愛知揆一の発言 (外務委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○愛知国務大臣 これは日華基本条約の問題が中心になると思いますけれども、日華基本条約締結の当時のことについて、いろいろお話しを申し上げましてもこれはよろしいかと思いますけれども、条約において示されておるところは、要するに、中国を代表する中華民国政府というものが、日本国との間に基本条約を結んだわけでございますから、条約といたしましては、たとえば戦争状態が終わったこととかあるいは平和状態が回復したとかいうようなことについては、この条約によって終結をしたものと解せられるのが当時の解釈であり、またそれが条約としてはそういう解釈が正しいのではないかと思いますが、同時に、しかし、たとえば通商問題でありますとか、土地に付属して直接の関係があるような問題については、これは統治権が現に及んでいるところに限定して考えなければならない問題でございますから、そういう点につきましては、実際の条約の効果の及ぶところというものはおのずから限定される、こういうのが当時からの解釈であり、そしてその中国の代表権という問題がその後も今日に至りますまで、たとえば国連を中心にして考えれば、多くの国々が中国の代表権というものは中華民国政府が代表している、こういう立場をとっているというのが現実の姿であろうと思いますが、同時に現実にしばしば問題になりますように、中国の大陸においては中華人民共和国政府というものがあるという、その姿は現実の姿である、これがなかなか微妙なところであって、日本政府といたしましては——二つの中国というようなことには、双方とも、北京側においてもあるいは台北側においても容喙を許さない、一つの中国であるという立場をとっておりますから、これに対してわれわれとしてとかく論評をすべきものではない、かように考えておるわけでございます。