曾禰益の発言 (外務委員会)

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○曽祢委員 まず日米繊維自主規制問題について伺います。
 私はこの交渉を見ておりますと、どうも初めから日本とアメリカの間の態度あるいは思惑が非常に食い違っているような気がいたします。まずアメリカは非常に政治的に取り上げた。ニクソン大統領の選挙公約という非常に政治的な観点から取り上げる。ところが日本ではあくまでビジネスライク、ある意味では合理的に条約的にガットの精神を尊重しながら——そういうところに日米のかま見の基本的相違があった。しかもそれをさらにこんがらからせたのは、何といってもはっきり言って十一月の総理の渡米の際のこの問題のとらえ方の結果が、アメリカに対してはやはり総理大臣としてすみやかに善処するという、そういう感じを明確に与えた。ところが現実には、日本側としては御承知のように国会、衆議院の決議もありまして、実害のないものに対しては包括的な規制なんか絶対受け入れられない。かりに個別的な問題が起こったならば、元来ならほんとうはガットの場で取り上げるべき問題だ。少なくとも包括的規制なんということはとんでもない。むしろいままでの綿に関する協定のいきさつ等から見ても、これはとんでもないことになる、あくまでも理路整然といくのでなければならない、こういう態度で、国内は非常にきちんとした態度です。そこの食い違いが今日までみぞが埋められないままにきている。しかし、この問題は、この段階において放置しておくのは両国のために適当でない。したがって、政府としてはどういうふうにこの問題を収拾しようとお考えになっているのか。たとえば、昨日から伝えられているように、従来の政府の態度は変えない、だがしかし、現実には十ばかりの毛及び合成繊維の製品を限って、これらについて実害ありやいなやを客観的な機関で検討し、たとえば、それはアメリカの関税委員会というものは従来の実績から見てもかなり信用がおけるような感じがするのであります。そういうもので検討して、それが実害ありということの判定になった場合には、これらの問題については日本側も必ずしもガットの場というようなことを要求しないで、しかし、範囲が及ぶところがあるでしょうから、結局すべての関係国が合意しなければなりませんが、日米間で話をまず詰めて、ある種の自主規制を考えてもいいというお考えがあるのか、また、そういったようなことについて、必ずしも繊維問題だけでなくて、現にケンドール氏なんか来ておる。これは有名な自由貿易論者だということになっておるわけです。この貿易問題、資本及び輸入の自由化あるいは残存輸入制限を早く撤廃すること、さらにまた、関税以外の障壁、いろいろありますね。確かにあると思います。アメリカにもASPの問題があるし、日本にも輸入担保金の問題等があります。そういったような関税以外の障壁についても日本は自由化の方向に進むという、言うならば繊維製品の問題だけに限らず、自由化という線に沿ってもう少し広い視野に立った解決——アメリカも、これはほんとうは自由化に反することなんですから、そういうことをやることによって両方がけんかしっぱなしで、それでこれは、実際はわかりませんけれども、アメリカの議会が制限立法をするというようなことはなるべく避けたほうがいい、こうお考えなのか、その点について外務大臣の所信を伺いたい。

発言情報

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発言者: 曾禰益

speaker_id: 12807

日付: 1970-03-18

院: 衆議院

会議名: 外務委員会