阿部昭吾の発言 (本会議)

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○阿部昭吾君 ただいま、わが日本社会党並びに公明党を代表し、井上君から提案をせられました建設常任委員長始関伊平君を解任せんとする決議案に対し、私は、日本社会党を代表し、歯にきぬを着せずに、さらに若干の質問を行ない、建設委員長始関伊平君が一昨日とった行為がいかに悪逆非道なものであるかということを明らかにし、始関伊平君をして、あのような、毒を食らわば皿までといった、天をもおそれぬ所業に走らせた自民党執行部、なかんづく、その中のファッショ的なグループの罪状を国民の前に告発せんとするものであります。(拍手)
 今日まで建設委員会においては、わが社会党はじめ野党が耐えがたきを耐えて、よく議会政治擁護のために心を砕いてまいったのであります。委員会は円滑に、かつ順調に運営をされてまいったのであります。与党の諸君は、内容の審議の場合には欠席をなさるか、あるいは退席をなさる、採決のときだけ出席をされる方が多いのであります。また、採決の瞬間だけ、にわかな臨時委員も出てくるのであります。これは、世上聞くところによりますると、与党の国会対策においては、一人の委員が幾つかの委員会にいわば採決要員として、定足数要員として出席をされるというのであります。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━他党のことは一々申し上げたくないのでありますが、これでは、もはや実のある審議などということは、およそ期待し得べくもないと思うのであります。(拍手)われわれは、建設委員会におきましては、あまりにひど過ぎるときには、ときたま注意を喚起してまいりましたが、じっと耐えて、それこそ忍耐と寛容をもって今日まで委員会運営のために努力をしてまいったのであります。われわれのこの真の忍耐と寛容、これによりまして、わが建設委員会は和気あいあいのうちに運営をされてまいったのであります。
 爆発寸前の今日の日本の大都会、特に歴代内閣の中でも最も反動的な、最もファッショ的な、そして国民から最も不人気な佐藤内閣になりましてから、わが国の都市は、もはや人間の住む最低の条件をさえも欠くようになってまいったのでありますパンク寸前のところに落ち込んでいるのが今日のわが日本の都市の現状であります。かかる情勢のもとにおいて、都市の再開発、人間的な都市の再建ということは現代の大きな課題であります。そのために、都市再開発法の審議につきましては、建設委員会の理事会において、私を含めて多くの質問者が予定をされておったのであります。また、参考人の意見聴取を行なって、広く国民の御意見を反映させるということ、そしてわが社会党並びに公明党の修正提案についても、前向きに、それこそ建設的に話し合いが進められておったのであります。
 われわれと自民党との都市再開発についての意見の違いは、自民党側は、政府の責任をあいまいにして、都市住民と国民の負担、国民の責任で無理に押しつけようというものであります。われわれは、この国家百年の大事業ともいうべき都市の再建は、少なくとも政府の責任を明白に定めて、住民に選択を求めるという民主的な進め方をしなければならぬと主張してまいったのであります。特に、国の財政負担を、都市再開発事業の場合に積極的に行なうべきであるという主張を行なってまいったのであります。われわれと自民党との意見の相違については、前向き、建設的に一致をさせる努力が話し合いで着々実を結びつつあった段階であります。そのやさきに、突如として質疑打ち切り、強行採決があえて行なわれたのであります。円満な話し合いの進行さ中に、このような暴挙は、まさにファッショか、気のふれた者ででもなければ私はやらないところだと、こう思うのであります。提案者、わが僚友井上君は、理事として建設委員会の円滑なる運営のために、すぐれた見識と人間性豊かな良識をもってつとめてこれらたのであります。暴逆なる自民党側といえども、これを評価しておったところであります。
 始関伊平君のとった今回の所業、議会政治を破壊するような行為を始関伊平君をしてとらしめた背景は一体何なのか。都市再開発法の野党修正をおそれたのであるかどうか、自民党のファッショ派グループからの圧力によるものなのかどうか、あるいは委員長始関伊平君の人間それ自体に基因するものなのかどうか、提案者井上君の明敏なる答弁を求めたいと思うのであります。
 さらにお尋ねをしたいのでありますが、始関伊平君は、紳士録などの人物紹介によりますと、戦争犯罪人首相として注目をされ、歴代内閣のうち最も反動的、ファッショ的な官僚的だという岸信介氏の直系の商工官僚上がりと、こう言われているのであります。(発言する者あり)また、始関君は、その官僚臭が抜け切らず、選挙ではめっぽう弱いというふうに書いてあるのであります。始関君が直属をする岸氏が全盛時代でもあまり登用されなかったと、こう書いてあるのであります。
 私には、一昨日、始関氏は、質疑だけだと、つい直前まで言明をしておきながら、一気に、まるでだまし討ちのようなやり方で強行したということは、彼、始関君の人間を端的に説明をしているように思われるのであります。井上君は、医者としても、若くして学位号を持つという達識の士でありまするから、彼、始関君のこのあたりの心の問題、魂のさまよいの状況等についても解明を与えていただきたいと、こう思うのであります。
 最後に、私は、国会は審議をやるところだと、こう自民党の諸君は口癖のように、ばかの一つ覚えのようにおっしゃるのであります。(発言する者あり)ところが、私は、各委員会において自民党の諸君が発言しておるという姿をあまり見たことがないのであります。(拍手)速記録をよく読んでみましても、自民党の諸君は全く発言をしておらないのであります。

発言情報

speech_id: 106105254X04119690530_019

発言者: 阿部昭吾

speaker_id: 4520

日付: 1969-05-30

院: 衆議院

会議名: 本会議