外務委員会
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会
会議録情報#0
昭和四十五年三月十八日(水曜日)
午前十時六分開議
出席委員
委員長 田中 榮一君
理事 青木 正久君 理事 坂本三十次君
理事 田中 六助君 理事 戸叶 里子君
理事 大久保直彦君 理事 曽祢 益君
石井 一君 小坂徳三郎君
中山 正暉君 野田 武夫君
村田敬次郎君 山口 敏夫君
豊 永光君 加藤 清二君
堂森 芳夫君 松本 七郎君
山本 幸一君 中川 嘉美君
出席国務大臣
外 務 大 臣 愛知 揆一君
出席政府委員
外務政務次官 竹内 黎一君
外務大臣官房領
事移住部長 遠藤 又男君
外務省アジア局
長 須之部量三君
外務省アメリカ
局長 東郷 文彦君
外務省欧亜局長 有田 圭輔君
外務省経済局長 鶴見 清彦君
外務省条約局長 井川 克一君
外務省国際連合
局長 西堀 正弘君
委員外の出席者
外務委員会調査
室長 吉岡 俊夫君
—————————————
委員の異動
三月十日
辞任 補欠選任
山口 敏夫君 江崎 真澄君
多田 時子君 近江巳記夫君
同月十八日
辞任 補欠選任
江崎 真澄君 山口 敏夫君
近江巳記夫君 樋上 新一君
—————————————
三月十八日
所得に対する租税に関する二重課税の回避及び
脱税の防止のための日本国とオーストラリア連
邦との間の協定の締結について承認を求めるの
件(条約第一号)(参議院送付)
所得に対する租税に関する二重課税の回避のた
めの日本国とイタリア共和国との間の条約の締
結について承認を求めるの件(条約第二号)(参
議院送付)
所得に対する租税に関する二重課税の回避及び
脱税の防止のための日本国とグレート・ブリテ
ン及び北部アイルランド連合王国との間の条約
の締結について承認を求めるの件(条約第三号)
(参議院送付)
所得に対する租税に関する二重課税の回避のた
めの日本国とインドとの間の協定を修正補足す
る議定書の締結について承認を求めるの件(条
約第四号)(参議院送付)
は本委員会に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件
旅券法の一部を改正する法律案(内閣提出第一
四号)
国際情勢に関する件
————◇—————
この発言だけを見る →午前十時六分開議
出席委員
委員長 田中 榮一君
理事 青木 正久君 理事 坂本三十次君
理事 田中 六助君 理事 戸叶 里子君
理事 大久保直彦君 理事 曽祢 益君
石井 一君 小坂徳三郎君
中山 正暉君 野田 武夫君
村田敬次郎君 山口 敏夫君
豊 永光君 加藤 清二君
堂森 芳夫君 松本 七郎君
山本 幸一君 中川 嘉美君
出席国務大臣
外 務 大 臣 愛知 揆一君
出席政府委員
外務政務次官 竹内 黎一君
外務大臣官房領
事移住部長 遠藤 又男君
外務省アジア局
長 須之部量三君
外務省アメリカ
局長 東郷 文彦君
外務省欧亜局長 有田 圭輔君
外務省経済局長 鶴見 清彦君
外務省条約局長 井川 克一君
外務省国際連合
局長 西堀 正弘君
委員外の出席者
外務委員会調査
室長 吉岡 俊夫君
—————————————
委員の異動
三月十日
辞任 補欠選任
山口 敏夫君 江崎 真澄君
多田 時子君 近江巳記夫君
同月十八日
辞任 補欠選任
江崎 真澄君 山口 敏夫君
近江巳記夫君 樋上 新一君
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三月十八日
所得に対する租税に関する二重課税の回避及び
脱税の防止のための日本国とオーストラリア連
邦との間の協定の締結について承認を求めるの
件(条約第一号)(参議院送付)
所得に対する租税に関する二重課税の回避のた
めの日本国とイタリア共和国との間の条約の締
結について承認を求めるの件(条約第二号)(参
議院送付)
所得に対する租税に関する二重課税の回避及び
脱税の防止のための日本国とグレート・ブリテ
ン及び北部アイルランド連合王国との間の条約
の締結について承認を求めるの件(条約第三号)
(参議院送付)
所得に対する租税に関する二重課税の回避のた
めの日本国とインドとの間の協定を修正補足す
る議定書の締結について承認を求めるの件(条
約第四号)(参議院送付)
は本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
旅券法の一部を改正する法律案(内閣提出第一
四号)
国際情勢に関する件
————◇—————
田
