井上普方の発言 (本会議)
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○井上普方君 ただいま阿部君から御質問がございましたが、阿部君の選挙区には池田正之輔さんという、自民党でございますか、古い政治家がおられまして、そこでは「悪検事総長を弾劾す」という張り紙をべたべたと各電信柱に張っておる中から出てこられた阿部君でございますので、いかにも阿部昭吾君の舌鋒鋭いことを私は痛感いたしたのであります。(拍手)
ただいまの御質問の第一点は、野党修正をおそれたのかと、こういう御質問もございますが、私ども社会党並びに公明党の両党から修正要綱が出されまして、そして、実は理事全員におきまして、一々これをチェックしながら、どういう方法にするかということで、法案の中にいかにこれを盛り込むかという作業を進めておったのであります。
わが党の修正の基本的な立場というものをひとつ申し上げてみたいと思います。
この再開発法は、先ほども申しましたように、三回にわたりまして継続審査になったのでございますが、このたびは、自民党の諸君はどうしても通さしていただきたいというので、住宅を都市再開発によってつくられた建物の上に上乗せすることと、さらには、高度利用地区をひとつもう少し考えようじゃないかということを、本案提出以前に直したのでございます。しかし、これとてもまだまだ十分じゃない。そこで、都市全体の機能を改善して整備をはかる総合的な再開発計画が、構想の基本的な規定を不問に付しておるのをどうするか。また、市街地のどの地区からどのように再開発を進めていくかというような、全体計画に基づく段階的計画と実施方法も不明になっておるので、これを修正案の中においてどういうようにしていくかということを、まず審議いたしておったのであります。
具体的な問題といたしましては、いまの都市状況を見てみますと、昼間人口と夜間人口とに大きいアンバランスがある。都市のどまん中におきましては、いわゆるドーナツ現象を来たしておる。このドーナツ現象を少なくして、職住近接を一体どうするか。それにはやはり、この再開発事業法によるところの夜間人口と昼間の人口との比率を法律的に、あるいは政令で明確にすべきじゃなかろうか、こういうことが問題になりまして、建設省の役人は、この点につきましては、ひとつそれは政令におきまして明確にいたしましょう。それを法律では直せぬかということを申しますと、これはひとつ政令におまかせ願いたいというようなことを実は審議いたしたのであります。
第二点といたしましては、この再開発は、いままでは防災街区、こういうような法律でやられておりましたけれども、実際には貧困な環境、施設のもとで、大火とか風水害の防止であるとか、あるいは公害を規制するとか、あるいは衛生改善をする、道路をつくる、遊び場拡大というような、緊急にして必要な、不良居住地区、機能麻痺の中小企業地区の最優先的な再開発をひとつこの際法律の中に織り込んだらどうか、こういうことを申しておったのでありますが、これは行政指導でやりたい、こういうのが自民党さんの意見でございました。私どもは、そうじゃない、こういうような地区こそ、まず第一番にやるべきだということを明確に法律の中に入れるべきではなかろうかということで、この点においては話が対立いたしておったのであります。
さらには、重点的な施設計画といたしまして……(「要領よく言ってくれ」と呼ぶ者あり)わからぬ者が悪い。住民の日常生活を直接的に守って向上するのには、やはり公園とか道路であるとか、あるいは広場にとどまらず、集会所であるとか、あるいはまた、このごろは夫婦共かせぎというものが多いのでございますから、保育所をつくる、あるいは気軽に利用できる運動場というような共同利用の施設を、やはり再開発地帯におきまして重点的に総合的に配置すべきじゃないか、これを法律の中に入れないかという話をいたしておったのでありますが、これは、都市計画法との相関関係の中において入れたい、それじゃ、これを法律的にやったらどうかというような話も、まだまだ進められておったのであります。
さらにはまた、計画決定の権限は、都市計画法に基づきまして都道府県知事にあるとされておりますが、町づくりのこの責任者は、何を申しましても市町村である。そういう市町村というような、住民に身近にあるこの市町村を責任体制にする必要があるのではないか。私どもはこのように考えまして、自民党の諸君あるいは各党の諸君と話をいたしておったのでありますが、この点につきましては、これまた自民党の検討事項として残っておるのであります。しかし、この再開発というものは、市民の参加と協力によって初めてなし得る問題でございますので、これで住みよい都市づくりをするというためには、計画の決定に先立ちまして、住民の意思が反映できるよう、積極的な住民参加の方式を民主的な手続、運営等で確立する必要があるということを、私どもは強く要求いたしたのであります。
保利官房長官が建設大臣当時に都市計画法を策定いたしまして、私ども、このときに、この審議に参加いたしたのでありますが、保利建設大臣は、当時、この私どもの言う住民参加ということにつきましては非常に理解がございまして、住民参加の道を開きまして、公聴会を開くとか、あるいはまた、地図をつくったならばこれを公示するという方法を、保利大臣のときには法律的に入れたのであります。したがって、このたびの都市再開発法も、同じように、住民参加の方法を講ずるようにしなければならないと私どもは申したのでありますが、与党の諸君は、この点はひとつ考えてみようというお話でございました。これはあるいは、強行採決が行なわれなかったならば、民主的な建設委員会理事各位でございましたがゆえに、おそらくは、やれたのではなかろうか、このように考えられるのであります。
さらにはまた、先ほど申しました組合施行の場合に、三分の一の不同意者にも——不同意する者が三分の一ありましても、これを積極的に賛意と協力をさすように、行政手段あるいは法的に、あるいは政令において、どういうように不同意者の三分の一を、これを組み込んでいくかという方策をここで真剣に考えなければ、せっかくの組合施行の方法をとる都市再開発もできないじゃないか、この意見をどういうようにして反映さすかということも、これまた真剣に理事会において討議せられておったところであります。