盟輸出国より供給保証を確保することができることは、わが国にとってまことに望ましいことと考えられます。また、わが国は、一九五八年の協定にも参加いたしておりましたが、今回もこの協定に参加することとなれば、輸出国たる発展途上国の経済発展のためこれに積極的に協力する態度を表明することともなり、きわめて有意義であります。
よって、ここにこの協定の締結について御承認を求める次第であります。
最後に、プレク・トノット川電力開発かんがい計画の実施工事のための贈与に関する日本国政府とカンボジア王国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。
プレク・トノット川電力開発かんがい計画は、カンボジアの首都プノンペン市の西方約七十キロの地点でメコン河の支流プレク・トノット川をせきとめ、多目的ダムを建設し、一万八千キロワットの発電と五千ヘクタールの農業かんがいを実施しようとするカンボジア政府の計画でありまして、総建設費は約二千七百万ドルと見積もられ、そのうち外貨分は千八百万ドル、現地通貨分は九百万ドルとなっております。
政府は、この計画の実施に他の諸国十一カ国及び国際連合開発計画、UNDPとともに協力することとし、この計画の実施工事のための贈与に関する協定を締結するため、本年一月以来プノンぺンにおいてカンボジア政府と交渉を行ないました結果、本年三月二十一日にプノンぺンにおいて、わがほう力石駐カンボジア大使とカンボジア側プリサラ外務大臣との間でこの協定に署名を行なった次第であります。
この協定は、本文九カ条及び附属書からなっており、そのおもな内容は次のとおりであります。日本国政府は、カンボジア政府に対し原則として四年間にわたり十五億千七百四十万円の贈与を行なうものとし、この贈与は、日本国の供給者とカンボジアのダム公社との間の契約に基づいて行なわれる日本国の生産物及び日本人の役務の購入に充てられることとしております。
この協定の締結によりまして、カンボジアにとり重要な意義を有するプレク・トノット川電力開発かんがい計画の実現が可能となりますとともに、両国間の経済協力の増進を含む全般的な友好関係の促進に多大の貢献がなされるものと期待されます。
よって、ここにこの協定の締結について御承認を求める次第であります。何とぞ御審議の上本件につきすみやかに御承認あらんことを希望いたします。
北
北
山
山田久就#6
○山田(久)委員 御承知のように、本日の新聞紙上に、日本海で米軍の偵察機が撃墜されたということについて、かなりセンセーショナルな報道が行なわれております。外交問題において非常に大事なことは、まず事実がどうであるのか、これを正確に確認したその基礎において議論が行なわれなければならないのであって、推測とかそういうことで行なわれてはならないと私は思うのでございまするが、まず、これについて事実関係がどうなっているのか、ひとつお尋ねいたしたいと思います。
この発言だけを見る →愛
愛知揆一#7
○愛知国務大臣 ただいまの御質問に対しましてお答えをいたしたいのでございますが、まず第一に、御承知のことと思いますけれども、アメリカの国防総省の発表の全文、これは在京米大使館から昨日夜受け取っておりますので、これをまず朗読を申し上げます。
「北朝鮮は米軍機を捕捉し撃墜した旨主張しているところ、わが方にて発表しうるところは次のとおりである。」この「わが方」というのは米国のことです。「日本海上、北朝鮮の清津南東約九十五マイルにおいて、乗員三十一名四発プロペラ推進海軍機EC121機の空中捜索が現在行なわれている。厚木に基地をおく本偵察機は、日本時間十五日火曜午後二時頃行方不明となっている。同機が飛行を開始したのは、日本時間十五日午前七時である。同機機長は、北朝鮮海岸より五十海里より接近せざるよう命令を受けていた。同機乗員氏名は、近親者に通報した後発表する。現在のところこれ以上の情報なし。」これが国防総省の発表で、また在京米大使館から外務省に通報がございました全文でございます。
次に、本件に関するわがほう日本側に対するアメリカ側からの連絡のありました事項を申し上げますと、次のとおりでございます。
十五日の午後五時に、在京米国大使館より外務省安全保障課に対して次のとおり連絡がございました。
「平壌放送は米軍機を撃墜した旨放送した。米軍偵察機一機が帰着予定時刻を過ぎているにかかわらず帰着していない事実がある。」これが昨日午後五時の連絡でございました。
それから午後六時、同じく在京米国大使館より外務省安全保障課に対しまして連絡がございましたのは、次のとおりでございます。
「在日米軍は本件米軍機の捜索救助のため救難機を派遣した。米軍としては現段階では捜索救助活動以上の措置はとっていない。」
