穗積七郎の発言 (外務委員会)

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○穗積委員 たいへん失礼ですけれども、あなたは法律案を読んでおられないわけです、一番大事な点を。おそらくは、私の推測ですが、いまの御答弁で、邪推であればおわびいたしますが、政府・与党の諸君は、今度の改正案が非常な進歩発展で改善であるという点を一言だけ強調してもらえばいいんだというようなことで御依頼したと思うのです。そういうことでありますと、先ほど言いましたように、あなたからさっきのようなことを伺わなくても、われわれはもう数年前からそのことを主張しておるのですから、十分わかっておるのです。わからないのが、その原則に全く反する、逆行するような、従来よりもよりきびしい罰則までつけて、しかもこれは刑事罰ですよ。そんなもの、あなた徳川時代のことですよ。私は三河の出身だけれども、徳川三百年の時代のことならさることながら、まあばかばかしくて聞いておられない、このような法律案というものは。これは何かといいますと、あなたに御参考までに申し上げておきますが、財界の方もこういうことを理解してもらわぬと困るから申し上げるのです。これは外務省の意見というよりは、むしろ法務省の中の公安の考え方なんですよ。治安立法なんです、これは。基本的人権を、国益または公安を理由として、これをかってに拡大解釈して、あるいは恣意的な解釈、断定によってこれを抑圧しよう、こういうことなんですね。こういう考え方は、これはいまここで内容について実は御意見を伺うべきでありますけれども、お読みにならないので、それを申し上げません。ただ、あなたが尊敬すべき財界のリベラリストでありますし、国際人でもあるし、それから同時に、きょうは日航の会長として来ていただいた。日本のごとき国際貿易に依存する度合いの高い国はないわけですね。これは日航の一会社の問題ではない。国民生活の経済的側面から見ましても、政治的側面から見ましても、国際関係に依存度の一番高い国だとぼくは思うのです。しかもその先端を行く日航の会長として、これは私はちょっとおかしいと思うのですね。旅行というものを、第一政府が許可権を持っておるなんというのはおかしいのですよ。必要があれば、本来はこれは届け出でいいのです。届け出事項だと思うのです、行政事務としては。政府の判断によって、どこへ行ってはいけないの、この人はいいが、この人は悪いなんということを言うべき筋合いのことではないんですよ。ただ、おっしゃるように、相手の国へ行って、これはどこの国の者であるか、それから多少外へ行けば身体、財産の安全等もございましょうから、それで依頼を兼ねた証明書なんですね。こういったものは届け出によって当然発給すべきことであって、私は、許可事項にしておるというのが第一おかしいとすら思っておるわけです。国際人であり、リベラリストであり、しかも国際的な日本航空の会長としてのお考えからいけば、原則的にだけお尋ねしたいのですよ。あと思想、信条、宗派あるいは経済的な立場なんということは、旅券の場合においては差別すべきことではないと思うのです。いかがでございましょう。その点だけお尋ねいたしまして、あまりこまかいことは、まだ読んでいただいておらぬようですから、これは日本航空としては重要な意味を持っているわけですから、ひとつ一ぺん御精読をいただきまして、おそくはありませんから、どうぞ政府・与党の諸君に、そのあやまちを指摘して、修正あるいは撤回するように御進言をいただきたいと思うのです。

発言情報

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発言者: 穗積七郎

speaker_id: 15879

日付: 1969-07-03

院: 衆議院

会議名: 外務委員会