松
松本七郎#2
○松本(七)委員 きょう外務大臣に、主として中国に対する問題の基本的な問題をお伺いしたい。
この前の日曜日に、NHKの放送討論会に賀屋さんだとか、藤山さんたちが出て中国問題を討論されておった。内容を聞かれましたか。
この発言だけを見る →この前の日曜日に、NHKの放送討論会に賀屋さんだとか、藤山さんたちが出て中国問題を討論されておった。内容を聞かれましたか。
愛
松
松本七郎#4
○松本(七)委員 聞いておられる。あのときに田川さんも指摘しておったのですが、賀屋さんが非常に重要な答弁をしているわけです。私もあれをずっと聞いておりましたが、藤山さんが一貫して主張されておるように、やはり日本政府の中国に対する基本的姿勢、今後政府がほんとうに日中関係を打開するという意思があるならば、問題は基本的姿勢になってくるだろうと思います。それで、これは時間もありませんから、政府が今後どういう具体策をもって中国関係を好転させるかということにまで触れることができるかどうかわかりませんけれども、まず第一にあのときの賀屋さんの発言、そしてまたこれを重大発言だとして指摘された田川さんの発言、それをめぐる問題を伺っておきたいのです。これは日中関係の戦争状態といいますか、法的な戦争状態処理というものは、もう中華民国政府を相手にしてこれを終わったんだという、そういう発言が賀屋さんによってなされているわけです。これはいままでの歴代の政府、外務大臣あるいはアジア局長の答弁からしても非常に問題になると思うので、この点現外務大臣のあなたの考え方をここに明確にしていただきたい。
この発言だけを見る →愛
愛知揆一#5
○愛知国務大臣 これは日華基本条約の問題が中心になると思いますけれども、日華基本条約締結の当時のことについて、いろいろお話しを申し上げましてもこれはよろしいかと思いますけれども、条約において示されておるところは、要するに、中国を代表する中華民国政府というものが、日本国との間に基本条約を結んだわけでございますから、条約といたしましては、たとえば戦争状態が終わったこととかあるいは平和状態が回復したとかいうようなことについては、この条約によって終結をしたものと解せられるのが当時の解釈であり、またそれが条約としてはそういう解釈が正しいのではないかと思いますが、同時に、しかし、たとえば通商問題でありますとか、土地に付属して直接の関係があるような問題については、これは統治権が現に及んでいるところに限定して考えなければならない問題でございますから、そういう点につきましては、実際の条約の効果の及ぶところというものはおのずから限定される、こういうのが当時からの解釈であり、そしてその中国の代表権という問題がその後も今日に至りますまで、たとえば国連を中心にして考えれば、多くの国々が中国の代表権というものは中華民国政府が代表している、こういう立場をとっているというのが現実の姿であろうと思いますが、同時に現実にしばしば問題になりますように、中国の大陸においては中華人民共和国政府というものがあるという、その姿は現実の姿である、これがなかなか微妙なところであって、日本政府といたしましては——二つの中国というようなことには、双方とも、北京側においてもあるいは台北側においても容喙を許さない、一つの中国であるという立場をとっておりますから、これに対してわれわれとしてとかく論評をすべきものではない、かように考えておるわけでございます。
この発言だけを見る →松
松本七郎#6
○松本(七)委員 あのときに、山田さんもたしか指摘したと思うのですが、確かに当時政権の選択という立場からは、政府は中華民国政府を選択して条約を結んだわけですね。だけれども、いまも通商その他の問題で外務大臣が触れられたように、実際に支配しておる、現実に支配の及んでいる範囲ということになると、これは当時のサンフランシスコ条約及び日華条約当時から、吉田さん時代から一貫して、台湾、澎湖島に限定されておるというこの現実の上に立って、そして条約論をさらに展開している、こういうことだと思う。この現実の事実というものはやはり外務大臣の認識も変わりないと理解していいですか。
この発言だけを見る →愛
愛知揆一#7
○愛知国務大臣 この間のテレビの討論ということは別にいたしまして、政府の見解というものは、先ほど私が申しましたような解釈というのですか、理解で一貫をして続いておる、かように存じております。
この発言だけを見る →松
松本七郎#8
○松本(七)委員 条約論の場合も、いままでの歴代のアジア局長その他の答弁をずっと振り返ってみると、はっきり中華民国政府は台湾及び澎湖島に限った限定政権という答弁をしているのです。その点は変わりないのですね。