次に、同じく、昨十五日の午後八時、オズボーン駐日臨時代理大使から牛場外務事務次官に対しまして、先ほど読み上げました国防省発表の内容を連絡をしてまいりましたが、次いで同八時三十分に、同代理大使から牛場事務次官に対しまして、米国政府からの正式の要請として、当該区域にある日本船が救助に協力してもらいたい旨申し入れがありました。外務省は、直ちに海上保安庁と連絡の上、米側に対し、日本船に対し救助に協力方指示済みであるが、現在まで当該区域には日本船は存在しない模様である旨をとりあえず回答いたしました。
以上が事実関係についての全貌でございます。
この発言だけを見る →「北朝鮮は米軍機を捕捉し撃墜した旨主張しているところ、わが方にて発表しうるところは次のとおりである。」この「わが方」というのは米国のことです。「日本海上、北朝鮮の清津南東約九十五マイルにおいて、乗員三十一名四発プロペラ推進海軍機EC121機の空中捜索が現在行なわれている。厚木に基地をおく本偵察機は、日本時間十五日火曜午後二時頃行方不明となっている。同機が飛行を開始したのは、日本時間十五日午前七時である。同機機長は、北朝鮮海岸より五十海里より接近せざるよう命令を受けていた。同機乗員氏名は、近親者に通報した後発表する。現在のところこれ以上の情報なし。」これが国防総省の発表で、また在京米大使館から外務省に通報がございました全文でございます。
次に、本件に関するわがほう日本側に対するアメリカ側からの連絡のありました事項を申し上げますと、次のとおりでございます。
十五日の午後五時に、在京米国大使館より外務省安全保障課に対して次のとおり連絡がございました。
「平壌放送は米軍機を撃墜した旨放送した。米軍偵察機一機が帰着予定時刻を過ぎているにかかわらず帰着していない事実がある。」これが昨日午後五時の連絡でございました。
それから午後六時、同じく在京米国大使館より外務省安全保障課に対しまして連絡がございましたのは、次のとおりでございます。
「在日米軍は本件米軍機の捜索救助のため救難機を派遣した。米軍としては現段階では捜索救助活動以上の措置はとっていない。」
次に、同じく、昨十五日の午後八時、オズボーン駐日臨時代理大使から牛場外務事務次官に対しまして、先ほど読み上げました国防省発表の内容を連絡をしてまいりましたが、次いで同八時三十分に、同代理大使から牛場事務次官に対しまして、米国政府からの正式の要請として、当該区域にある日本船が救助に協力してもらいたい旨申し入れがありました。外務省は、直ちに海上保安庁と連絡の上、米側に対し、日本船に対し救助に協力方指示済みであるが、現在まで当該区域には日本船は存在しない模様である旨をとりあえず回答いたしました。
以上が事実関係についての全貌でございます。
山
山田久就#8
○山田(久)委員 ただいまのお話でございますると、これまでの事実関係では、とにかく哨戒のための米軍機が行くえ不明になったということのようであります。また、それ以上の事実は確認されてないというようでございまするが、ここで私が申し上げたいのは、この種の偵察あるいは哨戒関係の措置というものは、飛行機の場合においてもあるいは海上哨戒艇というような場合においても、それぞれの国が安全保障のための予備的措置としては、いずれもこれを実行しておるということは御承知のとおりであります。この前のプエブロのときにも起こったことでございますが、にもかかわらず、私は、これが何か異常な措置であるかのごとく印象を与えておる点については、外務当局その他において、この問題の事柄の性格というようなものを十分国民に正しく納得させるというようなことについて、どうも十分の措置が欠けておるのじゃないか、こう思うわけです。
たとえば哨戒艇の場合におきましても、われわれの知っておる限りにおいては、ソ連の哨戒艇が領海内に入っていったのが去年も二回ばかりかあって、そして先方からの警告で出ていっておるというようなこともございます。また、日本の周辺にもほとんど定期便のごとく偵察哨戒というものが行なわれているということも、これは御承知のとおりであります。
もとより、こういうような場合に、間々その領海、領空を侵すというようなことが行なわれるのは非常に遺憾なことでございまするけれども、しかしながら、これまでの国際法上の慣例ということであるならば、ことに相手が軍用機であるとか、あるいは海軍の艦艇であるというような場合には、国際礼儀上からいいましても、こういうものについては一種の警告措置を講ずるということは、かりに領海、領空を侵犯した場合であっても、そういう措置がこれまでの慣例というものであって、これを撃墜するというようなことは、これは国際法上許される行為じゃないというふうに了解しておるのですが、この点についての外務大臣のお考えはどうであるか、承りたいと思います。
この発言だけを見る →たとえば哨戒艇の場合におきましても、われわれの知っておる限りにおいては、ソ連の哨戒艇が領海内に入っていったのが去年も二回ばかりかあって、そして先方からの警告で出ていっておるというようなこともございます。また、日本の周辺にもほとんど定期便のごとく偵察哨戒というものが行なわれているということも、これは御承知のとおりであります。
