曾禰益の発言 (外務委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○曽祢委員 たいへん恐縮ですが、もう一つだけ。これは戸叶委員も触れられた毒ガス問題ですけれども、私はこういうふうに考えるのですが、この際、外務大臣のお考えを基本的な問題としてひとつぜひ伺っておきたい。
第一は、いわゆるジュネーブ議定書、これは御承知のように、化学兵器だけでなくて、生物兵器の一部を戦争に使用しないという意味の少し古いあれで、抜け穴もありますし、禁止された化学兵器といっても、どこまでが禁止されているか、相手が使った場合には抜け穴があるとか、いろいろな欠点もありますけれども、これについて日本政府はやはりすなおに批准すべきではないのか。これは基本的の姿勢として、これから核兵器のみならず、化学兵器及び生物兵器等が非常に大きな問題になるという場合に、どうもこの議定書が不完全だからいまさらというようなことよりも、日本政府も、最近の国連の総会でも、各国がこれを批准することを奨励する決議案に賛成している手前もあって、これはやはりすなおに批准すべきである。
それから、これは非常にむずかしい問題であるけれども、化学兵器と生物兵器について、イギリスの案等もありますし、ウ・タント提案もあるので、これからは単に戦争の使用禁止だけじゃだめなんですから、開発、製造、貯蔵等をどういうふうにして禁止するかという問題について真剣に取り組んで、それでこのジュネーブの委員会で積極的な提案をやっていく、こういう基本姿勢がほしい。
第二に、しかし、そういったって、米、ソ両方がCB兵器を研究して保有していることは事実です。そこで、日本の関連が出てくるわけで、待っておられませんから——保有までの禁止とまではいまいきませんでしょう。やっと戦争における使用の禁止についての国際条約があるだけなんですから。そこで、保有している場合に、日本には絶対持ってこないということはもっと明確にしたほうがいいと思うのです。特に沖繩について今度の不幸な事件があって、向こうも非常に自省もし、いわゆる国防省の発表を見てみると、とにかく一般的には化学兵器の撤去ですね。ある種の化学兵器を撤去すべく準備が進行中だ、こういうことを冒頭に言っておられるわけですね。
それから最後に、すでに予定されておる沖繩からの致死性化学剤撤去を早める決定がなされた。これはこれでいいと思うのです。私は、アメリカの言っていることを信用しないなどということを言っているのじゃないのです。致死性のものは、いままでやっておったろうが、今度ははっきり致死性のガス兵器については撤去する、あるいはその後も発表があったように、毒性を取るというような、よくわかりませんか、いろいろな——ただ問題がそれだけでなくて、化学兵器の中には、それこそ枯葉作戦に使うような農薬のようなものとか、窒息性の暴動に対するようなものとか、いろいろな問題があるわけですね。そこで、アメリカはどこからどこまで決定したことを実行しようというのかということと、沖繩にどういう化学兵器があるのかというようなことについて、この際にそれをクリアにしておかないと、一部だけ撤去した、いやうそだというような、かえってトラブルの種を残しては意味がないと私は思うのです。ですから、その点をはっきり両方で話し合って、こういうものは撤去する、あるものはこういうものだ、いい悪いは別にして、枯葉作戦のものが残るならば残るということで、事実はどうなんだということをはっきりしないということが非常にマイナスだ。致死性ということについても、何か一部だけ直せば毒がなくなるとか、なくならないとか、全く対象がよくわからない。そういうところの説明が不足なことが、かえってこれはたいへんだというふうに感情的な問題に火をつけているきらいがある。だから問題は、事実はこうだということをはっきり両方が確認し合って、事実を発表するようにしたらいい。趣旨は、有毒性のガスは、事実は別として、理屈は別として、日本に近く帰ってくる沖繩のことですから、日本国同様にこれをひとつ撤去させる、こういうことにしていく必要があるのではないか、こういう意見でありますけれども、御答弁をお願いいたします。