坂本三十次の発言 (外務委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○坂本委員 この五月十一日のワシントンポストで、アメリカの政府部内でもやはりいろいろ意見の対立があるやに伝えております。国防省は核つき・自由使用を要求する、国務省は日本政府の立場を相当考慮しているものですから、核抜きを認めるが、できるだけ有利な条件をかちとる、こういうふうにして対立がある。近く国家安全保障会議でニクソン大統領の裁断を待とうというようなことが報じられております。この核のことにつきましては、私は、これはもう核抜きになってしかるべきであるし、そういう結論を期待するのでありますけれども、問題は自由使用のほうでありますが、これがいつまでたってもちらほらと新聞紙上から消えない。核ももちろんでありますけれども、自由使用などにつきましても、そうなったら本土との差別待遇でございます。人権無視でも二十四年間は長過ぎた、だから、ひたむきに沖繩の返還に進むのだと外務大臣はおっしゃられましたけれども、基地は本土と沖繩を差別するようなことはなくて、安保条約をそのまま適用しなくてはならない、これはもう疑うべからざる国の方針になってしかるべきだ、こういうふうに私は思うておるわけなのです。そして一九七二年までには返還を実現する、この二つでございますね。これ以外にもう選択の余地がないんじゃないかと私は思うておるわけでございます。
それで、外務大臣は、総理、大統領の頂上会談の前には何か外交方針が明示せられるがごとくにおっしゃられましたけれども、外務大臣も、これはもうもちろん一国を代表するわが国の代表でございますので、渡米の前にひとつ基本方針を明示していただきたい、こういうふうに私は思います。外務大臣の行かれる前には、国の基本方針を明示をしなくてもいいのだ、総理の行くときにすればいいのだというようなお考えは、これはちょっといただけない、こういうふうに思うのです。外務大臣の御出発前まで、相かわらず世論の動向は尊重して努力をするというお気持ちはよくわかります、特に私どもには。しかし、国民に対して白紙ということを続けられるということは、これはどうも許されないんじゃないかと私は思いますが、どうかひとつ基本方針を渡米前に内外に明示していただきたい。先ほど外交は相手方もあることだし、また手の内なども見せてはいかぬという技術的なお話もございましたけれども、そういう手の内だとか相手もあるというようなことで根本方針を明示できないということになると、外交を国民とともに行なうというような態度ではないんじゃないか。細部のその他のことは、これは一切おまかせをいたしまするけれども、やはり交渉の基本方針と姿勢というものは、国民にどうしても明らかにしていただきたい。そういうことは、外交の手の内などというような次元を越えた問題だと私は思うておるわけなのです。だから、民主政治における外交の取り組み方の原則の問題でございますから、どうかひとつ、核抜き・本土並みが政府の方針である、これに従って七二年を期して最善の努力をするのだ、国民の盛り上がった世論をバックにして、国民とスクラムを組んで、おれはアメリカへ行くのだから、しっかり応援をしろ、こういう態度が私は最も望ましいし、当然だと思うのですが、ひとつ率直に御意見をお述べ願いたい一思います。