もとより、こういうような場合に、間々その領海、領空を侵すというようなことが行なわれるのは非常に遺憾なことでございまするけれども、しかしながら、これまでの国際法上の慣例ということであるならば、ことに相手が軍用機であるとか、あるいは海軍の艦艇であるというような場合には、国際礼儀上からいいましても、こういうものについては一種の警告措置を講ずるということは、かりに領海、領空を侵犯した場合であっても、そういう措置がこれまでの慣例というものであって、これを撃墜するというようなことは、これは国際法上許される行為じゃないというふうに了解しておるのですが、この点についての外務大臣のお考えはどうであるか、承りたいと思います。
愛
愛知揆一#9
○愛知国務大臣 先ほどお尋ねの中にもございましたけれども、この件につきましては、事実関係が正確に掌握されることがまず第一に必要なことであると考えておるわけでございますが、先ほど申し上げましたように、米側からの通報あるいは依頼等については、ただいままでの全貌をお話し申し上げたわけでございますが、事実関係等については、この上とも事態をはっきり掌握することが必要ではないかと思います。
それから、したがって、一般論になるかと思いますけれども、哨戒とかいうような種類のことが行なわれるということは、国際的に何と申しましてもいろいろの緊張というようなことがある現状におきましては、いずれの国でも認められた範囲内における行動というものは、当然是認されてしかるべきことではないかと存じます。
それからその次のお尋ねは、かりに領空侵犯があったような場合に、撃墜というようなことに直ちに至ることはどうであるかというのがお尋ねの趣旨であろうかと思いますが、これはいま申しましたように、今回のこの件については事実関係等がつまびらかになってございませんから、これに対して早計にコメントすることはいかがかと思いますが、一般論としましては、やはり国際法上あるいは慣行上認められたところ以上の行動がとられるということは遺憾なことである、かように存ずる次第でございます。
この発言だけを見る →それから、したがって、一般論になるかと思いますけれども、哨戒とかいうような種類のことが行なわれるということは、国際的に何と申しましてもいろいろの緊張というようなことがある現状におきましては、いずれの国でも認められた範囲内における行動というものは、当然是認されてしかるべきことではないかと存じます。
それからその次のお尋ねは、かりに領空侵犯があったような場合に、撃墜というようなことに直ちに至ることはどうであるかというのがお尋ねの趣旨であろうかと思いますが、これはいま申しましたように、今回のこの件については事実関係等がつまびらかになってございませんから、これに対して早計にコメントすることはいかがかと思いますが、一般論としましては、やはり国際法上あるいは慣行上認められたところ以上の行動がとられるということは遺憾なことである、かように存ずる次第でございます。
山
山田久就#10
○山田(久)委員 事柄の性格上、あまり仮定の質問に深入りすることは避けるべきだ、こう考えるので、この問題はこの程度にとどめておきたいと思います。むろん、これはいま言ったように、通常あり得る偵察、哨戒の行為の一つであるという、こういうことをよく理解しておくことが必要だと思うのですが、事柄はどういうことであるにしても、たとえばこれが特別の事前協議の対象とかそういうことになる問題ではないけれども、いわばわが国において多少そういうことについて神経質だというような点を考慮に入れれば、こういう侵犯行為を犯す可能性もあるような種類のことについては、あらかじめひとつ、何といいますか、これは安保条約でいえば第四条といいますか、随時あらかじめひとつ双方で意見を交換しておくというようなことが適当なことじゃないか、こう思うのでございますが、その点についての大臣のお考えはどうでございましょうか。
この発言だけを見る →愛
愛知揆一#11
○愛知国務大臣 そういう点につきまして、わが国としての立場というものは、いまさら申し上げるまでもございませんが、特に平和愛好国というユニークな考え方と立場を持っている国であり、また国民感情もそうでございますから、いまお述べになりましたような事柄については、十分ひとつ配慮を必要とすると思います。
ただ、第四条のいわゆる随時協議というようなことが、条約的にこういう場合において援用してしかるべきものであるかどうかというような点につきましては、いかがかと思われますけれども、日米両国の現在の関係から申しましても、かりにも——いま事実がはっきりしておりませんけれども、領空、領海の侵犯というようなことについては、われわれとしてはもちろん欲せざるところであるというような点につきましては、十分な配慮というものが必要である、かように考えておる次第でございます。