この発言だけを見る →愛
愛知揆一#9
○愛知国務大臣 これは、限定政権ということばを使ってはいないかと思いますけれども、現実の事態、それからこの条約の立場というものとには、現実の、何と申しますか、状態から見れば、なかなか割り切れないところがあるということは私が申し上げるまでもございませんけれども、条約としてのたてまえからいえば、中国を代表している中華民国政府との間に基本条約が結ばれて、その角度から見れば国を代表して戦争状態の終結というようなことを結ばれた、その点については、これは全中国を代表して結ばれたものである、こう私は理解すべきものだと思います。その点は従来からの政府の考え方と今日もその限りにおいては変わるところはない。しかし基本条約締結の当時におきましても、いま申しましたような、たとえば通商その他の点については、現実に支配が及んでいる地域にしかこの効力は及ばないものであるということになっておりますから、そういう意味からいえば、それは限定されたものであるということが言えると思います。
この発言だけを見る →松
松本七郎#10
○松本(七)委員 法理的にはそれを正統政府だと解釈しながら、現実には大陸には支配が及んでないわけですから、その現実の事実を認められるのならば、法理論だけではなしに、いま中国と日本との関係を打開しようというのは、これは実際の政治の面でその現実の条件の上に立脚しなければ、法理論だけ振りかざしていたのでは打開できないわけなんで、そこに問題があるわけでしょう。藤山さんの言う基本的姿勢が大事だというのも、そこのところをついているわけです。法理論一点ばりで言うのなら、日華条約を結んだときと何ら変わりはない。しかし当時から政府の説明しているように、それは日本の政府は中華民国政府を選択したのですから、その中華民国政府がただ法理的に唯一の主権者であるばかりでなしに、現実に大陸に支配を及ぼすことを期待する、そういう期待をすることは、それは政府の自由でしょう、そういう答弁をいままでもやってきました。だけれども、その現実の動きというものは、政府が期待するようには動いていないのだから、むしろ国際的な発言力その他では、政府が期待したと反対の方向に、だんだん中華人民共和国政府の力というものが国際的には増大してきているわけなんです。
そこで、自民党政府としてもあるいは自民党自体としても、いろいろな人を派遣して、貿易面から打開していこう、さらにそれでは足りない、もっと日中の関係を全面的に改善していこうというような発言が総理からもなされるという事態になってきたわけです。こうなると、やはりその現実の事態というものにもつと目を向けて、そうして現実に支配が及んでないし、だんだんその支配する力というものが弱まってきておるという、この現実を考えるならば、やはり中華民国政府は実態的には限定政権であるということはいえると思うのです。それを、限定政権ということばさえ回避しようという、そういう態度に終始しておったのでは、これは幾ら松村さんを迎えるためにわざわざ飛行機を出そうが、そういう小手先の細工をどんなにしても、私はこれはごまかしにすぎないと思うのです。ただあたかも政府が前向きに日中関係を改善しよう、前進させようとしておるのだというポーズを国民の前に示したにすぎない、これは一種の欺瞞です。
ですから、この現実に立脚した、もっと政府のはっきりした姿勢というものを私は要求せざるを得ないし、それがまた自民党の藤山さんなんかの代表した人の発言になって、ああいう公の席であそこまで——普通に、常識的に考えれば、あれほど大事な問題で基本的な意見が分かれておるものが、よくもうまく一つの政党にまとまっているものだと思うほど、これは大きな違いがあるのですから、政府はほんとうに日中関係を打開しようという方針があるのならば、ああいう公の席で自民党内で意見の食い違いのあった点について、もう少し前進的な解釈を、また態度を政府もとるべきだと思うのですが、いかがですか。
この発言だけを見る →そこで、自民党政府としてもあるいは自民党自体としても、いろいろな人を派遣して、貿易面から打開していこう、さらにそれでは足りない、もっと日中の関係を全面的に改善していこうというような発言が総理からもなされるという事態になってきたわけです。こうなると、やはりその現実の事態というものにもつと目を向けて、そうして現実に支配が及んでないし、だんだんその支配する力というものが弱まってきておるという、この現実を考えるならば、やはり中華民国政府は実態的には限定政権であるということはいえると思うのです。それを、限定政権ということばさえ回避しようという、そういう態度に終始しておったのでは、これは幾ら松村さんを迎えるためにわざわざ飛行機を出そうが、そういう小手先の細工をどんなにしても、私はこれはごまかしにすぎないと思うのです。ただあたかも政府が前向きに日中関係を改善しよう、前進させようとしておるのだというポーズを国民の前に示したにすぎない、これは一種の欺瞞です。
