米田東吾の発言 (外務委員会)

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○米田委員 私の言わんとすることもよくわかるという大臣の御答弁でございますので、私も大臣の御答弁については了承いたしますが、ただ、こういう問題は法律事項でございませんで、まさに外務大臣の権限に属する外交上の問題であることは、私も認めるわけであります。しかし、どうも私ども見ておりまして、愛知大臣の外交は、特に人道主義というものが非常に弱いのじゃないか、国益、公安あるいは外交上の高度な日本の安全なり、そういう問題については、なかなか実績をあげておられると思うのでありますけれども、特にいま一面の人道の問題を主体とするところの外交面というものが非常に弱いように実は感ずるわけであります。特にいま大臣もおっしゃいましたように、日本の周辺にたとえば朝鮮あるいは中国、ベトナム、いわゆる分裂国家といわれる国々がある。しかも歴史的にこれらの国々と日本とは切っても切れない関係にある。特にその中で、大臣の外交上一番配慮をしていただかなければならないのは朝鮮の問題ではないか、こういうふうに思っておるのでありまして、私が言う人道上の配慮が弱いのじゃないかというのも、主として朝鮮に対する問題でございます。この問題につきましては、ひとつ大臣からき然たる措置をとって、人道はいかなるものに対しても優先するし、それからまた、これこそ政治の最も基本をなす問題でなければならぬと思うわけでありますから、これからひとつ大いに大臣からき然たる人道を貫くところの外交を進めていただきまして、特に朝鮮に起きておる、いろいろな在日朝鮮公民、あるいは日本の朝鮮に対する渡航、こういう問題について、ひとつ前向きの配慮をお願いしたいと思うわけであります。
 そこで、いまの関係でありますが、実はこの上告理由書にありますように、昨年確かに六名北朝鮮を訪問して帰ってこられました。お帰りになりまして、これは法務大臣にお礼に参上して、いろいろ話をされておるくらいに非常に喜んで帰られたわけであります。問題は、あと二人残っておるわけであります。法務大臣が許可をされまして、行ってくるようにということになったのが、当初は八名であります。その後、私の承知するところでは、いわゆる外交上の問題が出てまいりまして、そしてそのうち二名はカットした。その理由も、政府のほうで、たとえば朝鮮総連の金融機関の役員をしておるというようなことが一つの理由になりまして、政治的に利用されるのではないかという判断だろうと思うのであります。そういうようなことで、一人の方は許可を得ながらも削られてしまった。いま一人の方は御婦人でありますが、この方はたまたま本籍が韓国のほうにある。したがって、南に郷里のある人が北に行くのはおかしいじゃないか、こういう配慮で、とうとうこれが削られまして、二名許可になっておりながら行かれなかったわけであります。これはおそらく主管が法務大臣でありますから、私は法務委員会においても聞きたいと思っておりますけれども、いろいろその後法務省においても配慮をされまして、おそらくこの残された二名の方は、これは法務大臣約束しておるわけであります。いずれそのうちに行っていただきますよということを約束しておるわけでありますから、当然、私は、ごく近い時期に里帰りで朝鮮を訪問される、自分の郷里に帰ってこられる、こういうことになるのじゃないかと思うのであります。これはあくまでも私の推定であります。その場合に、また外交的配慮で大臣が待ったをかけたり、いろいろこれに対して率直にいえば干渉されるようなことになって、不首尾になってしまうということでは、私は人道がない結果になるのじゃないと実はおそれるわけであります。したがって、仮定の問題でありますけれども、法務大臣が約束どおり、いつになるかわかりませんが、行っていらっしゃいということになった場合は、ひとつ大臣もぜひこれを認めて、人道の問題を優先させる外交の推進としてぜひ協力をしていただけるかどうか、このことをお聞きしておきたいと思います。

発言情報

speech_id: 106103968X03219690709_004

発言者: 米田東吾

speaker_id: 32086

日付: 1969-07-09

院: 衆議院

会議名: 外務委員会