この発言だけを見る →ただ、第四条のいわゆる随時協議というようなことが、条約的にこういう場合において援用してしかるべきものであるかどうかというような点につきましては、いかがかと思われますけれども、日米両国の現在の関係から申しましても、かりにも——いま事実がはっきりしておりませんけれども、領空、領海の侵犯というようなことについては、われわれとしてはもちろん欲せざるところであるというような点につきましては、十分な配慮というものが必要である、かように考えておる次第でございます。
山
山田久就#12
○山田(久)委員 とりあえず事実の確認ということで、正確な情報に基づいてひとつ適当な措置をとっていただきたい。とりあえずは、まだいろいろわかっておらぬようでございますから、本日はこの程度にいたしまして、自民党を代表しての私の質問はとどめたいと思います。
この発言だけを見る →北
穗
穗積七郎#14
○穗積委員 実は愛知外務大臣の名前で、「文芸春秋」誌上で、われわれ社会党の方針は親のすねかじりであるという誹謗、挑戦をされました。私は、はなはだ用語その他につきましても、場所におきましても、心外の至りです。ですから、この問題について、一度あなたの真意をただしておきたいと思ったし、われわれの態度も明らかにしておきたいと思いました。ところが、きょうもまた不当にも二十五分前後という制約を受けておりまして、しかも、いま山田委員から御質問のありましたように、EC機の侵犯問題が出まして、これは安保条約との関連からいたしまして、日本の平和に重大な影響を及ぼす問題であると思うので、この問題にしぼってきょうは緊急にお尋ねをして、明らかにしておきたいと思うのです。
まず第一にお尋ねいたしますが、この事件は、空のプエブロ号事件といわれております深刻な問題、軍事挑発でございましょう。これは安保条約との関連でいえば、二点で問題になると思うのです。
まず第一は、条約第一条の精神に反する行為ではないかということ、第二点は、第六条交換公文の事前協議の対象になり得る内容を持ったものではないか、この二点でございます。
特に二点については、あらかじめ申し上げておきますが、偵察については事前協議の対象とならないというのが外務省の統一見解のようでありますけれども、表面はそうであっても、行動の事実は、明らかに戦闘行為の前段的な意味を持つ、すなわち、両国の武力衝突の場合もあり得る、そういう行為の内容でありますから、表面偵察または自衛というようなことばによってこの問題は事前協議からはずす、それでてん然としておるというようなことでは、私は、日本の安全は守られない、戦争に巻き込まれる危険が自動的に発生するであろうという趣旨でありますから、ことばでごまかさないで、行動の事実に即して、その内容は事前協議の対象にすべきものではないか、このようにわれわれは考えておりますから、この趣旨を踏まえて御答弁をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →まず第一にお尋ねいたしますが、この事件は、空のプエブロ号事件といわれております深刻な問題、軍事挑発でございましょう。これは安保条約との関連でいえば、二点で問題になると思うのです。
まず第一は、条約第一条の精神に反する行為ではないかということ、第二点は、第六条交換公文の事前協議の対象になり得る内容を持ったものではないか、この二点でございます。
特に二点については、あらかじめ申し上げておきますが、偵察については事前協議の対象とならないというのが外務省の統一見解のようでありますけれども、表面はそうであっても、行動の事実は、明らかに戦闘行為の前段的な意味を持つ、すなわち、両国の武力衝突の場合もあり得る、そういう行為の内容でありますから、表面偵察または自衛というようなことばによってこの問題は事前協議からはずす、それでてん然としておるというようなことでは、私は、日本の安全は守られない、戦争に巻き込まれる危険が自動的に発生するであろうという趣旨でありますから、ことばでごまかさないで、行動の事実に即して、その内容は事前協議の対象にすべきものではないか、このようにわれわれは考えておりますから、この趣旨を踏まえて御答弁をいただきたいと思います。
愛
愛知揆一#15
○愛知国務大臣 まず第一の御質問でございますが、ただいま山田委員の御質問にもお答えいたしましたように、事実関係を明確にすることが私は第一に必要なことだと思いますので、その事実というものが明確でない限り、たとえば挑発行動であるかどうかというようなことについては、ただいままだお答えすることはできないと思うのでありまして、先ほど読み上げましたように、アメリカからの外務省に対する連絡等から見ますと、この事実関係について、北鮮側の言っておりますこととは全然逆な主張根拠を持っておるようでございますから、そういう点も考えてみますと、挑発行動である、ないというようなことについては、ただいまのところ、何とも申し上げることはできませんし、また米国側の考え方からいえば、挑発行動というふうなことではない、こういうふうな主張をしているということも十分頭に入れておかなければならないことだと考えます。