ですから、この現実に立脚した、もっと政府のはっきりした姿勢というものを私は要求せざるを得ないし、それがまた自民党の藤山さんなんかの代表した人の発言になって、ああいう公の席であそこまで——普通に、常識的に考えれば、あれほど大事な問題で基本的な意見が分かれておるものが、よくもうまく一つの政党にまとまっているものだと思うほど、これは大きな違いがあるのですから、政府はほんとうに日中関係を打開しようという方針があるのならば、ああいう公の席で自民党内で意見の食い違いのあった点について、もう少し前進的な解釈を、また態度を政府もとるべきだと思うのですが、いかがですか。
愛
愛知揆一#11
○愛知国務大臣 私は、別にそう荒立てておっしゃるほどのことではないと思うのです。私が御説明いたしましたのは、日華基本条約というものの説明と、それから現実に国際的にある現実の姿というものとの間にはいろいろの点でちぐはぐな点もあるということは認めているわけです。そうして現在また将来の展望に立ってこの事態をどういうふうにしていったらいいか、しかし同時に、日本としては日華基本条約によって中華民国政府との間に友好関係を現に持っておるわけでもございますし、それから先ほども言いましたように、両方がともに一つの中国ということについて固執し、かつ二つの中国ということについては、これはもう第三国の云々すべきことではないという態度が堅持されているわけですから、その間に伍して今後どういうふうにやっていったらいいかということについて、政府としても着実に、そしてこれはいろいろの意見があるわけでございますから、それらの意見の中に立って、政府としてとるべき方途はどこにあるかということについて、着実に漸進的に、いろいろの流動的な流れの中にあって、かついろいろの意見のある中にさおさして、日本としてとるべき態度というものをどうしていったらいいかということについていろいろと考えているということは御承知のとおりの状況であると考えます。
この発言だけを見る →松
松本七郎#12
○松本(七)委員 それは外交技術面からいうといろいろ苦労されておるでしょう。しかしいままでの政府が説明したように、それならば今日の時点に立ってもなお台湾、澎湖島を現実に支配しておる中華民国政府というものが大陸にまでその支配権が及ぶということを依然として日本政府は期待されるんですか。
この発言だけを見る →愛
愛知揆一#13
○愛知国務大臣 そういうことを申しておるわけではございません。現実の事態に即し、かつ将来を展望して、いかにあるべきかということについて探究をするという態度をお互いにとっているのが日本の立場ではないだろうかと考えます。そして政府といたしましては、一般論ではございますけれども、イデオロギーが違う、あるいは体制が違うところとも友好親善関係を結んでいきたいというのが基本的な姿勢でございますから、それと現実の事態あるいは過去からのいろいろの経過というようなことも考慮の中に入れて、そこに着実な行き方を漸進的に考えていくというのが、日本の外交としてのとるべき態度ではないかと私は考えております。
この発言だけを見る →松
松本七郎#14
○松本(七)委員 二つの中国論は両政権が否定している、それはわかるのです。それだから政府はその選択をした。いままでずっと中華民国政府が全中国を支配するということを期待しますという態度だった。現実にはそれが期待はずれになっているわけです。ですから吉田内閣当時から、日華条約を結んだ当時から限定されているのだ、台湾、澎湖島にその支配は限定されているのだという事実は認めてきたわけですからね。ところが政府の国会における答弁などを聞いていると、特にあなたが昨年の三月十三日ですか、参議院の予算委員会でなされた答弁でも、はっきり中国全土を支配する政権と認める、こういう発言をされておるんですね。正確なあれは、中国全体の主権者としての中華民国政府、こういうことばをたしか使われたんですね。そうなるとそのときは法理的に述べられたんでしょう。