相沢武彦の発言 (予算委員会)
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○相沢委員 私の質問した趣旨は、地域住民の身体にどういった具体的な障害の事例があるのかということを御存じですかとお聞きしたわけでありまして、対策のほうはまだお聞きしてなかったのですが、私どもが基地の障害につきましていろいろ見聞したところ、聴力障害あるいは女性の生理不調、異常分べんあるいは血圧高進、爆音中毒症、こういった人体にきわめて大きな悪影響があることがわかっております。私も二月に厚木基地、それから横田基地の周辺住民の方たちとお会いしましていろいろと調査したわけでございますが、爆音のたびに恐怖症にかかったように耳を押えて押し入れにかけ込む子供たちのことや、あるいは爆音のためになかなか夜中まで寝つかれないと訴える中学生や、また気持ちがいらいらして満足に家族と楽しい明るい話をすることができなくなった、こういう訴えをされる方がずいぶんふえております。
また、爆音が身体に与える科学的なデータとして、ここに日本医科大学第二生理学教室の高橋さん、また東大理学部人類学教室の許承貴氏の両人によるところの共同研究「性および成長過程における騒音環境への適応性の差異について」という論文がございますが、これは長期間ジェット機基地として使用され、現在もなお使用されているある飛行場の周辺に住むところの乳幼児及び小中高校生を対象にして、いろいろと科学的に調査されたものでございます。ここの「考察および総括」のところだけをちょっと読んでみますと、「近年、人体が騒音環境に曝らされる機会が増し、かつ強度の騒音による慢性被害は、感覚・自覚症状・自律神経失調を通して全身に及ぶと考えられ、」「騒音が、ジェット機騒音のように極めて甚だしい場合には、機能的変化からさらに、身体的——器質的変化まで引き起こされることが予想され、」「著者等は、本調査の結果、この予想を裏付けることが出来た。すなわち、長期間ジェット機基地として使用されて来た、某飛行場周辺地域に居住する乳幼児および学校生徒の発育と騒音との関係を、一九六五、一九六六年の二回にわたって調査分析した結果、これが身体発育、殊に体重の増加に悪影響を及ぼしていることが明らかとなり、」しかもこの影響度は「女子よりも男子、低学年生徒より高学年生徒に強く影響」していることが明らかとなった、ということが書かれております。国の将来をになう少年の健全な体位向上をはかる上からも、ジェット機騒音による被害をもうすでに放置できないところに来ていると思うわけでございます。関係当局の長官としては、単なる報告を聞かれ、いわゆる対策を考えてそれを命じてやらせるだけでなくて、こういった現場に飛び込んで、一体どういうような障害を受けているのか、地域住民がどんなに悩んでいるかという実態についても十分お知りになっていただきたい、このように思うのでありますが、長官の御見解を承りたいと思います。