それから第二の安保条約第六条の事前協議の問題につきましては、ただいまも御指摘がございましたように、従来から一貫した政府の見解というものは、偵察行動というようなものは事前協議の対象にならない、こういう解釈でございます。この点はただいまお話の中にも触れておられましたが、そのとおりと考えます。
なお、条約的な説明、従来の解釈等につきましては、条約局長からもさらに御説明をいたさせたいと思います。
この発言だけを見る →それから第二の安保条約第六条の事前協議の問題につきましては、ただいまも御指摘がございましたように、従来から一貫した政府の見解というものは、偵察行動というようなものは事前協議の対象にならない、こういう解釈でございます。この点はただいまお話の中にも触れておられましたが、そのとおりと考えます。
なお、条約的な説明、従来の解釈等につきましては、条約局長からもさらに御説明をいたさせたいと思います。
穗
穗積七郎#16
○穗積委員 条約局長がお答えになるならば、まだ関連してありますから、あとでやりましょう。
そこで、今度の事実がわからないからということで、何か逃げ腰の御答弁でございますけれども、アメリカ側は正確に厚木基地を出たことは確認をしておる。そして行くえ不明になった地点まで確認がされておる。それに相呼応いたしまして、北朝鮮側からは同種の米機を撃堕した事実を発表しておるわけです。これはもう明瞭だと思うのですね。あるいは北朝鮮の軍事施設あるいは配置、さらにはいま問題になっております珍宝島周辺の中ソ両方の軍事偵察ということも考えられておるようでありますが、いずれにいたしましても、偵察と称して、すでにプエブロ号その他、空中からはいままでに三回にわたってアメリカ側は朝鮮に対して侵犯行為を行なっておる。この行為は明らかに戦争挑発の危険をはらんでおるわけです。だから私は言いたいことは、プエブロ号事件の場合においても、これは偵察であるから合法的である、あるいは安保条約事前協議の対象にならないと、てん然としておられますか。もしあそこで戦闘状態に入ったといたします。そうすると、われわれとしては第五条の関係を考えておかなければならなくなるでしょう。そうなりますと、当然事前協議の対象として、われわれは、表面のことばはどうであろうと、それにとらわれないで、事実の報道、そのものの事実を対象として、事前協議の対象とすべきであるかどうかを判断すべきものだと思うのです。第一、プエブロ号事件が、これはごらんになったときに、これは偵察として当然なことである、そしてそれは事前協議の対象にならないものである、今後こういう事件が再び起きても対象にする必要はないということを言われる一わけですか。プエブロ号は大体合法的なものですか。事前協議の対象としなければならないという危険性はないとお考えでしょうか。
この発言だけを見る →そこで、今度の事実がわからないからということで、何か逃げ腰の御答弁でございますけれども、アメリカ側は正確に厚木基地を出たことは確認をしておる。そして行くえ不明になった地点まで確認がされておる。それに相呼応いたしまして、北朝鮮側からは同種の米機を撃堕した事実を発表しておるわけです。これはもう明瞭だと思うのですね。あるいは北朝鮮の軍事施設あるいは配置、さらにはいま問題になっております珍宝島周辺の中ソ両方の軍事偵察ということも考えられておるようでありますが、いずれにいたしましても、偵察と称して、すでにプエブロ号その他、空中からはいままでに三回にわたってアメリカ側は朝鮮に対して侵犯行為を行なっておる。この行為は明らかに戦争挑発の危険をはらんでおるわけです。だから私は言いたいことは、プエブロ号事件の場合においても、これは偵察であるから合法的である、あるいは安保条約事前協議の対象にならないと、てん然としておられますか。もしあそこで戦闘状態に入ったといたします。そうすると、われわれとしては第五条の関係を考えておかなければならなくなるでしょう。そうなりますと、当然事前協議の対象として、われわれは、表面のことばはどうであろうと、それにとらわれないで、事実の報道、そのものの事実を対象として、事前協議の対象とすべきであるかどうかを判断すべきものだと思うのです。第一、プエブロ号事件が、これはごらんになったときに、これは偵察として当然なことである、そしてそれは事前協議の対象にならないものである、今後こういう事件が再び起きても対象にする必要はないということを言われる一わけですか。プエブロ号は大体合法的なものですか。事前協議の対象としなければならないという危険性はないとお考えでしょうか。
愛
愛知揆一#17
○愛知国務大臣 ただいまの御質問でございますけれども、先ほども申し上げましたように……(穗積委員「プエブロ号について聞いているんです。」と呼ぶ)だけれども、二つ御質問になりましたから……。事実が、アメリカのほうからいえば清津東南約九十五マイルのところで行くえ不明になった、こういうわけでございますね。先ほど申しましたように、北朝鮮側が言っておりますことにも不明確な点もあるようでもございますし、要するに、事実関係がこの場合においてははっきりしていない。したがいまして、私は、米側見解からすれば挑発行動というふうには考えられない、こういうふうに申し上げたわけです。