しかし一つの中国論に政府が賛同する以上は、その現実の支配の状況に応じていつかは選択を変えるか、あるいは過去において条約締結の当時選択した政権を依然変えないとするならば、二つの中国論でいくか、あるいはその選んだ政権が全中国を支配することを期待するか、いずれかでなければ私は解決は永久にできないと思うのですよ。その点をあいまいにしながら小手先で日中の関係を何とかよくしようとしてもなかなか打開できないというその点から、今日の時点においては、当初の、中華民国政府は台湾、澎湖島に限るんだという、そういう一貫した答弁を貫くか、あるいは現実に立脚して政府の基本姿勢というものを変えるか、いずれかでなければ政府が言う日中の国交回復あるいは日中関係の改善というものは、口先だけのことになるではないか。この点をもう少し明確にしていただきたいということを聞いているわけです。
この発言だけを見る →愛
愛知揆一#15
○愛知国務大臣 選択ということになりますと、平たいことばで言えば、一つの中国、二つの中国というところにぶつかってくるわけでございますね。私はもう少し基本的なことを申せば、こういうふうな状態にあることは、第三国あるいは隣国としても非常に好ましいことではございませんから、二つの中国ということは、中国の主張いずれから見ても一つの中国でなければならぬということは、中国側からそういうふうなことがいわれておるわけですから、私は率直な希望を言えば、これはひとつ両者で平和的な話し合いで一つにまとまるようなかっこうで中国側で処理ができれば一群望ましい、またそれを期待すべきではないかと思います。
同時に、お尋ねからはずれるかもしれませんが、この二つが武力抗争をする、そうしてそれがまた隣にも影響してくるというような事態は、予見はされないけれども、万々一でもそういう状態になることは日本としては全く欲せざるところである、こういう態度が基本的にとるべき態度ではないだろうか、かように考えております。
この発言だけを見る →同時に、お尋ねからはずれるかもしれませんが、この二つが武力抗争をする、そうしてそれがまた隣にも影響してくるというような事態は、予見はされないけれども、万々一でもそういう状態になることは日本としては全く欲せざるところである、こういう態度が基本的にとるべき態度ではないだろうか、かように考えております。
松
松本七郎#16
○松本(七)委員 そうすると、その両政府の間の話し合いを希望されるだけなんですか、あるいは具体的に自民党のどなたかが向こうへ行かれるというようなときに、そういう問題についても少し具体的に前進するように話そう、そういう方針があるのですか。
この発言だけを見る →愛
愛知揆一#17
○愛知国務大臣 そういう方針はございません。と申しますのは、これはやはり平たく言えば中国の内政上の問題であって、たとえば五原則というような北京側が主張しておられることから言いましても、逆にこちら側から内政干渉というようなことになるのは望ましくないことである、こういう基本的な考え方から言えばそういう方針はとるべきではない、かように考えております。
この発言だけを見る →松
愛
愛知揆一#19
○愛知国務大臣 ですから日華基本条約ができた当時、そうして条約を中心にして考えれば私の考え方は先ほど申し上げたとおりでありますけれども、国際的な情勢というのは、申すまでもありませんが、この問題に限らず流動的であり、同時にまた現実を踏まえて将来の展望に立っていかにすべきかということを私は常に考えていくべきではないか、かように存じております。
同時に、この中国の二つの政権という問題については、私は中国側が考えておりますように内政上の問題ではないか、これはどうか両者において話し合いで平和的に解決をされることが望ましいということを、これは隣国である日本のみなら、ず、ほかの国でもそういうふうに考えているのではないかと思います。これに対して先ほど申しましたように、いかなる選択をするかということは、私はその問題に直接触れることになって、先方に対しましてもこれは干渉じみた態度になりますから、これは控えるべきじゃないか、かように存じておるわけであります。
この発言だけを見る →同時に、この中国の二つの政権という問題については、私は中国側が考えておりますように内政上の問題ではないか、これはどうか両者において話し合いで平和的に解決をされることが望ましいということを、これは隣国である日本のみなら、ず、ほかの国でもそういうふうに考えているのではないかと思います。これに対して先ほど申しましたように、いかなる選択をするかということは、私はその問題に直接触れることになって、先方に対しましてもこれは干渉じみた態度になりますから、これは控えるべきじゃないか、かように存じておるわけであります。
