曾禰益の発言 (外務委員会)

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○曽祢委員 米ソ間の戦略核兵器を制限する交渉そのものに非常にむずかしい問題がある。両方とも不必要に軍備を強化したくはないが、さりとて第一撃に対する備えはどうしてもやらなければいかぬ。そこで最近のABMみたいなものをやっているし、もしできるならばむだなABMをつくらないで、そしてこの核兵器のこれ以上の競争は避けられるなら避けたいなという気持ちでSALT交渉をやろうとしているんだと思うんですね。しかし、それにしてもそこに相互の不信感がある。いわんや核兵器を制限するといっても現地でそれを制限しているかどうかを検証する、査察することは、これはソ連のたてまえからいうと許しそうもない。そういう意味だけから見ても非常にこのSALT交渉は望ましいがそれが成果を生むことについての困難が当然あるわけですね。
 しかしもう一つ、そこで一番やっかいな問題が、中国という第三の核保有大国がいまできつつある。したがって、ことにソ連は境を接している中国であるから、ソ連のABM網は、ソ連をして言わせればアメリカとの間ならまあまあ話がついてもいるけれども、中国側からの脅威に対してどうしてもやらなければならぬのだ、こういう理屈もあり得るのではないか。またアメリカにしても、かつてジョンソン時代にそうであったがごとく、またいまの政権でも御承知のようにいまのABM網の中にやはり中国からの攻撃に対してもという面もありますが、ソ連に、決してお前を相手にしているのじゃないけれども、中国のほうの出方がちょっとわからないから、これは中国に対するABMとしてどうしても必要なんだ、こういうことに傾きがち。ところがABMそのものは来る核兵器がどっちの国であろうと関係なしにやはりABMができるということに大きな意味があると思うんですね。したがって、実際上中国がますます核大国として乗り出してき、その核保有の内容が程度が現実にソ連なりアメリカを脅威するようなふうになればなるほど、そしてこの中国とアメリカなりソ連との政治的な話し合いが困難だとするならば、単に中国とアメリカ、中国とソ連の関係だけではなく、米ソだけならばもっと話がついたかもしれないのに、中国がそこに入り込んでくることによるこのSALT交渉が非常に困難になる、こういう面を私は心配されるのですが、その点はどうお考えでしょうか。

発言情報

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発言者: 曾禰益

speaker_id: 12807

日付: 1970-04-27

院: 衆議院

会議名: 外務委員会