それから、プエブロ号事件については、これはもう詳しく御承知のとおりでございますね。要するに、端的に言えば、両方の主張が違うんだと私は思います。そして米側のほうとしては、これは公海上に起こった事件である、こういうふうな解釈をしておることは御承知のとおりでございます。それから実際問題としてこれが大事に至らなかったことについては、前に申し上げことがあるかと思いますけれども、非常によかったことである、こういうふうに考えております。したがって、いま何としても、仮定の問題として考えますれば、こういったとにかく実力で飛行機が撃ち落とされたというような事態が起こるというようなことは、非常に遺憾なことでございますから、こういったようなことが今後起こらないように、日本としてなすべき努力につきましては、十分の努力をしなければならないと考えておる次第でございます。
この発言だけを見る →それから、プエブロ号事件については、これはもう詳しく御承知のとおりでございますね。要するに、端的に言えば、両方の主張が違うんだと私は思います。そして米側のほうとしては、これは公海上に起こった事件である、こういうふうな解釈をしておることは御承知のとおりでございます。それから実際問題としてこれが大事に至らなかったことについては、前に申し上げことがあるかと思いますけれども、非常によかったことである、こういうふうに考えております。したがって、いま何としても、仮定の問題として考えますれば、こういったとにかく実力で飛行機が撃ち落とされたというような事態が起こるというようなことは、非常に遺憾なことでございますから、こういったようなことが今後起こらないように、日本としてなすべき努力につきましては、十分の努力をしなければならないと考えておる次第でございます。
穗
穗積七郎#18
○穗積委員 アメリカはすでに領域侵犯の前科者です。記録として確認されておるところでも、いままでも四回あるわけですね、少なくとも。そして、あなたは公海上だと言われるけれども、プエブロ号の乗り組み員釈放のときに、アメリカは、この領域を侵犯したこと、今後再びこういうことはやらないというあやまり状も入れておるじゃありませんか。認めているのですよ。しかも、日本の立場からいけば、こういう事件がまた起きるとすれば、事前に事前協議の対象としてわれわれはこれを取り上げる態度がなければ、起きてしまってからではおそいじゃありませんか。事前協議は、ことばの示しますとおりに、事前に協議をすることです。事後ではおそいのですよ。事後であったから、第五条のこの作戦行動に日本が出る国際法上の義務というものは免除されるものではないわけですね。だから、事前に協議する必要があるわけなんです。したがって、三回の領空の侵犯、そして四回目にはプエブロ号の侵犯があった。しかも、それに対してアメリカはその事実を確認してあやまり状も入れている。にもかかわらず、今度の事件が起きたということは、これはわれわれとして警戒心を持つのは当然じゃないでしょうか。事後ではおそいのですよ。事後の連絡があって、事前に協議の提案がなかったから、第五条のこの日本の自衛隊の出動の義務というものは免除されますか。されないでしょう。これば明瞭だと思うのです。だから事の事実を確かめて、事前協議の対象になり得るかなり得ないか、すべきかしなくてもいいか、そのことを明瞭にする必要があるということで私は聞いておるのです。あなたは日本の立場に立って、事前協議をむしろ日本の安全の立場からシビアーに真剣に考えなければならぬ。日本外務大臣の立場にありながら、事前協議の権限を——すなわち軍事外交に関する日本の主権の発動の唯一のこれが歯どめなんです。それに対して、一体なぜそういうふうに逃避されるのですか。プエブロ号事件については、もうアメリカ自身が確認をしておるわけでしょう。その事件がおそらく起きたでしょう。いままでの経過から見まして、起きておると思うのです。また朝鮮政府がそんなでたらめな発表をするはずはない。事実がないとするならば、そういう発表をすることは、かえって朝鮮の国際的な信義に関することであります。したがって、この場合も領空の侵犯があったと認めて差しつかえないと思いますけれども、そういうことで逃避されるなら、プエブロ号事件のときには、これは朝鮮側の態度によっては交戦状態に入る、そのときには、第五条による日本の自衛隊の出動の義務も発生し得る、そういう深刻な問題でありますから、事前でいいんです。事前だからやるべきなんです。だからお尋ねするのです。プエブロ号事件の事実に即してものを見たときに、これは明らかに事前協議の対象になる。単なる公海上の、公空上の偵察であるから、日本に何の関係もないんだ——関係大ありですよ。だから聞いているのです。ちゃんとした御答弁をお願いいたします。
この発言だけを見る →愛
愛知揆一#19