松
松本七郎#20
○松本(七)委員 それじゃ当時は選択した、しかし、すべて国際的に流動的だから今日の事態になってきた、そしてこれは内政上の問題だ、それならば、過去に選択したということが期待どおりいかなかったわけですから、この際もう一ぺん内政問題に戻すために、それじゃ一たん承認した政府を取り消す、そうして内政上の問題として両者の話し合いでいずれか決着を待つ、そういう態度に出られませんか、また出るのが筋じゃないですかね。
この発言だけを見る →愛
愛知揆一#21
○愛知国務大臣 これは先ほど申しましたように、現実の問題とし、あるいはいままでのいろいろの点からいって、旧華基本条約というものが結ばれており、そうしてその結んだ相手国政府との間に親善友好関係を維持するということは、これは現状において守っていかなければならないことであると思います。一たんかような条約によって、そして誠実に信義に基づいてこういう条約の履行をしていくということは、これは現実の課題として非常に大事なことであると思います。しかし同時に、将来の展望からいって、どういうふうに考えていくかということは、私は常に流動する世の中において、日本としていろいろと考えかつ検討しておくということは必要なことではないかと思います。
この発言だけを見る →松
松本七郎#22
○松本(七)委員 これ以上は水かけ論になりますからここで打ち切っておきたいと思いますが、いまのような態度ならば、現実がいかに進展しようが過去のこの条約に固執しておる、こういうことでは、小手先でどういう対策を講じようが、私は日中関係というものはあなたの手では前進しないと思います。もっと藤山さんその他自民党の中の意見にも傾聴されて、重大な反省を加えていただくことを要求して、私の質問を終わります。
この発言だけを見る →田
青
青木正久#24
○青木委員 全国民の悲願であります沖繩の問題が片づきまして、次は北方領土ということになっているわけであります。私はこの北方領土の返還のことにつきまして若干お伺いしたいと思います。時間がありませんので、端的に御質問したいと思います。
まず、この問題は一昨年の三木外務大臣とコスイギン首相との間で中間的なもので解決するというので、一歩前進したような感を受けたのでありますけれども、その後日本側からの接触によりますと、ソ連政府はあくまでも解決済みだという態度を繰り返しているわけであります。そこでこの北方領土問題につきまして、一体交渉はどうなっているのか、また今後どういうめどで交渉を続けていかれるのか、その点をまずお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →まず、この問題は一昨年の三木外務大臣とコスイギン首相との間で中間的なもので解決するというので、一歩前進したような感を受けたのでありますけれども、その後日本側からの接触によりますと、ソ連政府はあくまでも解決済みだという態度を繰り返しているわけであります。そこでこの北方領土問題につきまして、一体交渉はどうなっているのか、また今後どういうめどで交渉を続けていかれるのか、その点をまずお伺いしたいと思います。
愛
愛知揆一#25
○愛知国務大臣 ソ連との関係につきましては、現在の状況においては正常なといいますか、必ずしも悪くないと申しますか、そういう関係に日ソ間があると私は認識いたしておるわけであります。
それから今後において日ソ間においてはもっと友好の度合いが増し、親善関係が大いに増進されることが相互のために望ましい、そのために領土問題を解決をして、平和条約の締結ということをすみやかにやりたいというのが日本政府としての立場でございますから、私は姿勢として対決の姿勢というよりも、日ソ関係をよりょくする、その中でこの領土問題というものを、平和的な話し合いでさらにより大きな日ソ関係を前進させ画期的によくする、そのためにもこのことがどうしても日本側から見れば全日本の国民の悲願の上に立った要望であると理解しておりますから、その点からいっても、ソ連側がここで過去におけるいろいろの主張や発言はともかくとして、この際より高い次元の上に立って前向きに本件の解決に当たる姿勢に入ってくることを期待し、そういう考え方の上に立ってこれからも最大の努力を払いたい、かように考えておるわけでございます。昨年九月以来もそういう方向で努力を新たにしているつもりでございます。
