愛知揆一の発言 (外務委員会)

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○愛知国務大臣 覚書貿易に関連する共同コミュニケの問題につきましては、政府といたしましては、先般、御承知のように内閣としてこの声明の中に盛られている事項についての見解を官房長官の記者会見において述べましたことに、内容的には尽きていると思います。その内容的にと申しますのは、いまおあげになった諸点であると思いますが、軍国主義云々については、これはもう全国民的に、率直にいえば誤解どころじゃない、誤解以上のものの見方であって、これについては全国民的にその当たらざることをよく自覚しておられ、またこれに対して政府の考えておりますことは問題なく全国民的な支持を受けているものと私は確信いたしております。
 それから沖繩の問題についても御同様でございます。ことに私は当事者といたしまして、あの国民的な要望、国会におきましてもあれだけの御論議を通してコンセンサスができ上がった、早期返還、本土並み、核抜きということを貫くことができまして、着々と返還準備が進んでいることは御承知のとおりでございます。また国会におきましても、もう全会一致で沖繩の国政参加も実現することになった、こういう点について、ペテンだとかなんとかいうことは、こちら側からいえば歯牙にかけることもないくらい、事実はあまりにも明白であり、また政府の態度に対しまして、自由に、公正に、正規の手続によって行なわれて、そして総選挙の結果においてこれが明らかになっておるところを見ましても、これはとかくこちらで言うほどもないくらい、日本的にいえば事柄は明白であると思います。
 それから三番目におあげになりました台湾問題につきましても、これはしばしば当委員会でも申し上げておりますように、一つの中国という、国民政府、北京政府の主張については、これはわれわれとしては中国の内政の問題であって、こういう問題は平和的な何らかの処理、そして結末が出てほしいということを望んでいるだけでありまして、とかくそれに対して言うべきではない、こういう態度で来ておるつもりでございます。いわんや、この問題が武力によって解決されるということは、全くわれわれの希望せざるところであって、先ほど御引用になりました日米共同声明あるいはいわゆる総理大臣のプレスクラブでの演説にも御言及いただきましたけれども、台湾海峡においての武力的な紛争ということも予見しない、したくない、こういうことであるということが一項入っておりますことも、これはプレスクラブの演説でございますが、これが基本的な認識であります。万々一武力抗争が起こるようなことがあって日本の安全に関連してくるようなことになればこれはたいへんであるから、そういうことのないようにかまえていこうというのが、この趣旨でございます。したがって、台湾解放をいかなる手段によってもやるのだということを容認するというようなことは、私、政府といたしましては全然容認することはできない、これは明確にしなければならない点である、かように考えるわけでございます。
 総じて、もう率直な感想を申し上げますと、先ほど申しましたように、これは誤解とかなんとかいう以上の、あるいは次元の違う問題である、あるいはもっと奥深く、背景その他も十分洞察していかなければならないことである、かように考えております。要するに、ここに表現されたことについて、私個人といたしましては、売りことばに買いことばというような取り上げ方は私としてはしたくない。ここにあらわれているような中国側のものの見方というもの、これはどういうことであろうかということについては、もっと真剣に、深刻に考えていかなければならない、かように思っておる次第でございます。

発言情報

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発言者: 愛知揆一

speaker_id: 34728

日付: 1970-04-27

院: 衆議院

会議名: 外務委員会