○愛知国務大臣 プエブロ号事件につきましては、穗積委員のような御解釈のあることも私は承知しておりますけれども、これは先ほど申しましたように、双方の主張がやっぱり私は違うと思うのです。と申しますのは、プエブロ号事件につきましてアメリカの態度というものは、あの場合に抑留された乗り組み員を釈放したいという至上命令と申しましょうか、人道的な立場に立って、そして北朝鮮側が用意いたしました、要請したものに署名をしたものの中に、いま御指摘のようなことが書いてございますけれども、それは領海侵犯という事実をアメリカとして認めたものでないということを別個に明らかにしておるとおりでありまして、プエブロ号事件について云々ということにつきましては、これはそれ自体で非常な論争になることかと思いますが、両国が言っております事実関係について私は触れただけでございます。
ところで、今回の問題でございますが、もしかりに事実関係が明らかになった場合に、先ほど山田委員からのお尋ねもございましたが、通常に認められておるようないわゆる哨戒、偵察行動ということでありますならば、これは私は問題ないと思うのです。しかし、それ以上の戦闘出撃行動になるというようなものであるなら、これはもう当然事前協議の対象になるわけでございますから、今度のこの事実関係がどういうふうに認識されるかは別として、そういったような点について、先ほど山田委員からも御指摘がございましたように、政府としても十分の配慮を必要とする、かように考えておるわけでございます。
この発言だけを見る →ところで、今回の問題でございますが、もしかりに事実関係が明らかになった場合に、先ほど山田委員からのお尋ねもございましたが、通常に認められておるようないわゆる哨戒、偵察行動ということでありますならば、これは私は問題ないと思うのです。しかし、それ以上の戦闘出撃行動になるというようなものであるなら、これはもう当然事前協議の対象になるわけでございますから、今度のこの事実関係がどういうふうに認識されるかは別として、そういったような点について、先ほど山田委員からも御指摘がございましたように、政府としても十分の配慮を必要とする、かように考えておるわけでございます。
穗
愛
穗
穗積七郎#22
○穗積委員 続いてお尋ねいたしましょう。その違法行為を行なった場合に、相手国がこれを自衛のために拿捕する必要がある、あるいは飛行機であるならば着陸の命令を出す。それにも聞かないで遁走をした場合、これは公海上に追跡を継続することは国際法上合法ですね。外務省の解釈をお尋ねしておきましょう。
この発言だけを見る →佐
佐藤正二#23
○佐藤(正二)政府委員 今回の問題は、先ほど大臣からもお話しのように、事実関係がはっきりしておりませんので、一般的な国際法の問題としてお答えいたします。
通常の場合、領海及び領空侵犯を排除する行為と申しますのは、一種の主権国の警察行為でございますから、通常の場合は退去要請、これを聞かない場合には強制着陸等、あるいは船の場合には停船、連れてくる、こういうのが通常のやり方だと思います。それで実際問題として、武力行使がそこで行なわれるという場合は、それを聞かないで、結局その侵犯者のほうから武力行使があったので、これに対する自衛、そういう形でしか考えられないと思います。
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穗
穗積七郎#24
○穗積委員 そうすると、退去、それから停船または着陸を命令したが、これを聞かないで遁走した場合に、追撃をして、そこで撃墜をした場合ですね。これは違法だというのですか。
この発言だけを見る →佐
佐藤正二#25
○佐藤(正二)政府委員 通常の場合は、そこで撃墜をするということは、むしろ過剰防衛というようなことになるのではないか。そこらのところは国際法上いろいろな説があるところであります。御承知のとおりでございます。しかし、いわゆる侵犯者のほうから武力行使がないというような場合に、これを撃墜するということは、主権行為としても過剰防衛というようなことになるのではないかと私たちは判断しております。
この発言だけを見る →穗
穗積七郎#26
○穗積委員 なるのではないかというのは、あなた個人としてですか。日本の政府を代表しての統一見解ですか。
外務大臣にお尋ねしましょう、国際法の解釈というのは、有権解釈というものはないのですから、自衛か侵略か、あるいは合法か非合法かの問題については、これは国際法の規定、その精神を脅かす危険が非常に多いわけです。われわれは、いま申しましたように、この退去、停船あるいは着陸、これを聞かないで、なおかつ遁走する場合には、公海に継続追跡をする、そこで捕獲できない場合にこれを撃墜することは、やむを得ざる自衛の行為の範囲である、こういうふうに私どもは解釈いたしますし、日本における国際法学者の一般解釈もこのとおりでございます。それに対して外務省は、なぜ一体それが違法行為であるというふうに言われるのか、その根拠を明らかにしていただきたい。