この発言だけを見る →それから今後において日ソ間においてはもっと友好の度合いが増し、親善関係が大いに増進されることが相互のために望ましい、そのために領土問題を解決をして、平和条約の締結ということをすみやかにやりたいというのが日本政府としての立場でございますから、私は姿勢として対決の姿勢というよりも、日ソ関係をよりょくする、その中でこの領土問題というものを、平和的な話し合いでさらにより大きな日ソ関係を前進させ画期的によくする、そのためにもこのことがどうしても日本側から見れば全日本の国民の悲願の上に立った要望であると理解しておりますから、その点からいっても、ソ連側がここで過去におけるいろいろの主張や発言はともかくとして、この際より高い次元の上に立って前向きに本件の解決に当たる姿勢に入ってくることを期待し、そういう考え方の上に立ってこれからも最大の努力を払いたい、かように考えておるわけでございます。昨年九月以来もそういう方向で努力を新たにしているつもりでございます。
青
青木正久#26
○青木委員 姿勢につきましてはわかりましたけれども、何といっても交渉ごとでございまして、交渉の再開のきっかけが何かなければ、なかなか具体的な話し合いに入れないと思うわけでありまして、聞くところによりますと、この秋グロムイコ外相が日本に来て、日ソ定期協議に出られるというお話でありますけれども、そういう席でこの問題を本格的にお取り上げになるつもりであるのかどうか、これをお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →愛
愛知揆一#27
○愛知国務大臣 グロムイコ外相の来日は懸案になっておりまして、ことしの春、つまりいまごろ来ることを私は期待をしていまでもおったわけですけれども、ソ連としては万博の関係もあって、ポドゴルヌイ議長といいますか、元首の立場におるわけですが、この人が来日することになりました。いろいろの問題についての話し合いもあろうかと思います。それからグロムイコ外相の日程はまだきまりませんけれども、これは早い機会に来て、領土問題に限りませんで、やはり先ほど申し上げましたように、日ソ間においては正常な関係にあり、かつそのほかにも双方から解決したい問題の懸案も持っておりますから、やはり一年に一回は定期協議を外相間の話し合いで持つことが最も望ましい、かように考えているわけでございます。
この発言だけを見る →青
青木正久#28
○青木委員 グロムイコ外相が来れば、当然領土問題を取り上げるというふうに考えるわけでありますけれども、いま大臣のおっしゃったように、日ソ間は文化、経済、スポーツなどの交流がたいへん盛んであります。こういうことを考えますと、いま日本とソ連との間に平和条約ができていないというのが、ちょっとへんぱなような感じがするわけであります。日ソ共同宣言で一応戦争状態は終結いたしましたけれども、あれからもう十年以上たっているわけでありまして、あのときの、一九五六年の九月の松本・グロムイコ書簡によりましても、領土問題を含め、平和条約を結ぶための交渉は、日本とソ連との間で正常な外交関係が再開された後も続けられる、こういうことがきめられているわけであります。しかしその実際の交渉らしい交渉はないわけであります。そこでその北方領土問題の話し合いの場をつくる意味におきまして、この際日本のほうから平和条約、これを締結するような交渉、これを提案するお考えはないかどうか、その点をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →愛
愛知揆一#29
○愛知国務大臣 昨年九月に私がソ連に参りましたときにも、平和条約の締結は領土問題が片づけば即座に締結する用意があるということで、そういう意味におきましては平和条約の締結の促進を申し入れているわけでございます。
それから今後におきましても、ただいま御指摘がありました松本・グロムイコ会談というものは、政府としては、もちろん生きているのであって、この線に沿うて会談を続けていくべきである。ところが先ほども御指摘がありましたように、先方はなかなかそういう線に乗ってこない、これが遺憾ながら現状でございますが、この点については忍耐強くひとつ道を切り開いていきたいと思っております。
この発言だけを見る →それから今後におきましても、ただいま御指摘がありました松本・グロムイコ会談というものは、政府としては、もちろん生きているのであって、この線に沿うて会談を続けていくべきである。ところが先ほども御指摘がありましたように、先方はなかなかそういう線に乗ってこない、これが遺憾ながら現状でございますが、この点については忍耐強くひとつ道を切り開いていきたいと思っております。