愛知揆一の発言 (外務委員会)

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○愛知国務大臣 政府の外交の基本方針が、緊張の緩和ということにあることはしばしば申し上げているとおりでございます。そういう角度から、これもしばしば申し上げておりますように、政府機関間の接触、対話の場を持って、双方が同じ立場に立って、言うべきことを十分に言い、自由な条件の上に立って自由な意思交換をするということができれば、いま考え得る最善の方法ではないだろうか。これもいつも申しますことですが、抑留邦人というような人道的な問題もあることでもございますし、そこで大使級会談ということについては、いつでもいかなる場所でもということで、こちらは誠意を持って門をたたいてまいっておるわけですが、この点についていまだに門が開けませんことは、残念に思っておるような次第でございます。なし得る努力は今後とも続けてまいりたい。
 それから核防条約の調印の際に、政府の内外に明らかにいたしました声明におきましても、安全保障問題あるいは核の問題等については、フランスや中共もこれに参加をするようにして、世界平和のために、核軍縮のために協力をしてもらいたいという日本政府の意向というものは明らかにしておりますことも、御承知のとおりであると思います。これもどうかそういうふうになるようなことに努力をいたしたいものだと考えております。
 それから覚書貿易については、これは私といたしましても謙虚に、この覚え書きが出たあとにおきましてもいろいろのことを真剣に考えておるわけであります。またいろいろの立場の方の御意見も謙虚に伺って、政府のとるべき態度を間違いのないようにいたしたい。私なりに努力を続けておるつもりでございます。その中には、たとえば日中間の貿易の量というものは、昨年の実績を見ましてもかなり伸びております。ことしもおそらく友好貿易が相当伸びるのじゃないかと思いますが、それだけに、当初のLTのときに比べて覚え書きの比重がどんどん減っております。こういうことからいって、こういう形式のものを続けても意味が薄くなってきたのじゃないか、あるいは薄くなってきているものに政治会談というものをどうしてもくっつけておかなければならないのだろうかというような意見もございます。それも一面の根拠はあろうかとも思いますが、ただ私率直に申しまして、先ほどお触れにもなりましたように、この共同コミュニケには非常に私も、さっき申しましたように受け取れない、あるいはそれ以上の気持ちを持ちますけれども、しいていえば一つのパイプがとにかくあるということは、これはメリットだと私も考えます。この点は同感でございます。ただこのやり方で今後も続けることがいいか、あるいはその中に改善の余地がないだろうかというような点については、少しじっくり、今回も行かれて御苦心された方々の冷静な御意見なども十分伺いまして、また各方面の方々の御論議なども十分伺いまして、かりにこれが改善の方法があるとすれば、これも考えていいのじゃなかろうか。ただ、これもまた相手のあることでございますから、こちらだけがこの点について一人相撲をするわけにもまいりますまい。こういうふうな考え方で、今後とも善処いたしたいと考えておる次第であります。

発言情報

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発言者: 愛知揆一

speaker_id: 34728

日付: 1970-04-27

院: 衆議院

会議名: 外務委員会