いま局長は、個人としても、ではないかと思うという疑問符を付して、非常に自信のない御答弁でございました。しかし、これは、朝鮮問題がベトナムに次ぐアジアの焦点になりつつあるときです。日本政府として、特に沖繩問題や日本の自衛隊拡張計画が全部朝鮮戦争再開をめどにした準備体制に入っていることは、これはもう客観的に事実だと思う。そういうときでありますから、この撃墜行為が一体なぜ違法であるのか。これは合法と解釈すべきだと私は思うのですが、大事なことですから、その根拠を示していただきたいと思うのです。
この発言だけを見る →外務大臣にお尋ねしましょう、国際法の解釈というのは、有権解釈というものはないのですから、自衛か侵略か、あるいは合法か非合法かの問題については、これは国際法の規定、その精神を脅かす危険が非常に多いわけです。われわれは、いま申しましたように、この退去、停船あるいは着陸、これを聞かないで、なおかつ遁走する場合には、公海に継続追跡をする、そこで捕獲できない場合にこれを撃墜することは、やむを得ざる自衛の行為の範囲である、こういうふうに私どもは解釈いたしますし、日本における国際法学者の一般解釈もこのとおりでございます。それに対して外務省は、なぜ一体それが違法行為であるというふうに言われるのか、その根拠を明らかにしていただきたい。
いま局長は、個人としても、ではないかと思うという疑問符を付して、非常に自信のない御答弁でございました。しかし、これは、朝鮮問題がベトナムに次ぐアジアの焦点になりつつあるときです。日本政府として、特に沖繩問題や日本の自衛隊拡張計画が全部朝鮮戦争再開をめどにした準備体制に入っていることは、これはもう客観的に事実だと思う。そういうときでありますから、この撃墜行為が一体なぜ違法であるのか。これは合法と解釈すべきだと私は思うのですが、大事なことですから、その根拠を示していただきたいと思うのです。
愛
愛知揆一#27
○愛知国務大臣 大体はいま条約局長が御答弁したとおりでございますが……(穗積委員「答弁は疑問符ですよ」と呼ぶ)ですから、大体はそうなんですが、これはやはり国際条約学者の間にもいろいろの説がございます。私はかように考えるのでありますが、たとえば停船、着陸その他を命じたのに遁走するという場合が、いま御質問の点でございますけれども、これは個々のケースによってやはり判定すべき部分が多いのではないかと思います。ただいま条約局長も触れましたように、今度の飛行機の場合だったならば、その飛行機の性能とかあるいはその武装の状況とか——その遁走する飛行機が逃げながら攻撃を加えたというような場合に、これを撃ち落とすということはあり得ると思いますけれども、武器も持たず、したがってまた攻撃も加えないで、単に逃げた場合に、これを撃墜するということは過剰防衛である、私はかように解釈すべきであると考えるわけでございます。
なお、私は、基本的にそういう事態が起こらないことが望ましいし、万々一かりにさようなことが不幸にして起こりました場合でも、これは関係当事者の間で話し合いでその決着をつけるべきものではなかろうか、かように考えるわけでございます。
この発言だけを見る →なお、私は、基本的にそういう事態が起こらないことが望ましいし、万々一かりにさようなことが不幸にして起こりました場合でも、これは関係当事者の間で話し合いでその決着をつけるべきものではなかろうか、かように考えるわけでございます。
穗
穗積七郎#28
○穗積委員 そうすると、外務省は、一般論としては、その撃墜または拿捕は合法の場合と非合法の場合があるということですね。——それでは具体的にお尋ねいたしましょう。かつてソビエトがU2機を撃ち落とした。それから朝鮮がプエブロ号を拿捕した。これは合法ですか、非合法ですか。
この発言だけを見る →愛
愛知揆一#29
○愛知国務大臣 まず前段のお尋ねは、たとえば領空を侵犯した飛行機が着陸を命ぜられ、あるいは強制着陸を指示された、その場合に撃墜することは、国際法上といいますか、意見もいろいろ分かれているようだが、それに対して政府の見解はどうかというお尋ねでございましたから、そういう設問の場合に、やはりこれはそういうことが起こること自身がもちろん望ましいことではございませんから、そういうことのないことをひたすらに期待するのが私どもの態度でございますが、万々一そういうことが起こった場合に、逃げつつある飛行機が十分の装備、武装を持って、しかも逃げつつ追跡者に攻撃を加えた場合に、撃墜されるというようなことは、これはもういたし方ない、かように私は考えるわけでございます。
それからプエブロ号の場合にどうかということは、双方の主張が先ほど申しましたように違っておりますから、これに対して、拿捕したことが合法なのか違法なのかということについて、私からコメントすることは差し控えることが妥当ではなかろうかと思います。
この発言だけを見る →それからプエブロ号の場合にどうかということは、双方の主張が先ほど申しましたように違っておりますから、これに対して、拿捕したことが合法なのか違法なのかということについて、私からコメントすることは差し控えることが妥当ではなかろうかと思います。