永田亮一の発言 (外務委員会)
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○永田委員 私は、政治とか外交とかいうものは事実を全く無視することはできないと思うのです。国民政府が一千三百万の台湾の住民を有効に支配しているということは事実である。しかし、同時にまた北京政府も中国大陸の七億五千万か八億かの人民を有効に支配しているということも事実だと思うのであります。そうしますと、この二つの中国という問題が——二つの中国ということばはタブーであって、これをうっかり言うと両方からおこられる。これはそう思うのでありますが、しかし、中国も国民政府も、中国は一つである、それは内政問題だという立場をとっておりますから、中国は一つだといえば国民政府も中国も自分のことをいっているんだと思ってきげんがいいわけであります。しかし、それは自分から慰めておるというだけのことであって、問題の解決の前進にはならないんじゃないか。私は、思い切って二つの中国ということを、そういう問題を提起してみたらどうかという気がするのです。そういう二つの中国というものをたたき台にして議論しているうちに、何か解決の道が生まれてくるのじゃないかという、これは私自身がそういう気がするわけでありますが、ほっておいたんじゃいつまでたっても同じことで、なかなか前進はしない。たとえば国民政府のほうを常任理事国に認めておいたまま中国を普通のメンバーに入れるというようなことをいえば、もちろん中国はおこっちまってそんなところには入らないというに違いないと思うのでありまするけれども、あるいはその逆の場合でも、中国が常任理事国になって台湾のほうは普通の国として入れといっても、それは国民政府はおこっちまって入らない、国内問題であるといっておこるに違いないのでありますが、そういうような話し合いをやっているうちに何か解決の道ができるのじゃないかと思うのです。小坂さんが、そういうふうにして一ぺんに入れない場合にはFAOとWHOとかユネスコとか、そういうところにまず中国を入れて、それから徐々に解決の糸口を見つけていったらどうかという話をされておったようでありますが、何かいままでどおりでなしに、七〇年代の日本の外交方針として前進をしていく方途をお考えになっているかどうかということをお聞きしたいと思います。